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今、日本では、ピヶティ・ブーム、と言うか、格差論争ブームなんですね。色んな意見があるようですが、ベトナムのような、とても貧しいけれど成長している国で暮らしていると、少し見方が違ってきます。ベトナムには、物凄く大きな格差が存在します。賄賂も含めて、お金はお金持ちに集まる仕組みになっています。でも、格差問題なんて聞いたことはありませんし、それぞれに、足るを知りながら楽しく暮らしている印象があります(国民の平均年収は30万円に満たないのですが、幸福度調査で世界2位になったことがあります)。少し話を変えますが、インフレ社会で生まれる格差とデフレ社会で生まれる格差というのは違いますね。凄くシンプル化した例ですが、10%成長の企業だと、頑張った人の報酬20%アップ、頑張らなかった人でも2%アップとかが可能です。これがインフレ下での格差。ゼロ%成長の企業だと、頑張った人3%報酬アップ、頑張らなかった人0.5%報酬アップ、採用ゼロ、派遣職員採用に切り替え。これが、デフレ下で生まれた格差ですね。これを国レベルに置き換えて考えるとして、さて、どっちの格差が問題でしょう?それはさておき、格差って、実際に問題ではあるし解決すべき課題ではあるのだけれど、個人の意識レベルの問題として考える限りにおいては、人間の幸せというものは、”今どこにいるか”ではなくて、”今どこに向かっているか”で決まるものだと思っています。比較するなら、どこかの誰かとではなくて、今日の自分と明日の自分を比較して、前に進んでいきたいものです。
2015.03.05
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今日、ベトナムのある大きな病院にお見舞いに行ってきた。お見舞いの相手は、某有名企業の会長さん。この方は、日本で言えば、経団連の副会長くらいをやっていておかしくない方。何に驚いたかと言って、その方が相部屋に入っていたこと。聞けば、その部屋が一番いい部屋なんだそうだ。もちろん、そこは公立病院であり、私立病院だとバカ高いけれど個室に入ることはできるそうだ。ただ、医師の質・医療の質を考えると、特定の公立病院の方が断然優れているとのこと。この辺りは、やはり共産主義国なんですね。国の施設に優秀な人が集まる。そして、平等主義が一応徹底されている。でもサービスレベルは今一つなので、ビジネスチャンスみたいなものは物凄くあると思いました。実際、ベトナムでもお金持ちはたくさん出現していますから、定期的に、シンガポールやタイで検診を受けたり治療を受けたりしている人は沢山います。もう少し、市場原理と競争を持ち込まないと駄目ですね。あと、感染症病棟を、普通にマスクとかしないで色んな人がうろうろしていたのにも驚きましたけれど、まあ、新興国ですから普通ですかね。あと、秘書にお見舞いのフルーツを買いに行ってもらたのですが、お見舞い用にそれなりに見栄えのするもの、輸入フルーツの高い奴だよ、と言っておいたのですが、普通にパックに入ったブドウやプラムを買ってきました。これが普通だと言うので納得はしたのですが、よくよく考えれば、日本の銀座千疋屋とかを基準に考えてしまう方がおかしいのでしょうね。まあ、色々、感じたこと気付いたことを、ときどき記していきます。ではまた。
2014.12.11
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今日はとてもいい記事を見つけたので、メモメモ。なぜ、日本の技術者たちは「iPhone」を作れないのか?http://diamond.jp/articles/-/62278イノベーションを生むための要諦は、技術や機能ではなくて“ベネフィット”である、という話。全くもって同感である。テルモが開発した直径0.2mmの注射針は、小さくする技術や機能が凄いというよりも、刺しても痛くないという”べネフィット”ゆえにイノベーションとして認知されていると。”缶詰の缶を開けるのは力が要るし危ない”という課題に対して、技術に着目して、電動缶切りを開発してしまう発想ではイノベーションは生まれない。人々が求めているベネフィットは、缶の中身を簡易・安全にとりだすことだけなので、プルトップ式の缶詰が開発されてからは、全部こちらに流れている。目の前の課題を解決するだけでなく、最終的なベネフィットを見極めないと、全部ひっくり返されるということですね。ここからは私見。日本の多くの会社、特に大企業には、自分の会社が有する技術の延長戦上とかで機能を改善していくことにばかり注力する傾向がある。それが独自性とかアイデンティティだと思っている節すらある。もちろん、それが人々の求めるベネフィットの合致していれば問題ないのだが、しがらみや思い込みに縛られて、視野が狭くなっている人たちも多いんじゃないかな~。確かに、カップヌードルとかカラオケとか回転寿司とか、技術的には別に凄いことではないけど、世界中に普及している日本発祥のイノベーションだ。発想を転換すれば、日本は、もっともっとイノベーションを生み出せると思う。
2014.12.05
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もの凄く久しぶりに、書こうと思う。別にいいこと・嬉しいことがあったわけではない。その反対で、とても反省していることがあり、自戒のために文章にして残そうと思ったわけだ。今朝、いつものように乗合で自動車通勤。同僚(先輩)が、昨日もらったらしいビラをくれた。新しいベトナム語の辞書が出たらしい。確かに、日本語の解説は秀逸であり、中々の代物。私も、いいものが出たなー、買おうかなと心の中では考えていた。それなのに、ついつい、口から出た言葉は、以下。”あー、これが紙でなくてアプリだったら、直ぐに購入するんですけどね。紙だと間違いとか新しい言葉とか更新されないし、何より、音が出ませんからね。”・・・・・しまった。確かに、辞書アプリに慣れてしまった人にとっては、音が出ない外国語辞典って駄目でしょ!ということになるのだが、その先輩はアナログ人間。馬鹿にしているように聞こえたかもしれない。何より、善意で紹介してくれた好意に対して、あまりにも軽率な対応であったと猛省している。なんで、”これ本当にいいですね。御紹介有難うございます。ちょっと高いけど買おうかなー”と可愛く?言えなかったんだろうか。いい年して、修行が足りんな。ほんと反省しています。今度は、楽しいことがあったときに更新だ。
2014.12.03
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ベトナムは今、テト(春節・旧正月)で休暇中。久しぶりに書いてみるか。今、ベトナムの某提携企業(国営のNO.1企業)でプロジェクトの責任者をやっている。日々、思い通りにいかないことの連続だ。ただ、そういう毎日は嫌いではない。うちの会社も遅れ馳せながら、本気でグローバル人材の育成を始めるらしい。いくつかの新聞にも記事が出ている。ただ、やっぱり違うなーと感じるのだ。専門性と語学力が鍵だと言っている。う~ん、それは必要条件ではあるけれど、本当に求められるのは、もっと普遍的なビジネスマンとしての地力なんですよね。つまりは、交渉力(※言い負かす能力じゃないですよ。Win・Winの結果を導ける交渉力)とか、試行錯誤する力とか想定外の事態に対応する力とか、そういうやつです。専門性があって能力があってもこういう能力がないと全く機能しない。日本にいれば、周りの空気を読んで、言われたことだけやっていたり、適当にやり過ごしたりしていても許されるけれど、外に出れば、自分で空気を作りださないと、いないのと同じになってしまいます。まあ、今度帰ったら、関係する偉い人達に、しっかり話してこようと思っている。空気は自分で作り変えるものですからね。にほんブログ村
2014.02.04
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前回の続きである。書道家の武田双雲さんとお話しした際のことだ。双雲さんが、新興国でビジネスを成功するために必要なことは何ですか?と聞かれた。以下が私の答え。今多くの企業が新興国にやってくる。大きな理由の一つは、新興国が豊かになれば市場としての魅力が増すからである。日本は成熟市場でありアジアは成長市場だ、と言うのはいいのだが、日本ではもう売れないから、アジアで買ってもらおう、というのでは、売れるはずがない。そんなのは、売れ残りを押し付けるみたいで失礼ですらある。自分たちが日本の消費者に支持され喜ばれてきた製品やサービスを、新興国の皆さんにも使ってもらいたい。その市場に合わせる形で多くの方に喜ばれたい、そういう気持ちでないと駄目なのだ。ここへ来るのが遅くなってごめんなさい、くらいの気持ちで丁度いい位の優れた商品やサービスは日本に沢山ある。相手は同じ人間、役に立ちたい、喜んでもらいたい、そういう気持ちは必ず伝わります。そんな風に答えたのだった。実は、そんな偉そうなことを言えるほどのことは未だ出来ていないのだが、先言実行で行こうと思っているところだ。
2013.08.04
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久しぶりにブログを書きたくなった。そう、書きたくなることがあったのだ。昨夜、書道家の武田双雲さんと、夕食をご一緒する機会を得た。奇跡のような話だが、文化大使として来られた双雲さんから直接御誘いを頂いたのだ。その様子を双雲さんもブログに書いて下さっている。http://amba.to/14m7XFm双雲さんは、本当に壁のない人で、私みたいな人間からも何か吸収してしまおうという素晴らしい方だ。ついつい引き込まれて閉店時間に追い出されるまで熱く語り合いました。折角なので、双雲さんがブログに書いて下さった話を少し丁寧に書いておくことにする。先ずは、イギリスの教育の話。教育改革に熱心な双雲さんに私が話した経験談。イギリスの小学校に通っていた息子、当時小学1年生の宿題が、子供たちで役割分担して、エジプト文明についてプレゼンすること。息子は確か、食文化担当だったかな。一緒に調べて、プレゼンブックを作って、家で練習もした。他の生徒からの質問にも答えて、最後は先生に褒められて本当に嬉しそうだった。相談も準備も発表もやるのは生徒で先生は教えるんじゃなくて見守ったり褒めたりするだけ。こうやって学ぶ楽しさを知り、結果的に生きる力をつける。イギリスに来たばかりの頃の娘は、渡英翌月の学芸会で宇宙人役で主役。英語は話せないのに主役で、拍手喝采を浴びる。娘は、きっとここで暮らしていく自信を得たと思う。こういう目配せこそが先生の仕事。次にリーダーシップの話。双雲さんが、私は会社でどんなタイプのリーダーを目指しているかと聞かれたので、こんな風に答えた。多分、部下というのは、上司に自分のことを見ていて欲しいとは思っていない。そう勘違いしている上司が意外に多いが、本当は、自分と同じ方向を見ていて欲しいと思っているはず。局面によっては、自分が先頭を走って背中で引っ張ることで同じ方向を見ていることもあるし、前を向けなくなった人を引っ張ることもあれば、それでいいんだよ、と背中を押してあげることもある。場面や人によって違うけど、大事なのは同じ方向を向いていると思えること。自分を見てくれていないことよりも、自分と見ている方向をが違う上司の方が尊敬できないし付いてはいけない。そんな話をしました。実は、その日は娘の誕生日であり、双雲さんに何か書いてもらえないかなと厚かましい思いを胸にカードをカバンに忍ばせていたのですが、ずっと話しているうちに、なんだか双雲さんとは、昔からずっと知り合いだったような気がしてきて、街で偶然会ったファンのようなお願いをする気が失せてしまいました。また会えそうな気がする。そんな人なんです。多分、また会ってる気がする。
2013.08.02
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今、iPadで報道ステーションを見ている。景気は良くなったが、庶民は物価が上がって困っているという話をやっている。うーーん、私は、人生のほとんどを庶民として過ごしてきたが、やっぱりデフレは駄目だから、今は辛抱のしどころだと思う。物価は安い方がいいに決まっているというのは分かるけれど、デフレの世界だと頑張った人に分配できないというのが最大の問題なんですよ。物価が上がれば会社の利益も上がりますから、増えた利益を頑張った人に分配することが出来ますが、物価が下がって利益も下がれば、給料も下げれるかと言えば、そこは簡単ではない。そうなると、全然頑張ってない人の給料が下げられないから、頑張っている人の給料も上げられない。やっぱりそういう社会は嫌だな。もちろん程度の問題だけど、緩やかなインフレを実現しないと、社会に活力は出ませんね。ただ、私は手放しにアベノミクスを賞賛しているわけではありません。税収増が金利上昇による負担増を超えないと財政危機は更に進みますから、社会保障にもメスを入れないと行けないでしょうし、何か問題が起きる度に、対策という名で官が肥大化し続けるのを放置するような国民の民度も上げていかないといけないでしょうね。さーて、今日はこのくらいにしておきます。
2013.07.01
