ヘイフリックの限界part2

ヘイフリックの限界part2

2021.12.29
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類








礼文島。






カッパドキアのキリスト教徒たちは、硬い岩を掘り続けて地下都市を造って生き延びようとした。他に活きる術はなかったからだろう。堅い絆で結ばれたのは血と信仰だったのだろうか。地下100mまでモグラの巣のようなトンネルが掘り進められている。そのトンネルは、幾つかの他の地下都市に繋がっているという。迷路のようになっており、よそ者が侵入し先に進めば、あとから穴を塞がれることもあっただろうし、死の恐怖から逃れることはできない。





 ・生命をかけた争いの激しさが、胸に迫ってくる。洞窟の中で息苦しくさえなったのは、私ばかりではあるまい。災難から逃れようとして人びとが造ったこれらのトンネルは夢ではない。1万5千人といわれる人々が、暮らしたという。数カ月もしたら、肺の中に蓄積した淀んだ空気と細菌は、ただ事では済まない筈だ。想像するだけでも悪夢だ。





 ・へ2・・・世界遺産を見物しながら、私たちは学んでいるだろうか。無為に死んだ人たちが如何に多いだろうか。それは無為ではないかもしれないが、余りにも無残であり、悲惨である。洞窟の中で赤ん坊が生まれ、暗闇の中で死んでいった。身内のために死んだものたちがいたに違いない。ひとは、ミミズのように太陽を感じることはできない。ひとの眼は明るい太陽の下で使うためにあるのだ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021.12.29 19:41:13
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: