元ロンドン新(米)所長→現ハノイ所長日記

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2011.01.15
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カテゴリ: 英国から見た日本
第2次菅内閣が発足したが、早速、与謝野氏の経済財政担当大臣就任や藤井官房副長官といった人事を受けて、消費税増税内閣などと騒がれているようである。記者会見などでも消費税に関する質問には、菅首相も気色ばんで反応したようで、とにかく、政治家も国民も、消費税の話になった途端に、過敏とも言える反応を示すのは何んとも奇妙である。

一方、イギリスでは、何と消費税に相当する付加価値税が、今年から20%にまで上がった。しかし、付加価値税引き上げ反対といったデモや激しい論争を見た記憶が全くない。
もちろん、増税に対して無関心というわけではなく、大学の学費値上げに対する大規模な学生デモは世界中にて報道されたし、今は、銀行トップのボーナス支給を認めるべきか特別税などの創設で阻止すべきかといった論議が喧しい。

この違いはどこから来るのか、基本は、プリンシプルの違いだと思う。イギリスの場合、プリンシプルは、フェアネス(Fairness)。付加価値税は、国民みんなが薄く広く負担するという意味で極めてフェアな税方式だと理解されている。生活必需品は無税であったり、一部商品等は5%の低税率が適用されたりするので、低所得者層への配慮も組み込まれている。一方で、学費の値上げは、世代間の公平性、銀行税については、業態間の公平性(銀行だけは公的資金で救済される)といった面で、フェアではないと考える人が多くいるがゆえに、騒ぎが起きているのだと思う。

翻って日本だが、当然、増税よりも無駄の排除が先だというのは分かるが、歳入に議論を絞った場合、消費税増税が嫌だという人は、どのような歳入構造がフェアだと考えているのだろうか。

そう言えば、昔、娘のバレーの発表会が公民館のようなところで開催されたとき、家内が「公民館の使用料が高すぎる、ちゃんと税金払ってるんだからタダにしてほしいわ」と言い、「気持ちは分かるけど、我々は一生に何回かしか利用しないけど、タダにしたら、喜ぶのは、毎週使っている人達で、使用料という収入が減るから税金で運営されることになるよ。」と答え、「冷静にそんな身も蓋もないことを言わないで。そんなことは分かっているけど、払いたくないような対応だったのよ」と怒られたことを思い出した。

消費税も同じことで、上がるとなれば面白くないが、そこで負担しないとその分は、別のところで負担が発生する。それは所得税かもしれないし、赤字国債かもしれないし、行政サービスの低下かもしれない。だから、普通に考えれば、例えば、子持ちのサラリーマン主婦の人が、スーパーでインタビューを受けて、消費税が上がったら困るわ、等と言っているのは、あまり合理的ではないはずなのだが、皆が、怒っているということは、フェアかどうかといった内容の合理性よりも前に、「貴方達がやるなら反対」ということ、つまり、「貴方にフェネスを語る資格はない」という拒絶なのかもしれない。

やっぱりもう一度、子供手当とか高速道路無料化とか農家個別補償とかそういう個別施策ではなくて、どういう国を目指すのかのプリンシプルを掲げて、この指とまれで再編して、国民に信を問うべきだと思う。

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Last updated  2011.01.16 04:43:16
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