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「カラフル」 森 絵都 文春文庫 650円生前の罪により輪廻のサイクルから外されたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになる・・・・・・。老若男女に読み継がれる不朽の名作。(表紙カバーより)2024年3月、読破。実は、本書を原作としたタイ映画「ホームステイ ボクと僕の100日間」(2018)を先に観て、原作に興味を持ち、今回読みました。ネタバレになるので、映画も本書も内容には触れませんが、帯広告にもありますが「高校生が選んだ読みたい文庫No.1」です。原作も映画(日本でDVD販売)もお勧めです。カラフル (文春文庫) [ 森 絵都 ]
2024年08月15日
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「笑うな」 筒井康隆 新潮文庫 590円タイム・マシンを発明して、直前に起こった出来事を眺めるというユニークな発想の『笑うな』。「わたし」の眼前で妻と性交する制服警官。シュールな情況で三者の心理を追究する『傷ついたのは誰の心』。空飛ぶ円盤と遭遇したSF作家の狼狽ぶりをシニカルに捉えた『ベムたちの消えた夜』。ほかに『赤いライオン』『猫と真珠湾』『血みどろウサギ』など、ドタバタでブラックな傑作ショート。ショート34編。(表紙カバーより))2024年3月、読破。サイン本です。笑うな (新潮文庫 つー4-11 新潮文庫) [ 筒井 康隆 ]
2024年08月15日
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「二百十番館にようこそ」 加納朋子 文春文庫 820円就活に失敗しオンラインゲーム三昧の「俺」。親に愛想を尽かされ、送り込まれたのは離島の薄汚れた建物だった。考えた末、下宿代目当てでニートたちを募って”共同生活”を送ることに。新しい仲間や穏やかな島民と交流する中で、閉じた世界が少しずつ広がっていき・・・・・・。日常ミステリの名手が贈る、爽やかな読み味の傑作長編。(表紙カバーより)2024年2月、読破。2月は、7冊目。何年か振りに、たくさん読書しました。ミステリ作家で、ミステリ要素もあるにはあるので、ジャンルをミステリーとしましたが、二百十番館で共同生活を送るニートたちの成長の物語です。読後の爽快感は半端ないです。二百十番館にようこそ [ 加納 朋子 ]
2024年08月14日
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「無人島に生きる十六人」 須川邦彦 新潮文庫 400円大嵐で船が難破し、僕らは無人島に流れついた! 明治31年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、脱出した16人を乗せたボートは、珊瑚礁のちっちゃな島に漂着した。飲み水や火の確保、見張り櫓や海亀牧場作り、海鳥やあざらしとの交流など、助け合い、日々工夫する日本男児たちは、再び祖国の土を踏むことができるのだろうか? 名作『十五少年漂流記』に勝る、感動の冒険実話。(表紙カバーより)2024年2月、読破。2007年の新潮文庫の100冊のうちの1冊。なんとなく手に取ることもなく17年間本棚に眠り続けていましたが、今回、一気に読み終わりました。17年間も読まずにいたことを少し後悔しました。これまでに読んだ、この手の漂流記の中で最も面白かったです。無人島で生きていくための知恵や工夫が具体的に描かれており、日本に戻った時に困らないようにと練習生に勉強を教え、どんな状況においても希望や夢や目標を持ち続け、協力しあって規則正しい生活をすることの大切さを改めて認識させられました。単に生き延びることだけを考えていたら、バラバラになってしまっていたかもしれません。無人島に生きる十六人 (新潮文庫 新潮文庫) [ 須川邦彦 ]
2024年08月13日
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「ルビンの壺が割れた」 宿野かほる 新潮文庫 520円「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」ーーー送信した相手は、かつての恋人。フェイスブックで偶然発見した女性は、大学の演劇部で出会い、二十八年前、結婚を約束した人だった。やがて二人の間でぎこちないやりとりがはじまるが、それは徐々に変容を見せ始め・・・・・・。先の読めない展開、待ち受ける驚きのラスト。前代未聞の読書体験で話題を呼んだ、衝撃の問題作!(表紙カバーより)2024年2月、読破。恋愛小説のような書き出しでしたが、帯広告に「日本一の大どんでん返し」とありましたので、なんとなく恐怖を感じながら読み進めていきました。後半は真相が分かるまで、めまぐるしい展開で一気に読み終わりました。興奮の読書体験でした。ルビンの壺が割れた (新潮文庫) [ 宿野 かほる ]
2024年08月13日
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「麻倉玲一は信頼できない語り手」 太田忠司 徳間文庫 720円この作品のメインアイディアが閃いたとき、我ながら「こんなこと、よく考えついたものだ」と半ば呆れつつも昂奮しました。読者の皆さんにも同じように、あきれながら昂奮して、そして楽しんでいただければと思います。 太田忠司死刑が廃止されてから二十八年。日本に生存する最後の死刑囚・麻倉玲一は、離島の特別拘置所に収監されていた。フリーライターの熊沢克也は、死刑囚の告白本を執筆するため取材に向かう。自分は「人の命をジャッジする」と嘯く麻倉。熊沢は激しい嫌悪感を抱くが、次々と語られる彼の犯した殺人は、驚くべきものばかりだった。そして遂に恐ろしい事件が起きた! 衝撃の長篇ミステリー。(表紙カバーより)2024年2月、読破。楽しく読み進めていきましたが、真相が分かって、トリックは確かに面白かったのですが、ここまでやる? というのが正直なところ。ミステリーとしては、個人的には、いまひとつに感じました。【中古】 麻倉玲一は信頼できない語り手 徳間文庫/太田忠司(著者)
