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2022.05.28
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カテゴリ: 国内ニュース
Milkywayです。                               
       20220528                          


 ウクライナ支援コンサートに行ってきた。ウクライナの民族楽器のバンドウーラを演奏しながら歌うカテリーナ・グジーさんのコンサートだ。

【カテリーナ・グジーさん】
 カテリーナさんは、ウクライナのチェルノブイリ生まれ。生まれて1ヶ月の時にチェルノブイリ原発事故が起きた。一家は発電所のすぐそばに住んでいた。だが、キーフに避難できたのは1ヶ月半後。避難先では差別を受けた。夜になったら放射能で体が光ると陰口をいわれた。学校では、避難してきた子どもたちは健康のためということで、毎日1キログラムの果物を食べさせられた。それをやっかんだ他の子どもたちは、カテリーナさんたちをいじめた。そうした苦しい日々の中、避難した子どもたちで組織された音楽団に入団。音楽や民俗ダンスを学んだ。この音楽団は、世界各地でチェルノブイリ支援のためのコンサート活動を続けていた。その一環でカテリーナさんは9歳の時初来日。日本がとても気に入った。日本に住みたい、こんなに平和で安心な国で子どもを育てたいと願ったという。そしてとうとうその願いを叶え、日本に移り住んだ、と語った。

 コンサートでは、彼女は日本の歌「ふるさと」などに交え、故郷ウクライナの歌を、時には涙もみせながら歌った。聴衆の中にもハンカチを目に当てる姿も見られた。日々ニュースでみる惨状に、想いを共にしたのだろう。

​​【日本に避難してきたお母さん】​​
 今回のコンサートが特別だったのは、お母さんのマリヤさんが出演したことだ。戦禍のウクライナから3月下旬に日本に避難して来たのだという。時には徒歩で隣国ポーランドに逃れ、そこから飛行機に乗った。どれだけ過酷な脱出だったか、下記の記事を読むと想像がつく。
​https://hochi.news/articles/20220321-OHT1T51216.html​
マリヤさんは、舞台で挨拶をし、国に残してきた二人の娘家族を案じていることを語った。故郷の歌も歌った。歌声は力強く、舞台怖じなど見せないその姿は凛としていて、ほんとうに魅力的だった。

 コンサートの締めくくりは日本語で「上を向いて歩こう」。カテリーナさんの歌に、マリヤさんも聴衆も手拍子で合わせ、会場は完全に一つに。こころが結びついたようなとても良いコンサートだった。

​【カテリーナさんの懸念】​
カテリーナさんは、現在多くの支援コンサートのオファーを受け、1日2回のコンサートをこなすこともあるとか。身体も限界に近いと語った。それでも、その歌声に衰えはなく、美しい歌声だったし、なによりも疲れをみせない舞台姿は立派だと思った。祖国の避難民への支援を続けるという彼女の使命感がそうさせているのだろう。
彼女は、一つの懸念を語った。この侵略戦争が時間と共に注目度が下がり、人々の意識から消えていくことへの懸念だ。私は彼女の想いに深く共感した。

 2月24日、その真偽さえ疑うようなロシアによる武力侵攻の映像に私たちはショックを受け、100万人単位で増え続ける避難民の姿に、何かできないかと模索した。だが、3ヶ月が過ぎ、ニュースも少なくなり厭戦気分も出てきた。それに伴ってニュースの数も減ってきた。シリア内戦やミャンマーのクーデターのときと同じことが起きそうな気配がする。だんだんと忘れ去られてしまうのではなかろうか。


​【想ったこと】​
 このコンサートではいろいろなことを考えさせられた。
私たちは世界と密接につながっている。この戦争によって発電エネルギーの原材料の輸入が困難になったせいで、電気代が大きく上がった。ガソリンも値上がりした。小麦、植物油の輸入減少によって食品の値も上がった。経済が大きく下降し始めている。アフリカや内戦が起きている国々ではさらなる飢餓が進むと国際機関で取り上げられている。

 こうしたことが起きたのは、プーチンが第二次世界大戦以後の世界の均衡を破ったからだ。世界秩序を壊したという不正義が行われたことも、忘れてはならないと思う。そして、突然住む家も仕事も生活も失った人々が、600万人以上も出て、その一人一人が困窮の中にいるということもけっして忘れてはならない。

 ウクライナが元に戻るには、何十年もかかるだろう。戦争は戦闘状態だけが終わればそれで終わりではない。例えば亡くなった人々の捜索。負傷した人々の治療と心身の後遺症の治療、住宅建設、道路、橋、交通機関、ガスや電気などのインフラの復旧、学校や病院他公共機関の復旧建設、地雷の撤去、爆弾で荒れ果てた農地の復旧、こうしたこと全てを成し遂げなくてはならないからだ。膨大な時間がかかる。例えば1991年の終戦後のカンボジアは、いまだに地雷撤去を続けている。
ウクライナではこれから先、何十年も要するだろう。

 一方日本では、プーチンによる侵略戦争に伴って、これからは武力に頼らなくてはと、防衛費を一気に増大させた。物価が上がり生活は苦しくなる上に、増税が起き、社会保障が低減していくだろう。戦争を起こさないあるいは回避する知恵、方策、学問振興、外交努力という議論が起きないのはなぜだろう。

 ウクライナ問題は、平和ボケだった日本人の目を覚まさせた。
日本人は、ウクライナへの注視を続けなくてはならない。
自分たちのこれからの生活に直結するのだから。

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最終更新日  2022.05.28 12:51:04
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