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ハノイに来て1月半が過ぎた。生活にはだいぶ慣れて、交差点も一人で渡れるようになったが(笑)、仕事はなかなか難しいことの連続だ。やはり、文化の違いというか、大抵のことは思い通りには進まない。一度行ったことを平気で覆したり、大事なアポが前日に変わったり、ただ、モノは考えようで、思い通りにいかないことがあるということは、同じ数だけ、何らかの新しい気付きがあるということでもある。そう言う意味では、”そう来るか”というのが毎日あるのは、幸せなことだと思っている。さて、私は、週末には、高校生の娘と中学生の息子ととスカイプで話をする。今週も、息子の運動会の話と、娘の研修旅行の話を中心に、1時間半ほど話をした。私は、子供達との関係においても、ハノイに来たことを嬉しく思っている。ロンドンにいるときは、一応、(名の知れた会社の)欧州の代表でもあり、色んな得がたい経験をした。著名な方とも随分お会いしたし、子供達も多分、何んとなく、父が欧州の代表という響きのよさに、心地よさを感じていたかもしれないとは思う。でも、成熟マーケットの代表者って、お神輿に乗ったような存在で、社交・外交が仕事みたいなところがあるんですね。素敵なレストランで食事したり、著名な方々とお会いしたりして、何が不満かとは思われるかもしれませんが、私的には、結構お腹いっぱいで、新しいチャレンジがしたくてしょうがなかったんです。今のビジネスは、ベトナムの超一流企業との戦略提携の責任者です。世の中の多くの人はロンドンの(欧州の)代表者から、ベトナムの代表者への異動を、都落ちのように捉えている人が多いかも知れませんが、これは自分自身が望んだことなんです。だから、実際には思い通りに行かないことばかりですが、とても楽しい毎日です。ちょっと前に、ツイッターに書いたんですが、私は、自分の愛する子供達には、私のことを”成功者”ではなくて、”挑戦者”として、その背中を見て欲しいのです。成功者と見られることが大事なのではなくて、挑戦することが大事なんだということを伝えたいんです。そのためにも明日から、またチャレンジです。
2013.05.19
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皆さん、ご無沙汰しています。随分とご無沙汰をしている間に、実は、4月の頭からベトナムのハノイに来ている。ベトナムを代表する某企業グループとの戦略提携を実現したので、その窓口責任者としてここへ来た。ロンドンでは、一応、欧州の代表者だったので、色んな経験をさせて頂き、それはそれで得がたい経験ではあったのだが、個人的には、そういう御神輿に乗る立場より、ビジネスの最前線で汗をかきたかったので、希望がかなった感じである。一言で言えば、新興国のビジネスは、思い通りに行かないことだらけで大変であるが、物凄く楽しい。やっぱり、成長しているというのはいいことだ。日本が忘れてしまったものが、ここにはある、という感じがする。私が一緒に仕事をしている人達も、皆、とても優秀で貪欲でエネルギーに満ちている。英語は普通に話すし、日本語だってそこそこ話す人が沢山いる。そう言えば、今日の日経新聞に、日本の若者は、これらの新興国の若者と競争しないといけないから大変、というような記事が出ていたが、うちの会社にも中国人やベトナム人が普通に新卒採用枠で入社している。彼らは、本当に優秀だ。普通に敬語も含めて日本語を使えるし、英語も出来る。何より色んなことを学んでやろうという姿勢が素晴らしい。その反面で、5月ともなれば、結構な数の新入社員が辞めていくようだが、その理由として、自分のやりたいことができないとか、自分が思っていた仕事と違う、というようなものが多いらしい。偉そうなことを言える立場でもないが、世の中には、思い通りに行かないことは多いし、理不尽だと思えることもある、でも、そういう中でも、上司はちゃんと部下の姿勢を見ていて、こいつは見込みがある、こいつにはチャレンジングな仕事(やりがいのある仕事)をやらせてやろうと思えば、そういう順番が回ってくる。面白い仕事は、やりたい人に回ってくるんじゃなくて、やらせたい人に回ってくるんですよね。・・・もちろん、やりたいと手を挙げることは大切ですよ。私も、今回も、チャレンジしたいと言ってここへ来ましたから。世の中の理不尽を味わうのも無駄にはならないですよ。ちゃんと見てますよ。応援してやりたい人にならないと、いくら頭が良くても、アイデアが豊富でも大事はなせないんです(一部例外は除く)。何だか話が逸れてきた。今日はこの辺で。
2013.05.05
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さて、随分とブログの更新を怠っている。心配して下さる人もいるし、実在の私を知っている方から、直接再開を求められることもある。中断してしまった理由みたいなものを、書いていなかったので、書いておこうと思う。本当に、今、何んとなく思い立ったので。まあ、これまでに聞かれた時には、格好をつけてそれなりの回答をしている。雑誌のコラム連載を始めたので、そちらが忙しいとか、端から、1年と決めていたとか・・・。もともと、ブログを始めたときには、大それたことは考えていなかった。ただ、書いているうちに、沢山の方が読んでくれるようになり、コメントなども毎日貰うようになった。ランキングなるものがあることをしって登録したら、しばらくすると、海外在住者ランキングで1位にもなった。そうすると、いつの間にか、コメントやランキングを意識しながら書いている自分がいることに気付いた。何だか息苦しくなって、それで続ける意欲が失せてしまたっというのが、多分、一番正直な理由のような気がしている。そういう本音を吐露するまでに随分時間がかかった。ある著名なブロガーの方が言っていた。自分は、誰も読んでいないと思ってブログを書いている。あくまで自分の心の整理をするために書いているのだと。たしかにそうだ。私も初めはそういう気持ちだったはずだ。まあ、直ぐに再開しようと思っているわけではないが、やっと心が落ち着いた気がする。ちなみに、雑誌のコラムはもう35編位書いたが、割と評判がよいらしい。後日、纏めてアップする積りだ。・・・これも今の思い付きだけど。今日も飲み過ぎだ。さあ、寝よう。
2012.01.26
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さて、一部のご要望にお応えして、雑誌掲載コラムを転載していくことにします。では、記念すべき第1号から、参ります。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日本の"せんたく"を始めます。まずは、自己責任について皆さん、はじめまして。今回から、新たに連載を担当させて頂くことになった新米所長です。今、日本は、明治維新、太平洋戦争、以来の重大な過渡期にあると言われています。そんな日本(人)に、海外在住者の目で、ビシビシと暖かくも厳しいエールを送っていこうと思っています。さて、先日、知人と話をしていて、イギリス人と日本人の考え方の違いの話になった。例えば、イギリスの中学校で、各科目の先生が、それぞれに沢山の宿題を出したとしよう。とてもではないが普通にやるのでは、期限までに出来そうにないくらいの量だ。さてそんなときどうするか?日本人の生徒は、必死で徹夜してでも期限までにやり遂げようと努力する(もしくは、できないと開き直る)。一方、イギリス人の生徒は、先生と交渉して、期限の延長を勝ち取るというのだ。しかも、ここで言っている交渉は、決して、全員に対する期限の延期ではなく、あくまでも個人のための交渉であり、先生も生徒の言い分を聞いて、それぞれに期限を再設定することを厭わない。日本人は、言われたことをきちんとやることが美徳だと思っているし、実際得意でもある。イギリス人は、人はそれぞれ違うのだから、同じでなければいけないと思っている方がおかしいと考えている節がある。そう言えば、少し前に、イギリスで、"スカートをはいた少年"、が大きな話題となった。彼は、ある中学校で、夏に、女子は(涼しい)スカート着用が認められるのに、男子に短パンが認められないのはおかしいと主張し、却下されるや、それならばと、校則の抜け穴を利用して?スカート通学を開始し、議論を喚起し世論を味方につけて再チャレンジしているのだとか。彼の両親は、息子の行為を、「誇りに思う」とコメントしており、世間からも高い評価を得ている。たとえ、校則であっても、日本のように「規則なんだから、守りなさい」とは言わず、「おかしいと思うなら、問題提起して、先生を説得しなさい」となるわけだ。というわけで、今、くだんの"スカートをはいた少年"は、とても立派で将来は政治家に!と言われているようだ。そう言えば、小学校の学年にしてもそうだ。日本であれば、〇年4月~〇年3月生まれの人は、〇年生と決まっているが、イギリスでは、そこは自由だ。5歳から小学校に行く子もいれば、6歳や7歳から行く子もいる。私も、来英してすぐの頃、娘を現地の学校に入れるときに、「何年生に編入しますか?」と聞かれて、一瞬、戸惑った。早く目的に到達することを目指すのか、じっくりスタートして追い上げていくことを目指すのか、各自が選択できるわけだ。もちろん、飛び級も出来るし、学年を落とす事だって出来る。 最近、日本では、原発から避難するのも生肉を食べるのも、挙句は原発を止めるのも、何かと"自己責任"であるらしい。でも、何だか、これは言葉の使い方が正しくないと思う。本当の自己責任というのは、押し付けられるものでなく、問題意識を持ってルール作りから主体的に考え行動することを指すのだと思うがどうだろう。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.07.27
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大変うれしいことに、多くの方から、ブログの更新を求める声を頂いている。本当に有難いことだ。ただ、元来、不器用な人間であり、今、ちょっと違うエネルギー配分で全力疾走しているので、すぐに元には戻れそうにないのです。代わりといっては何ですが、私が先月から、雑誌に連載している記事を、ここでも紹介させていただきます。多分、雑誌の方で読んだ人もいるかもしれませんが。では、今週号です。なでしこジャパン、感動した! ありがとう。 本当に、久しぶりの明るいニュースだ。サッカー女子ワールドカップで、日本代表チーム、通称『なでしこジャパン』が、大方の予想を覆して優勝し、世界チャンピオンの栄冠を手にした。 一戦一戦が厳しい戦いであったが、特に、決勝戦では、これまでに24回対戦してきて1度も勝ったことのないアメリカを相手に、考え難いほどの劇的な形で勝利した。体力差は歴然で、試合開始から、圧倒的に劣勢が続き、先制点を入れられたときや延長戦で先に点を取られたときには、正直、私自身は、負けを覚悟したのだが、選手達は、全く諦めていなかったのだ。 勝利の立役者は、何人もいるが、全員が、最後まで諦めずに、しかも伸び伸びとプレーしていたことこそが一番の勝因だと思う。まさに、監督やキャプテンを中心としたチームワークの勝利といってよいだろう。佐々木監督については、BBCのプレゼンターが「ずっと怖い顔をしているが、この人は笑うことがあるのだろうか」と揶揄していたくらいに、ずっと険しい顔をしていたのだが、延長戦を終えて、PK戦に向かう選手達に向けて見せた笑顔は、これ以上ないほどに眩しいものだった。 聞けば、「2度も追いついてPKなんて儲けものだろ! 楽しんでこい」と言ったんだとか。選手達は、あの笑顔を見て、心からリラックスできたんじゃないだろうか。普段は陽気なアメリカの選手達が、悲壮感溢れる表情でPK戦に臨んで失敗を繰り返したことを思えば、まことに対照的で印象的な光景であった。 そして、日本のキャプテン、沢選手。代表選手歴は18年に及び、代表戦でのゴール数でも、あの釜本氏を超える実績を残しているが、何よりそのキャプテンシーが素晴らしい。チームメイトに、「苦しい時は私の背中を見なさい」と声をかけたとのことで、選手達は、最後の1秒まで沢の背中を見て走ったんだそうだ。 女子の代表チームが、決して恵まれていたとは言えない練習環境や体格差などのハンデにも、決して言い訳などせずに、淡々と、黙々と、世界との差を縮め、頂上まで登って来れたのは、彼女の直向さに、他の選手達が心酔し、引き込まれていったからこそではないかと思う。 BBCの中継では、アメリカのエース、ワンバック選手が、延長ゴールを決めた後で、「ワンバック、大統領になってくれ!」というカードが登場し、TVで大写しになった。それを言うなら、沢選手こそ、日本人リーダーの理想像だろう。彼女は、最初から最後まで優勝するイメージを持ち続けていたという。「2番じゃ駄目なんですか?」なんて言葉は、リーダーの辞書には必要ないのだ。 日本人は、ずっと、そうやって、直向な努力で不可能を可能にし、世界一の製品を開発し世界を驚かせ続けてきた。彼女達は、不屈の精神で、「日本は、絶対に大丈夫。もう立ち上がって前に進んでいる」ということを、これ以上ない形で、世界にアピールしてくれた。 勇気と感動をありがとう。 今日だけ特別に-、涙をゴシゴシ。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.07.21
