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我が腰の激痛と仕事の超多忙から、「私的熱帯魚図鑑」の更新も随分とされてません(涙)。まぁ、仕事を終えて帰宅するとクタクタで何もする気が起きないのも確かですが、一番の原因はデジカメを構えて水槽内の魚を撮影すると言う作業が腰に悪くて(苦笑)。そんな訳で、レインボーフィッシュの新しい画像を撮影する事が出来ていません。でも、このまま更新しないって言うのも何だかなぁ~・・・ってな事で、以前撮影してあった画像ストックを使ってブログを更新しましょう! レインボーフィッシュの各論でも度々触れていますが、基本的にレインボーの仲間は飼育・繁殖共に物凄く容易な種ばかりです。せっかくですから、レインボーの繁殖について簡単に説明しておきたいと思います。繁殖難易度は一部の種を除きほぼ同一レベルと言ってよく「すごく簡単!」レベルです(笑)。メダカの繁殖をした事のある人ならほぼ確実に上手く出来るくらいのもんです。 レインボーフィッシュの仲間の多くは特に繁殖用水槽を用意する必要が無く、飼育の延長で繁殖が楽しめる点も嬉しいところです。通常は水草の茂みなどに、メダカの卵と同じように粘着性の透明な卵を産み付けます。卵はかなり大きめなので、注意深く水草の葉などを調べれば用意に発見できるはず。・・・って前なら簡単に言い切ってたんですけど、最近老眼が進みレインボーの卵でさえ霞んで発見に苦労している自分がいたりします(涙)。不思議なもので、卵の大きさは体長10cm前後に達するハーフオレンジ・レインボーよりも体長4cmにも満たないポポンデッタ・レインボーの方がはるかに大きかったりします。 まぁ、どの種類で繁殖にチャレンジしても構いませんがサイズから考えるとネオンドワーフかポポンデッタ辺りがオススメです。今回はネオンドワーフを例にとって話を進めていきます。ややサイズが大きめで色彩も鮮やかなオスと小さくて地味目のメスが揃っていれば1ペアいればほぼ確実に産卵してくれます。もちろん、群れで飼育していてもOKです。水槽内には産卵床となる水草の茂みを作ってやりましょう。出来れば葉の細かい水草がよいと思います。お勧めはウィローモスですね~。 すこし本格的に繁殖させてみたい人や、私のように老眼で卵を見つけるのが辛い人は、冒頭の画像のように毛糸の塊を水槽内に沈めておき、一定期間ごとに取り出すと言う方法が良いと思います。レインボーの仲間はカラシンやコイ科の魚のように一気にすべての卵を産んでしまうという訳ではなく、毎日少しずつダラダラと?産卵する傾向があります。親魚達はそれ程熱心に自分たちの卵を食べる事はありませんから、他の熱帯魚と一緒に飼育していない場合は水槽内の卵を見つけ次第隔離する必要はありません。 水草に産み付けられた卵は水温にも左右されますが10日から2週間くらいで孵化します。1週間ほど続く産卵期間中に1ペアが50個ほどの卵を産みます。前述のように、単独で飼育している場合は卵を取り出さずにそのまま放置しておいても大丈夫です。他の熱帯魚と混泳させている場合には、卵は見つけ次第取り出して水槽の水を入れた別容器に隔離しておきます。 次回は孵化した稚魚の育成について紹介したいと思います。・・・無事退院してくればの話ですけどね(笑)
2008/03/11
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どうもメラノタエニア属のレインボーはドイツもコイツも体長10cm前後にまで達する奴らばかりで我が家の水槽にはでか過ぎるとお嘆きの諸兄に耳寄りの情報、ではなくて(笑)オススメの種類がいます。その名はネオン・ドワーフ・レインボー(Melanotaenia praecox)。コイツは成長してもせいぜい体長5cm止まりなので45cm位の水槽でも十分群泳楽しめます。しかも、色彩的にも非常に華やかで言う事なしのレインボーです。 元々繁殖の容易なレインボーで、小型で美麗種とくればブリーダーが手がけない筈も無く現在入手できるほとんどすべての個体が養殖個体です。市販されている時はまだ若魚である事が多く、色彩面ではパーフェクトな発色を見せていません。ちなみに、今日の画像の個体もまだまだこの魚本来の色彩から見れば地味~なもんです。