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前回、喘息発作による入院から「社会復帰」と報告したきり、このブログの更新もぱったり途絶えたせいか、一部では死亡説も流れていたようですが(苦笑)、しぶとく生きてますから。今回、社会復帰が遅れたのは確かに持病の喘息が悪化した事が原因ではありますが、それよりもその後の心のダメージが・・・。 「病院で点滴をうって喘息の症状が軽減すると退院」でも、自宅に帰って夜を迎えるとなんだか息が出来ない気がして病院へ・・・って言うのを何回か繰り返しているうちに、はじめは昼間でも「なんだか息ができなくなった気がする」とか気になり始めていたのですが、そのうち「もしかすると、夜寝たらそのまま息が止まって死亡するかも」と言うのが気になるように。まぁ、比較的自分の死に対しては客観的に捉えられる方だと思っているのですが、問題は「ああ、このまま死んじゃったら残された家族は通帳や保険証書の在処とか判らなくて困るだろうなぁ~」とか、「会社じゃなく個人経営だから、仕事先もいきなり連絡取れなくなって困るだとうなぁ~」などと気になって夜も寝られず・・・結果、寝不足からか日中も注意力散漫で、自分が何をすべきなのか何から手をつけなきゃいけないのかまったく判断できないパニック状態に。 ついには、家族の半ば強制的な勧めで病院へ。・・・結果は、なんと「強迫性障害」との診断でした。いやぁ~、まさか自分が心の病に罹っちゃうとは露とも思いませんでした。「ゾウが踏んでも壊れない、強心臓」が売り物だったはずなんですが。それもこれも、毎日きちんと服用しなければいけないはずの喘息の治療薬をついつい怠ったのがいけないんですが、それにしても周りや家族には本当に迷惑を掛けてしまいました。 ヤフオクなんかでも、私が作業・連絡できない時は家族が手伝ってくれていたんですが、私の指示があまりにも曖昧でいい加減だった為、相当苦労したようです。時には、相手の方から酷くお叱りを頂戴した事も有ったようです。これも、全ては私の指示がめちゃくちゃだった為でして全ての責任は私にあります。そんな状況でもグチ一つ言わず私をサポートしてくれた家族には感謝の言葉もありません。普段はあまり家族愛とか考える事のない男ですが、今回ばかりは家族のありがたみを痛感いたしました。 幸い、私の方もほぼ「完全復活」したようですから、これから家族やヤフオク、おさかな逸品堂そして本業の関係各所に対する対応に全力で取り組まなくっちゃいけませんねぇ。通常ならばGWは「個人のリフレッシュ」に費やす事に決めている無責任男ではありますが、さすがに今回は「家族サービス」最優先でしょう!
2015/04/21
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久々に喘息の発作で緊急入院してしまいました。・・・とぃつても、悪いのは全面的に私であります。私の喘息は幼少の頃よりのものでかなりの重度なのですが、人生が終盤に差し掛かってきたあたりから発作の程度が極端に悪化してきました。そして、いきなり息が止まると言う普通では考えられないような状況に陥り、自宅から2回そして駅のホームから1回、救急車のお世話になってしまいました。 その後は、専門の病院で治療を受け、いまでは「ステロイド剤」を毎日欠かさず使う事で、ほぼ100%発作を押さえ込む事が出来ていました・・・のにねぇ~!この喘息治療用のステロイド吸入薬は、約1ヶ月で病院からだされたものを使い切る事になっています。ただ、今回はステロイド剤がなくなったにもかかわらず、。チョット仕事が忙しかったもので病院行かなかったんですよね~。 実は、喘息の発作を抑えるステロイド吸入薬の他に、万が一発作が起きてしまった際に薬の作用で無理やり気管を拡張し呼吸できるようにする薬もありまして、こちらは効果は即効性があり抜群なのですが、当然ながら劇薬です。今回はステロイド剤がなくなってしまったので、少し息苦しいなと思ったときには「気管拡張剤」と言うパターンで病院に行くまで間のつなぎにしようかと・・・。 でも、この気管拡張剤って使いすぎると非常に危険なばかりかまったく聞かなくなっちゃうんです。たぶん、気管がもう限界まで拡張しちゃったって言う事なんじゃないでしょうか。そんな状況で、ついに木曜日にほぼ反し状態でそれでも自力で病院に・・・そのまま緊急入院となっておりました。 かかりつけの医者からは「あんた、死にたいのか??」と怒鳴りつけられるし散々でした。また、本人も予想しない緊急入院で、本業や副業のおさかな逸品堂、そしてヤフオクでのお取引先様への連絡が事実上ストップしてしまい、皆様には本当に多大なるご迷惑をおかけいたしました。また、今週に入りすでにかなり体調が悪かった為、やる事なすこと集中できずミスや度忘れの連発。普段ではありえないようなボンミスばかりで、会社勤めなら間違いなくクビですな(苦笑) 本日、午後に病院から脱出に成功し人間復帰を果たしましたので、できるだけ早い時間で現状復帰を目指したいと思います。
2015/03/21
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さて、前回の説明のように「各鱗に白銀色のスポットが存在し、それらが整然と並ぶ様があたかも龍の鱗のように見える」事からドラゴンと名づけられたこの品種ですが、品種が一度確立されれば更なる品種改良が進められるのは当然の事です。改良の一番の方向性としては「様々なカラーリングのドラゴン」と言う事になりますが、ドラゴン系品種の場合は、改良の方向はもう一つありました。 ドラゴン系品種が登場した当初は、鱗の中心部分に「1枚の鱗の表面積中1/3程度のドラゴンスポット」と言う感じだったのを、このドラゴンスポットに着目し、より大きなドラゴンスポットの獲得を目標に改良が進みはじめました。 結果、当初は「イチゴの果実」みたいな感じだったのが、瞬く間に今日の画像の個体のように「ドラゴンスポットがほぼ鱗全体」・・・つまりボディ全体がほぼ白銀色に光り輝く個体が作出されるようになってきました。そして、どうやら後者の表現形の方が一般受けしたらしく、いまやドラゴン系品種登場当初の「イチゴの果実」タイプはほとんど目にする事がなくなり、ほぼ全ての個体が「ドラゴンスポットがほぼ鱗全体」タイプになっています。 ちなみに、逸品堂では「イチゴ果実」タイプをドラゴン、そして「ドラゴンスポットがほぼ鱗全体」タイプをメタルドラゴンと呼び区別していますが、もちろん元は同じ品種だけに両者の間に厳密な境界線があるわけではなく、あくまでも見る側の主観に過ぎません。
2015/03/17
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今日からベタの品種名解説は「ドラゴン系」に進む事にしましょう。「ドラゴン」とは今日の画像の個体のように、鱗の大部分を白銀色の金属光沢のある大きな輝点が覆っており、その有様が我々の想像する所の「龍の鱗」みたいな感じだから、と言う事で付けられたネーミングです。まぁ、なかなかナイスなネーミングセンスと言えるのではないでしょうか。 品種としての登場はずいぶん前になりますが、当初はレッド系つまりは「レッド・ドラゴン」のみでしたが、次々とドラゴン系品種の作出がなされ、「地色+ドラゴン」と言う品種名で親しまれています。チョット思いつく限りでも「ブラック・ドラゴン」「イエロー・ドラゴン」「オレンジ・ドラゴン」辺りが上げられます。 この系統の特徴はボディは地色一色に染まっており、その上にベカベカに輝くドラゴンスポットが並ぶといったものです。その証拠に何らかの拍子でドラゴンスポットのある鱗が剥離すると、ちゃんと地色が顔を覗かせます。 どちらかと言えばドラゴンスポットの存在は優美と言うよりは精悍なイメージなのか、ブラック・レッド辺りの方が、淡い配色のイエロー・オレンジよりも人気が高いようです。
2015/03/15
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マルチカラー・バタフライは品種としての制約が低めなので良個体を入手しやすいと書きましたが、例えば今日の画像の個体。色彩的には、一応は青・白・赤の「トリカラー・バタフライ」なんでしょう。ただ、理想的には赤の部分が、バタフライらしくリング状になっている方がいいと思います。 この個体で注目すべき点は、そのフォルムのクオリティではないでしょうか。楽々ハーフムーンを凌駕しながらも、美しく開く尾ビレだけでなく、尻ビレや背ビレもなかなかのものです。しいて言えば、もう少し背ビレが前の方から生えていれば完璧だった気がします。 マルチカラー系のバタフライは種親の選択の自由度が高い分、両親のクオリティを考慮して選択できる為に今日の個体のようになかなかの逸品を安く入手する事が出来ます。 もっとも、色彩面で言えば観賞価値は高くとも前述の様に品種としての固定度は低めですから、このカラーリングのまま系統維持するのはかなり大変だと思います。まぁ、普通に考えればブルー・バタフライの系統に導入して、その優れたフォルムを生かして行きたいところではありますが、赤の発色を完全に消すのはかなり大変かも。しかも、頭部の感じから、もしかするとマーブル系の可能性も考えられます。その場合は、その後の系統にかなり長い間マーブルの影響(悪い面での)が出てくる可能性も大ですし・・・ コンテスト目的で無いならば、品種維持にはこだわらず鑑賞を楽しむか、もしくはフォルム最優先での交配を考えた方が気が楽かもしれませんねぇ(笑)。
2015/03/04
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趣味と実益を兼ねたベタの通販を副業にしてからずいぶんたちますが、最近何がつらいってベタの撮影がつらい事つらい事(涙)。歳のせいなのかはたまた緑内障かなんかなのか、とにかく以前は両目共に軽く2.5位の視力があったのに、いまやPCや携帯の画面も裸眼ではぼやけてまったく見えない状況です。それなのに、眼鏡をかけて遠くを見ると、風景がゆがんで見えて、これまた偏頭痛一直線。・・・まったく困ったもんです。 そんな状況なのに、ここ1両日物凄い数のベタの撮影をしちゃいました・・・って言うか、せざるをえなくなりました。今週、極短期の海外出張に出かけなければならない為に先週末ヤフオクに手持ちの魚を出品して、やれ一安心!と思ってたのに。 実は、私の知り合いが今度「熱帯魚屋を始めたい」という、個人的にはやめればいいのにって思う(笑)考えに取り付かれました。長年勤めた会社を退職し、家族の哀願をも振り切ってひたすらわが道を行く友人でしたので、前回バンコクでベタを仕入れた際に、彼に頼まれてベタを仕入れてきました。 本当であれば、すでに熱帯魚ショップオープンしてるはずなんですけどねぇ~。ちょっと彼の周りで色々有って、今彼はそちらの方に専念しなければいけない状況に。もちろん、家族あってのお父ちゃんですからそちらを優先するのは至極当たり前ですし、もし彼がショップの予定通りのオープンを優先するようならば、渾身の右フックをぶち込んでやらなければいけません。問題は、本来彼が引き取るはずだったベタ達・・・。もちろん、こんな状況ですから私の所で何とかするのは当然なんですが、何しろ海外出張が。しかも、彼に頼まれていたベタを捌かないと、新しいベタの収容スペースがぁ~っ! そんな訳で、本当に急遽も急遽、これらのべタをヤフオクに出品して捌いちゃう事にしました。でも、その為にはベタの撮影しなきゃならないんですよねぇ~(涙)。結局2日間で、空いた時間の全てを費やしてひたすら撮影を続け、先ほどようやくヤフオクに出品完了いたしましたぁ~!出品数はショーベタのオスメスとプラカットのオスを併せて66尾です。本当はもっといるんですけど、もう眼の限界です。眼の奥が疲労によりとにかく痛いんです(涙)。 ベタの撮影って、やった事がない人には想像できないと思いますが、結構難しいんです。要するに、被写体であるベタがじっとしていてくれませんから(笑)、なかなかピントが合いません。私の場合、デジカメも一眼レフとかじゃないしプロカメラマンでもないから、そんな時はひたすら「気合と根性」です。ベタ1個体辺り10数枚の写真を撮影し、その中で一番ましそうな奴をヤフオクの掲載画像に採用するんです。 今回の場合ならば66個体×15枚程度でおおよそ1000枚位をデジカメで撮影した事になります。こりゃあ、眼が悪くなくたって「疲れ眼」になって当たり前か(苦笑)。でも、この難行苦行が終了した事がうれしくて、ついついブログでご報告を・・・。まぁ、眼が疲れすぎて眼を閉じてもちっとも眠れないと言うのも動かしがたい事実なんですけどね。
2015/03/02
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改良ベタの品種としてはソリッド系(単色系)の次に、品種としての特徴が明確なバタフライは、それぞれの品種名に適合した外見の個体を得る事がその分だけ難しくなるのは当然の事です。これがマルチ系やマーブル系であれば、言い方は悪くなりますがそれこそ「何でもあり」状態なので、好みの問題さえ別にすればその作出難易度はそれだけ低いものとなります。 そんな比較的ハードルの高いバタフライ系の中にあってマルチカラー・バタフライは「ひとまずヒレ先にバタフライバンドさえあればOK!」みたいな感じなので、バンコクでも最もよく見かけるバタフライ系品種となっています。もちろん、その色の組み合わせから品種名は無限にあると言っても過言ではありません。例えば今日の画像の個体ならば、ベースはブラック&ブルー・マルチですから。無理やりこのベタの品種名を付けるとすれば「ブラック&ブルー・バタフライ」と言う感じでしょうか。 こんなお手軽なマルチ系バタフライですが、色の組み合わせの自由度が高い分観賞価値から言えば非常に高いというか、飼育者の好みから言って思い切り「ど真ん中直球ストライク!」な個体が存在する可能性も多々あるという訳で、お気に入りの個体を探す楽しみがある品種とも言えると思います。 反面、ブリーダーがバタフライ系×他の品種と言う、その場の雰囲気かなんかでペアリングをさせている場合も多く、その品種としての固定度は無きに等しいレベルである事がほとんどです。せっかく外見的には同系統と思えるペアを用意して繁殖させたとしても、その子供が親とまったく同じ外見で生まれてくるかどうかは、それこそ「神のみぞ知る」というレベルですから困ったもんです。 まぁ、どちらかと言えば自分でその系統を累代繁殖させて系統を維持する事を楽しむ上級者やコンテストブリーダーよりは、生け花や鉢植えの花を楽しむような感覚で、愛玩するようなアクアリストに向いた品種といえるのではないでしょうか。
2015/02/27
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実は「ホワイト・バタフライ」と言う品種は有りそうで有り得ない品種と言う事ができます。なぜって、今日の画像の個体の様にヒレ先がクリアに色抜けした個体は間違いなく「バタフライ系」なのですが、このクリアフィンの部分が「純白のバタフライバンド」になっちゃったら・・・これはもうソリッド・ホワイトとの区別が付きません、というかそのものになっちゃいますから。それだったら、はじめからソリッド系で追求した方がより素晴らしい形質の個体を作出できる事は間違いありません。
2015/02/26
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個人的には「オレンジ」と言う色はけっして嫌いではないのですが、なぜかベタ界ではあまり人気が高いとは言えません。・・・となればその派生系であるオレンジ・バタフライも当然の事ながら、生産量が少なく良個体を見かけることも稀なのはやむを得ない事でしょう。 正直、「これぞオレンジ・バタフライっ!」と言う事には、過去にお目にかかっていません。今日の画像の個体のように、ヒレがクリアに色抜けした個体ばかりなのが現状です。ただ、レッド・バタフライの項でも述べたように、オレンジ・バタフライの作出難易度が特別高いとは思えませんから、単純に「手掛けているブリーダーが少ない=生産量が少ない=改良が進まない」と言う図式なんだと思います。 ちなみに、こちらにはボディがパステルホワイトのオレンジ・パステル・バタフライという近縁品種も存在し、こちらの方が生産量が多いのかカラーリング&フォルム共に優れた個体の入手が少しは容易な気がします。
2015/02/23
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「日の丸」を国旗にもつ我々日本人からすれば紅白のバタフライはしっくり来るものなのでしょうが、実際にこの系統の良個体はほとんど見当たりません。どういう訳か、バタフライバンドが明瞭に発色せずにクリアに色抜けした個体がほとんどです。今日の画像の個体でもヒレの先端部分がクリアフィンになってしまっていますが、正直これでもレッド・バタフライとしてはかなりレベルの高い個体と言えると思います。 もっとも、別にこの品種が特別作出困難とは思えないので、単純にこの品種を手掛けるブリーダーがほとんど存在しない為、きちんと系統維持されていない事が原因だと思います。ソリッド・レッドを真剣に系統維持しているブリーダは数多くいますが、そんな彼らにとって、自分のソリッド系統にバタフライの血を導入するなどは絶対にしてはならないと言うかしたくない事でしょうからねぇ。他品種を交配するのは至極容易な事ですが、一度交配してしまった系統から、元の種親の形質を復活させるのは気の遠くなるほどの年月と苦労が必要になりますから。例えて言うならば、ミルクにコーヒーを混ぜてカフェオレにするのは簡単でも、カフェオレからミルクとコーヒーを完全に分離するのは不可能に近い、と言うようなものです。
2015/02/22
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前回紹介したカッパー・バタフライはすでにレッドデータ・ブックに記載されるほどの希少品種になりつつありますが、外見の似たこちらの「ブラックカッパー・バタフライ」の方は結構人気が高く生産量もそこそこの為、現在でもその入手はさほど難しくありません。 元となる「ブラックカッパー」についての説明は、後で扱う「ドラゴン系品種」の項で詳しく説明しますが、要は「黒鉄色」が特徴で、カッパーよりも更に精悍な感じがすることや、致死遺伝の関係で「ブラック」の良個体がほとんど見当たらない事から、その代替品として常に高い人気を誇る品種です。カッパーよりもより漆黒に近い地色だけに、純白のバタフライバンドとの対比もより鮮明で美しく映えます。 今日の画像の個体はボディのブラックカッパーの発色や純白のバタフライバンドに関しては申し分ありませんが、頭部をご覧いただくとお判りの様に、実際にはマーブル系の血が入っており「ブラックカッパー・マーブル・バタフライ」と呼ぶのが正しいでしょう。
2015/02/21
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地色がカッパーのバタフライと言う系統は、品種的にはかなり古典的なバタフライと言えると思います。ただ、現在では結構レアな存在になっていてその入手は正直容易ではありません。 といっても、別に品種的に系統維持が難しいとか作出難易度が高いとか言う訳ではなく、原因はただ一つ「カッパー系は人気がないため、ブリーダーが手掛けたがらない」と言う点に尽きます。 個人的には渋い魅力のカッパー系は嫌いではなのですが、やはり実際に購入する立場としては、より華やかな品種に目が向いてしまうのもやむを得ない事なのでしょう。ブリーダーにしてみれば、少しでも売れ行きの良い品種を生産するのは当たり前ですからねぇ。生活かかってますし。 本来この手の品種は採算とは無関係に自由に楽しめるアマチュアブリーダーに系統維持をになっていただきたい所ではありますが、「アマチュアだって華やかな方が好きだぃっ!」となるのもこれまた人情ってもんでしょう。そんな訳で、バタフライ系に限らず、カッパー系の全品種が最近ではどんどん姿を消しつつあるのが現実です。 正直、過去10年以上にわたる私の「ベタ画像コレクション」を捜してみても、これぞカッパー・バタフライの逸品!と言えるような個体が見当たりませんでした。今日の個体も、バタフライバンドが半ばクリアに色抜けしてます。もちろん、バタフライの本質から言えば、この部分は「純白のバタフライバンド」である方が好ましい事は言うまでもありません。
2015/02/20
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なんだか2014年も残り僅かになっちゃいましたねぇ。若い頃は1年が長く感じたのですが、年をとるに従って時間の経過が早くなった様な気がします(苦笑)。今年2014年は結構大変な年でした。隣家の火事や身内の怪我や不幸など、どちらかと言えばマイナスの事件が頻発した気がします。まぁ、この年になれば仕方がないのでしょうか。 先日、今年最後と思われる?海外出張に行って来たのですが、ここ数ヶ月持病の腰痛が酷く飛行機での移動がかなりつらくなってきていますが、それでもめげずに帰路にはバンコクに立ち寄りベタを仕入れてきました。でも、今回はバンコク滞在期間中に「タイ国王の誕生日」が重なってしまったものですから、ベタの仕入れにはあまり適した期間とは言い難いものでした。仕事を休む業者も多く、町もなんだか浮かれた雰囲気ですからねぇ。逆に、観光目的でのバンコク滞在ならば結構楽しめると言う事も出来ます。当日は夜なんてそこらじゅうで打ち上げ花火が揚がりますし、色んな場所でお祭りが開催されています。 そう言えば、今回「円⇒バーツ」の交換レートが本当に久々に0.27位にまでなってしまいました。つまり、日本円¥10,000をバーツに交換すると2,700バーツにしかならないと言う訳です。つい数年前には3,800バーツ位にまで行ったのになぁ。アベノミクスによる円安は日本の主力である輸出産業には追い風でしょうけど、輸入業者にとっては物凄い打撃なんじゃないでしょうか。 逸品堂みたいな道楽に毛が生えた程度のビジネスならばともかく、例えば100億円分の商品をタイから輸入している商社があるとすれば、以前は38億バーツ分の商品が購入できたものが、今では27億バーツ分、つまり11億バーツ分も目減りしちゃっている訳ですからねぇ。割合にすると30%以上も仕入れコストが上昇したと言う事です。逸品堂のベタだって、仕入原価は実質30%以上の高騰な訳ですが、そうかと言って販売価格を30%上げさせていただきますって言う訳にもいきませんからねぇ(涙)。 まぁ、現時点ではアベノミクスの通過点でいくらなんでも安倍さんだって、今後は少しは日本全体の景気回復に注力してくれると無理やり信じて、それでもあまり期待せずに待つ事にしましょう。まぁ、逸品堂の場合は日本の景気とか円安問題よりも、本人の腰痛悪化による廃業の心配した方がよさそうな気もしますが(笑)。