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さて、随分とお休みをしてしまった。休んでいた理由はいろいろある(ような気もする)のだが、まあ、とにかく、これからは、不定期で更新していきたいと思う。久しぶりに書くとなると、色々書きたいこともあるのだが、先回が「これから、オランダへ行ってきます。」という話でしたので、先ずは、オランダの話を。オランダは、景気がいいですね。それもそのはず、オランダというのは、一言で言えば、経済絶好調のドイツの輸出港みたいなものですからね。そして、いつも、いいなー、と思うのが、自転車専用道路ですね。イギリスは、凄いスピードで車道を走っているし、日本は、平気で歩道を走っている人もいるし、どちらも危なくてしょうがないですよね。(被災地も含め)新しい街づくりをする際には、省エネ+健康志向の自転車専用道路は、是非お勧めしたいです。それと、オランダで、いつも唸るのは、英語の上手さです。ほとんどネイティブと思える人ばかりで驚きます。もちろん、英語とオランダ語はとても似ているので、彼らにとって英語の習得は、それほど厄介ではないのだとも思えますが、私が着目しているのは、オランダ語の字幕入りの英語放送が、普通にバンバン流れていることですね。これは絶対に、日本でも導入したらいい。実践的英語教育のあり方とか、文部科学省主催の会議で議論しても、総務省管轄の放送分野の話は出てこないんですよ。これ、霞ヶ関の限界。英語放送のチャンネルを1つ作れば、気が付いたら、びっくりするほど英語を話す子供が育っているかもしれませんよ。あと、オランダに行くといつも不思議に思っていたトイレの便器の的。蝿の絵が描いてあって、そこを狙えということなんですが、今回、初めて、ゴルフのグリーン上のフラッグのマークのものを見つけました。思わず、みんなに言いふらしたんですが、結構、ポカーンとされてしまいました。あれ、今まで、蝿しか見たことなかったので、私にとってはニュースだったんですが、普通だったのかな~。というわけで、取り留めのない話でした。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.07.18
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いやー、最近のロンドンは暑い。今日は、まだましだったが、昨日は、32度まで上がりました。日本の皆さんからすると、32度で暑いなんて言っていると怒られそうですが、私の家にはエアコンはありません、と言うか、普通、どの家にもありません。加えて、地下鉄も、ほとんどの車両はエアコンは付いてないし、窓も開けられませんから、死ぬ思いがするときもあります。というわけで、少々ばて気味です。今日は、退職する私の秘書と2人で送別ランチ。彼女は今週一杯で、私は明日から出張ですから、もう最後です。彼女には、私に出来ることがあれば、何でも言って欲しいと、今後のサポートも約束しました。社交辞令ではなく、本当にそう思っているところです。オランダ出張は、結構、強行軍。残念ながら、遊びに行く時間は作れそうにないけど、何とか時間を捻出して、少しは街の雰囲気を感じてこようと思う。というわけで、しばらく更新はしませんが、あしからず。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.28
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さて、今日は、本当にただの日記です。だって、今日は、張り切って大掃除をしていたのですから。正直に言って、私は掃除は苦手だ。しかも、今は一人住まい。普段は、誰も注意する人がいないのをよいことに、最低限の掃除しかしていない。それが、先週、我家の冷蔵庫が壊れた。幸いにも冷凍庫は機能しているので、致命的なことにはならなかったのだが、いかんせん借家住まいですから、大家さんに頼んで、対応してもらうしかない。ただ、こちらの大家さんは、プロではないので、直ぐに来てくれることは殆どない。紆余曲折の果てに結局1週間ほどかかって、新たな冷蔵庫が持ち込まれた。まあ、1週間ならいい方ですね。イギリス基準では(涙)。ここで、めでたしめでたしと行けば、よかったのだが、私の部屋に入った大家さんが、私の掃除が足りないことに対して注意のメールを送ってきた。もう一度来るから、掃除しておくようにだって。まあ、実際、ぐーの値も出ないのだが。というわけで、キッチンやバスルームなどをピカピカに磨いてみた。いやー掃除というのは結構大変だ。でも、部屋がきれいになって気持ちがいいのも確かだ。さて、大家さんの合格点は貰えるだろうか。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.26
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さて、今日は、ゴルフ。天気が良くて絶好のゴルフ日和でした。スコアは、相変わらずでピッチャーの球速並みですが、剛速球並みだったのが、変化球くらいにはなりました。さて、ゴルフの話は横に置き、今日は、”Armed Forced Day”と言って、イギリス軍に感謝する日です。イギリス中で様々な催しがあったようですが、メインのイベントはスコットランドのエジンバラで開催され、ウィリアム王子とキャサリン妃も参加していました。2人に話しかけられている兵士たちは皆緊張気味でしたが、上官達は上機嫌でした。この2人は、結構、絵になるし人気もある。このイベントが兵士達のの貢献を国民に広く知らしめることであることからは、彼らの貢献は大だと思う。兵士たちの行進を迎えるチャールズ皇太子やウィリアム王子などは、びしっと敬礼して彼らに敬意を示していました。彼らは、女王軍と名乗っていますが、王族は君臨すれども統治せずなので、国を守っている兵士達には、そういう態度をとるんですね。さて、まあ、単純比較は出来ないのだが、日本でも、国(国民、国益)のために命を捧げて奉仕してくれている人に対して、皆で敬意を表し感謝するような日はあっていいと思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.25
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以前に何度か書いたことのある、企業家の知人から、さっき連絡があった。再来週、ロンドンに行くので泊めてくれないかとのこと。もちろん、すぐに、「いいよ。」と返事した。ちなみに、彼は私より一回りくらい若くて独身、聡明で魅力的な青年実業家だ。彼とは、共通の知人がおり、ソーシャルネットワークを通じて知人となった仲だ。そう言えば、丁度、最近読んだ記事に、最近の若者は、海外に観光等に行くのではなくて、人に会いに行くとのこと。その”人”というのは、ソーシャルネットワークで知り合った相手で、そうやって知り合った知人の家を次々と渡り歩く人も多いとのこと。また、そういう人向けに、空き部屋を貸してもいいと考えている人が登録する「カウチ・サーフィン」なるサイトもあるようだ。私の世代は、やはり、海外旅行といえばホテルで、その街のランドマークと言われる場所に行き、名物料理のレストランへ行く、そんなありふれた旅行以外に、あまり想像も出来なかったのだが、今の若い人たちは、ネットで繋がって、オフ会の乗りで、海外に渡るようだ。何だか、うらやましい。より人間味のある交流ができて、その国の生の姿が見れそうですし、軽やかでいいんじゃないだろうか。私も挑戦してみようかな~。オジサンだけど。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.24
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昨日は、私のとても大切な秘書(イギリス人)の送別会でした。大変よく出来た秘書で、性格も素直でチャーミングな女性だったので、本当に残念ですが、イギリスでは一つの会社に何年もいることの方が珍しいので、来るべき日が来たんだな、という感じです。日本食レストランで食事をし、私は所長ですから、最後に餞の挨拶もしました。「娘を嫁にやる父親のような心境だが、遊びに来てもダディとは呼ばないでね」とか、「君に会うのが楽しみで、毎日会社に来ていたのに、どうしよう。来週から出社拒否になるかも」なんて軽口を飛ばしつつ、新しい門出を祝いました。本当は、残念で、寂しくてしょうがないのですが、イギリスでは、キャリアアップは、めでたいことですから、一緒に喜んであげようと努めてみたという感じです。不思議なもので、彼女を見ながら感謝の言葉などを語っていると、普段より淀みなく言葉(英語)が出てきた感じがです。それだけ、自然でリラックスした人間関係を築けていたということでしょうから、これまた、うれしくもあり寂しくもありますね。その後、2次会でカラオケに行きました。黒人のバウンサーがいるクラブ風のおしゃれなカラオケ・ルームです。主に英語の歌で盛り上がり、なんとか明るい雰囲気のまま、お開きとなりました。会社では会わなくなるが、カラオケの会だけは、これからもやろうなどと、お約束の言葉を交わして解散しましたが、これは、決してジョークではなく、本当にそうなればいいなと思って、言ったんですが・・・。まあ、人はこうやって、一期一会を繰り返しながら生きていくものですよね。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.23
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昨日のニュースだが、フランスの大手防衛航空会社が、ロンドン・東京を2時間半で結ぶ超音速旅客機の開発計画を発表しました。なんでも「現在の旅客機と同じように空港からターボジェットエンジンを使って離陸し、その後はロケットに切り替えて急上昇。さらに一定の高さに達したらラムジェットと呼ぶ超音速用エンジンを点火し、いまの旅客機の約3倍の高度の上空約3万2千メートルをマッハ5(音速の5倍)で巡航する。ターボジェットの燃料には植物から合成したバイオ燃料を使う。ほかのエンジンは水素と酸素が燃料のため、排出するのは水だけ。温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の発生はゼロで、環境負荷も少ない(以上、抜粋)」のだそうだ。どうですか?2時間半って、無理すれば、日帰り出来ちゃいますよね。これってすごいじゃないですか。ただ、正直言えば、今は、インターネットの発展で、既に、世界は狭くなっていますから、そこまで無理して物理的な移動で無理しなくてもいいような気がしないこともない。もちろん、安全で快適でコストもそれ程かからないなら、速いに越したことはないですが、そうとは思えないですね。まあ、コンコルドの夢よもう一度ということでしょうし、非常にロマンのある話なので、よいことだとは思っています。ちょっと不思議なのは、こういう話は、危険だから止めろという話は出ないんですよね。やはり、快適な生活への欲求は無限とも言えるので、少々の危険はあっても、安全性を追求しつつも前に進んでいくのが文明というものなんですね。 まあ、エネルギー政策なんかも、結局は快適な生活を追求する中で、一定の危険が伴うことは、本来、認識されているべきものだったのでしょうが、100%の安全のという幻想の上で、快適さだけが追求できると思っちゃったんですね。しかし、この夢の超音速旅客機、確かに乗ってみたい気はする。パリでランチを食べて、夜は日本で寿司屋に行くなんて素敵じゃないですか?でも、開発予定は、2050年頃か。私はちょっと無理っぽいな~。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.21
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ふーーーーー。今日は、何だか、物凄く忙しい1日でした。そもそも、ギリシャ出張から戻ったばかりというのもあるのですが、朝、7時に出社し日本といくつかやり取りした後に、FSAやBOEのトップクラスの人たちが参加する会合に出席。その後、日本から、某著名な方から、執筆予定の本について相談の電話を受けて、長電話しながら、溜まったメールを整理してました。おっと、ばれたら怒られるな~。その後、誰でも聞いたことのある会社の社長様がご来社。これは楽しい時間でした。さすがに大会社の社長さんは、人間の器が違います。その後、会議と採用面談・・・。イギリス人の採用には、結構気を使います。そして、夜は、勉強会で、おそらくは第一人者と思われる方に中東・北アフリカ情勢等のお話を聞きました。目から鱗の話ばかりで、物凄く勉強になりました。本当は、この部分の話を書きたいところですが、オフレコで本当に書けない話が沢山あったので、止めときます。あと、その合間に、大家さんと、家の件でメールを数往復。これは疲れました。ほんと、忙しかったな~。でも、充実している方がいいですけね。本当に、色々勉強になった一日でした。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.20