成熟したオスは、ボディのメタリックブルーがよりいっそうギラギラ輝くばかりか、各ヒレが真っ赤に縁取られるようになりそれは見事なものです。・・・唯一の欠点を除けばね(苦笑)。 その唯一の欠点と言うのが、この魚は成熟するとメラノタエニア属の短所?(少なくとも私にとって)である体高が異様に高くなるのです。つまり背中が不自然と思えるくらいに盛り上がってきちゃうんです。以前も書いたように、私個人的にその手の体型が大の苦手でして(笑)。 まぁ、その点を我慢できる方(笑)であれば、サイズと言い色彩面といいそして飼育の容易さと言いさらには温和で協調性があることなどまったく申し分のない観賞魚と言えます。餌は人工餌でも喜んで食べてくれますからその点もまったく心配いりません。 ちなみに、この魚は繁殖も容易です。ビジネスとして大量繁殖させるのはともかく、趣味のレベルでの繁殖ならばメダカの繁殖させた事がある人ならば誰でもOKのレベルです。オスメスはその体色で簡単に判別できます。2枚目の画像の下の個体がオス、上の地味目の方がメスです。もう少し詳しく解説すると、ボディにべったりメタリックブルーが載る個体はオス、またヒレが赤く染まるのもオスです。メスはボディにはライン状か痕跡程度にブルーが存在し、ヒレもせいぜい淡いオレンジ程度にまでしか染まりません。 水草の繁茂した水槽でこの魚だけ飼育していれば、そのうち嫌でも(笑)水草に透明な卵を産み付けます。卵はメダカの卵のよう表面にある粘着質の糸のようなもので水草にしっかり絡まっています。この魚はあまり自分が産んだ卵を食べませんが、それでも見つけ次第取り出して別の容器に収容した方が確実です。受精卵は水温にもよりますが2週間もすれば孵化します。孵化した稚魚は小さいのですが、メダカと同じようにそのまましばらく放っておいても(笑)水槽内の微生物を食べて生きてますから、ある程度のサイズになったら粉餌を極少量与えれば十分です。もちろん、孵化後数日してから孵化直後のアルテミア幼生を与える事が出来れば申し分ありません。 まぁ、上記のように成熟したオスの体型さえ許せるなら(笑)、メラノタエニア属レインボーの入門魚としては申し分のない魚と言えるでしょう。
2008/01/25
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えーと、今日は火曜日だから「私的熱帯魚図鑑」の更新の日だ・・・って、一時にあまり沢山のコンテンツ立ち上げたから、曜日とコンテンツを把握し切れていません(苦笑)。とにかく、独断と偏見に満ちた「私的熱帯魚図鑑 レインボーフィッシュ編」行って見ましょう! 今日登場するのは、ネオンドワーフとならび、メラノタエニア属のレインボーの中では例外とも言えるメジャーな存在(苦笑)のハーフオレンジ・レインボー(M.boesemani)です。新種記載は1980年の事で、レインボーフィッシュ研究の第一人者Dr.Allenによって記載されてます。生息地はニューギニアの最南部にあるAjamaru湖とその周辺地域と言う事です。ちなみに種小名のboesemaniは語尾が「i」で終わってますから「Boeseman氏の」って言う意味です。 学名なんてどうでもいいですが、とにかくキレイなレインボーです。名前の通り体の後半部分がオレンジ色に染まります。また、成熟したオス個体は体の前半部分が紺色と言うか深みのある黒紫と言うか、とにかくほかに例のないような美しい色彩に染まります。もっともショップで見かける時は、まだ若魚なのでウスボケた色彩の事が多く見落としがちです。それとレインボーフィッシュの特徴として、キレイなのはオスだけでメスはいつまでたってもウスボケた色彩のままですので御注意ください。繁殖狙わないのなら、断然オスがオススメです! 飼育に関しては他のメラノタエニア属レインボー同様で、とにかく丈夫で飼育しやすいです。飼育水や餌にも特別の配慮は必要ありません。性質も温和な方なので他の魚に危害を与える事はまずありませんし、水草を食べちゃう心配もありません。・・・これでサイズがねぇ~(笑)。体長は5-8cm位には達しますから、小型水槽だと元々キビキビ泳ぐ魚だけにちょっと狭苦しいかも。もし、この魚がネオンテトラ並みのサイズだったら物凄い人気だと思います。 現在我が国に輸入されてくるのはほとんどが養殖個体だと思われます。