コチュとマヌルの奮闘記

コチュとマヌルの奮闘記

言葉の国 韓国



韓国語を学んで、ある程度日常会話ができるようになっても、やはり文化習慣の違いで戸惑うことがよくあります。

私は結婚してから最初は義父母と同居をしていたのですが、韓国では日本のように「以心伝心」という言葉は通じないような感じがしました。
どちらかといえば、「思ったことは全て言葉にする。」というのが韓国の文化のようでもあるなぁって。

韓国に来て間もない頃は、「なんだか言わなくてもよさそうなことまでいちいち言わなくてはならないのかな???」と面倒くさくなることさえありましたよね。

例えば...

義母に「エミヤ~!(子持ちのお母さんのこと)」と呼ばれて、
「ネ~!(はい!)」と返事をするだけではだめなんですね。

日本ではこれでOKだけど、韓国では「ネ~!オモニム!(はい!お母さん!)」といった具合に返事をした方が好まれますね。

食堂などでもお客さんが店員を呼ぶと、店員は「ネ~!カムニダ~!(はい!行きます!)」って感じで「はい!」という返事だけでなく、その後に自分の意思を表す言葉を付け足して言うのをよく耳にします。

電話の応対でも
私が友達に電話をかけるとします。そして友達の義母さんが電話を受けたので「Mさん、いますか?」と聞くと、「はい、います。」と答えます。

日本だったらこの対話だけで友達に電話を代わってくれそうなものだけど、
韓国ではこの対話の後に「では、Mさんに代わってください。」とここまで言わないとなかなか代わってもらえないものなんだということを知りました。

「はい、います。」と言われたので、私が何も言わず電話を代わってくれるのをずっと待っていると、「何か用ですか?」と聞かれてしまったことに驚きました。何だか電話をかけてはいけなかったのかしら...と錯覚するくらい...

う~ん、「電話を代わってください。」といちいち言わないとだめなのか...と韓国で生活し始めて間もない頃の日本人は誰でもそう思うに違いないと思いました。

とにかく...「言葉の国」なのですね...

最近でも自分の娘との対話の中で「あ~、私はまだまだ日本人なんだな。」って思わされることがありました。

娘が学校に行くのに挨拶をするのですが「お母さん、行ってきます~!」というので私がよそごとをしながら
「は~い。」とだけ返事をすると、娘がまた繰り返し「お母さん、行ってきますぅ~~!!!」と言うではないですか?!

その時、初めて、「あ、そうだった...」と思い出し、
「はい、いってらっしゃい^^」と言うと、やっと娘は出かけたのでした。

娘はしっかり韓国の習慣が身についているのに、母親である私はまだまだ日本の習慣が身に染み付いていて「はい。」とだけ返事をしていたのでした。

このような違いは韓国で生活をしているといくらでも遭遇します。
この内容を読んで、このような違いがまだわからない、感じられないという人はまだまだ修行が足りないか、韓国人と対話する機会が少ないかだと思います。


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