2024年08月13日
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「52ヘルツのクジラたち」 町田そのこ 中公文庫 740円52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性。貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、魂の物語が生まれる。(表紙カバーより)2024年2月読破。高品質というか、完成度が高い素晴らしい作品だと思いました。作品の中にどんどんと引き込まれていきました。貴瑚のこれからの人生が充実した幸福な日々で満たされんことを願ってやみません。52ヘルツのクジラたち (中公文庫 ま55-1) [ 町田そのこ ]
2024年08月13日
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「優しい音楽」 瀬尾まいこ 双葉文庫 491円混雑した駅中、彼女は驚いた様子でまっすぐ僕の方へ歩いてきた。それが僕たちの出逢いであり、恋人同士になるきっかけだった。でも、心も身体もすっかり馴染みきったある日、唐突に知ってしまう。彼女が僕に近づいた理由をーーー(表題作「優しい音楽」)。ちょっと不思議な交流が生みだす、温かな心の触れ合い。幸福感と爽やかな感動に包まれる短編集。(表紙カバーより)2024年2月、読破。三編からなる短編集。三編とも心が温かくなる作品ですが、やっぱり表題作の「優しい音楽」がいちばんのお気に入りです。彼女が僕に近づいた理由を知ってからラストまでは、何度読んでも涙が溢れそうになります。60ページほどの作品なので、ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。優しい音楽〈新装版〉 (双葉文庫) [ 瀬尾まいこ ]
2024年08月13日
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「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井 光 新潮文庫 670円衝撃のラストにあなたの見る世界は『透きとおる』。大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだがーーー。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。(表紙カバーより)2024年2月、読破。ネタバレになるので書けませんが、「透きとおった」ってそういう意味だったのですね。確かに衝撃の物語。世界でいちばん透きとおった物語 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 杉井 光 ]
2024年08月13日
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「医学のつばさ」 海堂 尊 角川文庫 740円東城大医学部に通う中学3年生の曾根崎 薫が、同級生たちと洞穴で見つけた謎の生物<いのち>。世紀の大発見を知った文科省は、研究材料にしようと<いのち>を連れ去ってしまう。奪還を試みる薫たちだったが、やがて「こころの移植」をめぐる壮大な陰謀が明らかになり、米国政府をも巻き込む大騒動に発展していく。大人たちの理不尽や「組織」という得体の知れない敵に立ち向かう薫たちの奮闘が胸を打つ、中学生医学生シリーズ完結編!(表紙カバーより)2024年1月、読破。シリーズ三部作の完結編。このキテレツな物語が、どう決着をつけるのか、わくわくしながら読みました。医学のつばさ(3) (角川文庫) [ 海堂 尊 ]
2024年08月13日
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「医学のひよこ」 海堂 尊 角川文庫 740円ひょんなことから東城大学医学部に通うことになった、生物オタクの中学3年生・曾根崎 薫。学級委員の美智子、ガキ大将のヘラ沼、医学部を目指すガリ勉の三田村ら同級生たちと洞穴を探検していると、見たこともない巨大な「たまご」を発見する。孵化した謎の生物に<いのち>と名付け、育てようとする薫たちの前に立ち塞がったのは、医学の研究であることを盾に動物実験を計画する研究者と日本政府だったーー。感動の医療小説!2023年12月、読破。薫くんシリーズ三部作の二作目。著者も作品の中で、「さて、この物語はここで、唐突に終わる。」と記していますが、やっぱり、結末が知りたいところです。三作目「医学のつばさ」にその結末が書かれているかどうか知りませんが、三作目が今は楽しみです。医学のひよこ(2) (角川文庫) [ 海堂 尊 ]
2024年01月05日
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「まぼろしのパン屋」 松宮 宏 徳間文庫 610円朝から妻に小言を言わ、満員電車の席とり合戦に力を使い果たす高橋は、どこにでもいるサラリーマン。しかし会社の開発事業が頓挫して責任者が左遷され、ところてん式に出世。何が課題かもわからない会議に出席する日々が始まった。そんなある日、見知らぬ老女にパンをもらったことから人生が動き出し......。他、神戸の焼肉、姫路おでんなど食べ物をめぐる、ちょっと不思議な物語三篇。(表紙カバーより)2023年11月、読破。第3章から、エピローグへと飛んでしまいますが、その間の物語も読んでみたい気がします。「ホルモンと薔薇」(神戸が舞台)、「こころの帰る場所」(姫路が舞台)の2篇は、どちらも地元関西のよく知っている場所が舞台というだけで嬉しくなって一気に読みました。まぼろしのパン屋 (徳間文庫) [ 松宮宏 ]
2024年01月05日