2014/12/12
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前回述べたように、ソリッドベースのバタフライと言うものは、ブルー系を除くと意外なほど希少なもので、今日も「イエロー・バタフライ」の典型的な個体を紹介しようと画像のストックを見てみたのですが、はずかしながらこれといった決定的な画像はありませんでした。ほとんどの個体は、バタフライバンドがクリアフィンになってしまっているか、今日の個体のようにボディとヒレの色彩が異なり、ソリッドベースとは言えない個体ばかりです。 今日の個体は、ヒレはイエロー・バタフライですが、ボディはパステルホワイトと言うバイカラータイプになっています。イエロー系のバタフライはかなり希少な存在で、今日の個体のようなパステル系でさえ常時見かけるレベルではありません。バタフライとしてみれば、バタフライバンドの部分が幅広すぎる気がしますが、イエロー系バタフライがどうしても欲しいと言う方は、このカラーリングでこのフォルムならば文句を言わずにゲットすべき!・・・と言うのが、現時点でのイエロー系バタフライの現状です。 正直、「イエロー・バタフライ」と言う品種を意識して繁殖させた事がありませんから、この系統が希少な原因が作出が困難な為なのか、手掛けるブリーダーがほとんどいないからなのかはよく判りません。まぁ、奇特なブリーダーがこの品種の系統維持を目指したとしても、ブルー・バタフライの様に種親とすべき良個体を入手する事が容易な品種と違い、ほとんど一からのスタートとなるので、かなりの時間がかかってしまうでしょうし、何年間にもわたって未完成な売りにくい未完成な品種を手掛けていられるほど、バンコクのベタブリーダーの懐具合は暖かくはありませんから、こちらはかなり期待薄でしょうねぇ。
2014/11/14
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「各ヒレの外縁をホワイトバンドが覆っている」のがバタフライならば、少なく見積もっても全てのソリッド系をベースにしたバタフライが存在するのですが、実際にはブルー&ホワイト以外のソリッドベースのバタフライは本当に希少です。過去10年近くにわたる「さかなおやじのなんちゃってベタ画像コレクション」を捜してみても、ここでご紹介できるレベルのソリッドベースのバタフライがほとんどいませんでした。バタフライ系のほとんどは、ブルー&ホワイトかラベンダー・サラマンダーあたりで、後はマルチベースかマーブルベースのものばかりです。 今日の個体も純粋な意味でのソリッドベースではありませんが、まぁ「ピンク・バタフライ」と呼んでも良いレベルなのではないかと思います。ただ、ベタのピンク系品種の常としてヒレはローズピンクでもボディは薄いパステルピンクで、今までボディまで濃いローズピンクのこの系統の個体は見た事がありません。 この系統自体は、ラベンダー・バタフライにパステル・ピンクを交配すれば結構簡単に作出できるようなので、バンコクでは結構ポピュラーな品種ではありますが、今日の個体レベルにくっきりとした色調の個体は探すのが大変です。また、パステル・マルチベースの個体に共通する事ですが、交配の自由度が高い事から、ショーベタとしてなかなか優れたフォルムの個体を容易にゲットできると言う長所があります。また、この個体も「バンコク産バタフライ」の常にもれず、腹ビレにバタフライバンドが無いんですよね~。
2014/11/12
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バタフライ系としてはラベンダー&サラマンダーと並びもっともポピュラーなのがこの「ブルー&ホワイト・バタフライ」だと思います。ちなみに品種名ですが、バタフライは「ヒレの縁が白く縁取られる」のが特徴なので、この品種を呼ぶ際に「ブルー・バタフライ」でも構わないとは思うんですけども。 一口に「ブルー&ホワイト・バタフライ」といっても、ブルー系にはロイヤル・ターコイズ・スチール・マットなどなど様々なカラーバリエーションがある訳ですから、この品種もその分多彩なバリエーションを持つ事になります。 今日の画像の個体は、深みのあるブルーの発色が特徴のロイヤルブルー系です。純白のバタフライバンドとのコントラストはこのロイヤルブルーが一番はっきりする為か「ブルー&ホワイト・バタフライ」のバリエーションの中でも人気の高い系統と言えると思います。 バンコクでも入手の容易なバタフライ系ではありますが、ほとんどの個体は今日の画像の個体の様に胸ビレにはホワイトバンドが入りません。バタフライとしては「全てのヒレにバタフライバンドが入る」方が好ましいとされてる訳ですから、その点はマイナスポイントとなってしまいます。もっとも、この状況は「ブルー&ホワイト}だけに限らず、バンコクで生産される全てのバタフライ系に共通した問題なので、おそらくバンコクのベタブリーダー達は、「胸ビレのホワイトバンド」をあまり重要視していないんだと思います。 それと、ロイヤル・ターコイズ・スチールの遺伝関係はソリッド・ブルーの時と同様ですから、両親にどの系統のブルーも用いるかで、次世代の表現形をあらかじめ予測する事が可能です。
2014/10/07
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昨日紹介したラベンダー・バタフライの派生系でボディがブルーを帯びているものを「サラマンダー・バタフライ」と呼びます。このブログでも再三書いている事ですが、この2つの品種のネーミングにはどうもしっくり来ないものがありますねぇ。「サラマンダー=サンショウウオ・火トカゲ」と言う意味ですけど、この品種のどこが?って感じがします。まぁ、サンショウウオの一種に、こんな感じの外見の奴がいるんだよって言われればそれまでですけど。更に首を傾げざるをえないのが「ラベンダー」です。濃いローズピンクのどこがラベンダーなんでしょうか?我々のイメージするラベンダーは、青~青紫色の気がするんですけど。まったく根拠レスの個人的な妄想なんですけど、この2つの品種名は命名者の意図とは逆に広まってしまっちゃったんじゃないかとさえ思えます。「ラベンダー・バタフライ=ボディがブルーを帯びたローズピンク」で「サラマンダー=ボディがローズピンク(火トカゲのイメージに近い?)」ってな感じです。 しっくり来ないネーミングはさておき、この品種もラベンダーに負けず劣らず美しい配色で人気があります。それでもって、やっぱり最近は典型的なこの品種の発色をしている個体が入手困難です。画像の個体は、もうずいぶん前にインドネシアのブリーダーが作出したインターナショナルチャンピオン個体の系統をタイのブリーダーが導入してすぐの物ですが、正直この後10年くらい経過してますがこの個体以上のサラマンダーに出会った事がありません。要するにこの品種に関しては、明らかに退化しちゃってるって事です。 最近、ラベンダー&サラマンダーの系統を何とか立て直そうと頑張っているバンコクのブリーダーがいますが、もう既に4世代くらい経過しているにもかかわらず、ボディの発色は全盛期のようなクリアなものではなく、どうしてもパステル系の乳白色が混ざったものになってます。恐るべし、パステルの力!っていうところでしょうか。
2014/10/04
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バタフライ系品種としてもっとも代表的な品種としては「ラベンダー・バタフライ」が挙げられるでしょう。濃いローズピンクの地色に純白のバタフライバンドという組み合わせは、まぁ誰が見ても「美しい」と言えるものだと思います。ただ、バタフライの代表的品種であるにもかかわらず、最近ではまともな個体を入手するのが非常に困難になっているのが残念です。他の品種との無分別な交配によりローズピンクの発色が無くなってしまった個体がほとんどです。 いつもこのブログで書いている「品種間の交配なんて、自分の好きにやればいい」と言う持論は、あくまでもアマチュアレベルに限っての話であって、ベタを手掛けた当初からあまり「型にはめてしまう」と楽しくないだろうと言う考えからです。私がまだショーベタの世界にほんの少しだけ足を突っ込んでいた頃も、コンテスト会場などでベテランの方々がショーベタ入門者に向かって「この品種は×××じゃなきゃイカン!」とか「この品種とこの品種を交配しちゃイカン!」とか教授されているのをよく見かけたもんです。もちろん、ベテラン勢にしてみれば親切心から教えているのでしょう。でも、その「しちゃイカン!」と言われている事だって、自分自身で試してみて、どうして「イカン!」のか知る事が大切だと思うのです。書籍やネットで知識を仕入れたら、その件はもう終了では面白くないと思うのは私だけなのでしょうか。 ただ、逆にプロブリーダー達は「品種の系統維持」に注力して欲しいもんです。アマチュアは純粋にその趣味を楽しめばそれでいいと思うのですが、プロの方々は趣味の世界の維持にも気を配っていかないと、将来的に自分の首を絞めることになっちゃいますからねぇ。・・・って言いながら、毎度毎度固定度なんてまったく判らないバンコクの「色もんベタ」を大量に日本の市場に流し続けている私は何なの?って言う自己矛盾に突き当たっちゃいますけど(苦笑)。
2014/10/03
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今回、自分の趣味もあったとは言え、「ほとんど期待薄の高額マーブル メス」を売れ残り覚悟で結構な数仕入れてきた訳ですが、意外や意外にも結構健闘してくれました。まぁ、ほとんどが会員様からの事前予約で掃けたとは言え、逸品堂での通常販売でもポツポツと注文が入りました。 「オスよりも高額のメス」なんてねぇ~・・・とか考えてましたが、やはり良いものは良いって事なんでしょう。でも、これで調子付いて次回もどっさり仕入れたりすると、今度はサッパリ売れなかったりするから判らないもんです。 そして、ご多分に漏れず「さかなおやじ一押しの個体は、必ず売れ残る」と言うジンクスは健在でした(笑)。逸品堂の一般販売に廻したトリカラー・マーブルのメスの中で、個人的には一番の好みだった、今日の画像のメスはしっかり売れ残りました。いやぁ~、顧客のと言うか世間様の好みが理解できない私が仕入れをするって言う所に無理があるんでしょうか。一度、仕入れの際に逆手をとって「まったく自分の好みから逸脱した個体ばかり」を仕入れてきたいものです。もしかして、逸品堂開業以来の大繁盛ってな事になるかもしれませんから。
2014/09/25
