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2011年02月01日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 小学2年の時、学校から帰ると、家には食べ物が何もなかった。空腹に耐えかねて、少し離れた本家の鶏小屋まで行き、卵を2個盗んで食べてしまった。それを祖父に見つかってしまい、庭まで引きずられて、そこで何度もムチで打たれた。


「大泥棒の恐ろしい子供だ。将来はきっとろくな人間にはならん」

夕方、行商を終えた母が帰ってきた。母は祖父に何度も頭を下げて謝り、私を連れて帰った。無言の母の後ろを、私は惨めな思いで歩いた。家に入ると、母は戦死した父の遺影に長時間手を合わせた後、何も言わずに外へ出て行ってしまった。

その晩、私の目の前に、蒸かし芋とお皿いっぱいの玉子焼きが出された。母が隣村から、なけなしの金をはたいて買ってきたのであった。戸惑う私に母は言った。

「ごめんよー、あんたは少しも悪くないんだよ。働きの悪い母さんがみんな悪いんだよ。許しておくれ」

 私はその時、母が泣くのを初めて見た。強いはずの母、その母が泣く、私にとってこんな恐ろしい事はなかった。そして、もう2度と、絶対に悪いことはしない、と心に誓った。

その母も今では93歳、足腰は弱ったものの、カチャーシーを踊り、カラオケを唄うのが好きな元気な毎日である。

昔から現在までの母です






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最終更新日  2011年02月01日 20時40分18秒
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