ミニバラ写真館

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ミニバラの育て方 病虫害対策


 バラは病害虫が多いので、無農薬で栽培できればと何度も挑戦しました。しかしミニバラの場合は減らすことはできても完全無農薬ということはできません。これから減農薬で栽培する方法を記載します。

病気について
 バラの2大病は黒点病(黒星病)とうどん粉病です。
・黒点病
 黒点病は雨に当たると必ず発病します。このことは、温室やベランダの屋根の下など雨が当たらないところにあれば、発病しないことを意味します。露天で雨にどうしても当たるところでは、どんなに薬剤を散布しても発病すると覚悟したほうが気が楽です。その前提で薬剤を選んでください。

 昔、特効薬といわれたサプロールはほとんど効果がありません。今はサンヨールで予防しラリーで治療しています。そのとき効果的なのは、展着剤に防水性のあるパラフィン系のペタンVなどを使用すると雨をはじくので効果的です。
 最近はサルバトールMEという効果のある農薬が出てきました。しかし20ml入りか500ml入りしか販売されていません。昔は100mlがあったのですが。この薬品なら黒点病に今のところ効果があるようです。

・うどん粉病
 気温が低く湿度が高いと必ず発症します。この予防にはアグリチンキが効くといわれています。しかし頻度を高く散布しないと効果は無いようです。
 発症したらオレートにカリグリーン、できればポリオキシンを混ぜたものを少量つくり、発病した部分に塗りつけると治ります。

 花首にうどん粉病が発生することがありますがそれも、同じように塗りつけておけば変色しますが拡大しませんので、安心して咲かせることができます。葉全体にあまりにひどく発症した場合は、全体に散布する必要がありますが、サンヨールでも予防できるようです。
 うどん粉病の農薬散布に必要なのは葉や花首に農薬が付着する展着剤です。展着剤をいろいろ試しましたが、新しい葉でも農薬が付着する展着剤は「まくぴか」という展着剤でした。これを使用するようになって、かなり効果的に予防できるようになりました。

虫害について
 ミニバラの虫害はアブラムシ、アザミウマ(スリップス)、コガネムシ、ヨトウムシ、ハダニです。すべての害虫対策として、オルトランDXを春1回、秋1回、鉢の株元に撒くだけでかなり改善できます。
 アブラムシ、コガネムシ、ヨトウムシはそれだけで防げます。厄介なのはアザミウマ(スリップス)とハダニです。

 スリップスに効果のある薬剤は私が試してみたところでは今のところありませんでした。効果のあるといわれたダントツ、アファームなどを試しましたがまったく効きませんでした。

 ミニバラは花が小さいため、アザミウマに着かれると蕾が満足に開きません。そこで効果があるのが小さなポリ袋を蕾にかけることです。最近はチャック付の小さなポリ袋を売っていますので、それを軽く蕾がまだ開かないうちからかけておきます。それだけでアザミウマは蕾に入り込めませんので、無事に開かせることができます。

 ハダニ
 ハダニは発生当初の措置が重要です。コロマイトが効果的ですがそれに粘着くんを混合して葉裏にしっかりと散布すると、粘着君の物理的効果でしっかりと退治できます。

 1週間後に念のためもう一度同じように散布し、確実に絶滅させてください。生き残っていると薬剤耐性のついたハダニを増殖させてしまうことになります。

 ダニ剤は同じものを何回も使わないとされていますが、粘着君は糊で物理的に退治する薬ですから何回も使えます。香りも良いので助かります。

以下は実際の記録です。

 じっくり見ているとほとんどのハダニは昨日のコロマイトの効果で死んでいるようです。しかし中に1匹動き回っているのがいました。耐性ができているハダニなのか、薬液がかからなかったためなのかはわかりません。
 ハダニが着いている疑いのある鉢を集めて、黄色い葉を取って焼き、残りの葉にはコロマイトと粘着くんを混合してしっかりと散布しました。ハダニが少なければ、葉は出来るだけ残しておいた方がこの時期は後の生育が良さそうです。粘着くんだけでは成虫にしか効果がありませんので、卵にも効果のあるコロマイトを混合しました。ハダニがいない鉢は青々と元気に育っています。早くハダニを退治したいと思います。

2008.6.23
 新しくミニバラが咲き始めていますが、開いた花には必ずアザミウマが潜んでいます。一見正常な状態で咲いた花でも、フッと息をかけるとあわてて花の奥から這い出てきます。中には色がまだ白い幼虫までいます。先日3種混合で農薬を散布したのですが、そのあと雨で流れたのか耐性ができてしまっているのか、効果がいまひとつです。

 2番花が咲き始めたシャリファアスマまで、アザミウマがたくさん付いて開ききれません。咲いている花を全部切り取って、ポリ袋にいれ密封してゴキジェットで殺虫しました。 昨年の事例では、蕾が少しでも開けばそこにはアザミウマが入り込んできます。

 今年は、この蕾を重点に消毒して防ぐことが出来ないか試して見ます。
 使用した農薬は先日と同じ、カスケード、アファーム、ダントツに、アザミウマ用にモスピランを追加し、ダニ剤としてテデオン、殺菌予防薬としてサンヨールの6種類を混合しています。全体に散布するとともに、今回は開きかかっている蕾の真上から中に薬液が入り込むように掛けてみました。これで効果があるといいのですが。(結果的にはまったく効果がありませんでした)

一鉢の1本の花首にうどんこ病が発生していました。 大量にかけるつもりはありませんので、今回はハンドスプレーに500ccだけ薬液を作り、発病しているところを中心に、後は軽く散布しました。
 使用薬剤は、うどんこ病に効果があると教えていただいたバイレトンです。軽く散布したのですが、散布した後両手の甲がピリピリしています。前回もこの感触が出ましたので、バイレトンの影響でしょう。長袖を着て、散布する手にはポリ袋を簡単にかけて散布したのですが、霧が手にかかったのだと思います。バイレトンの使用はかなり注意しないと人体にも影響がでそうです。

2008.6.1
 今日は朝から良い天気で、昨日の雨でぐっしょりしなだれるように濡れていたミニバラもしっかりと乾きました。夕方帰宅してから、鉢の中に生えている雑草を抜き取って、うどん粉病と黒点病、それにアザミウマの予防に農薬を散布しました。6月の梅雨に向かっての第一弾です。使用した薬剤は、病気予防にフルピカフロアブル2000倍、アザミウマの予防に今回初めて購入したダントツを使用しています。
 フルピカフロアブルは昨年使用しています。効果はどうだったか思い出せません。ダントツは、現在の所アザミウマに一番効果がありそうですのでネットで検索して購入しました。成分はオルトランDXに含まれる新成分と同じです。

2008.5.23
 今朝の見回りで、葉の色がおかしい鉢を見つけました。仔細に見るとハダニが着いていました。その鉢は軒下に近く雨が当たりにくいところに置いてあり、しかも近くのプランターには抜ききれなかった大きなオキザリスが大繁茂し、そこから移ってきたようです。臨時に粘着くんを作って吹きかけておきましたが、時間が取れるときにしっかりと除草し、ハダニ対策をとらなければと思います。

2008.5.20
 夕方になり、強い日差しの心配がなくなった所で、病害虫の侵入を防ぐため予防薬中心に農薬を散布しました。うどん粉病対策にバイコラール2000倍、うどん粉病や黒点病の予防にダコニール2000倍とサンヨール500倍、それに殺虫薬のモスピラン500倍を混合して散布しました。
 晴れ間が出始めた夕刻、細かい虫がたくさん空中を舞っていました。虫取り網を振り回して捕まえ正体を確認した所、羽のはえたアブラムシでした。中にはわた虫もいました。こうしてあちこちに広がるのですね。大発生してからでは手がつけられませんので、今のうちに予防しています。

2008.5.7
 昨年はスリップスに悩まされ、今年は早くからスリップスに効果のあるオルトランDXを散布していたのに,効かなかったのでしょうか。確認するため息を吹きかけるとスリップスが飛び出てきました。明らかに付いています。ゴキジェットを吹きかけてこのスリップスは退治しました。
 しかし他にもいるはずです。スリップスが付くと、ミニバラは栄養分を吸われて満足に開花しません。モンテローザは特に被害が大きかったのです。発生が拡大しないように、薬剤を散布することにしました。
使用薬剤はアドマイヤーフロアブル2000倍、それにうどん粉病対策としてバイレトン1000倍、黒点病の予防薬としてサンヨール500倍です。。
バイレトンを撒いたせいか、散布後また体がだるくなっている。少し体が熱くなっている感じもある。バイレトンはあまり使わない方が良さそう。

2008.4.26
 昨日、ミラネシンを散布し、その効果を今朝じっくりと観察しました。結果は、また、うどん粉病が見つかりました。これまでうどん粉病が発生してそのつど葉や蕾を焼き捨てたバラには、見つかりませんでしたが、新たに別の鉢のミニバラの葉と蕾に出ています。

 ずいぶんしっかりと散布したつもりなのですが、今回見つかった鉢にどの程度散布したかは記憶がありません。通り一遍に全体的に散布した場所です。
 特効薬と言われるミラネシンでも、発病を抑えられなかったのか、それとも昨日見落としていたのかは定かではありません。 今日は明るいときに入念に見回りましたので、もう見落としはないはずです。新しく購入した農薬が届けば、もう一度念のため散布するつもりです。それで治まらなければ、葉や花に薬害が出るかもしれませんが試してみたい薬剤を使用してみようと思います。

2008.4.24
 今朝、出掛けにミニバラを見回りましたら、モナの花首に1箇所、グラミスキャッスルの葉に1箇所、うどん粉病の白い粉が出ていました。どちらも、昨年の暮から入った新入のバラです。すぐに切り取ってバーナーで焼き捨ててから出かけました。帰宅してから、今度はカリグリーンとパンチョを使用して消毒をしました。うどん粉病対策として前回は19日にルビゲンとフルピカフロアブルを散布していますので5日で出てしまっていると言うことですね。
 早く効果のある農薬を購入しなければならないようです。散布した後、細かい雨が降ってきてしまいました。これで効果は半減しそうです。 気温が高くなってきますと、今度は黒点病の心配もしなければなりませんので、うどん粉病と両方の予防を考えながら、薬剤選びを検討しています。

2008.4.15
 先日12日に、パンチョをたっぷり撒いたので、うどん粉病は収束しているかと期待して見回ったのですが、新たに発生している鉢を見つけてしまいました。 今度は我家で栽培していた2鉢です。特にナボンヌはしっかり育っている茎に発生していたのでややショックでした。葉の陰に隠れて茎が白くなっていたのです。しかも3本も。

2008.4.12
 うどん粉病が出ている品種は、ミニバラのメルロー、カノン、ペパーミントと、イングリッシュローズのグラミスキャッスルです。これらは、メルローを除き、昨年の暮れ以降に我家に来たものばかりです。
 この原因には二つ考えられます。一つはまだ我家の環境に慣れないため、抵抗力がない。もう一つは発病していないけれど、既存の薬剤に抵抗性のあるうどん粉病菌を潜在的に持っていた。昨年は同じようにアンティークコルダナが我家にうどん粉病を持ち込みました。
 いずれにしても、新入りの株は徹底的に消毒をしたいと思います。そこで今回はうどん粉病の新薬と言うパンチョをたっぷり散布しました。これで収束するでしょうか。パンチョは両腕の手首がかゆくなりました。

2008.3.25
ミニバラの生育は順調です。雨が続いていましたので、今朝、病害虫予防のため薬剤の散布をしておきました。使用した薬剤はダコニール1000倍とアドマイヤー2000倍に、展着剤はペタンVです。

2008.3.16
今朝は風が納まっていましたので、今年2回目の消毒を行いました。使用した薬はサンヨール500倍とモスピラン500倍です。3月1日に消毒をしたので今月は出来るだけ伸ばすつもりでしたが、ここのところ続いた雨で、薬が流れてしまった可能性もあるのと、ここのところ急激に伸びている新芽には薬がついていませんので、そこに重点的に散布しました。
 サンヨールは銅剤ですので、うどん粉病や黒点病の予防効果があります。発病した後は効き目がないようですが、予防に重点を置いた散布に心がけます。モスピランは浸透移行性殺虫薬です。アブラムシは着いてもかまわないのですが、昨年苦しめられたスリップス(アザミウマ)はなんとしても大発生を食い止めたいと思います。
 それと薬剤で、散布の後必ず体がだるくなってしまう薬剤がありました。それがなんだったかうろ覚えなのではっきり判りませんが、それは出来る限り使わないようにしています。今の所、ダコニール、サンヨール、モスピランはだるくなっていませんので、安心して使っています。