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「疑惑」 松本清張 文春文庫 540円雨の港の海中へ転落した車。妻は助かり、夫は死んだーーー。妻の名は鬼塚球磨子。彼女の生い立ち、前科、夫にかかっていた高額な生命保険についてセンセーショナルに書き立てる記者と、孤軍奮闘する国選弁護人の闘い。球磨子は殺人犯なのか? その結末は? 明治の藤田組贋札事件を描く「不運な名前」併録。(表紙カバーより)2023年10月、読破。テレビの2時間ドラマを録画して観ていたら、どうしたわけか、終盤の謎解きのところで録画が切れてしまっていました。妻が原作を読みたいというので、Amazonで古本を購入して読みました。録画さえ切れていなかったら、読まなかった作品。疑惑 (文春文庫) [ 松本 清張 ]
2024年01月05日
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「魔眼の匣の殺人」 今村昌弘 創元推理文庫 780円「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲と剣先比留子ら九人に告げた。直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。残り、48時間、死の予言は成就するのか。ミステリ界を席捲したシリーズ第2弾!(表紙カバーより)2023年9月、読破。期待を裏切らないシリーズ第2弾! ミステリ好きには堪らない一冊。魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫) [ 今村 昌弘 ]
2024年01月05日
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「間宵の母」 歌野晶午 双葉文庫 700円小学三年生の詩穂と紗江子は親友同士だったが、紗江子の母の再婚相手である義父と詩穂の母が失踪、駆け落ちと見られていた。その日から、紗江子の母の精神状態は普通ではなくなる。詩穂も父親からDVを受けるようになり、児童養護施設に入れられてしまう。その後、二人は地獄のような人生を送ることになるのだが、実は驚くべき真実が隠されていた。得体の知れない恐怖が襲う、著者最恐のホラー・ミステリー!(表紙カバーより)2023年8月読破。読み進めていくうちに、恐怖が、ゾワゾワと襲ってきて落ち着かないです。怖いけれども読み続けてしまう作品。4章それぞれの恐怖が、最終的に収束されてきて、その結末の怖さがまた凄いです。間宵の母 (双葉文庫) [ 歌野晶午 ]
2024年01月05日
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「Iの悲劇」 米澤穂信 文春文庫 760円無人になって6年が過ぎた山間の集落・簔石を再生させるプロジェクトが市長の肝いりで始動した。市役所の「甦り課」で移住者たちの支援を担当することになった万願寺だが、課長の西野も新人の観山もやる気なし。しかも、集まった住民たちは、次々とトラブルに見舞われ、一人また一人と簔石を去って行き・・・・・・。(表紙カバーより)2023年8月、読破。少し色々な行動がおかしいと思いつつ、事件が起こらない第5章まで読んだところで、全体の謎の真相に気づいたので、終章での驚きは少なかったです。ネタバレになるので詳細は書けないですが、万願寺の思いに同意です。Iの悲劇 (文春文庫) [ 米澤 穂信 ]
2023年08月16日
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「スイッチ 悪意の実験」 潮谷 験 講談社文庫 880円私立狼谷大学に通う箱川小雪は友人たちとアルバイトに参加した。一ヵ月、何もしなくても百万円。ただーー《押せば幸せな家族が破滅するスイッチ》を持って暮らすこと。誰も押さないはずだった。だが、小雪は思い知らせれる。想像を超えた純粋な悪の存在を。第63回メフィスト賞受賞の本格ミステリー長編!(表紙カバーより)2023年8月、読破。評価が別れるミステリーかもしれません。設定が奇抜で、誰が小雪のスマホからスイッチを押したのか? この犯人捜しは面白かったのですが、その後の展開は、正直きつかったです。スイッチ 悪意の実験 (講談社文庫) [ 潮谷 験 ]
2023年08月15日
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「タイのひとびと」 小林眞理子 ワニブックス 1100円Twitter、Instagram で話題のタイのマイペンライな日常コミックエッセイが待望の単行本化!(本書の帯広告より)2023年6月、読破。”タイあるある”満載です。読んでいて、ところどころで、思わず吹き出してしまいました。現地で生活しないと体験できないようなことも含まれていて、面白かったです。タイのひとびと (クランチコミックス) [ 小林 眞理子 ]
2023年08月15日
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「うしろから歩いてくる微笑」 樋口有介 創元推理文庫 820円鎌倉在住の薬膳研究家・藤野真彩と知り合った、フリーライターの俺・柚木草平。10年前、高校二年生の時に失踪した同級生の目撃情報が鎌倉周辺で増えているので調べてほしいと彼女はいう。早速、失踪事件の関係者を訪ねるが、同日夜にその人物が殺害されてしまい・・・・・・。急遽、殺人事件に調査を切り替えた俺が見つけた真実とは? 円熟にして最後の<柚木草平シリーズ>第12弾。2023年6月、読破。もう最高でした。楽しくて、いつまでも終わらないでと思いながら読んでいました。シリーズ最高傑作?かも。柚木草平シリーズの新作がもう二度と読めないと思うと残念でなりません。著者のご冥福をお祈りします。うしろから歩いてくる微笑 (創元推理文庫) [ 樋口 有介 ]
2023年08月15日
