ヘイフリックの限界part2

ヘイフリックの限界part2

2023.02.28
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モロッコ。



いくら感情移入できたとしても、他人が感じているとおりに感じることはできない。この落差の所為で人は孤独感に苛まれたり、自分の存在におびえたりもするのだ。過去の経験が違うことで、その意味も違ってくる。感覚そのものは消えて、残るのは構築されたパターンであり、何を構築したかが私たちの唯一の知識となる。世界を認識できるのは、自分の脳が理解できるのは自分のなかで再構築できるわずかなスペースでしかない。


 動物がつがいになって子どもをつくるとき、脳には特殊な化学物質が分泌される。それが父親、母親らしい子育ての行動パターンを呼び出すのだ。なかでも重要な役割となるのがオキシトシンである。オキシトシンそれ自体はよろこびを誘発しない。むしろ過去の経験をつなぎとめるニューロン接続パターンを溶解して新しい経験を形成しやすくしている。接続パターンのメルトダウンが起きる。メルトダウンと同時に絆ができるのではない。そのあと活動をともにし、協力を通じておたがいの理解をふかめていく必要がある。


 セックスをするだけでは信頼関係は生まれない。気晴らしや闘い、競争をともに経験しながら、相手を信頼する方法を学んでいくのだ。(Mapping The MInd より)


 私たちの脳は環境から情報を取り込み蓄積して、あとで引き出しているが、新しく何かを学習した神経細胞の接続が変われば、いま記憶していることも変化していくのだ。


 何が「寂しい脳」だろうか。孤独感に苛まれ、自己の存在にさえ怯えなければならない存在だからだろうか。喜びが入りこむ余地はわずかでしかない。


 いまから5万ー10万年前に人類の脳の容量がいまと殆ど変わらないくらいに増えた。脳が構造的に変化してから、それが文化に反映されるまでの長いあいだも、人類は言語の発達を通じて、寂しい脳の闘いをつづけている。






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最終更新日  2023.02.28 17:00:06
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