家庭学習コンサルタント 坂本七郎のブログ

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坂本七郎 プロフィール


家庭学習コンサルタント
ドリームエデュケーション代表
オンライン家庭教師「まなぶてらす」主宰

1977年生まれ。群馬県太田市出身。

塾講師や家庭教師など5000人以上の学習指導の経験から「家庭学習」こそが学力アップのカギであることを確信。
全国の小・中学生とその保護者に、中学受験・高校受験に向けた家庭学習のアドバイス、親子の関わり方について教えている。

また、受験や習い事など各分野のプロから自由に学べるオンライン専門の家庭教師「まなぶてらす」を運営。24時間365日、世界中どこからでも質の高い教育が受けられる環境を整えている。

主な著書に、ナツメ社から『マンガでわかる!中学生からの最強の勉強法』、大和出版から『小学生のための「家庭学習」の教科書』『小学漢字1026が5時間で覚えられる問題集』、『出る順「中学受験」漢字1580が7時間で覚えられる問題集』、『漢字が好きになるドリル』シリーズ(いずれも大和出版)などがある。

ドリームエデュケーションHP

オンライン家庭教師まなぶてらす

坂本七郎への問合せはこちら

Archives

2024/11
2017/09/20
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坂本です。

前回、かけ算の工夫として
「3秒計算」について紹介しました。

・計算の工夫シリーズ 第1回(3秒で2ケタのかけ算ができる)
 ​ https://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201709070001/


「オモシロイ!」
「勉強のやる気が出たようです」
「職場でも話題になりました!」


などたくさん嬉しいメッセージをいただきました。
ありがとうございます。

好評でしたので、2つめの計算テクニックを
ご紹介したいと思います。


今日紹介する方法は、少しハードル高めです。

たとえば、12×8のような
2ケタ×1ケタのかけ算が暗算でできる人であれば
非常にパワフルな武器になります。

外出先でも、計算用紙いらずで
難しい2乗計算がスイスイできます。

その計算方法は・・・


それでは、始めましょう。



■計算の工夫(かけ算編2「分離かけ算」)
────────────────────────────


前回の「3秒計算」は、

「1の位が5同士の2乗」(例:35×35)



「その1つか2つ違いの計算」(例:35×36、35×33など)

についての効果的なテクニックでした。


今回は、ここからさらに使用範囲が広がります。

2乗計算であれば、どんな計算でも使えるワザです。


たとえば、38×38

2ケタ×1ケタの暗算ができれば、
9秒くらいで計算できるようになります。


前回ほど短い時間ではありませんが、
まわりの人に驚かれるレベルの時間で計算できます。

男子ならモテます!たぶん笑
女子なら一目置かれます!

では、始めましょう!



■2乗計算は「分離かけ算」で攻略


では早速、分離かけ算の手順を紹介しましょう。

29×29を例に解説していきます。


29×29

<手順1>
一方がキリの良い数になるまで2つの数を1つずつ離していく
29×29 → 28×30

<手順2>
手順1の計算に「離した回数の 2 乗」を加えて計算完了
28×30 + 1×1 = 840+1 = 841
(1離したので1の2乗を足します)


別の問題でもやってみましょう。

32×32

・一方がキリの良い数になるまで2数を離す 32×32 → 30×34
・「離した回数の 2 乗」を加える 30×34 + 2×2=1024



もう1つおまけで。

36×36

・キリの良い数まで2数を離す 36×36 → 32×40
・「離した回数の 2 乗」を加える 40×32 + 4×4=1296



さあ、計算のやり方はわかりましたでしょうか?


それではここで、あなたに質問です。


この「分離かけ算」を使って、
25×25 を暗算してみてください。

 ・
 ・
 ・

5つ離すから、、、

 ・
 ・
 ・

ん?
何か気づきましたか?


はい、じつは前回紹介した
「3 秒計算」と同じことをやっています。

25×25 = 20×30+5×5 = 625


同じ計算方法ですね。

つまり、こういうことです。

前回の「3秒計算」は、この「分離かけ算」の
応用ワザということになります!


