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第5章 Splash of Splinter 後編2ハイスピードでハイウェイのコンクリートの壁に衝突したサイバー。本人はボコボコの状態を予想していたが、ハイウェイの壁には微妙に垂直激突を避けられたので、ダメージはそこまで大きくなく済んだ。だが、とても走れる状態じゃない。這いずり回るのが精一杯だ。サイバー「くそ・・・『デスネスト』の救援部隊に連れて行かれるわけには・・・。」このサイバーの言う『デスネスト』の救援部隊というのが問題であった。一般に普通のレースでは事故を起こした車両をレッカーがコースから運び出しにくる。闇レースでもそれは同様で、事故を起こすと『デスネスト』が受け持つ救援部隊が出動し、事故車両をコース外に引きずっていくのだ。通常の闇レーサーならそのまま釈放されるが、『リスト』に載ったレーサーや組織に良く思われていない人物などはそこで始末される場合がある。そして、ほかのレーサーには事故死と認識されるわけである。組織を裏切ったサイバーは救援部隊に運ばれてはかなりマズイ状態にある。『リスト』に載るような人物はなかなか事故を起こさない。そこでハンターというのが作られたわけである。ハンターが『リスト』に載っているQを事故に落としいれ、それを救援部隊が連れて行き、研究所へ持って行かれる。マッド、ジョーがやられたのがその方法であり、今ノラヒカも連れて行かれたところである。サイバー「ク・・・ソ・・・。」まるで前に進めないサイバーの前に一台のQが止まった。ウェン「どうしたんだ?」サイバー「テメエは・・・?まあ誰でもいい、俺を担いでハイウェイから逃がしてくれないか?」ノラヒカ保護という名目でレースに参加していたノラヒカの弟子ピナとウェン。しかし、あまりのレースのレベルの高さについていけずにいた。結果ノラヒカはグスタに倒されてしまった。しかも、ノラヒカが救援部隊に連れて行かれぬようノラヒカの救出に向かったが、グスタに阻止され、その間に救援部隊がきてノラヒカを連れて行ってしまった。ピナはその後を追いかけていったが、ウェンはベルズにノラヒカ救出を頼むためレースを続けていたのだ。サイバー「ノラヒカを救う方法はある。俺が知っている。俺が救援部隊に連れて行かれてはマズイぞ。」ウェン「わかった。必ずノラヒカさんを助けてくれよ。」サイバーを担ぎ上げたウェンは慣れた手つきでハイウェイの壁をよじ登り、ノイズシティへと消えていった。ベルズVSフェイドは最終局面へ。緩やかな右コーナーは強弱をつけながら続いている。道幅が広くなったり狭くなったりで意外に変化に富むコースである。いまだベルズはフェイドの前に出れずにいた。ベルズ「冷静になった後のおまえもやっかいだな。冷静な分隙がない。」フェイド「でも、あんたこそ冷静さじゃ負け知らずだってのに。」ギャウ!!アウトサイドから抜きにいくためフルスロットルで加速させるベルズ。フェイドもそれに応じたのかブロックはせず最後のエンジンパワーを搾り出して加速。もう、ボロボロのエンジンだったが、主の要望に答えて見せた。ギャウウ!!フェイドの最終加速。ついにベルズとフェイドが横並びに。しかし、フェイドがこのままゴールまで終始イン側となるので彼の優勢には間違いない。しかし、いくらエンジンパワーを搾り出しても今はもうベルズが勝っている。徐々に前に出て行くベルズ。最後の大きなコーナーで一気に勝負に出る。4輪ドリフトに体制を変えた。そのまま最後のストレートへ。フェイド「やるじゃん・・。」プスン・・・!最後の直線を前にして急にフェイドが加速しなくなる。どうも、エンジンが壊れたらしい。無理をさせすぎたのだ。フェイドが普段本気にならないのは冷静を失わないためだけでなく、エンジンの故障を避けるためでもあったのだ。フィニッシュ!1位ベルズ、2位フェイド、3位ピーオー、4位ブラックシャドー、ほかはリタイヤ。波乱のハイウェイ対決は幕を閉じた。意外にあっさり明かされたハンター結成の理由。しかし、『リスト』のQたちを研究所に運んで何をしているのか・・・。まだまだ謎だらけ。ウェンとサイバーを助け、救援部隊からは逃れた。サイバーはノラヒカを助け出す方法はあるというが・・・。そして、ベルズは念願の1位を手にする。これでボスとの面会を果たせるのか・・・?せっかく彼女ができても今日は向こうが忙しくて会えなかったり。結局しょうもない日を送りましたが、明日はしっかり会う約束してます。いい日になるといいなあ。
2008.12.24
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