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「アルト=ハイデルベルク」 マイヤー・フェルスター 岩波文庫 350円美しい大学都市ハイデルベルク。故国の陰気な城から解放され、一年間の留学生活をおくるべく由緒ある大学にやってきた若き皇太子ハインリヒは、愛くるしい娘ケーティに出会う。学生たちが青春を謳歌するなか、二人が経験する恋、別離、再会、そして・・・・・・。つかのまの青春の哀歓を描いて、今もなお人気の高い戯曲。(表紙カバーより)2023年6月、読破。よくあるような物語ですが、多くの人から望まれるストーリーかもしれません。二人の恋は、なんとも切ない。この戯曲の舞台となった学生酒場を訪れたことがあるので、なお更なのかもしれません。【中古】 アルト=ハイデルベルク (1980年) (岩波文庫)
2023年08月15日
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「コロナ禍を旅する タイ編」 下川裕治 メディアポルタ 497円2023年5月、読破。コロナ禍の真っ只中での旅行記。入国許可証の申請準備とバンコク着後の2週間のホテルでの隔離生活を記した旅行記です。コロナ禍でのバンコク市内の様子が書かれているのかと思っていましたが違いました。今となっては、参考にすることは何もないかも。
2023年08月15日
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「日本列島改造論 復刻版」 田中角榮 日刊工業新聞社 1980円田中角榮の構想力と実行力に学ぶ 91万部のベストセラー稀代の名宰相・田中角榮が敗戦後の日本の荒野に佇んで何を考え、どのような理想を思い描いたのかーーその実相と実現に向けた具体策があますところなく本書には記されている50年前に日本のグランドデザインを描いた『日本列島改造論』は、現代にも共通する多くの重要課題に具体的な解決策を提示している。(本書の帯広告より)2023年5月、読破。当時、子供でもみんなが「日本列島改造論」という言葉は知っていた。復刻版が出版されて初めて読みましたが、これほどまでに具体的なものであったことに驚きました。そして、その実行力。政治家というものを教えてもらったような気がします。復刻版 日本列島改造論 [ 田中 角榮 ]
2023年08月15日
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「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく・・・・・・天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは? 全世界が涙した不朽の名作。著者追悼の訳者あとがきを付した新版(表紙カバーより)2023年3月、読破。読売中高生新聞による全国の中学・高校教師が選んだ「第2回 君に贈る本大賞」を受賞。第2回のテーマは、「10代に薦めたい泣ける本」でした。2位以下は、「塩狩峠」「手紙」「西の魔女が死んだ」「火垂るの墓」「神様のカルテ」「君の膵臓をたべたい」「その日のまえに」・・・。個人的には、2位以下の作品の方が泣けるんだけども。「アルジャーノン・・・」は、興味ある本でしたが、泣ける本かといえば、少し違うような気がしました。アルジャーノンに花束を新版 (ハヤカワ文庫) [ ダニエル・キイス ]
2023年08月15日
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「カーテンコール!」 加納朋子 新潮文庫 630円閉校が決まった私立萌木女学園。単位不足の生徒たちをなんとか卒業させるべく、半年間の特別補講合宿が始まった。集まったのは、コミュ障、寝坊魔、腐女子、食いしん坊・・・・・・と個性豊かな”落ちこぼれ”たち。寝食を共にする寮生活の中で、彼女たちが抱えていたコンプレックスや、学業不振に陥った意外な原因が明らかになっていく。生きるのに不器用な女の子たちの成長に励まされる青春連作短編集。(表紙カバーより)2023年1月、読破。6作品とも心を打たれますが、1つ選ぶとしたら、個人的には1作目の「佐藤壺は空っぽ」です。切なすぎます。カーテンコール! (新潮文庫) [ 加納 朋子 ]
2023年08月15日
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「人間じゃない <完全版>」 綾辻行人 講談社文庫 760円かつて異端の研究者が住み、謎の死をとげた<星月荘>。今や廃屋同然のその家を若者たちが訪れた夜、ドアに八つの鍵がかかった密室内で、世にも凄惨な事件が勃発する! 表題作ほか、「赤いマント」「洗礼」など単著未収録の作品を網羅。異色の実名小説「仮題・ぬえの密室」を追加収録した増補・完全版。(表紙カバーより)2022年12月、読破。これまで単独名義の著書に未収録の作品を1冊にまとめた作品集。ファンにはありがたく、また綾辻行人らしい作品が並んでいます。自作解題が付いているのも嬉しいです。人間じゃない 〈完全版〉 (講談社文庫) [ 綾辻 行人 ]
2023年08月15日
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「アンチ整理術」 森博嗣 講談社文庫 660円整理・整頓は何故必要なのか? 大学の研究室、芸術家のアトリエ、漫画家の作業場・・・・・・。素晴らしい作品が生まれているのは凄まじい散らかりようのなかだ。物理的な整理ではなく、自分自身の内側と「環境」を整理・整頓してみよう。人気作家が語る、自由に楽しんで生きるために大切な創造的思考と価値観。(表紙カバーより)2022年11月、読破。「第6章・本書の編集者との問答」が、面白かったです。アンチ整理術 Anti-Organizing Life (講談社文庫) [ 森 博嗣 ]
2023年08月15日
