読書とアメカジの日々とetc.

集中してる時だけは憂さを少しは忘れることができます。

異世界モノがひたすら増殖してます。
満腹でゲップが出そうな勢いですが面白い本は面白いです。
出版される数が多すぎて作品によって面白さの差が凄いことになってますが、その中からアタリを見つけたらけっこう嬉しいです。
そして今回のはけっこうアタリでした。

傭兵団の料理番 1

川井昴

傭兵団の料理番 1　ヒーロー文庫
川井昴

普通に生活してて、ある日突然異世界に...
よくありすぎてゲンナリしそうな設定ですが、魅力的だからよく使われるわけで、そういうテーマで描かれる物語が面白いのも確かです。
主人公・東朱里(ｱｽﾞﾏｼｭﾘ)は料理修行を終えて東京から実家に帰郷するために電車に乗ったとこで意識がブラックアウト。気付いたら異世界で八人の美男美女に囲まれてるってとことから物語は始まります。八人の美男美女...
でもそのうち一人は鉄仮面で世紀末覇王みたいなことになってます。
ラノベの登場人物っていわゆる普通の小説よりも美男美女率が異常に高いです。
どうやら異世界は美男美女遺伝子が強く発現するらしいです。
たぶん。
ヒーロー文庫は 異世界食堂 を出版してる会社なんですけど、異世界+食に目覚めたんでしょうか？
似たようなことばかりやってたら飽きられるのも早いと思うんですけどね～。
まあ読んで面白ければそれでいいんですけど。
さて、異世界に飛ばされその異世界はよくある剣と魔法の世界。
戦いのスキルなんてもちあわせてるはずもない日本の少年が活躍できるわけもなく、よくあるテッパン設定のように異能に目覚めたりもしません。
右手が光って唸ったり、種が割れて覚醒したりもしないです。
意識不鮮明でさまよってるところを保護？してくれた傭兵団にそのまま所属して、その傭兵団には料理番が不在で激マズな料理を食ってるってことで、料理のスキルを活かして料理番として傭兵団の胃袋を支えます。
クリームシチューを作り、ハンバーグを作り、アジフライを作り、甘酒を作り、湯豆腐を作る。
発明を手助けし、悩みを聞き、恋を手助けする。そして激マズ料理しか食ってなかった傭兵達の胃袋を一気に掌握し、傭兵団の中に実力で自分の居場所を確立します。
朱里の性格(一部ブッ飛んだところもあります)がいいのもあって、傭兵団に打ち解け昔からの団員に嫉妬されるほどに。
章ごとに朱里と傭兵団の団員の視点が入れ替わり、心情がわかりやすく描かれてるのでそれもなかなか面白かったです。
今回は傭兵団の主要メンバー八人のうち四人分しか描かれてないので、タイトルに 1 とあるように続きが出るのなら 2 で残り四人のことが描かれるんだろうなと思います。
そして発売したら確実に買います。

傭兵団の料理番　1 [ 川井昂 ]
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