July 7, 2014
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そろそろ北海道でも「海」の季節です。

わたくしも20歳から25歳までは国民年金も払わないような自由人でしたから、夏は毎日のように「大浜」(現在のドリームビーチ)に出掛けたものです。

その頃の大浜は、駐車場は“縄”で仕切ってあるような汚い海水浴場で、トイレも簡易式のくみ取りでしたから「ビーチ」などというよりは、…まぁどちらかといえば「浜」と呼んだほうがしっくりくる感じでした。(海の家はありました…入った事はありませんけど)

それでも、きれいに整備された「小樽の海」となると遠くなってしまいますので、住んでいた「東屯田通り」からガソリン代最安で行ける「大浜」を目指して、あの手この手を使って親父から手に入れた「マツダカペラセダン・ベージュ色もろ叔父さん仕様」で、めったな事では大学に出席する事のない大学生の仲間達と、ない金をどうにか絞り出して海で遊び呆けておりました。(海には入りませんけどね…)

しかし遊び呆けると言いましても、薄汚く金もないわたくし達が「ビーチバレー」などの海での正当派の遊びなんかをするはずもなく、ラジカセで先だってお亡くなりになってしまった「大滝詠一さんのロングバケーション」なんかを聞きながら新聞紙を敷いた砂浜に寝転び、セブンスターに見立てたエコーや、ハイライトに見立てたわかばを吸っていれば、それなりに海を満喫したと満足しておりました。

まぁ海に入ってシャンプーや石鹸で身体を洗わなかっただけでも少しは理性が残っていたのかも知れませんが、海パンではなく普通のトランクス姿のわたし達が、(流石にブリーフはおりませんよ)ビーチパラソルを立てたり、テントを張って、スイカ割りなんかを楽しむ家族やアベック達から見れば、かなり奇異に映っていたのは当然の事だといくら鈍感なわたくし達でも解っておりましたので、砂浜が混んでくると、周囲の視線が集中して恥ずかしい思いをしておりました。(誰も近くに来なかったので、いつも広々と寝転ぶ事が出来ました。)

そんな怠惰な海での生活を続けていれば、7月の中旬にはすっかりサーファに見えるくらいの見事な「日焼け」をしているはずなのですが、わたくし達は、サンオイルも使わないでごろごろと、ただ太陽に身をまかせて日焼けしただけなので、海での爽やかな日焼けというよりは…

「赤銅色に焼けた遠洋マグロ漁師」のようになっており、赤銅色の身体に色あせたタンクトップ、首の伸びたTシャツを着たそのメンバーで、夕方6時まで酒一杯「50円」のグランド居酒屋富士に、開店時間の5時ジャストで入店すると、従業員さんにフィリピン人の出稼ぎ船員だと思われたのか…

「オキャクサン ナニ ノミマスカァ?」と、怪しげなイントネーションの日本語で、オーダーを聞かれた事を、この季節になると今でも思い出して苦笑いをしてしまいます。







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Last updated  July 7, 2014 12:04:52 PM


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