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皆さん、ご無沙汰です。先週の水~金までギリシャのアテネにいました。そう、今、世界が注目する場所です。出発する日のTVのニュースは、トップでギリシャのデモを報じており、投石や発煙筒で殺伐とした雰囲気が伝えられていました。正直に言って、どんな雰囲気なのか様子を体感しようと思って楽しみにしていたのだが、私が見た限りでは、街は極めて平常通りで、一般市民は普通に暮らしているし、観光客も楽しくベストシーズンの観光地を楽しんでいました。これって、結構、皆さんが誤解しやすい部分なんですが、ニュースとい言うのは、センセーショナルな部分を取り出して伝えますから、あたかもアテネの街全体が混乱の中にあるように勘違いする人もいるかもしれませんが、あれはごく一部の人が、限られて時間において行った行動にすぎません。私が、暴動の中心地を通った時は、2回とも、横断幕は沢山あれど、デモをやっている人いませんでした。そう言えば、エジプトに長くいる人に聞いたのですが、エジプトで起きたデモも、タヒール広場で起きていただけで、それ以外の地域は普段通りの生活をしていたそうです。それなのに、直ぐに日本に帰国して下さいと言われて、断ったのだが、それだと政府が非難されるから頼むから取りあえず帰ってくれと言われたそうです。だって、日本の皆さんはエジプト中が大混乱だと思い込んでいたでしょうからね。あと、アテネに関して言えば、街は綺麗で、結構ハイグレードの車が走っている。もちろん、海には数えきれないほどのヨットが停泊している。とても破産しそうな国には見えないのだが、逆に言えば、身の丈に合わない生活をしてきたことが、この国の危機を招いたのだから、さもありなんということだ。 ともかくも、この時期にギリシャにいて、色んなことを感じることが出来たことは、素晴らしい経験となった。やはり、実際に見てみないと分からないことは沢山ある。また、色んなところに飛び込んでいこう。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.19
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さて、明日から、ギリシャ出張に行きます。 遊びに行くのではないか?って。いえいえ、今、ギリシャは、今度こそ、財政破綻の危機です。もう、格付けはジャンクですから、破綻しないと思っている人の方が少ないという状況です。とてもバカンス気分ではないですね。他にニュースが沢山あるので、それ程報じられてはいませんが、財政カットに反対する人たちのストなども多発して、結構、ニュースの映像で見る限り、殺伐としているところもあるようだ。そういう状況を避けたいような、味わいたいような不思議な心境です。ただ、いつも言うように、こればかりは、実際行ってみないと分からない。自分の目で見て見ないとなかなか、本当のところは分かりませんからね。財政破綻寸前の国というのは、一体どういう状態なのか、すごく関心があります。でも、きっと、気にしないで、楽しそうに位しているような気もするのです。どっちだろう。いろんな意味で本当に楽しみだ。そうそう。だから、今週は、早くても土曜日までは更新しませんが、また、戻って来ますからよろしくお願いしますね。 お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.14
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今日の新聞に、高額所得者(年収20万ドル≒1600万円)と低額所得者(年収2万5千ドル≒200万円)別の、国別の税負担比較記事が載っていた。先進国に有力な新興国を加えた19各国が対象であり、ほとんどの記事は、英国の税負担(正確に言えば、所得税と社会保険料の合計)が、19ケ国中7番目に高いことを問題視する内容であったが、私が気になったのは、日本のランキングだ。特に、低所得者の場合、負担率は低い方から3番目で、日本より低いのは、税金も社会保険料も負担ゼロのパラダイス国家であるドバイと低税率で世界中の資本を集めて破綻したアイルランドの2カ国だけだ。つまり、世界の常識から言えば、日本の低所得者層における税負担率は驚くほどに低い。ついでに言えば、税負担率の高い国々については、その理由として、国民皆保険などの社会保障の充実が挙げられているので、日本は、低税率でありながら、国民皆保険も実現しているという、珍種の低負担・高福祉国家ということになる。さて、誤解して欲しくないのだが、私は、だから日本は税金を上げればいいなどと言うつもりはない。中長期的な視点に立って、経済成長と福祉の充実のバランスに配慮し、既得権益に切り込むことも恐れず、よりよい未来を設計し、国民を導く力があると思える政権でなければ、世界の常識がどうであれ、国民は納得しないだろう。ただ、世界の常識はこうだということは、知っておいた方がいい。日本は、これまでが奇跡の中にいたのであって、今後は、いろんな意味で普通の国になっていかざるをえないのだと思う。まあ、今の日本は、コップの中に8割くらいは水が入っている状態で、これからも減っていくことはしょうがないだろう。ただ、5割になったときに、「半分しかない」と思うか、「半分もある」と思えるかは、やはり、国家の威信・政治への信頼にかかっていると思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.13
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実は、数日前から冷蔵庫が故障している。こちらでは、こういうケースでは、大家さんに連絡し、大家が修理を手配する。だが、どうにも大家さんの連絡先が見つからず、仕方がないので、会社のパソコンを見るために出社した。日本にいるときは、毎週のように休日も出勤していたが、ロンドンに来てからは休日に会社へ行くことは希だ。ワークホリックではないかと思われるのは本意ではないが、私は休日のオフィスは嫌いではない。というのは、静かで、電話もかかってこないし会議もないので、じっくりモノを考えることが出来る。成果物を一気に仕上げたいようなときには、休日の方がずっと効率的によいものが出来るのだ。ただ、休日出勤べったりの生活はいけません。私が見ていた限り、取りあえず休日出勤を前提に仕事をしているが、本当は必要ないのではないかと思われる人も沢山いましたね。私はそういう付き合い休日出勤みたいなものはやりません。それで、何を考えたかなんですが、今の世の中、クラウドやwifi環境が進化することで、会社にいなくても仕事が出来る環境が整ってきていますよね。ということは、丁度、節電要請もあるので、自分の席以外で仕事をする習慣を推し進めてはどうかと思うんです。会議も電話もないところで、環境を変えて集中すると仕事ははかどりますよ。アイデアだって湧いてくるかもしれません。静かなオフィスでそんなことを考えた。明日、冷倉庫直るといいな~。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.12
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今日は、エリザベス女王の公式誕生日ですね。公式誕生日って何?と思われる方も多いでしょうが、この話は去年詳しく書いたから止めとこう。 さて、この間、ある方に聞いてとても驚いた話をしよう。ロンドンは、言わずと知れた、金融の中心地。世界中の金融機関がもれなくオフィスを設けている。先般、日本人なら知らない人がいないであろう金融機関が、新しい現地トップの派遣を決めてイギリスの監督官庁(FSA)に申請を出したところ、書類審査で跳ねられたという話を聞いた。イギリスでは、金融機関の現地トップについて、書類審査及び面接で適性を審査する制度(fit & Proper rule)があり、当局の審査を通らなければ、現地トップとしての赴任は認められないのだ。その金融機関は、おそらくはイギリスの現地法人として、車内エリートを選任したと思われるのだが、当局の回答は、「経営者としての経験のないからNG」というものだったそうだ。その会社は、慌てて、アジアの事務所のトップ経験のある人に差し替えたそうだ。おそらくは、日本の場合、子会社の社長というのは、上がりポストである場合も多く、将来の経営者への登竜門という意識は薄い。金融機関のトップとなる人が経営経験がある人ばかりかと言えば、そんなことはないだろう。しかし、イギリスの場合、企業経営こそプロフェショナルなスキルで、経験もない人が出来るという根拠が理解できない、という発想だ。どちらが正しいのかはよくわからない。ただ、日本の政治の混乱などを見ていると、少なくとも組織経営を成功した人に担当させるべきだと思うのだ。だって、人を動かして組織を回すのって、結構大変ですよ。イエスマンだけ侍らせたり、自分が一番詳しいと言って細部に口出ししたり、相談に来た部下を怒鳴り散らしたりして、うまく組織の力を発揮するなんてありあえないですからね。やっぱり、行政組織を運営する人は、地方自治体とか色々経験した方がいいんじゃないでしょうか。やっぱり、組織を動かすには人を動かす必要があって、人を動かすには人の心を動かす必要がありますから、組織をうまく動かした人というのは、人間としての魅力がある人であると思うんですよ。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.12
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今日は、フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh)の90歳の誕生日だ。日本の方には分かりにくいかも知れませんが、エリザベス女王の夫であるフィリップ殿下の地位はプリンスなんですよ。年は関係ないのです。それはさておき、フィリップ殿下は、本当にお元気だ。ギリシャ王子の子として生まれ、長い海軍生活で活躍、第2次世界大戦でも従軍し、1947年にエイリザベス2世と結婚。来年は、エリザベス女王の王位即位60周年記念の年だが、彼らにとっては結婚65周年の年でもある。フィリップ殿下は、毒舌と失言で世界的に有名な人だ。パプアニューギニア探検から戻った学生に、「食べられなくてよかったね」と言ったり、イベントにマドンナが出演しているが、と言われ、「耳栓がいるよね」と言ったり、中国にいる英国人留学生に、「あんまり長くいると、目が細くなるよ」と言ったり、故障した機材を見て、「これはインド人が作ったんだろうな」と言ったり、彼としては、ジョークのつもりなのだろうが、時に、物議を醸すことも度々だ。ただ、これって、結構、イギリス人のジョークとしては、典型的とも言える気もするのです。昨日BBCの1時間特番を観たが、インタビューでも、かなり奔放にお話になっていて、本当に愛すべき人だな、という印象を受けた。しかし、女王である妻に60年以上も仕えるというのは、どういう心境がするものであろうか。きっと誰にも言えない苦悩などもあったのだろうが、我々が目にするフィリップ殿下は、常に甲斐甲斐しく寄り添い、女王の威厳を傷つけないようにしつつ、自らの役割をしっかりと果たしてこられたように思う。彼は、「自分は、役割は果たせたと思う。そろそろ、公務を減らして、自分のための時間も過ごしたい」とも仰っていた。「普通のおじいさん」に戻ってみたいということだろうか。それもよかろう。可愛いひ孫と遊べるまで、お元気でいらっしゃればと思う。いや、意外にこの方なら、ひ孫の恋人に際どいジョークを言っていそうな気もする。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.10
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実は、今日から某週刊誌で私の記事の連載が始まりました。そちらでは、結構真面目なことを書いていますので、ブログの方は、ややバージョンを落として、バランスを取っていこうかと思っています。だって、そんなに立派な人間でもないですから、背伸びしすぎるとポシャリますからね。ところで、皆さん、見ました?ルーニーの植毛後の頭。http://t.co/Bd1M4TW 本人が、twitterで披露し、同僚のファーディナンド他からも突っ込み満載で、話題をさらっている。そこへ、新たな話題を提供したのが、スキャンダル王となったギグスだ。モデルとの不倫に絡んだ、報道差止命令をtwitterが骨抜きにしてしまったことから、プライバシーに関する大論争を巻き起こしている彼だが、その後、義理の妹との不倫という驚愕の事実も判明したのだが、今日になって、ストレスによる抜け毛に悩むギグスが、薄毛治療に3万ポンド費やしているとの記事が出た。馬鹿馬鹿しいと言えばその通りだが、古今東西、富や名声を手に入れた者が、最後に手に入れようともがいて、結局手に入れられないのが「若さ」だ。それに、この手の話は、中年男子として、理解できなくもない。それはそうと、独断と偏見だが、英国には薄毛の男性が多い。だが、そういう人の場合、短髪(平たく言えば坊主頭)にしている人がほとんどだ。そして、いわゆる、官僚や金融マンのようなお堅い仕事の人もそうなのだ。多分、日本だと、ぎょっとされてしまいますよね。でもいいと思うんですよ。1.9分けとかよりはずっとクールです。この機会に、頭もスーパー・クール・ビズということでどうだろうか?流行らないかな。今日は、某特定多数の人から反感を買っているかもな~。まいっか。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.09
