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koike1970

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2012.06.06
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カテゴリ: 展覧会
 120605火曜日。
 目黒区美術館の「 シャルロット・ペリアンと日本 」を観覧する。神奈川県立近代美術館・鎌倉館で1回観覧しているので2回め。

 ペリアンがデザインした収納用具が展示されている。
 鉄製のフレームと樹脂製の箱を組み合わせた引き出し状の小物入れが魅力的である。ステフ・シモンのギャラリーで発売していた物らしい。

 現在も入手できるのだろうか。PCで検索してみるがそれらしき物は見当たらない。残念だ。
 しかしながら面白い記事に遭遇する。建築家の岡部憲明がペリアンに言及している談話である。以下に引用する。

 ル・コルビュジエとの協働で知られる女性建築家のシャルロット・ペリアンは1999年に亡くなりましたが、彼女はパリにアトリエがあって、私がポンピゥー・センターのプロジェクトに携わっていた頃からの知り合いでした。
 彼女のアトリエや家を訪ねて驚くのは、膨大な設計資料や設計図書、書籍があるはずなのに、それがまったく目に入らないんですよ。彼女は手紙もすべて保管していたけど、それも表には出ていない。空間に出ているのは必要なモノだけでした。
 実はル・コルビュジエの建築の家具やキッチンのほとんどは彼女がデザインしたものです。日本式の引戸や簾なんかも工夫してうまく採り入れていました。
 自分の動きに合わせ、空間の中にどういうカタチでどうモノを収めるか。あるいは空間をどう変化させるか。そういうことに関しては本当にスゴイ人でした。
 狭くて急な階段でも、彼女がデザインした手すりに触るとスッと上り下りができる。収納に関しても、モノを表出させない空間にしていくことが身体化しているんでしょう。
 私は彼女からそれを学んだというか、いや、よく実践できるものだと、いつも驚いていましたよ。
 (無印良品の家『家に会いに。』「vol.7 光景の家 ダイアログ2  ヨーロッパの建築から学ぶこと 」より)


 岡部憲明はレンゾ・ピアノのパリ事務所で仕事をしていた経歴があるようだ。それゆえ上記の談話も実際の体験を踏まえたものと思われる。
 ただし次の部分については検証が必要ではないだろうか。

 彼女はフランス東部のアルザス地方の出身で、自然の中で育った山の生活が根本にはあるのだと思います。山の暮らしでは余分なものは持たないでしょうから。
 (上掲のサイトより)




 アルザスなのか。パリなのか。
 いずれにせよである。岡部の発言で“フランス東部のアルザス地方”となっているのを“フランスの首都パリ”と読み替えさらに“自然の中で育った山の生活”となっているのを“街の中で育った都会の生活”と読み替え最後に“山の暮らし”を“都会の暮らし”と読み替えれば簡単に済む話なのかもしれない。

 余分なものはどこであれ余分なものに違いないのだから。





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Last updated  2012.06.06 23:47:25
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