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スタート当初は「プラカット専門店」のつもりで始めたおさかな逸品堂でしたが、今ではすっかり「ベタ専門店」に(苦笑)。逸品堂会員様からの仕入れ要請を受けていると、どうしてもショーベタの仕入れが多くなりますからねぇ。ショーベタブリーダーの所に行けば、それなりの数を仕入れないと悪いし・・・。そんな事で、かつては一回の仕入れで200尾前後仕入れていたプラカットも、最近では80尾前後に。更に、その半分程度が会員様からの事前仕入れ要請の個体ですから、逸品堂で売りに出すのはせいぜい40尾位なものです。 メスにいたっては更に仕入れ数が少なく、まったく仕入れの無い月もしばしば。これにはいくつか理由があります。まず、第一に「良質のメスは高い」と言う事が挙げられます。我が国ではベタのメスと言えばオスよりも地位が下で、価格的にもずいぶんと低いのが普通ですが、バンコクでは少々事情が異なります。市場にあるショップあたりではメスを扱っていない場合がほとんどです。また、ブリーダーから直接メスを仕入れるとなると、最低でもオスと同等、場合によってはオスの数倍の値段の場合さえあります。でも、逸品堂で販売する時は、オスの半値くらいじゃないと売れないんですよねぇ~。そんな訳で、利益率の低いメスはどうしても仕入れの際に後回しになってしまうと言うわけです。 もう一つの理由は、バンコクから持ち帰る際の飛行機に搭載できる預け入れ荷物の重量の問題があります。今、ほとんどの航空会社でエコノミークラスの無料預け入れ荷物の重量は20~23kg辺りだと思います。ショーベタやプラカットのオスの重量だけで既に25kg位は軽く行ってしまうので、それ以上の重量だと超過料金必至です。この重量オーバーの際の超過料金は結構馬鹿にならず、「ANAやJALのエコノミークラスで超過料金を支払う位なら、チャイナエアでビジネスクラスいけちゃいますっ!」位の感じです。観光旅行で行くのならともかく、零細企業が仕事で出張に行くんですから、航空運賃にそうそう大枚はたいてられませんから。 そんな訳で、逸品堂では結構冷遇されているメス個体ですが、今回は久々に気合を入れて「プラカットのメス」を仕入れてきました。・・・って言うか、単に久々に自分でもトリカラー・マーブルの繁殖を楽しみたくなったんで、繁殖用の種親を捜したついでなんですけどね(笑)。トリカラー・マーブルならコイツっ!って決めているブリーダーの所に出向き、彼が種親候補として育成しているメスの中から結構な数をチョイスしてきました。 さすがに種親候補だけあってなかなかのレベルですが、やはり問題は「お値段」!ショーベタのオスが3,4尾購入できる価格でしたが、このクオリティなら仕方ないでしょう。ただ、自分で繁殖に用いる分はそれでもいいんですが、逸品堂の販売用となるとねぇ(苦笑)。そうかと言って、オスの倍とかの価格設定する訳にもいきませんし・・・。と言う事で、ひとまずオスと同等の価格設定にしましたが、どうなる事やら(笑)
2014/09/18
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前回から書いていますが、ベタの品種名というのはあくまでも概論であって、それぞれの個体の表現形は多種多様で、他の品種との判別が困難な個体も少なくありません。言い換えれば、見る人によって品種名が異なる事も別に珍しい事ではありません。 今日の画像の個体は、ヒレの部分のバタフライバンドが非常に大きく、ヒレ内側の他色部分が少ないパターンの個体です。しかしながら「バタフライの基準」からはやや逸脱していますが、このベタだってバタフライである事に変わりはありません。もちろん、由緒正しき?バタフライに比べるとバタフライとしての評価はやや落ちるのでしょうけど。 それじゃあ、このカラーパタンで更にヒレの内側部分のオレンジがもっと小さなベタは?・・・これはもう、どの段階でその様な表現形の個体を「バタフライではない」と考えるかは、個々の裁量に任されると言う事になります。もちろん、各品種の「スタンダード、基準」と言うものはきちんと明確にしておかなければなりません。 ただまぁ、あんめりそこにこだわりすぎて縛られちゃうのも考え物です。実際、品種名なんてものは無いよりもあった方が増し程度のもんと割り切っていかないと、カラーバリエーションがめちゃくちゃ豊富なバンコクでベタを仕入れてなんていられませんしね(笑)。私的には「品種名よりも見た目重視派」ですし。
2014/08/05
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ひょんな事からおさかな逸品堂をスタートさせてもう10年近くになりますが、この仕事を始める際に「あくまでも副業なんだから無理をせず、そして何よりも楽しくやろう」と心に決めました。実際、その方針に従って勝手気まま、傍若無人にやってる訳なんですが、そんな副業だけに「自分でバンコクに出向き、自分の目で見てベタをチョイスする」事も当たり前と言えば当たり前です。 過去に一度、どうしても本業の関係で長期間バンコク入りできない時に親戚の若い者を代理でバンコクに行かせたことがありましたが、あれはまぁ大学生になった甥っ子に海外旅行をプレゼントしたついでってなもんでした。しかし、今回逸品堂のさほど長くない歴史の中で初めて「日本から電話で現地のブリーダーに依頼し、彼の見立てで仕入れたベタを空輸」させちゃいました。 ここの所、隣の家でぼや騒ぎがあったり近い親戚が亡くなったりと予想外のハプニングが連発し、本業の方のスケジュールが大幅に遅れているので、おさかな逸品堂の為にバンコクにまで出かけていく時間がどうしても取れません。そんな時、懇意にしているバンコクのベタブリーダーから「ここの所、売上げが少なくて非常にピンチ」とのSOS電話があったので、確かに手持ちのベタもほとんどいないし人助けにもなるしって言うことで、今回の輸入となった訳です。 まぁ、ドアtoドアと言う訳ではなく、私が成田空港まで荷受に出向かなくちゃなりませんでしたが、輸入自体は結構すんなり出来ました。台風の影響でバンコクからの航空貨物便が大幅に遅延した位のものです。費用的には、この時期の航空券が非常に高い事を考えれば、ある程度まとまった量を仕入れるのであれば、今回のような方法のほうが安上がりかもしれません。 でも、つまらないんですよねぇ~。自分でバンコク入りして仕入れる時のようなワクワク感が無いし、仕入れた魚に対する思い入れと言うか愛着が湧かないし・・・。 次回は、何が何でも時間を調整しバンコク入りして自分の目でベタを選んでこようと深く心に決めたさかなおやじなのでした。
2014/08/03
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常々このブログでも書いている事ですが、「ベタの品種」と言う奴は、それぞれが明確な境界線で区分されている訳ではありません。工業製品と違い、生き物だけに個体差と言う奴が存在しますからねぇ。例えばフォルムで言えばデルタテール~スーパーデルタ~ハーフムーン~オーバーハーフムーンと言う順で、後ろに行くほど尾開きが良くなるのですが、それぞれの境界線がはっきりしている訳ではありません。もっとも、ハーフムーンの尾ビレには軟条などスーパーデルタとはっきりと異なる特徴があるのですが、その特徴があるからと言って必ずしも尾ビレが180度開く訳ではありません。ハーフ~オーバーハーフの境界線もまたしかりです。 カラーリングに関しても同様で、2つの品種のどちらとも言えない様な、中間的な個体もこれまた数多く存在します。これから何回かに分けて、「バタフライと他の品種の境界線的な個体」を幾つか紹介していきましょう。 今日の個体は、品種名で言えば「ブルー・バタフライ」もしくは「ブルー&ホワイト・バタフライ」と言う事になります。この個体の場合、ヒレを縁取る純白のバタフライバンドと内側のロイヤルブルーとの境界線が不明瞭です。つまり、バタフライ系品種本来の基準からは少々逸脱している個体と言う事になりますが、もちろんこの個体もバタフライの範疇です。鑑賞面から言えば好みの問題ですが、品種としての評価は「より明瞭なバタフライバンド」の個体の方が高いと言えるでしょう。現状では、今日の個体の様な表現形のバタフライの方が圧倒的にポピュラーです。 また、今日の個体は胸ビレにバタフライバンドが存在しません。前回説明したように「すべてのヒレにバタフライバンドが均質に存在する」のが本来の基準ですから、その点からもこの個体はバタフライの基準からはずれた個体と言う事になります。こちらもまた、「バタフライバンドの境界線」同様、最近のバタフライ系個体では「バタフライバンドの無い胸ビレ」の個体が圧倒的多数を占めます。 ただ、ここで私の最大の欠点である「常に王道を外れて歩く性格」(苦笑)が顔を覗かせちゃう訳で、個人的にはこの個体の様に「バタフライバンドの無い胸ビレ」の方が見た目がスッキリしたいる感じで、少なくとも鑑賞面の見地から言えば断然好きだったりしちゃうから、困ったもんです。
2014/07/21
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別に会員登録しても何の特典もなかった(苦笑)おさかな逸品堂会員制度ですが、さすがにそれは酷いだろうって常々思ってはいたんですよ、本当に。・・・そんな訳で、今年度後半は「おさかな逸品堂会員制度の拡充」を頑張ろうと思いました。 まずは、手始めに「旧会員IDからの変更」をしなくっちゃ。と言うのも、現行の会員IDは地域別に区分すべく付けられています。それは、冬季になると輸送中の保温の観点から発送が出来なくなる地域や、航空便を使わないと発送翌日にお届けできない地域などを区分する事で、例えば「厳寒期にその時期発送できない地域の会員の方にセール情報をお送りしてしまう」などの事態を避けるのが目的でした。でも、今後「会員制度の拡充」を図る際に、例えばポイント制の導入などでは「会員ID」は通し番号にした方が断然管理が楽なようなのです。 そんな訳で、現在「旧IDから新IDへの移行&登録作業」を開始したのですが、何分その辺に疎い親父ですから、手間&時間のかかる事(涙)。完全に移行作業が完成するまでには最低でも1ヶ月位はかかりそうです。まぁ、本業の方の手を抜く訳にもいきませんしねぇ。 それと、今回の「会員ID変更」が決まってから、すでに会員登録いただいている皆様にお知らせのメールをお送りしたのですが、結構な数のメールが不達でした。おそらくは、連絡用にご登録いただいたメールアドレスを変更してしまった為と思われます。「おさかな逸品堂会員登録」が既に完了している方で、今回のお知らせメールがまだ届いていない方は、お手数ではございますがご一報ください。 ちなみに、「会員ID変更」には期限はございません。「旧会員ID」は有効なままですが、今後ポイント制の導入や会員様限定コンテンツへのご入場などの際には「新しい会員ID&パスワード」が必要になります。お手隙の際にでも更新手続きを賜れば幸いでございます。 また、「会員ID変更手続」が完了するまで結構な時間がかかりそうなので、その間の「会員様限定サービス」といたしまして、現在会員様限定セールを行っております。期間中は、おさかな逸品堂会員様に限り、1尾ご購入で10%、2尾で20%、3尾以上の場合は定価の30%オフにて販売させていただきます。これは、本来「会員IDの更新作業」が完了していれば、ポイント制が導入され、実質的な割引の恩恵を受けられるはずなのに、管理者である私の能力のなさというか力不足で導入が遅れている為に、「この値引きでポイントつかない事をお許しください」って言う意味です(笑) なお、まだ会員登録をしていない新規の方でも、ご注文の際に「会員登録申請」をいただければ、その回のご注文分から会員セール割引を適用させていただきます。
2014/07/16
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ベタの品種の中で、もっとも改良品種としての完成度が高いのがバタフライなのではないでしょうか。基本的には、「各ヒレの縁の部分が白く縁取られたような表現形の品種」をバタフライと呼んでします。ベーシックな考え方では、「各ヒレのバタフライバンドは均質の幅で、ヒレの内側の色との境界線が明瞭な個体が望ましい」と言う事になるでしょう。そういう意味では、今日の画像の個体もバタフライバンドとヒレ内側の他の色との境界線がややギザギザと言うか不明瞭な部分があるので、完璧とは言えません。 バタフライバンドは腹ビレを除くすべてのヒレに均質に存在する事が望ましいとされていますから、エラ蓋のすぐ後ろに有る胸ビレにもバタフライバンドがある方は、コンテストなどでは高い評価が得られます。もっとも、昨今のバタフライ系品種では胸ビレにまできちんと純白のバタフライバンドが存在する個体は結構希少で、ほとんどの個体では。尾ビレ・背ビレ・尻ビレにのみバタフライバンドという個体になっています。 形式を重んじる方々には「胸ビレ非バタフライバンド個体」は苦々しい感じなのでしょうが、正直個人的には胸ビレにバタフライバンドが無い方が、見た目がスッキリとした感じになりますから好みです。もちろん、コンテストなどで「胸ビレ非バタフライバンド個体」を出品し、その点を指摘され減点されたとしても、審査に対して異議を唱えるのはお門違いと言うものです。コンテストと言うものは、有る定められた価値観の枠組みの中で優劣を競うものですから、ルールは遵守しないとね。その辺りが納得できない人は、私のようにコンテストから遠ざかってしまい、鑑賞面一筋で行けばよいだけの話です。
2014/07/15
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しばらく前に、ヤフオクでのベタの出品がいきなり出来なくなったと書きましたが、その後の経過報告です。「ベタの出品は別に違法ではないし、他に何か違反をした覚えもまったく無い」と言う旨をヤフオク側に伝えて、待つ事しばし・・・。あっ、ちなみにヤフオク側に連絡する際、絶対に電話番号教えてくれませんからメールのみなんですよねぇ~。 ヤフオクの担当者から来た返答メールによれば「出品点数や頻度から、ショップによる出品と思われます。出品する商品も、その目的で買い付けておいでのようですし・・・。その場合は、ヤフオクにショップとして申請してください」みたいな内容でした。確かに、私はおさかな逸品堂をやっていますが、ヤフオク出品分は個人出品なんですけどね。理由は、「バンコクでベタ仕入れる際に領収書が出ないから、会社の経費で仕入れる事が出来ない=仕方が無いから、私個人としての資本から仕入れ=・・・って事で、ヤフオクで仕入れのための小遣いかせぎ」と言う図式だった訳です。 もちろん、ヤフオクにショップ申請するのは構わないんですが、以前「申請」して、「常時100点程度出品&月平均200点以上の出品」と言う基準をクリアできず審査で撥ねられてるんですけども(笑)。まぁ、おさかな逸品堂は本業と違い個人事業ですからねぇ。何回やっても同じ気がしますけど・・・って、今回もやっぱり「お申込いただきましたが、当社基準を満たしておらず、今回のお申し込みは・・・」。はぁ~っ??ヤフオク側から「ショップ申請」しろって言っておきながら、申請したら「無理ですっ!」ってのは酷くないか?? ヤフオクじゃないんですが、ヤフーに勤務する友人がいたので、彼に無理やり事情を探らせました(笑)。まぁ、ヤフオク側の判断は、多数存在する審査担当者個々の判断にゆだねられているそうなので、たまたま私を担当した人が「こいつプロだから、個人出品駄目っ!」って判断したらそれで決まりなようです。ただ、出品点数は問題になるほど多くは無い様なので、本当のところはよく判りません。いずれにせよ疑い(笑)も晴れ、そのうちに以前同様に出品可能になるそうなのでそれを待っていれば良いのですが、その間ベタをヤフオクに出せないのは困るしなぁ~って言ってたら、娘が「私が出品しようかなぁ」ですと。 おっ~、なんて親孝行な娘だ!って思ってたら、「私、どうしてもスペイン旅行行きたいんで、その資金稼ぎ」だそうです(苦笑)。ああ、そうですか。でも、それだったら「出品からその後の取引連絡も全部自分でやってね」って言ったら「うん、判ってる。でも、ベタの日常管理はパパの仕事でよろしく。あっ、それからデジカメで撮影するのもお願いねっ!」・・・って、要するに大変な所全部じゃねぇえかぁ~!!
2014/07/15
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濃いローズピンクの地色にヒレ先の純白に輝くバタフライバンド、「ラベンダー・バタフライ」は、まぁ誰が見ても美しいと言える素晴しい品種です・・・と言うか「でした」。と言うのも、昨今では他の品種との無計画な交配がたたって、かつての様な美しい発色の個体は、まったくといってよい程眼にしなくなってしまったからです。 最近、その様なラベンダーの現状を憂いたのか、はたまた単なる商魂か(笑)、この品種の再生に力を入れるブリーダーが登場しました。彼が扱っているのは、ショーベタではなくプラカットタイプなのですが、すでに改良を始めて3世代が経過し、現在は4世代目の稚魚がすくすくと育っています。 しかし、慎重に選別淘汰した同腹の種親を用いてもまだまだ全盛期の美しい表現形には遠く及びません。それでも、バンコクでも他のブリーダーの所では絶対にお目にかかれないレベルにまでは洗練されてきています。 個人的には、なんとしても彼に頑張ってもらって、またあの美しい「ラベンダー&サラマンダー」を入手したいものです。もちろん、彼を可能な限り応援したいのですが、ここで問題が・・・。現在改良を始めて3世代目になった彼の「ラベンダー&サラマンダー}ですが、いくらなんでも価格が高すぎだろぉっ!ちなみに、ハーフムーンクラスのショーベタが2ダーズほど仕入れられるお値段です(苦笑)。いまの我が国じゃあ、この価格で仕入れても販売できません(涙)。 そんな訳で、彼の成功を「遠くからそっと見守る」事にして(笑)、現時点で他のブリーダーから仕入れられるラベンダー&サラマンダーは、今日の個体レベルでも本当に入手が困難になりました。これが、ボディにパステルが入った個体なら、結構楽に見つかるんですけどねぇ~。
2014/07/14
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前2回の記事で述べてきた様に、現在のメラノブラックの系統からは永久に「真のソリッド・ブラック」は作出去れないと思います。メスに他品種を使わざるをえない遺伝的問題がある限りどうにもなりますまい。・・・じゃあ、ソリッド・ブラックは絶対にこの世に登場しないのか?と言うと、可能性が無い訳じゃありません。 そのヒントとなるのが、今日紹介した個体です。頭部がベージュホワイトに色抜けしていますが、ボディ&ヒレはほぼ完璧なブラックです。実はこの個体はマーブル系の品種で、頭部のみが体のほかの部分と異なる発色になる「モンスター・マーブル」と呼ばれる系統です。 このモンスターマーブルの「ブラック」は、同系統同士で繁殖可能です。つまり劣性致死遺伝の影響を受けません。と言う事は、繁殖に際して他の色合いのモンスターを使う必要が無い訳です。従って、両親に「限りなく頭部の色抜けの少ないブラック・モンスター」を使い交配をすれば、ほとんどの個体は両親似のモンスターになるでしょうが、極稀に「全身漆黒」の個体が出てくる可能性は十分にあると思います。 もちろん、この様な両親から「ほぼ完璧なソリッド・ブラック」の個体が得られたとしても、それは所詮モンスター・マーブルの系統な訳ですから、次世代以降でもほとんどすべての個体はモンスター表現になると思われ、品種として「ソリッド・ブラック」が確立する訳ではありませんけどね。
2014/07/08
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前回、メラノブラックは劣性致死遺伝の関係上メラノブラック同士の交配が出来ない為、どうしても体の一部にメス由来の色彩が出現してしまうと書きました。特に、もっともポピュラーな交配相手であるスチールブルーのメスからは、背中付近がシルバー~スチールブルーになる「シルバーバック」が不可避です。 それならば、スチールブルーじゃなくて他のイリデセンス(金属光沢)の無い品種のメスを交配に用いれば委員じゃないの?って事で、バンコクのブリーダー達の話を信じるならば、最近ではメラノブラック作出の際のメス親は「イエローorオレンジ」を使うんだそうです。そうする事で、ボディに余計なイリデセンスが出ない次世代を作れるとか・・・。 まぁ、確かに理論上はそうでしょうけど、自分でこの組み合わせを試した事がないので本当のところはよく判りません。ただ、確かに最近のバンコクで見かけるメラノブラックは以前の様な「シルバーバック」ではなく、今日の画像の個体の様に、ボディのイリデセンスがほとんど目立たない個体が増えています。 ・・・って、その事だけを取って見れば、物凄くいいことみたいな気がしますが、この手のメラノブラックには大きな問題点があります。と言うのは、ブラックの発色が漆黒ではなく黒茶色になってしまうのです。特にヒレの中央部分は、光の当たり具合ではイエローやオレンジ色に近い発色に見える事さえあります。やっぱり、ブラックは黒くないとねぇ~。って事で、個人的には「イリデセンスの無い黒茶のメラノブラックよりもシルバーバックの方が断然好き!」です。
2014/07/07
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数あるソリッド系(=単色)品種の中で、一番難しいのがソリッド・ブラックなのは間違いのないところです。と言うのも、ソリッド・ブラックには遺伝的に致命的な問題があるからです。ブラック同士のペアリングは劣性致死遺伝により、繁殖不可能なのです。ブラック同士のペアリングでは、産卵までは行っても、その後卵がまったく孵化しなかったり、極少数が孵化してもその後稚魚が生存できない為、実質的に繁殖不可能になっています。 以前、「ブラック同士で繁殖可能な系統」と言う触れ込みの個体を、えらく高い値段で購入し自分で繁殖させてみましたが、稚魚の孵化率がややアップしたものの、孵化後10日位ですべての稚魚が死滅し結局の所、やはり繁殖不可能でした。 そんな訳で、ブラックの繁殖ではメスに別のソリッド系メスを使うしかなくなってしまいます。その為、生まれてくる次世代は絶えず「ブラック×他の色」と言う事ですから、当然ながら子供達は完全なブラックではなく、体のどこかにほぼ確実にメス親の色彩が出てきてしまうのです。 その為、「ソリッド・ブラックの品種としての完成は永久に不可能」と言われています。また、体の一部にブラック以外の色彩があるのにソリッド系を名乗るのはいかがなものか、という事から通常はソリッド・ブラックではなく「メラノブラック」と言う品種名で扱われる事が多い様です。まぁ、「メラノ=黒色」ですから、この品種名だと「クロクロ」って言う意味になってしまい、言葉としてはチョット変ですけどね。 一般的には、繁殖の際のメス親に「スチールブルー」を用いる事が多く、その場合次世代の子供達は特に背中部分にシルバー~スチールブルーの色彩が出現するのが普通です。かつてはその様な個体を、マウンテンゴリラの老成したオス個体にちなんで「シルバーバック」と呼ぶ事もありました。 現在、メラノブラックは決して入手困難な品種ではなく、結構ポピュラーです。ただ「純粋な意味でのソリッド・ブラック」となると、それはもう幻レベルと言う事になりますから、入手は不可能と考えた方が無難です。今後、「ブラック同士の交配が可能」な系統が出現しない限り、この状況は変わらないでしょう。また、最近巷に再度「ブラック同士で繁殖可能」な系統が出回る事がありますが、私自身はその系統を繁殖させた事が無いので実際の所は今の所よく判りません。
