趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

February 16, 2011
XML
カテゴリ: 国漢文
【本文】しげもとの少将に、女、

こひしさに 死ぬる命を おもひいでて とふ人あらば なしとこたへよ

少将かへし

からにだに 我きたりてへ 露の身の 消えばともにと ちぎりおきてき

【注】
・しげもとの少将=大納言藤原国経の子で、左近衛少将となった藤原滋幹。
・「露」に対し「消え」「おき」は縁語。
・きたりてへ=「来たりといへ」の縮約。

【訳】藤原滋幹少将に対して、ある女が、


という歌を作って贈ったとさ。

それに対する少将の返答の歌、


亡き骸にさえ恋しくて私は逢いにやってきたと告げよ。露のようにはかない我が身が、もし消えるのなら一緒にと約束して置いた通りに。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  February 16, 2011 11:49:23 AM
コメント(1) | コメントを書く
[国漢文] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: