謎作家・船沢荘一「鵡鷺愚《ぶろぐ》」1.0

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2006.06.03
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『キャプテン翼』に出てくる 「南葛市」
実在する と思っていたやつ、手を挙げろ!

(゚o゚三゚o゚) ……あれ、誰も挙げてないぞ。
もしかして、 俺だけ?

伊豆の極上わさびを使った「サビの握り」が食べてみたい、船沢です。m(_ _)m



最近、なんだか静岡方面の読者が多いなと感じてきたので、
今回は 「静岡県」 をフィーチャー。

……いや、「 チャフィー 」じゃなくって(笑)。



お茶とうなぎ、わさびの産地として知られ、
有数のサッカー王国でもある静岡県。

古くから江戸(東京)と名古屋、加賀(金沢)を結ぶ交通の要所として栄え、
また富士山や熱海、浜名湖などを擁することから、観光の拠点としても
大きく発展を遂げてきました。

さらに山間部の伊豆高原を背にする一方、開けた沿岸部には焼津港があり、かつおをはじめとする魚介類の産地としても知られています。

海の幸と山の幸に恵まれ、交通の便もよく、 
中央集権型の都市とはまた異なる 「何でもあり」の街 、それが静岡なのです。

ところで、地方から発信され、一気に全国区に広がって、
高い認知度や人気を得た商品ってありますね。
ご当地ラーメン、スープカリー、もつ鍋、本格焼酎……。


では、 当初から全国展開を視野に入れて開発される商品の場合、
真っ先にモニタリングテストに選ばれる地域
って、どこだか知ってます?

そう。 静岡県 を中心とする、東海エリア です。


それはなぜか?


前述のように、静岡は古くから交通と観光の拠点として発展してきました。
いわゆる「ハブシティ(車軸都市)」です。
そうすると、方々(ほうぼう)から人々が大勢やってくるわけですが、
当然、考え方も、味に対する好みも違います。


一般に、関東以北は土壌にミネラル分が多く、それゆえに水も「 硬水 」で、
野菜や魚を煮ると味が負けてしまう。
また、温帯湿潤気候の特徴を色濃く持つ土地柄ゆえ、
夏場は蒸し暑く、発汗量が増えるため、
ナトリウムやカリウムなどを摂取し、代謝をコントロールしなくてはならない。
そこから、 しょうゆやみりん、塩を使った、濃厚な味付けの料理 が発展してきたとされています。
たとえば、煮付けやおでん、江戸前そば、寒干し、塩蔵による発酵食品(塩辛やぬか漬けなど)といったものです。

反面、冬場は降雪量も多く、日照時間が短い、寒冷な気候となる。
すると発汗量が低下し、さらに体内の熱産生のためにエネルギーを大量に消耗します。
事態の打開のためには、温かいものをたらふく食べたい。しかし、調理に使う光熱費は節約したい……。
このことから、囲炉裏や焚き火でも調理が可能で、器具も少なくて済み、多人数でも量を多く食べられる料理法、
すなわちエネルギー源となるでんぷんや脂質、アミノ酸やビタミンを、汁ごと温かいまま摂れる、
鍋料理 が生まれました。


一方、関西では土壌に石灰質などが多く、ミネラル分が濾過された「 軟水 」が採れる。
そのまま飲んでも味気ないが、お茶を淹れるのに最適なだけでなく、
料理に使うと、野菜や白身魚がおいしく感じられることがわかった。
これなら、わざわざ調味料で、味をごまかす必要もない。
それに、関東に比べると気候も安定しており、あまり塩辛いものを食べたくならない。
そこで、 塩分を控え、濃厚なだしを効かせた、素材の持ち味や彩りを活かす料理 が発展してきたといいます。
お吸い物や関西風うどんなんかは、まさにそのものですよね。


言い換えるなら、
関東以北は 「塩としょうゆと鍋(=濃味)の文化」 であり、
関西以南は 「だし(=薄味)の文化」 だといえます。


ということは、静岡の旅館や食堂は、この両者の味覚を満足させることのできる、
中間的な味の料理を作らなければならない。
もし、このハイレベルな要求に応えられなければ、旅人たちはこの地を素通りし、
街はたちまち寂れてしまうでしょう。

塩辛くてもダメ。淡白では味気ない。でも、だしはきっちり効かせなくては。それでいて、万人に好まれる、この地だけの「売り」も必要だ……。

かくして静岡の料理が独自の進化を遂げ、
同時に味覚やパラダイムが均質化していったのは、むしろ当然の流れといえます。
スピードとパフォーマンスを両立させるために開発された調理技法、
いわゆる 「熱海の煮米」 なんかは、その際たるものでしょう。


そうです。もうお分かりですね。
関東・関西・北陸の中間地点に位置し、モノや味覚に対する好みも中立的
静岡県の人々は、まさに新製品のモニターとしてはうってつけなのです。


言い換えれば、
「静岡人を満足させることのできた商品は、全国どこでも売れる」
ということになります。


全世界に向けたトレンドは、中央都市である東京・名古屋・大阪・京都から発信されます。
しかし、国内に通用する――国民の"文化"を左右する日本のトレンドは、
ここ、静岡から生まれているのです。


………… なんだかすごいぞ、静岡!


ああ行きたい。静岡に行きたい。新鮮うなぎの白焼きを食うために。

今回はこんなところで。ではまた。m(_ _)m






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最終更新日  2006.06.09 22:12:30
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