2014/07/06
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前回「品種作出当時のソリッド・カッパーの頭部は黒かった(ブラックマスク)」と書きましたが、その後改良が進み、今では今日の個体の様に頭部までベッタリとカッパーが載る「フルフェイス」タイプも見られるようになりました。むしろ、最近ではこの「フルフェイス」タイプの方が一般的かもしれません。「ブラックマスク&フルフェイス」のどちらを選ぶかは好みの問題ではありますが、ソリッド(=単色系)と言う観点から見れば、後者の方がより優れていると言えるでしょう。 また、この個体でもそうなのですが、最近のカッパーは「以前の様なあぶら粘土色じゃなくて、シルバーに近い金属光沢」のある個体が増えています。おそらくは、ドラゴン系の進化型であるメタル・ドラゴンとの交配から来たものだと思われますが、中には完全に「シルバー」と言えるほどのピカピカな個体も出てきましたから、近い将来カッパーとシルバーはきちんと区分されるようになるのかもしれません。ただ、現時点では中間的な発色の個体が多く、両者の明確な境界線はありません。 そう言えば、前回このブログで紹介いたしました様に、現在「おさかな逸品堂設備一新計画」が進行中です。・・・って言うか、明後日に新しく伸長したアングル台や水槽などが大量に届いてしまうんですけど(涙)。現在、おさかな逸品堂では前々回の告知のようにセールを行っているのですが、まだ手持ちの在庫が結構あります。新しいアングル台設置するには、古い台を除去しなきゃいけないし、でもその時ベタの入った容器を一体どこに移動すれば・・・うーん、結構頭の痛い問題です。 そんな訳で(苦笑)、現在ではセール割引率をアップし、おさかな逸品堂在庫処分セールを続行中でございます。おさかな逸品堂在庫一掃セール 全品表示価格の50%引 と言う奴をやっておりますので、お時間がございましたらお魚逸品堂のHPの方にお越しいただければ幸いでございます。なお、セール期間は7月7日までとさせていただきます。えっ?何でって??だって、新しいアングル台や水槽を導入した後なら、無理にセールする事ありませんからね~(笑)。7月8日以降はセールが終了し通常価格に戻ってしまいます事、ご理解ください。
2014/07/04
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腰に爆弾を抱えながらの「おさかな逸品堂設備一新計画」はあまりにも無謀と言う周囲の反対を押し切って頑張っていたのですが、やはりと言うか予想通り弊害が(苦笑)。しかも、思わぬ伏兵に足をすくわれました。 ひとまず温室内のベタの在庫を片付けなくっちゃ、アングル台や飼育容器の交換は出来ませんからって事で、前回お伝えいたしましたように「おさかな逸品堂でのセール&ヤフオク」で一挙に在庫処分を考えていたんですが、本日いきなりヤフオクからメールがあって「平素はヤフオク!、Yahoo! ショッピングをご利用いただきありがとうございます。お客様のYahoo! JAPAN IDは、Yahoo! JAPANのサービス利用規約に照らし、ヤフオク!、Yahoo! ショッピングの一部機能の利用停止措置を実施しました。」との事。 なぁ~にぃ~っ!!一体なんで??別に販売しているのはベタだけですからオークションで出品が禁止されている商品ではありませんし、なにか虚偽の報告をした覚えもまったくありません。利用代金の方だけはちゃっかりと私のクレカから引き落としてるくせに(苦笑)。しかも、ムカつく事に「出品は出来ませんが、入札やヤフーでのショッピングはまったく制限無くお楽しみいただけます」って言う所が、余計に腹が立ちます。 まぁ、ひとまずはヤフオクに理由を尋ねるメールを送りましたので、この後なぜいきなりの使用制限なのか理由が判明すると思います。しかし、問題なのは「新しいアングル台や水槽なんかが、今週末に我が家にどっさり到着しちゃう事です」。その時までに、現在在庫中のベタを一気に放出する計画だったのに、困ったなぁ~。 ひとまずは、普段まったく利用していない楽天オークションに出品いたしました。でも、楽天オークションってあまり集客力ないんですよねぇ~。
2014/07/01
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先月末の隣家の出火から始まった、温室崩壊&脊椎損傷による入院が嘘の様に平和な日々を送っております(笑)。でも、改めて感じたのですが消火活動による放水の為の水害からの復旧の為に一度設置した水槽群を動かすのって嫌になるほど大変です。でも、水槽アングル台の下とかも水浸しになった訳ですから一度綺麗にしとかないとね。更に、電気系統はほとんどすべてがオジャンですから、本当にウンザリです。 ただ、元来非常にポジティブと言うか楽天的な発想の持ち主なんで、「どうせ一度温室内を再セッティングしなくちゃいけないんだから、いっその事すべて一新しちゃえばいいんじゃね?」・・・って事で、唐突ですがアングル台から何から一新しちゃう事にしました(笑)。 家族からは、「またあの馬鹿が、勢いだけで深い考えなく動いてるよ。そのうち、腰や背中に激痛走って卒倒するくせに」とか非常に冷たい眼で見られておりますが、思い立ったが吉日って言うじゃないですか。体と言うか腰の耐えられる限り頑張って、新装開店を目指します。 まぁ、水槽とかも10年近く使ってた奴とかあるし、今回の事故が無くてもそろそろ飼育設備更新しなきゃいけなかったんですよね~。 そうそう、そんな訳で今保有しているベタがとても邪魔でして(笑)、こちらも唐突ではございますがおさかな逸品堂温新装改修の為のセールって奴を始めています。現在販売中の全商品を30%オフにて販売いたしますので、お時間のある時にでもおさかな逸品堂のHPの方にお越しいただければ幸いでございます。
2014/06/26
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ソリッド・カッパーが世に出回り始めた頃、頭部は今日の画像の個体の様に黒く染まっているのが当たり前でした。これはカッパーに限らずソリッド・ブルーでも同様で、品種が登場した当時は「ベタの頭部はブラックになるのが当たり前」だったので、この様な個体も当たり前のように「ソリッド」として扱われていました。・・・と言うか、それしかいませんでしたし。 しかし、その後品種改良が続けられ、今では頭部もボディやヒレと同色に染まる「フルフェイス」タイプのソリッド系も多数出回るようになって来ました。でも、「昨日までは頭の黒い個体はソリッドだったけど、今日からはマルチ系に区分変更しますっ!」と言う訳にもいきませんから、従来どおり「ブラックマスク」タイプの個体もソリッド系として扱われています。 単純な観賞価値から言えばどちらが素晴らしいと言うものではありませんが、コンテストなどではより改良が進んでいる事や、俊粋な意味でのソリッド(単色)と言う事で、「フルフェイス」の方がより高い評価を得ているようです。ちなみに、ひねくれ者の私は皆様の期待を裏切らず(苦笑)、旧タイプである「ブラックマスク」タイプの方が好みだったりします。
2014/06/26
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色彩解説の所でも書きましたが、カッパーと言う色調は本当に「地味」です。ネーミングは「銅=copper」から来ているのですが、確かに普段は小学校時代によく遊んだ「アブラ粘土」みたいな青灰色ですが、光線の当たり具合でヒレが虹色に鈍く光り、確かに「銅色」と言えないこともありません。この様な形質から、ソリッド・カッパーは「ソリッド=単色」でありながら、光の当たり具合で色が変わるチョット変わった単色系といえます。 何分、色彩的に「地味」ですから、人気の方も残念ながら「地味」ですねぇ~。両親共にカッパー使えば、次世代は金太郎飴のようにカッパーになりますから、作出自体は容易です。ただ、あまり売れ行きがよくないということで、ブリーダー達も積極的に手掛けない品種となってしまい、結果的にバンコクでも意外と良個体を得るのが難しい品種になってしまっています。 個人的には精悍なイメージが結構好みなのですが、飼育容器を数十も保有している人ならともかく、普通はアクアリスト一人で1~数尾所有でしょうから、限られた許容飼育個体数のなかで、わざわざカッパーを選択する人は少ないようです。
2014/06/20
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今日紹介するパステル・ホワイトとは純白と言うよりは、青や緑、ピンクなど若干他の色彩が混ざったような、パステル画の様な色調です。パステル系は非常に盛んに作出されているのですが、ほとんどがマルチ系かバタフライ系で、純粋な意味でのソリッドはほとんど見かけません。別に作出が困難と言う訳ではなく、単にパステル・ホワイトを追求しているブリーダーが存在しない為だと思われます。 鑑賞面から言えば、決してオペックやシルキーに劣るとも思いませんが、どうもパステルという色調は他のカラーリングに比べて一段下に見られる風潮があるようで、それが売れ行きにも影響を及ぼしています。ブリーダーにしてみれば、すぐに売りさばける人気品種をより多く手掛けたくなるのは当然でしょうから、パステル・ホワイトの数が非常に少ないのはやむを得ない事でしょう。 そんな根拠の無い「パステル軽視論」を無視してしまえば、結構美しい品種なのではないでしょうか。特に、薄っすらと青みを帯びた個体などは、幽玄的な美しさがあり個人的にはかなり好みです。
2014/06/19
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前述のオペック・ホワイトは絵の具の「白色」そのものの様な発色でしたが、シルキー・ホワイトはその上に、キラキラとした絹の様な光沢が加わった色彩表現になります。当然の事ながら、オペック以上にピュアで美しい発色になるのですが、残念ながら現時点ではなかなかこの品種の逸品にお目にかかれません。特に、シルキー・ホワイトではヒレ先が所々クリアに色抜けする事が多いのが難点です。 また、パウダーシュガーを振りかけた様なキラキラ感は悪い事に眼球にも出てしまう事が多く、眼が白濁したと言うか、表面にペンキでも塗ったかのように白くなってしまう個体もたくさんいます。どうも、視力はあるらしく餌を食べたり他のオスを見てフレアリングをしたりはできるのですが、何分見た目が「怖い」です。個人的には、この様な眼球の個体を「ゾンビ・アイ」と呼んでます。 ゾンビ・アイの困った点は、生まれつきのものではなく成長と共に全身にキラキラ感が増し、ついでに眼にまで・・・と言うパターンなので、入手した際には普通の眼だったのに、いつの間にかゾンビになってましたって言う事がありうるって点です。もちろん、奇形と言う事ではなくカラーリングの一環ですが、個人的には結構苦手です。シルキー・ホワイト以外の品種では、メタルドラゴン系の個体にこのゾンビ・アイが多く出現するようです。 いつかゾンビになってしまうかもしれない危険に怯えながらシルキー・ホワイトのキラキラ感を楽しむのか、それとも安定した美しさのオペックを選択するのかはなかなか難しい問題ですねぇ。