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「殊能将之 未発表短編集」 殊能将之 講談社文庫 610円もはや古典とも評される『ハサミ男』を皮切りに、傑作長編ミステリを生み出してきた殊能将之は、2013年2月、急逝した。本書に収められた三つの短編は没後に発見されたもので、ミステリ作家・殊能将之の出発点とも言うべき作品である。『ハサミ男』誕生の経緯を語った「ハサミ男の秘密の日記」同時収録。(表紙カバーより)2022年9月、読破。『ハサミ男』でデビューする前の未発表作品ですが、完成度は高く、解説でも述べられている著者の企みは、見事に成功しています。「ハサミ男の秘密の日記」は、メフィスト賞受賞後、著者の生活が一変する様子が事細かに描かれていて興味深いです。殊能将之 未発表短篇集 (講談社文庫) [ 殊能 将之 ]
2023年01月29日
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「人類よさらば」 筒井康隆 河出文庫 740円人類復活を目指して地球を脱出した博士、大怪獣の登場、企業秘密をめぐって社長秘書との忍法対決、黄金の家の秘密、マッド社員シリーズ、信州信濃の怪異譚、真夜中の天井に見たもの・・・・・・奇想とドタバタが炸裂! 文庫初収録作を多数収めたオリジナル編集でおくる、筒井康隆ショートショート集。(表紙カバーより)2022年9月、読破。初版が2022年1月10日。収録されている作品の大半が、1961年~1971年に発表されているものですが、今読んでも面白い。「クラリネット言語」は異色作。これを小説と呼べるのかはともかく、楽器を扱ったことのない自分としては興味深かったです。人類よさらば (河出文庫)
2023年01月22日
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「暗約領域 新宿鮫ⅩⅠ」 大沢在昌 カッパ・ノベルス 1400円超人気シリーズ「新宿鮫」第11弾は、ミステリー&エンターテイメントの魅力を詰め込んだ最高到達点となった!孤独の中、捜査に没入していた新宿署生活安全課の刑事・鮫島は、北新宿のヤミ民泊で男が射殺されるのを目撃した。新上司・阿坂景子は鮫島に、新人刑事・矢崎と組んでの捜査を命じる。その殺人の背後には、公安、ヤクザ、北朝鮮、国際犯罪者、さらに謎の美女らの欲望と陰謀が幾重にも絡み合っていた。捜査を進める鮫島は謎の獲物を巡る彼らの苛烈な”争奪戦”に巻き込まれていく--。冒頭からラストまで一気読みの、哀愁、感動、痛快さと緊迫感あふれる圧倒的な傑作長篇!(表紙カバーより)2022年8月、読破。シリーズ第11弾も安定した面白さです。特に終盤は、息もつかせぬハラハラドキドキのストーリー展開です。暗約領域 新宿鮫11 (カッパ・ノベルス) [ 大沢在昌 ]
2023年01月22日
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「お金の減らし方」 森 博嗣 SB新書 880円お金に価値がある、という勘違い「僕は、一般の大勢の方とは異なる金銭感覚を持っているらしい。僕は、自分が使いたいものや、欲しいものを買うために、お金を使っている。そんなことは、誰でもそうだろう、と皆さんはおっしゃることだろう。しかし、僕から見ると、大勢の方は、自分のためにお金を使っていない。誰か人に見せるために使っているのである。」(「まえがき」より)印税二十億円の収入があっても、生活はまったく変わらない!? 人気作家がはじめて明かすお金と付き合うヒントとは。(表紙カバーより)2022年6月、読破。最終的には全て自分のために使っていると言えなくもないのだろうけど、使う時には自分のためとは思っていない場合もあり、自分は、やはりバランスを取って使うことになると思います。お金の減らし方 (SB新書) [ 森 博嗣 ]
2023年01月22日
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「週末は彼女たちのもの」 島本理生 幻冬舎文庫 457円婚約者に結婚の延期を告げられた女、新しい恋を失ったシングルマザー、彼氏の代役をさせられた大学生、永遠を信じない実業家。そんな男女に突然訪れる新しい恋の予感。信号待ちの横断歩道、偶然立ち寄ったバーのカウンター・・・・・・。いつでも、どこでも恋は生まれる。臆病なあなたに贈る、人を好きになることのときめきと切なさに溢れた恋愛小説。(表紙カバーより)2022年5月、読破。23編からなる1完結のショートストーリーかと思っていましたが、連作ショートストーリーでした。1話毎に切り取られた場面を読み重ねていくことで、彼等の恋愛の行く末を追いかけていきます。ショートストーリーなので、隙間時間に読むつもりが一気読みになりました。週末は彼女たちのもの (幻冬舎文庫) [ 島本理生 ]
2023年01月22日
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「生きてさえいれば」 小坂流加 文芸社文庫NEO 620円生きてさえいれば。恋だって始められる。生きてさえいれば・・・。大好きな叔母・春桜(はるか)が宛名も書かず大切に手元に置いている手紙を見つけた甥の千景(ちかげ)。病室を出られない春桜に代わり、千景がひとり届けることで春桜の青春の日々を知る。学内のアイドル的存在だった読者モデルの春桜。父の形見を持ち続ける秋葉。ふたりを襲う過酷な運命とは?ーーー。魅力的なキャラクター、息もつかせぬ展開。純粋な思いを貫こうとするふたりを描いた奇跡のラブストリー。(表紙カバーより)2022年5月、読破。映画にもなった「余命10年著者著者の第二弾ではありますが、本書の原稿が著者の家族によって発見されたのは、著者が亡くなられた後のことだそうです。いつ書かれた作品なのかも分かっていないとのことですが、どんな思いでこの作品を完成させたのだろうか。作品は、せつないラブストリー。生きていればこそ訪れたラストに感動して涙がでました。個人的には「余命10年」よりもさらにこちらをお薦めします。生きてさえいれば (文芸社文庫NEO) [ 小坂流加 ]
2023年01月15日