いずれレインボーの繁殖と言う回に説明しますが、繁殖も容易でヒメダカの繁殖させた事がある人なら水槽さえそれなりのサイズの持っていれば十分可能です。 非常にポピュラーなハーフオレンジですが、それなりに謎も残ります。それは、なぜか洋書などで紹介されるハーフオレンジの体の前半部分は明るい灰白色の事が多いという点です。少なくとも我が国で入手できる個体では前述のようにブルー~パープルに染まると言うのに・・・。この違いが地域変異なのか亜種なのか、はたまた別種なのかその辺はさっぱり情報がありません。なにしろ、ヨーロッパでも前半部分が灰白色の個体見かけたことがないものですから。・・・って言うか、わざわざどいつのアクアショップ行ってレインボーの水槽なんてじっくり見ませんからね~(苦笑)。大概は、一番興味のある小型カラシンかコイ科魚類を探してます。 今度の出張先はドイツじゃないから、アクアショップ行って確認してくる訳にもいかないし、この件につきましては宿題って事で、ある程度事実が判明した時点で別原稿で紹介すると言う事にしておきましょう。
2008/01/08
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エート、いきなりレインボーフィッシュと言うマイナーかつ入手が結構難しいカテゴリーからスタートしちゃった事を早くも後悔してます(苦笑)。それでも頑張って行きたいと思ってます。 そんな記念すべき一発目はレッドフィン・レインボー(Melanotaenia rubripinnis,Allen&Renyaan,1998)で行ってみましょう。・・・と言っても、この種名で絶対あってるかどうかは保証の限りではありません。だって、レインボーフィッシュの分類って物凄く難しいんだもん(笑)。一口にレインボーフィッシュと言っても、その中には色々な属が含まれてまして、今日紹介する魚はその中でももっとも大所帯のメラノタエニア属に属する魚です。現時点で、メラノタエニア属のレインボーフィッシュは50種前後記載されているようですが、このうち日本にお目見えしたのは20種といないはずです。 普通の熱帯魚ショップで見かけることが出来るメラノタエニア属は、ネオンドワーフ・レインボーただ1種と言い切っても過言ではないでしょう。また、日本中のマニアックでディープなショップを巡っても、10種類は集まらないはず。そんな訳で、あまりにもデータが少なく、種の同定が困難と言う訳です。もし(笑)本当にこの魚がレッドフィン・レインボーならばパプアニューギニアの北部に生息するかなり珍しいレインボーで、体長は12cmくらいにまで達するようです。 もしレインボーフィッシュって面白そうって考えている人がいたら、種小名なんてせせこましいものは無視して(笑)、純粋に見た目でお気に入りの種類をコレクションするって言うやり方が正解だと思いますよ。そうじゃないと、記載論文とか調べてウンウンうなっちゃう事になりかねませんから。 まぁ、そんな私の当惑とは全然関係なく(苦笑)、見た目はきれいだし、すごく飼い易い魚です。水温20-30℃の塩素中和しただけの水道水でも全然問題なく飼育できます。全般的にメラノタエニア属のレインボーはどいつも飼育に関しては超初心者向けと言う事が出来ます。性質も温和だし、水草を齧る事もしません。餌も人工餌でも何でもバリバリ食べてくれますし、これでサイズがもう少し小さければね~。ちなみに、コイツは体長10cm前後はあります。 そうそう、ついでと言っては何ですがこの魚の学名について少し説明しておきましょう。属名のMelanotaeniaって言うのは「Melano=黒い」と「taenia=縞」の造語です。つまり、ボディに黒いバンドがあるって言う意味の属名という事になります。種小名の方のrubripinnisは「rubri=赤い」、「pinnnis=ヒレ」って事ですから、その名の通りヒレの赤いレインボーって事になります。 以前にも書きましたが、学名なんて知っててもなんの特にもなりませんが(苦笑)、こう言ったよく種類が判らない魚を調べる時に意外とヒントになったりします。今回も、手持の資料持ち出してきてメラノタエニア属のリストを調べた際に、50以上ある学名の中から真っ先に調べようと考えたのがこいつでしたから。だって、赤いヒレのレインボーって言う学名見ちゃったら誰だってピンと来ちゃうじゃないですか(笑)。 しかし、初っ端からヘタすりゃ現時点で我が国に家にしか存在しないようなレア物が登場しちゃって今後一体どうなるんでしょう?画像のストックだってレインボーに関してはそれ程豊富じゃないから、この休みを利用して関東近郊の有力店舗捜し歩かなきゃダメかも(苦笑)