2014/06/18
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ブログ更新がしばらく滞っておりました。その間、別にサボっていた訳ではなく結構大変なめにあいました(涙)。まず、始まりは隣の家からの出火!幸い我が家に火が燃え移る事はなかったものの、ベタを収容している部屋は生憎な事に、火元となった隣家に面してます。しかも、この時期日中の室温が上昇しすぎるのを防ぐ意味で、仕事に出かける際に隣家に面した側の窓を少し開け放って言ったから大変!駆けつけた消防車がこれでもかと言うほど水をぶっ掛けた結果、室内は思い切り「尾瀬の湿原」状態になってしまいました。 帰宅後、ひたすら室内の水をタオルで吸い取り除去する作業に追われてしまいましたが、本当に大変だったのはこの先。どうやら、隣家に面した窓の側に設置してあった水槽アングル台は、火災の際の放熱の影響をもろに受けたらしく、水温が物凄く上昇した模様。火災のあった日から毎日のように、窓側に設置したあったアングルのベタたちがポツポツと死亡しはじめました。窓に面していない壁に沿って設置したあったアングルのベタにはなんら異常が認められない事から、火災の際の放熱のダメージと考えて間違いないと思われます。 しかぁ~し!!本当の災難はこの後に訪れるのでした。仕事を持っている立場なので終日温室の復旧にかまける訳にもいかず、帰宅後にちまちまと跡片付けを行う日々の中、なんだか腰に違和感を・・・。そうなんです、私学生時代にテニスの試合中に痛めて以来の「重度の腰痛持ち」なんですが、その持病の腰痛の気配が・・・・って、そんな甘いもんじゃありませんでした。温室で作業を行っていると、なんだか背中が自然に曲がってきたような感覚が・・・その後いきなり来ましたねぇ~、想像も出来ないほどの激痛!!思わずと言うか、その後は意識が遠のきその場に崩れ落ち卒倒する私。しかし、後から冷静に考えると人間の体はうまく出来ているものです。おそらく、過度の激痛から神経や脳を守る為に「気絶」するように出来てるんだと思います。 その後の事は記憶に無いのですが、温室に崩れ落ちるように倒れている私を発見した家族が救急車で病院に搬送、そのまま入院と言うコースでした。気が付いたときには病院のベッドの上って訳です。思わず家族には「たかが腰痛で救急車とか頼んじゃいかん!」とか言ってしまいましたが、医者の話では「脊椎損傷の恐れもあり、下手すればこの後、後遺症で歩行に支障をきたす恐れが・・・」とか言われる始末。 幸い、悪運が強かったのか単に鈍いのか、歩行に支障をきたすことなく無事に退院する事が出来ました。でも、今でもあの時の背中を走った激痛を思うと、なんだか恐る恐るヘコヘコと歩いている自分がいたりします。まぁ、何はともあれ、無事に退院してきたんですから良しとしましょう!ブログの更新も再開できましたし、頑張ってオークションの出品も再開いたしました。入院中まったくの放置状態だった「おさかな逸品堂」のホームページも現在、メンテナンス&更新作業中ですから、明日の朝までには再開できると思います。
2014/06/17
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前述の様に、非常に人気の高い「オペックホワイト」ですが、品種としての欠点と言うか困った点があります。 それは「色揚げ効果に弱い」点です。これはどう言う事かと言うと、餌に含まれる色揚げ成分の影響で、本来純白である事が望ましい体色が、妙に赤みを帯びててしまうと言う問題です。今日の画像の個体は、なんだか肌色っぽい体色ですが、これでもれっきとした「オペックホワイト」です。 本来観賞魚「色揚げ効果のある餌」と呼ばれるものは、基本的には「赤みを強くする効果」を持っています。動物(カニ・エビなどの甲殻類)由来のものも植物由来(スピルリナなど藻類)のものも、一様に赤&黄色の色揚げ効果があります。逆に、ブルー系の色揚げ効果が確実にあると言われている天然原料由来の餌は、私が知る限りでは存在しないと思われます。 オペックホワイトは本来「真っ白」であるべきなんですから、この品種を飼育育成する際には、色揚げ効果の高い餌は避けるべきでしょう。でも、バンコクのブリーダー達は、ほとんどがそんな細かい事なんざぁ気にしません。今日の個体の作出ブリーダーも、成魚のベタに与える餌は基本的に「太陽光線の下育成された、真っ赤に色付いたアルテミア(ブラインシュリンプ)の成体」です。確かに、バンコクでは気軽に入手可能な生き餌ではありますが、この場合は出来ればやめといた方が、ブリーダーの売上げにも大きく影響すると思うんですけどねぇ。 もちろん、この赤みがかった体色は「餌由来」ですから、その後の飼育で低カロチノイドの餌を与え続けていれば、徐々に純白に近づいていくはずです。
2014/05/11
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前回紹介したソリッド・レッドが「もっともポピュラーなソリッド」ならば、今日紹介するソリッド・ホワイトは、間違いなく「我が国で一番人気のあるソリッド」であると言えるでしょう。ただ、一口にソリッド・ホワイトと言っても、幾つかのカラーバリエーションが存在します。今日紹介する「オペックホワイト」は、我々がイメージする所の「白」に一番近い発色です。 以前は、「スーパーホワイト」なる名称で、国産個体が出回っていましたが、最近ではほとんどすべてが外国産それもタイ産なのではないかと思われます。 まぁ、「白一色」が基準なのですから、当然の事ながら全身白無垢で他の色の混在が無ければない程、色彩面では高い評価を得ることが出来ます。 人気の高い品種だけに市場に出回る数は結構多いのですが、全体的に虚弱体質?気味なのか、はたまた人気種の宿命である「近親交配の弊害」なのか、どっしりとしたボディの個体は少なく、大概は貧弱なボディにせいぜいデルタどまりの尾開きなんて個体がほとんどです。今日の個体レベルならば、色彩面&フォルムともに、十分満足のいく物だと思います。
2014/05/10
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ブルーと並び、古典的かつもっともポピュラーなソリッドと言えるでしょう。世間一般がイメージする「ベタ」は、ソリッド・レッドである事が多い様で、少し前のCMでもなぜか「群泳する」ソリッド・レッドのベタのCG映像が使われいました。 一口に「ソリッド・レッド」と言っても、オレンジレッド~ピュアレッド~ピンクレッドその色調は変化に富んでいます。以前の「レッド」は下地が暗色系の発色だったのか、やや黒味を帯びた発色でした。また、ボディやヒレの付け根にはイリデセンス(金属光沢の輝き)があるのが当たり前でしたが、最近では改良が進み、ほとんどイリデセンスのない「スーパーレッド」と呼ばれる系統が登場しています。 もっとも、他の品種同様スーパーレッドと旧タイプのソリッド・レッドの間に明確な線引きがある訳ではありませんから、「ほんのチョットだけイリデセンスのあるスーパーレッド」(笑)とかも存在する事になります。 まぁ、ソリッド系全般に共通して言える事ですが、全身がすべて基本色のみで染まった個体なんて言うものはまず存在しませんから、多少の事は眼をつぶりましょう。特に、腹ビレの先端部分のホワイトチップとエラ蓋膜の暗色化は、ソリッドの概念からは外れますが、見なかった事にした方が無難です。 ソリッド・レッドの赤の発色は成長に伴い後発的に出現するものです。ソリッド・レッドの繁殖をすると、生まれてくる稚魚は、はじめはベージュホワイトそして成長するに伴い、ヒレが赤く染まる~ボディがだんだん赤く染まってくると言うパターンなので、成長の初期段階で「あれっ、こいつらカンボジアじゃん!」とか言って、あわてたりしないように(笑)。 ただ、バンコクのブリーダー達はボデイのイリデセンスをなくす為に、「レッドのオス×カンボジアのメス」と言う交配をする事も多く、この様な組み合わせで作出した個体を元親にした場合、次世代にカンボジアも生まれてきますのでご注意を。 上記のようなペアリングで繁殖させ、生まれてきた子供達がカンボジアの外見でも「大丈夫、大丈夫!この後だんだん全身が赤く染まってくるから」とか思っていると、あら不思議!生涯カンボジアのままだったりする事も(涙)
2014/05/09
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ブルーの3大基本品種は「ロイヤル・ターコイズ・スチール」ですが、それ以外にもブルー系の品種は幾つか存在します。中でも、最近良く見かけるのが「マットブルー」です。これはスチールブルーに似ていますが、それよりも明らかに青みが増している品種です。ただ、純粋なブルーの発色ではなく、青の絵の具に灰色を少し混ぜたような感じなので、ロイヤルとスチールの中間のような感じと言えば判りやすいかもしれません。 ベタの色彩は、赤・黄・白・黒・虹色素胞の5種類が何層かにそれぞれ独立して存在する事により複合的に表現されたものなので、その表現形は千差万別です。工業製品の様に「青なら青、赤なら赤」と言うような単純なものではありません。例えば、マットブルーとスチールブルーの間にも、明確な境界線があるのではなく連続したものと考えた方が無難です。従って、見る人によってスチールになったりマットブルーに感じたりと言う、どちらとも付かない個体が存在します。 ただ、最近は明らかに「マットブルー」に区分できそうなソリッド・ブルーが増加傾向にあり、「ピュアな発色のロイヤル」や「渋い発色のスチール」などはだんだんと数を減らしている気がするのが少々気にかかります。
2014/05/07
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古典的な「ブルー3兄弟」の中では一番地味で不人気なのがこのスチールブルーなのはまず間違いのない所だと思います。金属光沢の無い薄群青色というか灰青色で、華やかさとは対極の存在です。もちろん、渋い美しさとも言えるので別に「汚い」色ではないのですが、やはり皆さんベタには華やかさを求めているようです。 鑑賞面では「ブルー3兄弟」の中で肩身の狭いスチールブルーですが、実は重要な存在意義があります。「メラノブラック」同士の交配には劣性致死遺伝と言う問題がある為、メラノブラック同士での交配が出来ません。その為、「メラノブラック」を作出する際には、メスにスチールブルーを用いるのが定番です。その為、ブラックを手掛けるブリーダーにとっては、絶えず傍系としてスチールブルーの系統を確保していなければならない訳です。 スチールブルー由来のメラノブラックは、どうしても背中付近にスチールブルー由来の発色が生じてしまい、「シルバーバック」と言われる表現形になってしまう事がほとんどです。「ソリッド・ブラックは永久に完成しない」と言われる所以です。 最近、バンコクのブリーダー達はこの事を嫌い、ブラック作出の際にはイエロー系やオレンジ系のイリデセンス(金属光沢)の無いメスを種親に用いる事が多くなりました。そうする事で、「シルバーバック」を出現させないようにしようという事です。 確かに、イエロー&オレンジ由来のブラックには「シルバーバック」は生じませんが、反面肝心のブラックの発色が茶褐色に近い物になるようです。その点、スチール由来の個体は、漆黒に近いブラックの発色を見せてくれますから、個人的にはこちらを支持しますけどねぇ。