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「medium 霊媒探偵 城塚翡翠」 相沢沙呼 講談社文庫 900円死者が見える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫りーーー。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!(表紙カバーより)2022年4月、読破。さすがミステリランキング5冠作品。最終話の大逆転は、久しぶりにミステリの醍醐味を堪能させられました。medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫) [ 相沢 沙呼 ]
2023年01月15日
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「名探偵誕生」 似鳥 鶏 実業之日本社文庫 740円神様、どうか彼女に幸福を。直球の”初恋”青春ミステリ!小学4年だった僕は、となり町の幽霊団地へささやかな冒険に出た。その冒険に不穏な影が差したとき助けてくれたのが、近所に住む名探偵の「お姉ちゃん」だった。彼女のとなりで成長していく日々のなかで、日本中を騒がせることになるあの事件が起きるーーー。ミステリとしての精緻さと、青春小説としての瑞々しさが高純度で美しく結晶した傑作。(表紙カバーより)2022年3月、読破。1年近く放置していましたが、その間に読んだ本も少ないので、ボチボチ更新していきたいと思います。さて、本書ですが、トリックには少し疑問なところも個人的にはあるのですが、最終話は、ミステリとしての真相解明と青春小説がマッチした、面白い作品でした。文庫 名探偵誕生 (実業之日本社文庫) [ 似鳥 鶏 ]
2023年01月15日
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「井上靖の浜松時代と作品の世界」 和久田雅之 羽衣出版 1667円少年井上靖が、故郷の湯ヶ島を離れ、約2年家族と共に過ごした浜松。当時の浜松とその周辺に関する多くの資料と取材を通して、少年井上靖の浜松時代を浮き彫りにした研究書。2022年2月、読破。井上靖は、自伝的長編小説「しろばんば」「夏草冬濤」「北の海」や短編小説、エッセイなどで自分の少年時代について語られてはいますが、この浜松時代の約2年間については、あまり語られていません。井上靖ファンにとっては、非常に興味深い一冊です。井上靖の浜松時代と作品の世界 浜松を中心に、湯ヶ島・静岡・掛川 [ 和久田雅之 ]
2022年03月05日
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「残像に口紅を」 筒井康隆 中公文庫 743円「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい・・・・・・。言語が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆状況を予感させる、究極の実験的長篇小説。(表紙カバーより)2022年2月、読破。内容は別にして、ともかく、こんな凄まじい制約のなかで小説、それも長篇小説を書き上げたことに対して驚くばかりです。三部構成ですが、一部が全体の50%を超えていますが、文字が消失することでの違和感をほとんど感じずに読めました。残像に口紅を (中公文庫) [ 筒井康隆 ]
2022年03月05日
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「星闌干」 井上靖 集英社 1800円(Amazoで古本751円+送料で購入)「傍観者」に続く井上靖の第八詩集。食堂癌の手術後、外出ができなくなり自宅の庭から見える景色を題材にしたものや年齢的にも死を意識せざるを得ない高齢になられて今の自分と昔の事を語る詩が多く見受けられます。井上靖の詩については、個人的には、あまり馴染めなかったのですが、「星闌干」は、ぐっと心に入ってきて考えさせられる詩が多かったです。【中古】詩集 星闌干
2022年03月05日
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「勉強の価値」 森博嗣 幻冬舎新書 860円勉強が楽しいはずない。特に子供が勉強しないのは「勉強は楽しい」という大人の偽善を見透かしているからである。まず教育者は誤魔化さずこれを認識すべきだ。でなければ子供が教師の演技を馬鹿馬鹿しく思い両者の信頼関係が損なわれる。僕は子供の頃あまりに美化された「勉強」に人生の大事な時間を捧げる必要があるか疑った。が、現在(正確には21歳から)は人は基本的に勉強すべきだと考える。それは何故か? 人に勝つため、社会的な成功者になるためではない。ただ一点「個人的な願望」からそう考える理由を、本書で開陳する。(表紙カバーより)2022年1月、読破。子供の仕事は、「勉強」などとよく言われますが、大人は嫌ならその仕事を辞める選択肢があるのに対して、子供(特に義務教育)にはその選択肢がありません。さらに、人にはそれぞれ得手不得手がある中で仕事は選択できますが、勉強は選択することが許されず、全科目をやらなくてはならない、子供は大人よりもずっと厳しい状況に置かれているというようなことが書かれていて、妙に納得しました。また、学校のある日と休日でどちらがうれしいかと問われれば、大半の子供は休日と答えるだろうとありましたが、自分は仕事も同じだと思います。仕事が楽しく感じられる時も多々ありますが、それでも休日の方が、その何倍もうれしい。なので、嫌な仕事は、さっさと片付けて早く終わり、自分の時間を増やすために仕事の改善・効率化を考え、まじめに働いています。毎日早く終わりたいですから。勉強の価値 (幻冬舎新書) [ 森 博嗣 ]
2022年01月29日