この「分離かけ算」が基本。
「3秒計算」はその中の1つという位置づけです。

関係性をしっかりと押さえておいてください。


さて、これで計算テクニック1つで
応用範囲がぐんと広がりましたね。


この方法は、どんなに大きな数字の2乗計算にも使える
万能の方法ですが、とくに、

21~99までの2乗計算に役立つ方法です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

3ケタになると数字が大きくなり計算しにくいですし、
11~19までの2乗については、
暗記をしてしまうか、また後日紹介する方法で
計算する方が早いです。

では、この「分離かけ算」を練習してみましょう!


○練習

22×22=

24×24=

27×27=

21×21=

23×23=

26×26=

28×28=

31×31=

34×34=

49×49=

98×98=

(答えは電卓で確認してください)


どうでしたか?

計算は、ちょっとしたコツを知っているだけでも
楽しく、はやく計算できるようになることがわかりました。



ただ、この「分離かけ算」
どうしてこの方法で答えが出せるのでしょうか?

疑問に感じた人も多いはず。


では、計算の仕組みを見てみましょう。

下の計算はすべて、
1つずつずらした式をならべています。

最初の答えからくらべていくと、
ある法則が見つかるはずです。


4×4=16
5×3=15
6×2=12
7×1=7

7×7=49
8×6=48
9×5=45
10×4=40
11×3=33
12×2=24

15×15=225
16×14=224
17×13=221
18×12=216
19×11=209
20×10=200


同じ数どうしのかけ算から始めて、
数字を離していくと、同じように数字が小さくなっています。

最初の答えからくらべると、
1、4、9、16、...というように、
1,2,3,4,... の2乗の数ずつ数字が小さくなっている。

小さくなるなら、あとから足してあげればいい。


この数字の法則を利用した計算方法が、
「分離かけ算」というわけです。

21~99までの2乗の計算を見たら、
すかさず、この方法で計算しましょう。


----


いかがでしたでしょうか?

「3秒計算」は、「分離かけ算」を使った
方法であることがわかりましたね。

次回は、この「分離かけ算」の方法をさらに進めて、
2乗でない普通のかけ算についても応用できるワザ
「賢くなるかけ算」を紹介したいと思います。

それではまた次回もお楽しみに~。


坂本 七郎




追伸:

計算の工夫第1回の感想の中に、
とても学びの多い内容がありましたので
皆さまにも紹介したいと思います。

--感想ここから-----

さて、今回の計算の工夫。
私が読んでも大変楽しく。

印刷をして子供の机の上に
何も言わずにポンと置いておきました。

早速、食いつき・・(すみません。言葉が悪くて)
でも、本当にそんな反応でした。

机からじ~っと動かずの状態で。

しばらくしたら、私の所に来て。
「35×36の答えが3秒で出せたよ!」って自慢げに。

内心「ふふふっ。やったぁ」と思いながら
「え~すごい。3秒で?」って返答すると
答えをすぐに言いだしました。(笑)

それから、いろんな問題を出してって私に言うので
「問題を作るのも難しいのよ」って言うと
自分で問題を作り出して。
どんどんと私に教えるように、答え始めました。

その後、頂いた計算の工夫が楽しかったようで。
何故か、つるかめ算や出会い算、旅人算の説明を私に始めました。

子供も第1回とあったので、
次の楽しい工夫を心待ちにしているようです。

(小5男子の母)

--ここまで--


子供が興味を持ちそうなものであれば、
こうした「気づかせる」アプローチはとても有効です。

参考にしてください。



追伸2:

計算の工夫シリーズ2回目、いかがでしたでしょうか?

もし気に入りましたら、以下のリンクから
「いいね!」や「ツイート」をしていただくと嬉しいです。

ではではまた次回。


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Last updated  2017/09/20 07:41:04 PM
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