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ドイツで発生した大腸菌O104の問題で、欧州が大混乱に陥っている。既に、死者26名、感染者も3000名に迫ろうとしているが、何より恐ろしいのは、未だに感染源が特定されていないことだ。 以前「えー、スペインのキュウリじゃなかったの?!」に書いた通り、当初は、スペイン産の野菜が犯人とされていたが、その後、撤回。最近になって、ドイツ産のもやしが真犯人との報道がなされた。だが、これもどうやら実証されていないとのこと。ちなみに、スペイン産キュウリだと発表したのは、ハンブルグ州政府で、その情報を各国政府に流したのは、欧州委員会。ドイツ産もやしだと発表したのは、ニーダーザクセン州政府というややこしさ。時間が立てばたつほど、発生源の特定は困難になるのは目に見えており、ドイツ政府に対する風当たりは厳しくなる一方である。ロシアは、この問題が発生し、スペインのキュウリが犯人扱いされていた段階で、早々に、EU全域からの生野菜の輸入を停止した。過剰反応だとEU各国は非難したが、結果的に、ロシアの対応は、正しかったのかもしれない。そうなると苦しいのは日本だ。日本は、原発事故の風評被害について、過剰対応を慎むようにお願いをしている状況だ。この時期に、安全を見越した対応が是という意識が高まるのは、正直辛い。また、見方を変えると、ドイツ政府及びEUが行った、十分な科学的根拠に基づかない段階でのスピード重視の注意喚起が、結果的間違いであったことで、今後、各国政府の危険情報の開示姿勢が慎重となり、今度は、情報隠匿によるリスク拡大という事態を招くようなリスクも増したように思う。発生したパニックと風評被害を非難する気持ちは分かるが、結果的に、情報隠匿に繋がってしまっては、元も子もない。まあ、しばらくは、自衛のために、お気に入りのオーガニックスーパーでも生野菜は買わないようにするしかないな。フルーツも、なるべくは、皮をむいて食べるものにしよう。しかし、EUで一番お金持ちのドイツで起きた事件で、風評被害の補償はEUがやるのかー。きっと割り切れない国が多いだろうな。EUは中々大変だ。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.08
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昨日、ドイツ政府が、正式に、2022年までの原発全廃を決定しました。メルケル政権は、9ヶ月前にシュレーダー前政権の原発全廃の方針を覆して、原発稼動期間の延長を決めたばかりであったが、福島原発事故を受けた世論の変化等を背景に、180度の方針転換を行った。ドイツは、元々環境問題に厳しく、隣国ソ連でのチェルノブイリ事故の記憶も鮮明であることから、原発支持率は低い。政権基盤の弱いメルケルが、世論に敏感に反応して方針転換を行ったこと自体に、それ程大きな驚きはない。今回のドイツの決定は、先駆的で世界が注目する大実験である。現在のドイツの電力供給源の、約23%が原子力で、再生エネルギーは17%(石炭50%、天然ガス13%)だそうだ。それを、2020年までに、このうちの再生エネルギーを35%まで引き上げるという。その通りに行けば、大いに結構な話だが、再生可能エネルギーにも問題はあるので、一筋縄ではいかないだろう。再生可能エネルギーは、一般に供給が不安定であり、送電網のレベルアップ(スマートグリッドの導入)などが必須であるし、新たな風力発電所等の設置等にも前向きな自治体ばかりとは限らない。そもそも、ドイツはフランスから電気を輸入しているが、現状でもドイツの電気料金はフランスの約2倍と言われている。原発の全廃で、ドイツの電気料金は1割以上値上がりするとも言われているが、果たして、ドイツ人は、再生エネルギーによる高価な自国製電力を購入し続けるのであろうか。色も形もない電気だから、同じ性能なら安いほうを選ぶんじゃなかろうか。更に言えば、日本と並ぶ、先進工業国であるドイツを基盤とする産業の国外移転が加速する可能性もある。色々書いてはみたが、私は、それでも是非、ドイツには、脱原発先進国の経済発展モデルを構築してほしいと思う。ドイツの実験を横目で見させてもらえることは日本にとっても幸運だ。米仏との協調も大切だが、ドイツとも協力できる部分は協力して、新たなロールモデルを探っていくべきだろうと思っている。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.07
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先週、会員になっているジェントルマンズ・クラブの昼食会に参加した。ジェントルマンズ・クラブ(紳士クラブ)というのは、会員制のクラブで、元々は上流階級の人だけが加入できる特殊な組織を指すものであったが、昨今では、それ程資格要件が厳格でないものもあり、私のような者でも、加入することが出来るものも存在する。その日は、某流通大手の幹部による講演を聞きながらのランチ。聞けば、彼もこのクラブの会員だろうとのこと。集まった人達の様子を見る限り、講演の中身は二の次で、目的は、ネットワーク作りだというのがよく分かる。偶々、私の隣に座った方が、日本に縁のある方で、ジェントルマンズクラブを通じたネットワーク作りについて、丁寧にノウハウを教授してくれた。まあ、要するに肝は、「ここには、日本人は極めて少ないが、ビジネスマンで知識人でもある彼らは、日本に対する尊敬と興味を持っているから、どんどん自己紹介して、話しかけなさい」とのアドバイスであった。それはそうだろう。イギリスは列記とした階級社会であるため、ここから先へは入りにくい世界というものを感じる機会は多い。だが、紳士クラブのメンバーとして、その場に居合わせることで、すでに大きなハードルを一つ越えて、同じコミュニティに属している状態だとみなしてもらえる可能性はあるわけだ。まあ、昼間から、涼しげに、ワイン片手に社交ばかりやっているわけにもいかないが、イギリス社会の本質を見極めるためには、(ちょっと息苦しくもあるが)紳士クラブに出没する回数をもっと増やそうかなな、と感じているところだ。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.06
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今日は、家事・買い物とスポーツジムの普通の休日でした。ただ、スポーツジムで見始めたテニスのフレンチオープン決勝。あまりの好勝負に最後まで観てしまいました。いやー本当に、素晴らしい勝負でした。結果は、ご存知の通り、ナダルがフェデラーを下して、何と、フレンチオープン6度目の優勝。これで、ナダルは世界ランクNo.1を維持したわけですが、フェデラーも素晴らしい技術を見せてくれましたので、ウィンブルドンでの再戦が楽しみです。今日の試合では、終了間際に、一瞬ナダルが感極まってタオルで顔を拭うという場面がありました。解説陣も、こんなナダルは観たことがないと言っていました。若き日に、超えたくて超えられない高い壁だったフェデラーが、今回は、完全にチャレンジャーとして対峙、本調子でない中で決勝まで上がってきたナダルとフェデラーは、声を出さずに会話をしているようなゲームでした。試合が終わった後のナダルがっフェデラーを見ているときの顔が物凄く印象的でした。完全に、少年の顔に戻っているのです。ナダルって、物凄く精神力が強くて、間違いなく努力家で、既に物凄いお金持ちなのに、いつまで経っても少年のような顔をしていますね。まあ、これは、サッカーのメッシにも言えますが。何だか、そういう人っていいなーと思う。あと、フランスでフェデラーとナダルがインタビューを受けていると面白いですね。フェデラーはフランス語・スペイン語・英語の三元中継。英語が国際コミュニケーションの手段だというのがよくわかる。さて、今日も、他愛もない日記を書いています。ずっとお読み頂いている方はお気づきかと思いますが、最近かなりバージョンダウンしていますよね。一時期は、社会派ブロガーとして、1日に数万件のアクセスがあったりしましたが、何だか、熱くなりすぎている自分が普通の自分でないような気がしてきたのです。つまり、何だか偉そうに、他の人がどうだとか世の中おかしいんじゃないかとか、書いているけど、自分はそれ程に立派な人間なのだろうか、もっと自分がやりたいことに忠実に生きてみるべきだろう、という気がしているのです。ただ、この恵まれた環境で色んなことを感じながら自分自身が成長し、世の中のために何かをやりたい、というのも自分のやりたいことの中の多くを占めていますので、徐々に丁度いいところに持っていこうと思っています。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.05
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今日は、かのサッカーの聖地、ウェンブリー・スタジアムに行き、サッカーのヨーロッパ選手権予選、イングランド対スイスの試合を観てきました。 サッカーの試合は、何度も観にいっていますが、ウェンブリー・スタジアムは初めてです。今日の入場者は、約8万5千人。圧巻です。試合は、前半、立て続けにスイスが2点入れた後、イングランドが前後半に1店ずつ返して2対2の引き分け。自力差とホームゲームであることを考えれば、イングランドには厳しい結果です。ただ、イングランドは、今、世代交代の最中であり、また、ルーニーとジェラードの2枚看板も今日は欠場。まあ、こんあもんかなーという感じもありますね。とにかく、イングランドの最大の課題は、キーパー。これは、先のワールドカップでも露呈しましたが、全く、改善されていませんね。まあ、最大の原因が、プレミアリーグの各チームが、世界中から優れたキーパーを連れて来るので、自国のキーパーが育たないことみたいですから、何んとも難しい問題ですね。後は、黄金世代からの世代交代ですね。まあ、とにかく、現地で観ると雰囲気がとても楽しいですよ。ヤジとかブーイングとか、試合後のパブなんかも。まあ、帰りの電車もうるさいのはちょっと疲れますけどね。 また、今度、ルーニーやジェラードのいるときに、応援に行こうっと。できれば、すっきり勝つ試合を観たいですからね。・・・そうなると、帰りに電車はもっとうるさいなー。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.05
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今日のロンドンは、晴天でとても清々しい。イギリスは、冬は天候も悪くずっと暗くて最悪であることもあり、その分、夏はこの上なく素晴らしいと感じる。ちなみに、冬だと3時半くらいに暗くなるが、今頃は、10時くらいでもまだ薄明るい。ちなみに今は夜の9時前だが、部屋の電気をつけずいこれを書いている。これは、お分かりのように、緯度が高いのとサマータイム制度によるものだ。日本でも、ここ何年もの間、節電対策として、サマータイム制度の導入が検討されてきた。そして、今年は、東京電力管内の幾つかの企業等が、独自にサマータイム制度を導入するのだそうだ。私は、以前から日本にもサマータイム制度を導入すればよいと考えているが、今回の話については、何だか違和感がある。今回の節電要請は、電力消費の集中による大規模停電の回避が目的なのだと理解しているが、おそらく、電力消費のピークは、13時~15時だから、サマータイムを導入して、1~2時間、始業及び就業時間を早めても効果はないのではないかと思うのだ。それに、一部の企業でこれをやっても、例えば、取引先からの連絡や顧客からの問い合わせなどを考えれば、帰るに帰れない人もいるでしょうし、単に、未だ明るいうちから帰宅しにくいという雰囲気の職場もあるでしょう。それに、託児所に子供を預けて出社しているような人は、出社が2時間早まったらどうするのでしょう?私は、サマータイムをイギリスで経験して、中々に素晴らしい仕組みだと思っているので、電力消費の集中回避という本来目指すべき効果も期待できないのに、節電という美名の下で、見切り発車でスタートして、結局、マイナスイメージが出来上がるのが嫌だと思っているのだ。だから、やるなら、もう少し落ち着いてから、みんなでやりませんか、と、つぶやいておく。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.03
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さて、書いていて愉快な話ではないのだが、今日は、このことについて書くしかないかなーと。何だかよく分かりませんが、とにかく菅首相が自ら退任する意思を表明したそうですね。その意思表明を受け入れて、分裂必至と見られていた民主党の大多数は、一部の造反こそあれ、内閣不信任案に反対し、結果的に、菅首相は信任を得たようだ。ただ、結果的には、これは、民主党分裂を避けるために採られた方便であって、菅首相が、首相失格の烙印を押されて失墜させらたことには違いない。しかし、ことの成り行きを見るにつけ、平たく言えば、菅総理は、リーダーに相応しくない、首相の器ではない、という理由で不信任されそうになっていたわけですよね。それって一体何なのでしょう。敢えて、個別の批判を並べ立てることはしません。ともかく本当の問題は、個人の資質とかよりも、こういう方が首相に選ばれてしまう仕組みにあるのではないでしょうか。このままだと、本当に日本の政権は信用されず、国益を大きく損ない続けます。本気で、リーダーの選び方(※リーダーの育て方と表裏一体)を変えるときではないでしょうか。例えば、イギリスであれば、キャメロンは、30代の頃から、将来の首相候補として、様々な場面での討論やスピーチを行うことで、国民全体が、彼が真に国家のリーダー足りうるかの見定めをやってきました。大統領のような直接選挙ではないにしろ、先の総選挙はTVでの党首討論なども踏まえれば、明らかに誰を首相に選ぶかの選挙であると感じました。アメリカ大統領選挙については、詳しく述べるまでもないでしょう。全人格的な能力・資質をもってしてしか、選ばれようのない仕組みとなっている。繰り返しますが、お腹が弱くて辞めた首相、自分は可哀想なくらい頑張ってるんだと嘆いて辞めた首相、漢字が読めないと非難されて辞めた首相、それぞれ、どうかとは思いますが、そもそもリーダーの資質なし、というのは、どう考えても、選んだ人達の責任が大きいし、そんな人が選ばれてしまう仕組みの問題です。米国スタイルは無理でも、英国スタイルに近づけることくらいは、本気になればすぐに出来ると思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.02
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さーて、最近は、どうも新聞で言うと、政治・経済面ではなくて、スポーツ・社会面中心になっているみたいですが、今日も、所謂、3面記事ネタで行っときます。日本でも話題になっていますかね。ドイツを中心に多くの感染者が出て、既に16名の死者まで発生している、腸管出血性大腸菌O104の感染問題。ドイツの保健当局は、当初、スペイン産のキュウリを感染源の一つとして公表し、キュウリ、トマト、レタス等の生野菜の摂取を控えるようにとの声明を出していた。その結果、スペイン産の野菜は、店頭から姿を消し、輸入も停止されました。しかし、昨日になって、実は、スペイン産のキュウリから検出された病原菌は、別の弱毒性の菌であることが判明したのです。つまり、スペイン産のキュウリは、犯人ではなかったわけですね。これは大変なことです。スペインの農家や関係者がが蒙った実害と風評被害はどうなるのでしょう?これはドイツに負担してもらうしかないと思いますよね。スペイン側は、もとより、仮にスペイン産のキュウリが原因だとしても、流通経路において菌が付着した可能性もあるのだから、スペイン産のキュウリ全体が問題あるかのような対応は問題だと主張しており、日本でもよくある、担当大臣がTVの前でスペイン産のキュウリをかじるパフォーマンスなども織り交ぜて、必死の防戦を張っていたところでした。それが何と、そもそも、犯人じゃなかったとは・・・。日本でも、食品に関する風評被害の問題は、現在進行形で発生していますが、この問題は中々の難問です。先ず、安全面を考慮すれば、疑わしきは避けるように指導することが必要であり、この初動が遅れて被害が拡大したりすれば、取り返しがつきません。一方で、それが誤りであった場合に、全てを風評被害として扱い、莫大な損害賠償請求の対象となるのであれば、逆に、リスクを恐れて注意喚起が妨げられるというディレンマに陥ってしまいかねません。私も、明快な答えは持っていなくて、食の安全に関する検査基準や監督体制を不断に見直し、同時に、厳密な原因究明+予防策の構築、違反事例への厳格な対応を行うことくらいしか思いつきません。風評リスク問題は、ゼロにするのは難しいので、事後の信頼回復でいかに知恵を絞れるかですね。本当に問題ないならピンチをチャンスに変えて市場を味方につけることも、常にとは言えないまでも、不可能ではないとも思えますしね。あー、それはそうと、こんなことなら、日曜日に行きつけのオーガニック専門のスーパーマーケットで見つけた大安売りのスペイン産のイチゴを買っておくべきだったな。だって、イギリス産よりずっとおいしいんですもの。何だか締まらない終わり方だけど、まあいっかー。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.06.01
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さーて、そろそろ、社会派ネタに戻ろうかと思っていたんですが、昨日も今日もイギリスのTVのトップ・ニュースはFIFA(国際サッカー連盟)関連ですね。FIFAの賄賂疑惑については、以前、「サッカーの母国イギリスが本気で怒っちゃった。」に書きましたが、こともあろうに、渦中のカタール代表のハマム理事(アジア連盟会長)について、彼が買収によって、ワールドカップ開催の権利を得たことを示唆するメールの存在が明らかになり、紆余曲折の末、彼は、FIFA会長選への立候補を取りやめ、更に、FIFA倫理委員会によって、(暫定的)活動停止処分を受けるに至ってしまいました。これにより、FIFAの会長選への立候補者は、現職のブラッター会長のみとなり、再選が確実となったのだが、話は、ここで終わりません。FIFAの腐敗に異を唱え、今回の会長選への投票の棄権の意思を表明していたイングランド・サッカー協会(FA)が、会長選挙の延期を求める声明を出したのです。さあさあ御立会い!!・・・古っ!実際に会長選が延期される可能性は低いとは思うのだが、イギリスの主張は至極真っ当ですね。実際、FIFAの権威は地に落ちた感があり、功成りえて悠々自適の高齢者であるブラッター会長よりも、今は、改革にまい進出来る未来志向で、かつ求心力のあるリーダーを選ばなければいけないように思う。まあ、ことの真偽は分からないが、カタールがワールドカップの開催地に選ばれたことは、"経済力"が、その要因であることは間違いあるまい。もとより、招致活動に金を使うことは許容されており、迂回的な賄賂のようなものを含めれば、これまでに汚職がなかったとは誰も思っていないだろう。フットボールというスポーツ自体が、審判の目を盗んで反則したり、わざと転んで反則をもらったりすることをよしとする、騙し合いの要素を含んでいることもあり、清濁併せ呑むことで、これまでは大きな問題とはなっていなかったのだと思う。ただ、フットボールが、ここまで大きなビジネスに発展したからには、それに応じたガバナンスを再構築するしかないだろう。クリーンさなら定評のある日本は、こういう場面でこそ、大きな役割を発揮できるのではないかと思ったりもするのだが・・・。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.31
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さて、しばらくブログの更新をサボっている間に、いろんなことが起きてたので、少しづつ書いておこうと思う。色々あったが、イギリスの歴史に照らして見れば、エリザベス女王のアイルランド訪問がトップニュースではないかと思う。何と言っても、イギリス国家元首のアイルランド訪問は、100年ぶりのことだ。アイルランドは12世紀に、ヘンリー2世に支配されて以降、紆余曲折がありながらも、イギリスに実質的に支配(植民地化)されてきた歴史がある。1801年には、イギリスに併合されたという屈辱的な歴史を有している。何と言っても、19世紀のじゃがいも飢饉では、食料はイギリスに吸い寄せられ、アイルランド人は100万人が餓死し、100万人が、アメリカに移住したと言われている。今回のエリザベス女王の訪問も、事前にはいろんな心配や反対もあったようだが、大変素晴らしい成果があたっと思う。成功といって差し支えなかろう。難しい論評は横に置いて、やはり、アイルランドが経済危機の最中にあること、エリザベス女王が高齢でかつ女性であることが、結構ポイントだと思っている。そういう意味では、千載一遇のチャンスをきっちり活かしたように思う。だって、自分が元気で力が有り余っているときに、偉丈夫なキングに上から目線で見られても、許す気に離れないが、小柄なお婆さん(※大丈夫かな。不敬罪で捕まらないかな~)が、国家カラーのグリーンのワンピースで現れたら、何だか和んでしまいますよね。やっぱり、王室外交って重要ですね。過去からの栄光も過ちも全て背負って生きてこられた国家元首が来ることに意味があるのであって、戦争を知らない子供たち、であるキャメロン首相などでは、やはり、歴史と対峙することは能わないでしょうからね。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.30
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今日は、3連休の中日。昨日のチャンピオンズリーグ決勝が見たかったこともあり、旅行等は計画していなかったので、特に予定はなかった。思いがけず早く目が覚めたので、思い立って、セブンシスターズまで出かけることにした。セブンシスターズは、白亜の断崖で、有名な景勝地。実は、前回の赴任時に、来たばかりの頃、同僚が休日に連れてきてくれた場所だ。その時は、断崖の上から眺めたのだが、ガイドブックなどでは、海岸から見るのもお薦めとある。だから、リベンジにもう一度行かなければと、ずっと思っていたのだ。結局、折角の機会なので断崖コースと海岸コースの両方を満喫。山道や砂利海岸を何キロも歩いたので、ちょっと疲れたが、高原と海を満喫し、とても充実した一日であった。普段は自分を入れた写真はめったに撮らないのだが、とてもよいスポットを見つけたので、近くにいた人に取ってもらった。そうそう。写真を頼むのが苦手な人は、撮ってほしそうな人に、撮りましょうか?と聞くのがいいですよ。そうすると、撮りましょうか?と返してくれます、そうでなくても、私もいいですか、と言って嫌な顔をされることはあり得ませんから。電車とバスを乗り継いでの旅程であり、途中で降りた街でも散策した。やはり、ロンドンを離れるとよりイギリスらしさが濃縮されていて面白い。ロンドンのようにインド人やアラブ人や東洋人や黒人に会うことはほとんどない。お年寄りが多いのも地方の特色だし、都会では見ないヤンキーのお兄ちゃんもいたりする。駅前のダサい洋服屋を見て、一体誰が着るのだろう?と思ったが、周りを見渡すと、確かにそれが標準だった。行きと帰りのバスの運転手さんが同じだったので、「どうだった?楽しかったかい?」なんて会話も交わしたが、これはロンドンのバスでは絶対にあり得まい。さて、リベンジの旅は、だいぶ片付いてきたような気がするが、まだまだプチ・リベンジすべき場所は、いくつも残っている気がする。また、思い立ったら、旅に出よう。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.29
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今日は何と言ってもチャンピオンズリーグ決勝戦。場所は、サッカーの聖地、ウェンブリースタジアムだ。昨日は、芸術に触れる機会をもって、ここに住んでいる者の特権だと書いたが、フットボールのビッグマッチをリアルタイムで楽しめるのも素晴らしい贅沢ですね。本当はスタジアムに行きたかったが、チケットはネット競売で2000ポンドを超えていたらしい。今日のロンドンの街は、朝から異様な盛り上がりで、ピカデリーサーカスのエロス像周辺もバルサファンが集結して、大応援。ここはどこだろうという感じだった。地下鉄の中もビール片手に応援歌を歌うユニフォーム集団。きっと今頃、街はもっと大騒ぎでしょうね。さて、試合は、最後はバルサのワンサイドゲーム的な雰囲気になったが、ファウルも少なく見せ場も多くて素晴らしい試合だった。ルーニーの同点弾は素晴らしかったので、さてどうなるかと思っていたのだが、やはり、メッシだ。彼は役者が違った。アナウンサーもルーニーのゴールは、「彼がこんな意味あるゴールをしたのは初めてじゃないか。」、メッシのゴールには、「これは仕方ない。彼は世界一のプレーヤー。誰も止めれれない」であった。メッシを観ていて思うのだが、彼は他の選手とはリズムが違う。だから、ディフェンダーは彼の動きについて行けず、呆然と立ち尽くしていた。3点目も彼の動きに幻惑されたことで生まれたゴールであるのは間違いない。2点目以降は、明らかに確信犯的なファールをいくつも受けていた。ファールでしか止められないのだ。彼は、間違いなく伝説のプレーヤーの域に入ったと言えるだろう。最後に、負けはしたが、マンUのパク・チソン選手。よく頑張っていました。試合前の扱いもキープレーヤーであり、試合中も、厳しいチェックや無尽蔵のスタミナを賞賛されていた。完全に世界の一流プレーヤーになっている。彼に出来るということは、きっと日本の選手にも出来るということだ。そもそも、メッシもシャビモ日本人選手以上に小柄である。いつか、この舞台で日本人選手が中心選手として活躍するのを是非見てみたい。そのときは、2000ポンドについても考えてみようと思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.29
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実は、昨晩、ある方にご招待を頂き、世界的ピアニストの内田光子さん+ロンドン交響楽団のコンサートに行ってきました。曲目は、(お得意のモーツァルトではなくて)ベートーベンでしたが、本当に素晴らしい演奏でした。いやー、内田さんは本当に凄いですね。言ってみれば、ロンドン交響楽団のメンバーを、従えて演奏しているわけで、同じ日本人として何とも誇らしい気持ちでした。本当は、コンサート後のディナーで、内田さんとご一緒できるかもしれないというお話を聞いていたのですが、残念ながら来られませんでした。まあ、時間も遅かったですから、仕方ないですね。そして、お土産に、CDを頂きました。でも、プレーヤーを持っていないんだな~。さて、今週は、ルーブル美術館でのコンサートと昨夜のコンサート、2回もご招待を頂いたわけだが(※たまたま重なったので、いつもこんなことばかりしているわけではないですよ・・・)、こういうご招待は、全て、カップルで招待されます。どちらかと言えば、企業なども、奥さんを喜ばせる機会を用意するという形で接待しているわけですね。でも、実際、こうやって家族ぐるみの付き合いになれば、ビジネス上の結びつきも強まります。こちらでは、転職は普通なので、会社対会社ではなくて、あくまで個人対個人の付き合いを重視していますから、関係を深めるなら会社を変わっても切れることのない家族との関係を深めるほうが有意義でもあります。ちなみに、単身赴任の私は、秘書(イギリス人)同伴。彼女は、もともと音楽が大好きらしく、とても喜んでくれました。秘書とは言え、普段それ程プライベートなことを話す機会はありませんので、休憩時間に色んな話をして、いろんな意味で有意義でした。そうそう。昨日行ったホールは、有名なホールですが、私の事務所から徒歩圏です。しかも、結構リーズナブルな値段で常に優良なコンサートをやっています。音楽・芸術は、確実に、ロンドン在住者の”特権”であることは間違いないですね。本当に有難うございます。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.27