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「余命10年」 小坂流加 文芸社文庫NEO 620円死ぬ前って、もっと ワガママできると思ってた。二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にたおれ、余命は10年であることを知る。笑顔でいなければ、周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから、死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが・・・・・・。衝撃のタイトル。衝撃の結末。涙よりせつないラブストーリー。(表紙カバーより)2020年1月、読破。文庫化されて直ぐの頃に、本屋で見かけて気にはなっていたのですが、今日まで読むことなく時間だけが過ぎさってしまいました。その間に文庫は50万部を突破し、ついに映画化が決定。それで、ようやく読みました。人気に違わない内容でした。読み始めは、ちょっと作品に入り込めなかったのですが、読み進めていくうちに、のめり込んでしまって、途中から結末が知りたくて、ページを飛ばして読みたいという衝動に何度も駆られました。結末は、本当にせつないです。人は、寿命に違いはあっても、いずれ亡くなります。それまで、何をして、どう自分を高めていくことができるのか、真剣に考えないと・・・。人生100年時代と言われていますが、さて、自分の余命は? ちょっと焦ります。余命10年 (文芸社文庫NEO) [ 小坂流加 ]
2022年01月29日
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「傍観者」 井上靖 集英社 1800円(Amazoで古本205円+送料で購入)「乾河道」に続く、井上靖の第7詩集です。昭和59年3月から昭和63年5月に発表された詩の全てが収められています(「別れ」という詩のみ未発表作)。2022年1月、読破。『中古』傍観者—詩集
2022年01月29日
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「届け物はまだ手の中に」 石持浅海 光文社文庫 540円楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。しかし裏切り者であるかつての親友・設楽宏一にこの事実を突きつけなければ、復讐は完結しない。設楽邸を訪れた楡井は、設楽の妻、妹、秘書から歓待を受ける。だが息子の誕生パーティーだというのに設楽は書斎に籠もり、姿を見せない。書斎で何が起きているのか・・・・・・。三人の美女との探り合いの果て明らかになる、驚愕の事実とは!? (表紙カバー解説より)2022年1月、読破。いったい何が起きているのか? それさえも分からない驚きのミステリ。設楽は邸にいるのか、それともいないのか? なぜ突然訪問した楡井をいつまでも引き留め続けるのか? 設楽を楡井に会わせたいのか、はたまた会わせなくないのか? 多くの謎を三人の美女の言動から推理していく楡井。たどり着いた結論と、その結末は・・・?【中古】届け物はまだ手の中に (光文社文庫) [Paperback Bunko] 石持 浅海
2022年01月03日
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「乾河道」 井上靖 集英社 1600円西域の砂漠、涸れた河床の荒れた面貌に生死の一瞬を識り、春の書斎に遠く時空を超えた沙竜を招く---透徹した静かさと不逞なはげしさに満ちた詩人の1979年以降の全詩篇。(本書帯広告より)2021年12月、読破。井上靖の第6詩集です。井上靖の詩は、凝縮された小説のようであり、詩の情景を思い浮かべようとすると、必ずモノクロ写真が浮かんできます。そこには、歴史の流れと自然の持つ厳しさに圧倒された寂寥感があるのみです。【中古】 詩集 乾河道 / 井上靖/著
2022年01月03日
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「カリュクス 01~04」 岬下部せすな アクションコミックス 各620円「あなたに恋してもいいですか !?」2050年---日本は砂に覆われ、4つの独立小国家に分断されていた。そのひとつであるサイタマ国の防衛軍に所属する沢村草史は、「花の少女」という病に侵されたナデコと出会う。交流を深め、互いの事がだんだんと気になる2人。だがある日、ゲリラ集団に襲撃され逃げ場を失ってしまう。絶体絶命の状況下で、ナデコからの唐突な告白を沢村が受け入れた瞬間、彼女の身体に異変が起きて・・・!? 戦場で散る運命を選んだ少女の、儚くも強く芽生えた小さな恋の物語が始まる---。(第1巻カバー解説より)2021年12月、読破。以前、漫画アプリ comico で読んでいたのですが、話の途中で更新終了となってしまい、結末が気になっていました。今回、Amazonで購入して最後まで読むことにしました。結末を知らぬまま終わらず、本当によかったです。儚くも美しい恋に感動です。【中古】カリュクス <全4巻セット> / 岬下部せすな(コミックセット)
2022年01月01日
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「鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース」 島田荘司 新潮文庫 670円その朝、最高の幸せと最悪の不幸が少女を見舞った。枕元にあったのは、期待もしていなかった初めてのクリスマスプレゼント。だが信じがたい事件も起きていた。別の部屋で母が殺されていたのだ。家にはすべて内鍵が掛けられ、外から入れるとしたらサンタくらいだった。周辺で頻発していた怪現象と二重三重の謎。京都を舞台に、若き御手洗潔が解く意外な真相と人間ドラマ。心温まるミステリー。(表紙カバーより)2021年12月、読破。現実にこんなことが起こり得るのかどうかは別にして、知識としてあるので、なんとなく謎の部分は予測がつきました。このミステリは、謎解きよりもむしろ物語の結末に感動させられます。鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース (新潮文庫) [ 島田 荘司 ]
