久しぶりに"しばりょう"を読んで、プロの文章を目の当たりにさせられた感がある。
沢山の日本語を知っていて、その豊富な知識の中から、
最も表現したい日本語を文章にする。
それは、的確でストレートな表現。
「文章のプロ」である事を再認識せずにはいられない。
妖怪寺を訪れたときの話。
母方の先祖の話。
出雲の国に興味を持った話
忍者のエピソード話。
私生活の好き嫌いや奥さんの話。
など、どれも引き込まれる内容で、
特に、大阪人の性質に関しての話は、大きく納得してしまい、笑ってしまった。
"しばりょう"は大阪人をこんな風に書いている。
封建的節度がないために、江戸時代から江戸者にきらわれ、
~~~その封建的節度のなさが、他国の迷惑になっている。
三百年の伝統とはいえ、
その社会的感覚の奇妙さは一種のバカというほかない。
私も代々のバカの家で生まれバカの土地でそだち、
生涯この土地で住み続けようと思っている。
たまたま時代小説をかいているのだが、
当分のあいだは自分が飽いてしまうまで、
大阪者の野放図な合理主義精神が、
封建のジャングルの中でどう反応するかを、
面白おかしく書いてゆきたいと思っている。
生粋の大阪人の生の描写に思わずうなずき、
そしてなにより、同じ大阪人であることを誇りに思う。
昭和28年10月~昭和36年10月の89篇のエッセイ集。
残念ながら、楽天ではなかったー!
やっぱり本はアマゾンだなぁ
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