ハダニの巣

 ハダニの姿が確認された葉には、沢山の卵がついていると考え、取り去って火で焼く。巣を作られないように水で洗い流す。火攻めと水攻め。(それに時々粘着君。)これが大量繁殖を抑える対策かなと思っています。
(追伸 9月20日 結局この作戦は失敗に終わり、最終手段として8月24日にコロマイトと粘着くんを混合して散布しました。これで完全にいなくなりましたので、さらにダニカットを散布した結果現在は全く影を潜めています。)
ルリマルノミハムシ
 ミニバラの蕾の陰に可愛い甲虫が、かくれんぼしていました。
ルリマルノミハムシ
 背中から見るときれいなつや。なんていう虫かな。お髭の手入れに忙しい。
 んっ。もしかして左下。花弁をかじった?害虫なの?
 名前を調べるのに苦労しました。ハムシかコガネムシのどちらか。触覚が長いのでハムシの仲間。ネットで散々調べてやっと見つかりました。その名はルリマルノミハムシ。舌をかみそうな名前です。 花粉を食べると書いてありました。花弁は別の虫の仕業?いやあやしい。捕まえようとしたらピシッと跳ねてどこかにいなくなりました。だから蚤ハムシ。足が太いのです。
ルリマルノミハムシ
 名前を調べるのが大変なのでアップしておきます。

ヒメハナカメムシとヤブカラシ

 バラの大害虫のアザミウマを食べてくれるヒメハナカメムシは、実物を見たことがありませんでした。

 たまたまブログの記事の関連でヒメハナカメムシを調べ知識としては知ったばかりです。

それが今日撮影しているヤブカラシの花の枝に、なにやら動いている虫を見つけたのです。体長は2mm。ヤブカラシの花と比べていただくとその小ささがわかっていただけるでしょう。中央の花茎の下に潜り込んでいます。

 昨日調べたばかりのヒメハナカメムシにとても良く似ています。急いで写真を何枚も撮りました。

ハナカメムシ成虫

 透明な羽にとがったくちばし。ネットで調べたヒメハナカメムシにそっくりです。しかしアザミウマがいません。その行動を見ていると蜜を吸っているようにも見えます。アザミウマを捕まえている姿が見えれば確実なのですが。

  このヒメハナカメムシを見つけられたのも、ブログを拝見していたおかげです。こんな小さなカメムシを見つけることは知っていなければとても難しかったでしょう。

 この撮影しているときでさえ、1匹だけと思っていたのですから。撮影が終わって、ヒメハナカメムシを別の花に移しているときにまだいることに気がついたのです。しかも幼虫2匹、成虫あわせて2匹。

ヒメハナカメムシ幼虫

 ヤブカラシは庭の雑草として、これまで蔓が延びてくると摘んで、はびこらないようにしていました。しかし、このように天敵も暮らす植物と知ったときから、考え方を改めなければいけないかなと思い始めました。


 バラに取り付いているアザミウマの写真を撮りたいと、これまで何回もチャレンジしました。バラの花弁の奥に潜み、息を吹きかけるとチョロチョロと出てくるのですが、直ぐにまた奥に隠れてしっかりと見ることは出来ません。
 今回、マクロレンズと、テレプラスという焦点距離を2倍に出来るレンズを組み合わせて、何とかその姿を捉えることが出来ました。
 このアザミウマの種類がなんと言う種類かまだわかりませんが、そのすばしっこさは他の花に付くアザミウマとは比較になりません。
 以下に写真を掲載しますが、花はすきでも虫は嫌いと言う方がいらっしゃいますので、出来るだけ文章とは離します。 興味のある方だけ、下のほうをご覧下さい。数日後にはフリーページの方に移動しこの日記の部分からは削除します。日記をご覧いただくとイヤでもみることになってしまいますから。
 下のアザミウマの種類は、退治のしにくいキイロアザミウマでしょうか。ご存知の方は教えてください。体長は2mmほどです。
バラにつくアザミウマ
アザミウマが飛ぶ瞬間です。この小さな羽を広げてあっという間にどこかに飛んで行ってしまいました。
アザミウマの飛ぶ瞬間
アザミウマの幼虫です。透明な体で動き回っています。
アザミウマの幼虫


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