2021年12月29日
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井上靖「中国行軍日記」 井上靖文学館 1500円2021年12月、読破。本書は、井上靖が日中戦争初期に応召された昭和12年8月25日から翌年13年3月7日までの従軍経験を手帳に記載したカタカナと漢字まじりのメモ書きから翻刻されたもので、他に召集令状が届いたことを知らせる父の速達と戦地から井上靖が両親に当てた手紙5通(いずれも翻刻と現物写真)、小説「異国の星」からの抜粋(「あの夜の兵士へ」、「富士を詠える兵士に」)を収録。脚気を発症し体調をくずされ、本隊から離れて入院、最終的には帰国となります。井上靖が生前、あまり戦争について語られていないのは、解説にもありましたが、やはり兵隊として十分に働けなかったことに対して後ろめたさがあったのではないでしょうか。妻と生後間もない子どもに会いたいという想いが一番だったでしょうが、行軍中はずっと故郷のことを考えて歩いていたこと、羊羹などの甘味を異常なまでに欲していたことが印象に残りました。井上靖「中国行軍日記」
2021年12月27日
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「父 井上靖と私」 浦城いくよ ユーフォーブックス 1500円2012年12月、読破。昭和の文豪 井上靖の長女である著者が、父 井上靖と家族について綴ったエッセイ。この本に出てくる井上靖の作品は、詩集については未読のものもありますが、小説は全て既読していると思います。これらの作品を執筆されたころの井上靖やご家族の様子、時代背景が丁寧に描かれており、大変興味深く読むことができました。できれば、本書に出てくる井上靖ゆかりの地や文学館、文学碑を訪ねてみたいと、そんなことを想いながら、最後のページを読み終わりました。父 井上靖と私 / 浦城いくよ 【本】
2021年12月27日
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「青春の門 第九部 漂流篇」 五木寛之 講談社文庫 1060円シベリア横断を足の骨折で断念し、謎の日本人医師、ドクトル・コジャーエフの家で療養することになった伊吹信介。KGBの影に怯えながらも、現代史やロシア語を学んで、新しい生き方に目覚める。一方、プロ歌手としてデビューした牧織江は、伝説のディレクター・高円寺竜三に見いだされ新しい歌の世界を目ざす(表紙カバーより)2021年12月、読破。前回の風雲篇に引き続き、今回も面白かったです。主人公の伊吹信介、牧織江と出会って40年以上。大変長いお付き合いです(笑) 青春の門もいよいよ次作の第十部で完結とのこと。ソ連と東京での事件が、どのような終焉を迎え、信介と織江は、いつどこで再会するのか。非常に楽しみです。青春の門 第九部 漂流篇 (講談社文庫) [ 五木 寛之 ]
2021年12月27日
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「ダンとアンヌとウルトラセブン」 森次晃嗣 ひし美ゆり子 小学館 1600円はじめての対談集!! 『ウルトラセブン』各話の見どころを、ダンとアンヌが詳しく紹介! 画期的な対談集。(本書 帯広告より)2021年5月、読破。各話のあらすじや怪獣紹介を極力抑えて、そのほとんどが、森次晃嗣さんとひし美ゆり子さんが、当時、見聞きしたことや感じたことが占めています。特撮本としては、かなり異色だと思います。1話が見開き1ページになっているのも読み易くて良かったです。ダンとアンヌとウルトラセブン ~森次晃嗣・ひし美ゆり子 2人が語る見どころガイド~ [ 森次 晃嗣 ]
2021年10月11日
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「あなたの隣にいる孤独」 樋口有介 文春文庫 学校へも行かず、母と二人で町から町へ渡り歩いてきた14歳の玲菜。しかし「<あの人>に見つかった」という突然の電話を最後に、母は消息を絶つ。はじめて出来た友人・周東青年とその祖父・秋吉に支えられて母の行方を追ううち、玲菜は衝撃の事実に行き当たる。「あの人」とは誰なのか。息をつかせぬ青春ミステリー。(表紙カバーより)2021年5月、読破。樋口作品は、どの作品も好きなのですが、この作品は間違いなく自分の中では上位にきます。玲菜と周東さんと秋吉さんの3人の生活が、読んでいて楽しくて、いつまでもこの生活が続いてくれたらと願いながら読み進めていました。読み終わって、すぐに続編が読みたいと思った、そんな作品です。あなたの隣にいる孤独 (文春文庫) [ 樋口 有介 ]
2021年10月11日
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「友達以上探偵未満」 摩耶雄嵩 角川文庫 680円三重県立伊賀野高校の放送部に所属する、伊賀ももと上野あおは共にミステリが大好き。ある日、部活動の取材で訪れた、ホテル主催のミステリーツアーで殺人事件に遭遇する。奇妙な現場は、芭蕉の俳句の見立て? 探偵志望の2人は、ももの直感力とあおの推理力を生かし、事件を解決しようとするが・・・・・・(「伊賀の里殺人事件」)。本格的な謎解きが堪能できる3篇を収録。女子高生探偵2人のキュートで切れ味鋭い、真剣推理勝負が開幕!(表紙カバーより)2021年3月、読破。2作目の「夢うつつ殺人事件」のトリックは、個人的には、どうかな?とは思いましたが、3作品とも著者らしい凝りに凝った本格推理。ももとあおのコンビも絶妙でテンポが良く楽しく読ませてくれます。伊賀の里殺人事件は、かなり複雑です。論理的な回答が最後には披露されると思いつつ、考えるのを放棄してしまいました。友達以上探偵未満 (角川文庫) [ 麻耶 雄嵩 ]
2021年10月11日
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