基準強度とは建築基準法で材料強度の基準とする強度で、それを基に許容応力度などを決めています。SN400では弾性が終わる降伏点がはっきりしていて、降伏点の235N/mm2が基準強度です。一方高力ボルトでは降伏点がはっきりしないので、0.2%ひずんだ点の強度、0.2%オフセット耐力を疑似的な降伏点として基準強度としています。S10T、F10Tの0.2%オフセット耐力は900N/mm2です。 S10T、F10Tの10は、最大の引張り強度10tf/cm2から取られたもので、旧基準での10トンの10を表示しています。それをN/mm2に直すと1000N/mm2となります。規格表では1000~1200N/mm2とされています。F11Tは遅れ破壊するので、実質上使用禁止。遅れ破壊とは静的荷重下で一定期間後にいきなり壊れることです。 EX 高力ボルトF10Tの基準強度は、900N/mm2である。 A F10Tの引張り強度は1000~1200N/mm2、基準強度は900N/mm2。(答 〇)