** 長島便り **

2004/03/25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日こそは「旅行・海外情報」らしい日記を書きます!

大学時代、Art Historyの授業の一貫でヨーロッパ旅行へ行った。
ベルギーのアントワープという町へ行った時、
その町にある「ノートルダム大聖堂」の見学がありました。

その大聖堂には、入口を入ってすぐ右手に、有名なルーベンスの
名画「聖母昇天」という絵が置かれています。

そうです、あの名作「フランダースの犬」で
少年ネロが、その絵の中のマリアに、自分のお母さんの面影を重ね、
この絵画の前で、愛犬パトラッシュと共に、小さな命の幕を閉じた


その旅行には、教師やその家族、生徒やその友人など、20人位が
参加していました。日本人学生も私をいれて3人いました。

しかしその名画をみて「フランダースの犬!ネロ!」を思い出し
大感動するのは、私達日本人組3人だけなのです。
一緒だったアメリカ人や、よその国からの観光客、
そして現地の人達でさえも、その感動の名作を知らないと
言うではありませんか!

それにひきかえ私達は、ネロの最期の言葉
「僕はもう疲れたよ」を思い出し、あんな小さな子供が、
辛かっただろうね、寒かっただろうね、お母さんに会いたかった
だろうねと、「思い出し笑い」ならぬ「思い出し泣き」の涙まで


すると一緒にいた先生や生徒達から、「どうかその感動的な
お話を、是非私達にも分けてくれないかしら?」というお願いが。

そこで私が代表で、「聖母昇天」の絵画を前に
「フランダースの犬」のプレゼンテーションをすることになりました。

そして、私が自分の記憶を頼りに、皆さんに話して聞かせた



探しに、一人で三千里の旅に出ます。相棒は愛犬パトラッシュです。

途中、ネロは何度もくじけそうになりながらも、お母さんに会うことを
励みに、最期の望みであるこのアントワープの町へやって来ます。

しかしこの町でも、結局 お母さんに出会う事は出来ませんでした。
飢えと寒さと寂しさの中、ネロはこのノートルダム大聖堂へやって来ました。

ネロの力はもう限界でした。そこで最期にネロが見た絵が、
ネロの憧れるルーベンスが描いたこの「聖母昇天」の絵だったのです。

その絵に描かれたマリアは、ネロのお母さんのようでした。
ネロは最期に一言、絵の中のマリア様に向かい
「僕はもう疲れたよ。。。」と言ってパトラッシュと共に
まさにこの場所、この絵の前で、息を引き取り短い生涯を終えたです。』


私が話し終わると、皆は顔を真っ赤にして涙をぬぐっていました。
いつの間にか、地元に住む人達や、他の観光客も集まってきて
私の話に耳を傾けていました。「なんて悲しいお話なの。。。」と
皆が口をそろえて言っていました。

私も自分で話しながら、感動が蘇ってかなり興奮気味に
話していました。

しかし、私はこのとき皆さんに「大ウソ」を教えてしまっていたのです!
もう、皆さんはお気づきですね。。。。

そう、私が話した物語は、「フランダースの犬」ではありません。
ネロはお母さんを探して三千里の旅なんかしてません。
三千里の旅をしたのはネロ君ではなくて、
「母をたずねて三千里」のマルコ君です。

私の記憶の中で、このふたつの物語は完全にミックスされていたのです。
正しいあらずじはこちら↓のサイトをご覧下さい。
「フランダースの犬」 「母を訪ねて三千里」

今日、私はこの場をお借りして、皆さんに謝りたいのです。

あの時ノートルダム大聖堂の「聖母昇天」の前で
私の話を聞いて感動の涙を流して下さった皆さ~ん、

あの話はウソでした~!
わざとじゃないで~す!
ごめんなさ~い!







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最終更新日  2004/03/29 01:37:12 AM


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