2014/05/06
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ロイヤルと並び、非常に人気の高いソリッド・ブルー系品種で、「宝石のターコイズ」からその名を貰っているように、「美しい青緑色の発色」が特徴です。ソリッド・ブルーの中でももっとも華やかな色調だと思います。 古典的な品種で非常にポピュラーな存在ですが、最近ではブルーの割合が減りメタルックな輝きを増した「グリーン」の方が数が多くなっていて、以前の様な「深みのある青緑色」の個体は激減しているのが心配です。 フォルムの点から言っても、ショーベタでもプラカットでも旧タイプ(ロイヤル・ターコイズ・スチール)の個体のレベルは、年々上がるどころかむしろ低下しているのは間違いありません。ハーフムーンが我が国に普及しはじめた当初の美しいフォルムを持ったソリッド・ブルーなんて、今やどこを探しても見当たりませんから、悲しいもんです。 今日紹介した個体は、実は10年ほど前にバンコクで入手したものです。その当時、既にこれ程物凄いレベルの個体が既に作出されていた事に今更ながら驚くと共に、その後10年近くに渡り、この個体を凌ぐような逸品が見当たらない所に、現在ソリッド・ブルーがおかれている現状が如実に表れています。 どちらかと言えば「ベタのカラーバリエーションは豊富であればあるほど歓迎」派である私にしても、改良の大元となるべきソリッド・ブルーのような古典的品種の凋落にはかなりの危機感を覚えております。ブリーダー達がジャンジャンと新しいカラーリングに挑戦していくのは大歓迎ですが、それも「フォルムやカラーリングで建て直しが必要になった時には、原点とも言うべき基本品種の血を入れる」事が可能である事が大前提ですからねぇ。
2014/05/03
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ソリッド系に関しては単一色だけにどうしても、以前の「ベタの色彩」の項と内容が被ってしまいますが、だからと言って省くのもなんですから重複を承知の上で話を進めていきます。 ソリッド系としてはレッドと共にもっとも古典的でポピュラーなのがソリッド・ブルーでしょう。なお、他のソリッド系の様に「ソリッド+カラーリング」と言う呼び名、つまりは表題のようにソリッド・ブルーと呼ぶ事はほとんどなく、更に細分化された色調で呼ぶのが一般的です。 また、ベタには青色素胞は存在しませんから、見た目が例えブルーでもその発色の原理は他の色素胞の混在によるものだけに、それほど単純な話ではありません。ブルーの3大原色であるロイヤル・ターコイズ・スチールだってそれぞれの色彩が完全に独立分離しているのではなく、どちらとも付かない様な発色の個体も多いのが実情です。 今日紹介するロイヤルブルー系のソリッドは、「深みのある青の発色」が特徴で我々がイメージするところの「ブルー」に最も近い発色と言えるでしょう。呼び名としては、ソリッド・ロイヤルブルーとか言う事はほとんど無く、普通は「ロイヤルブルー」だけでこの品種を指す事になっています。 また、以前は頭部は黒く染まる個体しか存在しなかったので、その様な個体をソリッド・ブルーと呼んでいましたが、今では改良が進み今日の個体の様に、全身ブルー一色に染まる「フルフェイス」が作出されています。一応、旧タイプ&フルフェイスともに「ソリッド」に区分されますが、当然の事ながら全身が同一色に染まる「フルフェイス」の方が、ソリッドとしての評価は高くなります。 この様な、旧タイプの「ブラックマスク」から改良が進み「フルフェイス」になったソリッド系としては、ブルーの他にカッパーがあげられます。 以前はもっともポピュラーなソリッド・ブルーでしたが、最近ではメタリックな発色のブルー系個体が多く、純粋な「ロイヤルブルー」はだんだん希少な存在となりつつあるようです。
2014/05/02
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ソリッド系とは、全身が単一色に染まる品種の名称で、英語「Solid=中まで同質の・切れ目の無い・連続した」から来ている品種名です。まぁ、数多いベタの品種名でもっとも判りやすく、しかも理想像が誰が考えても一目瞭然な品種です。 当然の事ながら、全身が単一色で構成されているのがベストなのですが、そこは工業製品じゃなくて生き物の事ですから、そうそう簡単に「全身単一色」の個体なんて見つかるものじゃありません。と言うか、ベタを見続けてウン十年たちますが、純粋な意味での「ソリッド」なんて見た事がありません。 あまりに潔癖症だと、永久にソリッドの個体を入手する事なんて不可能ですから、ある程度の妥協は必要です。まぁ、眼が黒いのは仕方ないとしても(笑)、特にエラ蓋膜や腹ビレ先端部に別の色が存在する所までケチ付けちゃあいけません。 ボディやヒレの付け根付近に存在するイリデセンス(金属光沢のある模様)も、極僅かであれば我慢しましょう。どうしても我慢できない方は、すべてのソリッド系をこれからは「マルチカラー」と呼ばなきゃなりません。もっとも、当然の事ながら少しでも他の色の混じりが少ない個体ほど、「ソリッド」としてはハイグレードなのは言うまでもありません。
2014/05/01
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ベタはグッピーと並び、そのカラーバリエーションがもっとも豊富な観賞魚の一つである事は間違いないでしょう。それだけ古来より愛好されてたと言う事なのでしょうが、こうもバリエーションが豊富だと、品種名の付け方にも何らかの決め事は必要になってきます。外見上の些細な違いで、それぞれの個体に品種名つけてたんじゃそれこそ「ベタの数だけ品種名」って事になりかねません(笑)。そんな訳で、これからしばらくの間「改良ベタのカラーパターン」について言及していきたいと思います。 一応、私個人としての品種名に関するコンセプトは「出来る限り単純で、ネーミングからその個体が想像できる」様なものにすべきだと思ってます。したがって「スーパーウルトラなんちゃら」みたいな、内輪だけでしか通用しない品種名は用いるべきではないと考えています。基本的には「カラーリング+カラーパターン」と言う感じです。例えばブルー&ホワイト(カラーリング)・バタフライ(パターン)の様に。 現在、世間一般で広く普及しているカラーパターンは以下のようなものではないでしょうか。・ソリッド(単色系)・バタフライ・マーブル・ドラゴン・マルチカラー・バイカラー このうちバイカラーについては、ボディとヒレが異なる色で構成されたパターンを指すのですが、実際にはヒレにもボディと同色が入ってしまう場合が大部分なので、私個人的には、このカテゴリーは「マルチカラー」に区分してしまっています。 バイカラーを除く5つの「カラーパターン」とカラーリング(色構成)との併記で、ほとんどすべてのベタは表現できると思っています。 ただ、例外もあって「マスタードガス」や「ラベンダー・バタフライ」の様に、カラーリングに関する表記の無い品種名であっても、広く世間に普及しているものに関しては、その品種名を用います。 あくまでも個人的見解に過ぎませんから、まったく別の意見があるのも当然です。これからの品種紹介も「へぇ~、そんな呼び名もあるんだ」程度に軽く考えて暇つぶし程度にご覧いただくのがよろしいかと思われます。
2014/04/30
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数あるベタの色彩の中で、なんと言っても地味なのがこのカッパーである事は、間違いのないところでしょう。「カッパー=Copper=英語で銅のこと」から来たネーミングで、灰青色の地色で、光の当たり具合によっては鈍く赤銅色に輝く所から付けられたのではないでしょうか。なかなかうまいネーミングだと思いますが、我々のイメージする一般的な「銅色」とはちょっと異なる気もします。 これだけ地味な色彩だと、カッパー系の品種はどれもこれも「地味系」になってしまうのも致し方ないところではあります。そして、予想通り逸品堂での人気も「安定して低調」です(苦笑)。 もっとも、渋いながら精悍なイメージのあるカラーリングなので、「闘魚」のイメージには結構あっている気もして、個人的には決して嫌いではありません。ただ、バンコクでも人気は「安定して低調」な様で、ブリーダー達は余り積極的にこの品種を作出していませんから、特にソリッド・カッパー辺りは探すのが結構大変だったりします。
2014/04/28
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ベタの色彩の中では、我が国で何故か一番不人気なのがこの「オレンジ」の気がします。逸品堂での売れ行きも、オレンジ形が一番悪いのが実情です。ただ、困った事にタイ人はオレンジ色のベタは嫌いではないらしく、かなり盛んに繁殖されています。更に困った事に、私も個人的にオレンジ系のベタは決して嫌いではない為、販売に苦労すると判っていながら、いつも結構な数量仕入れてきちゃうんですよねぇ~。 ベタにおけるオレンジと言う色彩は比較的バリエーションが少なく、大部分個体が今日紹介した個体と同じような発色を見せています。 以前は、レッドと同じように体表にイリデセンス(金属光沢の小点)が目立つ個体が多かったのですが、最近では改良も進み「ほとんどオレンジ一色」の個体も決して珍しくない状況になってきました。
2014/04/27
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) 「黄金色に輝くベタ」と言えば、それはもう間違いなくゴージャス・・・な筈なんですが、現時点での改良ベタの「ゴールド」は、残念ながら本物の金色という訳には行きません。どちらかと言えば「金粉を吹き付けたイエロー」といった感じの発色です。おさかな逸品堂でご購入いただいた後のクレームと言うかお問い合わせいただくカラーリング栄えある1位なのが、実はこの「ゴールド」です。 「ゴールドって言うからには、もっとキラキラしてるんだと思ってました」と言った感じのお問い合わせが結構あります。なかには「この程度の発色でゴールドって名乗るから勘違いしちゃった」と言うお叱りも頂戴しますが、ベタの「ゴールド」はあくまでも金色ではなく、品種名ということでご理解を賜れば幸いでございます(苦笑)。 本当ならば「シルキーイエロー」とか言うネーミングにすべき所だと思います。実際に「シルキーホワイト×イエロー」の交配で「ゴールド」を得る事が出来ましたから(少なくとも私のところでは)、この品種のキラキラ感は「シルキー」由来と考えてよいのではないでしょうか。ただ、この「シルキーホワイト×イエロー」の交配は一度しか経験がありませんから、種親がどのような遺伝形質だったのかの確証がありませんし、種親自体自家繁殖の系統ではなくバンコクで仕入れた個体ですから、この両親の組み合わせでかならずゴールドが生まれる事を保証するものではありませんからお間違いなく。 もっとも、「ゴールド」は現時点ではオスメスともに入手が可能なので、この両親で交配すればほぼ間違いなく子供世代はすべて「ゴールド」になるはずです。ちなみにこちらは、過去に3回ほど自分で試していますので、かなり信憑性はあるのではないかと思われます。
2014/03/13
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