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昨日の続きです。実は、後で気づいたのだが、昨日、我々が、コンサートを聴き、カクテルパーティをやっている同じ時間帯に、ルーブル美術館の別のスペースで、G8関連の歓迎パーティが開催されていたようだ。そう言えば、入り口付近には、物凄い数の警備の人達がいましたし、テラスから見下ろしたときにも、50メートルはあるレッドカーペットが道路から入り口(※かの有名なピラミッドです。)まで伸びていた。ヨーロッパでは、社交の場として、さまざまな趣向を照らした場所を利用して、この種のパーティが開催される。私の数少ない経験においても、ビッグベン(国会議事堂)内、ナショナルギャラリー内のパーティに呼ばれたことがあるし、大英博物館内のパーティに出たことのある知人もいる。さらに言えば、ウィンブルドンのテニスやレガッタやアスコット(競馬)といったイベントも、スポンサー企業がVIP顧客を招待し、その場でパーティを主催するのが普通だ。彼らはそういう場所で、親交を深め、情報交換をし、ビビットくれば、そこで何かが生まれることもある。出たことのない方にはわかりづらいとは思うし、偏見も含んでいるかもしれないが、日本式の異業種交流会や勉強会(という名の交遊会)のような野暮ったさはなくて、洗練されていてリラックスした雰囲気なのだ。それで、何が言いたいのかであるが、やはり日本の首脳も、G8なんかで他国の首脳と、さらっと交流できる人であってほしいと思うのだ。オバマもキャメロンも抜群に頭が切れるし、いざとなれば核ボタンを押す覚悟を持った人達だが、こういう場ではフレンドリーだし茶目っ気もある。パーティで周りに人の輪が出来る人というのは、先ず、仕事が出来る人だと思って間違いない。結局、好きか嫌いか、こういう場で、信頼関係の基礎が出来るのだ。これは、ビジネスマンでも政治家でも同じだと思う。まあ、そういう意味では、麻生さんくらいかな、外交の出来る人だったのは(漢字は読めなかったけど・・・)。まあ、菅さんには、そういう応用問題に進む前に、基礎問題を解いてもらわないと困るわけですが。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.26
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さて、今日、パリから戻りました。ブログは、随分久しぶりの更新です。更新をしなかった間に、何を考え、これからどうしようと思っているのかは、また書くとして、昨日の経験を記しておこう。あるご縁で、ルーブル美術館内で開催されるコンサートにご招待を頂いた。平日でもあり、憚る気持ちもあったのだが、このような機会は、そうそうない。一生の思い出にと思って、参加させて頂いた。残念ながら、コンサート自体の素晴らしさを言葉で伝えるのは無理でしょうから、これ以上書かないが、本当に得がたい経験であった。コンサート終了後のカクテルパーティでも、ルーブル美術館のテラスから、ライトアップされた(※シャンパンタイムと呼ばれている。)エッフェル塔を眺めながら、他の参加者や音楽家の方々と談笑したりと、何だか本当に贅沢な時間を過ごした。ただ、凄く自分でも不思議だったのは、代表者としてロンドンに来て、1年余りであるが、こういうセレブな会合に出席しても、それ程、気後れしていなくなっていたことだ。何となく、ヨーロッパの知識人の考え方や流儀に慣れてきたのかもしれない。そしてテラスからエッフェル塔を眺めつつ、ふと、若き日に、ニューヨークに駐在していた頃に、あのワールドトレードセンターの屋上から、見たエンパイヤ・ステイト・ビルディングを思い出した。念願かなって、あの景色を手にいれることが出来、世界を相手にできるビジネスマンになろうと誓ったあの頃と、今では心境はまったく違うのだが、純粋で前向きな気持ちになれたことは間違いない。何だか、こんなことを書くと年寄りみたいでどうかとも思うが、私にはそういう思い出の景色が沢山ある。幸せな人生だ。ただ、自分が幸せでなければ、他人を幸せにするのは難しい。幸せであり続けるために、これからも自ら求め、素敵な景色を増やしていこうと思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.25
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数日前に気付いたのだが、今日は、輝かしい365回記念号です。これまでお付き合いいただいた皆さん、本当に有難うございます。 旅行や出張の日以外は、本当に欠かさず、毎日書いてきました。自分の中では、「取り合えず、1年間毎日書いてみよう。そうすれば、どんなことが起きるだろう。」と思いながら、書いてきた部分もあるので、365回というのは、一応の記念と言うか、区切りです。 それで実際、何が起きたか?と言えば、いろんな出来事について、自分なりの軸を持って考え方を整理する習慣がつきました。また、好奇心や研究心の向上にも役に立っているかもしれません。また、ブログを通じて、親交が深まった知人・友人や、新たに友人となれた方もいます。あとは、震災以降は、もしかしたら、海外の情報や海外から見た視点ということで、具体的にお役に立てたこともあったかもしれません。それに、週刊誌への執筆依頼なんかも頂戴しました。情報発信やコミュニティ作りみたいなもので、自分なりの仮説検証サイクルみたいなものも何回転か回せた感じです。ただ、その一方で、毎日書くことをノルマにしていると、飲み会などで、2次会に誘われたとき等に、”うー辛いな”、という気持ちが芽生えてしまったり、仕事中にも、今日は何を書こうかなーと考えてしまうというような問題も感じています。読者数が増えてきたこともあり、以前はただ書きたいことを書いていたのに、最近は何となく、読者の方に受けるかどうかを意識・計算している自分がいたりして、何だか違うんじゃないかと感じることもあったりします。実は、今晩から、日本から同僚が訪ねてきます。暫く、彼と仕事とプライベート含めて、べったり一緒に過ごしますので、正直ブログを書いている時間はありません。丁度、いいきっかけなので、ちょっと、数日、更新を止めてみようかなと思います。その上で、また、毎日書きたくなって同じやり方で書きはじめるのか、違うやり方をするのか(実際、紙媒体の週刊誌から執筆も頼まれていますし・・・)、考えてみたいと思います。ただ、必ず、帰ってきます。多分、パワーアップして。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.15
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先日、ある方と話をしていて、イギリス人と日本人の考え方の違いの話になった。例えば、イギリスの中学では、各科目の先生が、それぞれに沢山の宿題を出したとする。とてもではないが、普通にやるのでは、期限までに出来そうにないくらいの量だ。さて、そんなときどうするか?日本人の生徒は、必死で徹夜してでも期限までにやり遂げようと努力する(もしくは、できないと開き直る)。一方、イギリス人の生徒は、先生と交渉して、期限の延長を勝ち取るというのだ。しかも、ここで言っている交渉は、決して、全員に対する期限の延期ではなく、あくまでも個人のための交渉であり、先生も生徒の言い分を聞いて、それぞれに期限を再設定することを厭わない。日本人は、言われたことをきちんとやることが美徳だと思っているし、実際得意でもある。イギリス人は、人はそれぞれ違うのだから、同じでなければいけないと思っている方がおかしいと考えている節がある。親も、「先生の言うことなんだからちゃんと聞きなさい」と言うよりは、「不合理だと思うなら、自分で説明して相手(先生)を納得させてきなさい」と教えるわけです。そこで、くだんの"スカートをはいた少年"、ある中学校で、夏に、女子は(涼しい)スカート着用が認められるのに、男子に短パンが認められないのはおかしいと主張、却下されるや、ならばと、校則の抜け穴を利用して?スカート通学を開始し、議論を喚起し世論を味方につけて再チャレンジしようとしている。彼の行為を、両親は、「誇りに思う」とコメントしており、世間からも高い評価を得ている。学校の校則も、日本のように「規則なんだから、守りなさい」とは言わず、「おかしいと思うなら、問題提起して、先生を説得しなさい」となるわけだ。というわけで、今、"スカートをはいた少年"は、とても立派で将来は政治家に!と言われているのです。そう言えば、小学校の学年にしてもそうだった。日本であれば、〇年4月~〇年3月生まれの人は、〇年生と決まっているが、イギリスでは、そこは自由だ。5歳から小学校に行く子もいれば、6歳や7歳から行く子もいる。私も、前回、家族帯同でロンドンに住んでいたが、娘を現地の学校に入れるときに、「何年生に編入しますか?」と聞かれて、一瞬、戸惑った。とにかく早く目的に到達することを目指すのか、じっくりスタートして追い上げていくことを目指すのか、各自が選択できるわけだ。もちろん、飛び級も出来るし、学年を落とす事だって出来る。最近、日本では、非難するのも生肉を食べるのも、挙句は原発を止めるのも、何かと"自己責任"。何か、言葉の使い方が正しくない。本当の”自己責任”というのは、こういうことを指すんだと思う。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.13
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さて。このところ、毎晩、会合ばかりでちょっと呑み疲れ気味です。でも今日も楽しかったなー。皆さん自粛疲れ?なのだろうか、お誘いが多くて、嬉しい悲鳴です。というわけで、今日は、軽い目の話しにしますね。イギリス人は、本当にサッカーが大好き。何と言っても、サッカーの母国ですからね。今期のプレミアリーグは、先の土曜日のチェルシーとの天王山の戦いをを制したマンチェスター・ユナイテッド(マンU)の優勝でほぼ決まり。マンUは、今月末には、サッカーの聖地、ロンドンのウェンブリー・スタジアムにおいて、最強の宿敵バルアセロナFCとの決勝戦が待っています。そのサッカーの母国が、世界のサッカー界に激震を走らせています。というのは、先の2018年/2022年のワールドカップ開催地の決定において、2018年開催地に立候補しながら落選したイングランドのサッカー協会会長であった、トリーズマン氏が投票権を持つ4人の理事から、投票に対する見返り(賄賂)を求められたとの事実を、議会で証言したからです。トリニダード・トバコの理事は、教育施設を建設するための資金として250万ポンド(約3億3000万円)を要求、パラグアイの理事は、ナイトの爵位を、タイの理事は、タイvs.イングランドの親善試合の放映権を管理する権利を要求、ブラジルの理事は、「何か提供する気があるなら、後で部屋に来て説明して欲しい」と言って、賄賂の提示を求めた、とのこと。実は、これ以外にも、アフリカ系の理事がカタールから賄賂を受け取っていることの証拠があるとのことであり、FIFAのブラッター会長も調査の意向を示したという。そもそも、何故、このような議会証言がなされたのかということだが、2018年のワールドカップ招致については、イギリスは、かなり本気で取り組み、最終ヒアリングには、何と、ウィリアム王子とキャメロン首相とベッカムが参加しました。おそらくは、会場での存在感は圧倒的であったに違いないでしょう。サッカーの母国である自分達が、本気でとりに行けば負けることはないだろうというような事前の期待は、見事に裏切られ、と言うか、何と2票しか得票できずに、どこよりも先に落選しました。(ちなみに、その2票は、イギリスと日本だったという噂を聞いたが実際は分からず。・・・間違ってたらごめんなさい。)この結果は、サッカーの母国イギリスの人々のプライドを大きく傷つけ、「絶対不正があったに違いない。」というムードが出来上がっているのです。真偽は分かりませんが、所謂、発展途上国では、基本的に、賄賂というのは、当たり前すぎる習慣であったりしますね。だから、多分、本当なんだと思う。その点、イギリス人は、フェア精神を大事にするので、こういう不正は許せないんでしょう。イギリスのスポーツ大臣は、BBCのインタビューで、FIFAの対応次第では、FIFAからの脱退も辞さない、との強い姿勢を示したそうです。イギリス人、本当に怒っちゃってますから、一体どうなるんでしょうね。ちょっぴり、ワクワク。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.12
