ここでは「 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律(以下、家庭用品規制法)
では、家庭で使われる洗浄剤とは一体何でしょうか?
これは、 酸・アルカリ剤などの主に化学作用で汚れを落とすもの
で、酸性、中性、アルカリ性などの液性による区分は、その水素イオン濃度(pH)により決められています。
液性は使用される化学物質の種類により変わりますが、その辺については「東京都福祉保健局健康安全室薬事監視課」の資料を引用させていただきます。
1 .酸性洗浄剤
塩酸、硫酸などの無機酸やスルファミン酸、シュウ酸などの有機酸を主成分
としており、界面
活性剤が添加されているものもあります。
トイレ用洗浄剤に多くみられ、アンモニア塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩など
の汚れを酸の力により分解します。
2 .中性及び弱アルカリ、弱酸性洗浄剤
陰イオン系や非イオン系の界面活性剤を主成分
としており、これに種々の添加物が加えられて
います。
台所用、洗濯用の合成洗剤は、ほとんどがこのタイプで、界面活性剤の力により油汚れを落と
します。
界面活性剤や添加物の種類により、液性が弱アルカリ性または弱酸性となるものもあります。
3 .アルカリ性洗浄剤
炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを主成分
として、換気扇、ガスレンジ
などの油汚れや排水タイプのつまりを落とすものと、これらに漂白剤である次亜塩素酸ナトリウ
ムを加えたカビ取り剤などがあります。
このように洗浄剤は酸性、弱酸性、中性、弱アルカリ性、アルカリ性のものに分類されています。
この中で、強酸や強アルカリの洗浄剤は、皮膚の粘膜に炎症を起こす性質があるので「家庭用品規制法」では、塩化水素(塩酸)、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの含有量と、容器の強度が以下のように規定されています。
■ 住宅用洗浄剤で液体状のもの
【規制物質】
塩化水素
(塩酸)、 硫酸
【規制】
酸の量として10%以下の含有量
法で定める 容器強度
を有すること
■ 家庭用洗浄剤で液体状のもの
【規制物質】
水酸化ナトリウム
、 水酸化カリウム
【規制】
アルカリの量として5%以下の含有量
法で定める 容器強度
を有すること
下線部の 容器強度
については、「家庭用品規制法」によって、次のような基準が設けられおり、
次の試験方法に適合したものしか認められません。
ここで注意が必要なのは、購入時には基準に適合した容器でも、長期に保管したり、日の当たる場所や温度が高すぎたり低すぎたりする場所に保管するなど家庭での保管方法が悪いと容器が劣化して弱くなることです。
洗浄剤については、「 家庭用品品質表示法
」でも規制されております。
水素イオン指数(pH) 2011.11.09
中和反応 2011.09.08
曝露 2011.09.07
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