2007/12/28
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さぁ~て、今日から心を入れ替えてスタートする私的熱帯魚図鑑ですが、初っ端に取り上げるのがレインボーフィッシュって言う所に、この原稿書いている男の性格って言うか歩んできた人生が垣間見える気がします(苦笑)。皆さんはレインボーフィッシュってどう思います?・・・って聞かれてすぐに頭に思い浮かばない人も大勢いらっしゃるでしょう。それくらい我が国ではマイナーな存在です。僅かに、ネオンドワーフ・レインボーとポポンデッタ・レインボーがまぁまぁメジャーってとこですから。 簡単に言うと、レインボーフィッシュという魚はトウゴロウイワシ目という大きなグループに属する魚の俗称で、オセアニアに棲息する種がほとんどですが、馬鹿にしてるとアフリカにだっていたりします。残念ながら我が国には棲息していませんので、もしお近くの河川で見かけたって言う方は、特定外来生物関連のお役所に通報してみましょう(笑)。話がそれちゃいますけど、あの法律って一体なんだったんでしょう?お役所主導でアレだけ大騒ぎして、喉もと過ぎればなんとやらで、今では誰も知らん顔!まぁ、我が国のお役人様のお仕事の典型と言えるでしょう。当時の担当大臣は小池さんだったような気がしますが、釣り人の猛反対を押し切ってブラックバス指定したりしてましたが、担当大臣辞めちゃうと興味までなくなっちゃうんでしょうかね~?私個人は法案自体には賛成ですが、やるならちゃんと継続しろよなッって言いたいだけです。 さて、話を元に戻してっと(笑)。このレインボーフィッシュは我が国での人気はサッパリと言うレベルですが、実は欧米では結構な人気者なんです。少なくともテトラやラスボラクラスの人気はあるでしょう。レインボーフィッシュだけを扱った趣味の本だって何冊も出てます。そんなレインボーフィッシュの魅力について、かつてドイツ人の知人とアメリカ人の知人に尋ねてみた事があります。期せずして2人の答えは同じで「キレイだし飼い易い、それに種類が豊富だから飽きが来ない」ってものでした。 まぁ、レインボーって名前が付けられたくらいですからキレイなのは当然でしょう。じゃあ、なんで我が国での人気はサッパリなの??・・理由は色々あるでしょうが、私なりに考えてみました。 まず最大かつほとんどのウエイトを占める理由がサイズがデカイ!コレに尽きるでしょう。・・・と言っても、どの種類もせいぜい体長10cmに満たないサイズです。ただ、住宅環境の劣悪な我が国では90cm以上の大型水槽を設置できる人なんて僅かでしょう。ほとんどの方は60cm水槽かヘタすりゃ30cm以下の小型水槽。コレじゃ、小型のレインボーしか飼育できませんわな!欧米では1mオーバーの水槽なんて別に珍しくもなんともないですから、体長10cmなんてものは実に可愛らしいドワーフなサイズなんでしょう。 第2の理由として、我が国ではレインボーフィッシュの仲間は汽水魚と言うカテゴリーに区分される事が多いという問題があるのでは?確かに海水起源の魚達ですが、実際には塩素中和しただけの水槽水でまったく問題なく飼育可能な丈夫な奴らです。この辺りは、雑誌や書籍関係者の責任大ですぞっ!レインボーは汽水魚じゃないってば!! 最後に、コレは私だけの理由かも知れませんが、大型になるレインボー(って言っても前述のようにせいぜい10cm)のほとんどは、老成すると背中が盛り上がってくるんですよね~。うーんと、判りやすく例えるとアジの開き見たいな形(笑)!どうしてか判りませんが、この手の形状が苦手なんです私。上物リュウキンの背中の盛り上がりもダメですし、フラワーホーンの頭のコブも苦手です(苦笑)。 まぁ、初っ端からレインボーの短所ばかり挙げてしまった気がしますが、そんなレインボーでも捜すと小型で水草水槽にピッタリな美麗種が沢山いますから、次回からしばらくの間そんな魅力溢れる?レインボーの世界に迫ってみたいと思います。
2007/12/25
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