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今日も色んなことが起きてますね。色々と書きたいこともあるのだが、昨日のニュースで、どうにも引っ掛かっていることがあるので、吐き出してスッキリしておきたいと思う。東京電力の会長・社長等の代表取締役が役員報酬を全額返上することとなった。加えて、菅首相も、政府の責任を認めて、総理としての報酬を返上するらしい。まあ、世論への配慮などから、妥当な判断だという見方がなされているようではあるが、この流れ、何だかしっくり来ない。まあ、財産を没収するのは、いろんな問題を惹起するので、その代わりに、将来の報酬を自ら放棄することの方が、技術的に簡単であることは理解できるが、筋から言えば、過去の過ちに対するペナルティならば、原因となる行為を行った(不作為も含む)責任者に対して、その行為時点以降の報酬等に対して、その責任に応じて課されるべきものですよね。そして、報酬返上には、返上する側のある種の期待も含んでいるような気がしてなりません。つまり、これって「これからはただ働きで頑張りますので、過去のことは水に流して下さい」という、失地回復のための作法なのではないかと思うのです。実際、次の日に、公的支援の枠組みが発表されました。加えて、穿った見方をすれば、今後、不手際が発生した際には、「無報酬でやってるんで、勘弁してください」と言うための布石なのだろうか、と思えなくもないわけです。冷静に考えると、俺は給与返上で頑張ってるんだぞ!というアピールは、俺は寝ないで働いているんだぞ、というのと同じで、別に、偉くもなんともないはずですよね。失敗は失敗で認めて、ペナルティを払って、未来に向かっての報酬はちゃんと受け取って報酬に見合った働きをすべきなのではないかなという気がするのですが、どうなんでしょう。例えがいいかどうか分からないが、不良品をつかまされた時、それが悪質なら、無料で交換してもらうんじゃなくて、返金してもらって別の店で買うべきだと思うのです。ちなみに、イギリスでは、メキシコ湾での原油流出事故を起こしたBPのヘイワード社長のように、退任に追い込まれるのが普通であり、退任時の退職金について、成果連動部分の払い戻し条項が含まれていたりして、あくまでも過去の責任に対して応分の責任分担を求めらるという考え方だ。まあ、成果連動報酬には、短期利益の追求による弊害もあるので、こっちの方がいいと言っているわけではないが、ある意味、合理的ではある。もちろん、国民が溜飲を下げるというのも必要だと理解しており、結論はそれでいいのでごちゃごちゃ言う必要もないのだが、何だかちょっと成熟度が足りないような気がする。どこかで、線を引いて、「まあ、反省しているのは分かったから、しっかり頼むよ。」という流れ・潮目を演出する作法(方便?)は必要だと思うのですが、それって「”将来の”報酬返上」なのかな~。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.11
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以前にも一度紹介したことがあるが、精神科医でベストセラー作家でもある香山リカさんが、週間ダイヤモンドに連載されている「こころの復興で大切なこと」という記事がとても共感できるので、紹介しつつ、思うところを書きたい。記事:http://diamond.jp/articles/-/12152香山さん曰く、いま「原発鬱」とも呼ぶべき症状が増加している、とのこと。チェルノブイリの事故でも、事故の影響を受けた人に、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症するケースが明らかに多いことが証明されているそうです。ただ、チェルノブイリ事故の場合、情報がオープンにされなかった分、ある意味、不安は限定的であったとも考えられますが、今回の福島原発の事故に関しては、情報があり過ぎることによるストレスが浮き彫りになっているようです。つまり、「これまでは、情報が多いほど安心につながると言われていたのに、過剰にあり過ぎるため目を背けることも、逃げることもできなくなっている」とのことだ。確かに、ツイッター等でも、多くの専門家や俄か情報通が、様々な見解を公表したりしていますが、どの情報が正しく、信頼するに足るのかを見定めることは、中々容易ではない。したがって、「より正確な情報を見極めることができないことが、人々の大きなストレスになっている」ことは間違いないでしょう。そして、このようなストレスが増幅している背景に、今の日本社会の「物事の白黒をすぐにつけたがる傾向」があるとも言われています。確かに、政治の世界でも、あれ程、熱狂的な支持を受けて政権交代を成し遂げたのに、小沢=悪人、鳩山=奇人、菅=無能、とのレッテルが貼りついて、実際、内閣支持率なんて、ジェットコースターの軌道のようです。昔は、政権に対しても、不満を言いながらでも、もう少し様子を見てみようという姿勢があったと思うのですが、今は、数ヶ月で、こいつは駄目だから辞めさせろ、という声が聞こえてきます。香山さん曰く、「こうした傾向が強まっている日本社会は、どちらに転ぶかわからないけれども、待つしかないという状況に耐えられない。原発事故の問題で言えば、爆発という最悪の事態に陥らない一方で、一気に解決まで進まないという膠着状態が延々と続いている。しかもいつこの膠着状態が動き出すかすらわからない。これでは不安で仕方がないのだ。「目に見えない」「いつ来るかわからない」「いつ終わるかわからない」不気味な状態の行く末を、冷静に見守る耐性のようなものが弱くなっていて、今回の原発事故は、現代の日本社会にとって最も苦手な部分に突き刺さる問題になっており、それが日本人のこころに大きなダメージを与えている」とのことである。確かに、そうなのだろう。しかし、いつから日本人は、こんなにもせっかちで、すぐに答えを出すことを求めるようになったのだろう。やはり、世の中が便利になって、インターネットで探せばどこかに答えが書いてあるという錯覚や、コミュニティの分化によって多様な価値観を持つ人とのコミュニケーションの機会が減少していることなどが、その原因なのではないだろうか。人間は機械のように思い通りには動かせませんから。思うに、世の中には、実際、分からないことが一杯です。何も全て分かった気になる必要はないのではないでしょうか。白か黒かわからない状態というのは、実際、やきもきしますが、情報に対してオープンな状態なので、より的確に情報の取捨選択が図れるのではないかと感じます。頑なな自分をかたどって、自分を守りたくなる気持ちは理解できますが、それが逆に、不安定さへの耐性不足になるのではないでしょうか。気をつけようっと。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.10
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今日、中部電力が、浜岡原子力発電所を全面停止することを決定した。きっかけとなったのは、6日に行われた政府による要請であり、停止要請の理由は、「今後30年以内にマグニチュード8クラスの東海地震が発生する可能性が87%」という予測である。この要請には、法的根拠がなく、中部電力は、あくまでも自主判断で、停止するかどうかを判断しなければならないという苦しい立場におかれた。私は、原子力発電自体は、時間をかけて収束させていくべきだと考えているし、浜岡原発が停止するという結論にも賛成するが、今回の一連の動きには、色々と問題もあるように思う。中部電力の経営陣にとっては、苦渋の決断だったと思う。何故なら、中部電力という会社は、形式的に言えば、国の所有物でも国民の所有物でもなく、株主の所有物である。株主は、配当の受取や株価の上昇を期待して、会社に投資をし、そのために働いてくれる経営者に経営を委任している。だから、経営者は、この株主の期待に応えるように行動する義務があり、この義務に違反して会社に損害を与えるようなことをすれば、株主代表訴訟等で多額の賠償責任を負うこともある。今回の浜岡原発全面停止の意思決定は、これにより赤字決算となることが予想されている損失発生必至の意思決定である。既に株価は大幅に下落しているし、赤字となれば、配当も払えなくなる可能性が大きい。これが、法令改正や政府の命令によるものであれば、意思決定は簡単だが、あくまでも、自主判断であるから、判断の是非に関する責任は、政府ではなく経営陣にある。ここで、興味深いのが、「では、中部電力の経営陣は、どういう理屈で全面停止の意思決定をしたのか」ということだ。真相は知りようもないが、赤字になり大幅な損失を発生させても合理的だといことを定量的に(数字で)証明するためには、これまで安全神話に乗っかってやってきた経営陣自らが「原発は止めないと危険であり、事故発生確率×事故が発生したときの被害損失は、今回の原発停止による損失を上回る」ということを認めなければ、合理的な判断だと言えなくなるはずだ。だから、中部電力の経営陣は、こういう重大な“改宗”を行ったことになる。もしかすると、付帯的に、政府の要請に逆らったときのマイナスの影響のようなものも、改宗の判断に加味されていたかもしれないが、それはそれで恐ろしい世の中だ。今回の要請に関して、政治主導が旗印の民主党政権としては、殊更に“政治判断”であることを強調したかったのだろうが、政権を預かっている以上は、基本的に政府は一体でなければおかしい。経済産業省の指示を聞いて、求められる対応をしていたら、首相が違うことを言い出して、投資が無駄になったというようなものがあれば、その負担は誰が持つべきなのか。少なくとも、福島原発事故以降に経済産業省が各電力会社に指示した緊急安全対策に則って、追加投資を行ったコストは、返してもらわないと割に合わないのではないだろうか。いや、政府は、これも自主判断でやったことだというのだろうか。普通に考えれば、福島原発事故を検証してルール作り(※できれば国際的な)を進め、それに基づいて、義務的な変更を求めるべきであったのではないだろうか。まあ、中部電力が政府に損害賠償請求をすることはないだろうが、その代りとして、今後必要な規制緩和等を進めるに当たって、今回の件が“電力会社への貸し”になったりしないか、よく見ておく必要はあると思う。まあ、現政権だけに責任があるものでもないし、個人攻撃の意図もないが、安全神話に乗っかって、民間企業が原子力発電を推進してきたことは、相当に無理のあるやり方であったことは間違いない。株主は、今後、想定外と呼べなくなった“過酷事故リスク”は負いようがないし、政権による“唐突要請リスク”も計算できないから、恐ろしくて投資なんてできまい。そこまで念頭い置いているならよいが・・・。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.09
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さて、今日は、本当は、日本にいる息子の運動会。彼の帰宅後に、武勇伝を聞いてそれを書こうと心に決めていたのですが、どうやら、息子はバタンキューだったらしく、お預けになってしまいました。いやーー残念!それはそれとして、今週末は、日本から来た知人と2本ミュージカルを観に行った。演目は、”We will rock you”と”オペラ座の怪人”だ。”We Will rock you”は、言わずと知れた、伝説のロックバンド”Queen”のヒット曲で構成された、ジュークボックス・ミュージカルの決定版。ストーリーは、あってないようなものななので、英語が分からなくても十分に楽しめる。まあ、一緒に行った知人は、私以上に英語が堪能で、ジョークにも普通に反応していましたが・・・。 ”オペラ座の怪人”は、1986年ロンドン初演の超ロングラン。ミュージカルの代表作品と読んでもいいのではないでしょうか。日本でも劇団四季が上演しているようですね。実は、私は、この2つのミュージカルを観るときには、ある拘りを持っています。”We will rock you”は、一階の出来るだけ前列で、”オペラ座の怪人”は2回の出来るだけ前の席から観るというものです。何故なら、”We will rock you ”は、ロックコンサートの乗りだから、前例で一体感を味わった方が楽しいですし、オペラ座の怪人は、オペラ劇場が舞台なので、オペラ気分でボックス席(※王族とかの席です)のような雰囲気を味わうのがお勧めなのです。書いているうちに思い出しましたが、絵画を観るときにも、どの角度から観るかって物凄く重要ですよ。特に、昔の宗教画とか肖像画は、どこに飾るかを考えて、そのアングルから見て最高になるように計算して書かれていますから。だから、よくご覧になれば、美術館で屈んで下から絵を見ている人や、左右に移動しながら見ている人、遠ざかった近づいたりしながら見ている人がいますよ。今日は、何だか、ヨーロッパ生活日記らしい感じになったかも(^^)。社会派ネタは平日だけにして、休日には、文化の香りも漂わせるのもいいかもしれませんね。こういうのも応援頂けると嬉しいです。お読み頂き有難うございます。以下は、ブログランキングです。 "励み"にしておりますので、よろしければクリックをお願いします! にほんブログ
2011.05.08
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