南風一の世界

南風一の世界

2004/12/03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
以下の文章をあるところに掲示しました。
オレンジレンジ「花」の嘘         南風一

近頃オレンジレンジの「花」をよく耳にした。
この歌を聴いたとき、ピンと来るものがあった。確かに同じ想念だった。しかし、そこに
は嘘があった。その嘘というのは、若者に受けがいいように、別れた恋人のことを歌って
いるにもかかわらず、相変わらず図々しく生まれ変わっても恋人のそばで花になろうと歌
っている矛盾である。想像上は、男が別れた女のことをまだ恋し続けているということで
、女性にとってそういう状況は極めて気持ちがいいだろうし、男たちにも過去の恋人のこ
とを思い出したりして自己投影しやすいということがある。


分の方から恋人から去って行ったのならば、恋人のことを生まれ変わっても恋人のそばで
花になろうと思うはずはないし、また、もし相手の恋人の方が男から去って行ったのなら
ば、去っていくような女のそばで生まれ変わっても花になろうと思うほどお人好しな男は
いないということである。

結局、オレンジレンジの「花」は聴く者の耳には心地よく聞こえる歌詞だが、その歌詞が
表現するような男も女もいないということである。そこに嘘がある。

なぜ私がその嘘に気付いたか?それには理由がある。実は、オレンジレンジの「花」には、
二つの相矛盾する想念が混在しているからである。
まず第一の想念とは、「夢みたいに君に出会えたキセキ」という言葉で表現される一番目
の恋。そして第二の想念とは、「生まれ変わってもあなたに逢いたい」という二番目の恋
である。

終わったとしても、出逢い自体はほとんど確率的には有り得ないこととして別れを積極的
に肯定していきたいという気持ちがある。それに対して、二人の関係を「生まれ変わって
もあなたに逢いたい」と表現する場合、たぶんに未練たっぷりなのである。二人の関係が
うまく行かなかったから、生まれ変わったときこそもう一度あなたに逢って今度こそうま
く行きたいという恨めしさである。


められる余地があるが(いわば、恋しているといってもまだ余裕がある)、それに対して
第二の恋は諦めようにも諦めきれない(いわば、いつまでたっても忘れられない)恨めし
さ100%の怨念なのである。通常、一人の相手に対しこの二つの感情を同時に持つこと
は考えられない。恋人には、忘れようと思えば忘れられる恋人と、忘れようにも忘れられ
ない恋人の二種類しかない。オレンジレンジの「花」の歌詞では一人の君に対して同時に
この相矛盾する感情を表現しているから、嘘がある。つまり、実感から離れた作り物の詞
ということである。

では、二つの想念を何処から引っ張ってきたのだろう?実は、ここから先は私の推測であ
る。推測ではあるが、以下を読んでもらえば、私の推測がまんざらでたらめでもないと納
得されるだろう。オレンジレンジの「花」という歌詞は私の詩集の詩と言葉も想念も非常

によく似ている。ただし、惜しむらくは、私の二つの詩集では全く別の女性に対する詩が

オレンジレンジの「花」では一つになっている。私にとって、二人の女性は確かにどちら
も恋人ではあったが、二人に対する思いは全く異なっていた。その異なる思いを一女性に
合体させてしまったところにオレンジレンジの失敗があった。

以下の文章は、ある会社のホームページのフォームから実際に送ったものである。平成1
6年11月23日に送ったものだが、およそ10日が過ぎても、送った先の会社からは何
の連絡もない。
なお、以下の文章中の私の詩集「雨の約束」、詩集「異国のお姫様」はいずれも、e-ペ
ンギンで読むことができます。
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ソニーミュージックエンターテインメント御中

(引用した私の詩に漏れがあったので追加しました。第3回目の訂正メールです。)
私は、ペンネームが南風一(みなみかぜ はじめ)というサラリーマン詩人です。
本名:○○△△。住所:〒999-9999○○市△△町9999-99。
貴社がCDを出されているオレンジレンジの「花」という歌詞は、私の持つ複製権を侵害
していると思われます。(著作権法第21条:著作者はその著作物を複製する権利を専有
する。)具体的に申しますと以下の詩は私がインターネットで公開している詩です。詩
「4.君」、「24.意地っ張り」、「23.蜘蛛」は詩集「異国のお姫様」に所収、詩
「16.きみに会えても会えなくても」、「35.きみの笑顔」、「22.笑顔」、「3
9.以前だって」、「4.秋」は詩集「雨の約束」に所収です。
複製権侵害の要件は、判例では「同一性」と「依拠したこと」が必要とされています。
オレンジレンジの「花」という短い歌詞の中に、これだけ私の詩と同一の言葉や想念が重
なるものでしょうか?著作物の一部であっても、著作物としての価値がある部分の複製は
複製権の侵害となります。
ご判断は、貴社の誠実な調査にお任せしたいと思います。
なお、私の上記詩集はホームページでは2002年から、不特定多数の読者向けには、2
003年9月から作品市場(http://www.sakuhin-ichiba.com/index.html)で詩集「雨の
約束」を公開し、2004年2月からe-ペンギン
(http://www.e-penguin.net/ranking/index.html)で詩集「雨の約束」を公開し、20
04年6月からe-ペンギンで詩集「異国のお姫様」を公開しています。e-ペンギン及
び私のホームページ(http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/4377/index.htm)
では現在も詩集を読むことができます。
YAHOOで「南風」という言葉で検索すれば、私のホームページが表示されますが、同
時に沖縄県南風町とか南風通信とか南風荘とか沖縄ゆかりのホームページがヒットします
。○「郷里の海」という詩は私のホームページの詩集「メッセージ」の中の詩です。

○「君」
花を見るように
君を
飽かず眺めていたかった

○「きみに会えても会えなくても」
昨夜 きみに手紙を書き始めたけれど 途中でやめにした
きみに望むことも 自分に望むことも 実は何にもないことに
気付いたから
今日 仕事から帰るときに まだきみの車が駐車してあるのを見て
思った
きみに会えても会えなくてもいい
そんなことは ちょっとしたタイミングのすれ違い
そんなことより きみの車が見えなくなる日がきっと来ること
あるいは 私が今歩いている道を歩かなくなる日がきっと来ること
どちらが先になったところで きみと私は会えなくなる
そう考えたとき ほんの偶然の巡り合わせで
きみと私が会える日がある
それ自体奇跡のようなことなのに それ以上一体何を望むのだろう? ってね
きみに会えても会えなくても
きみに会える日があることが幸せ
そんなことに気付いたよ

○「意地っ張り」
きみと出会うのが今だったら
と思う
きみが18才
俺が19才
「結論は急いじゃいけないと思うの」
そのときは逃げ口上に過ぎないと思った
今思い返してみると当たり前過ぎる言葉だった
「あなたの思い通りにできると思ったら大間違いよ」
そっちがそう思うなら上等じゃないか
こっちから願い下げといこうじゃないか
そういって自分だけ粋がって
悲劇のヒーローになったつもりで きみから去っていった
どれもこれも 今から思い返せば
きみの言ったことが正し過ぎるほど正しかった
あのころ 俺の目にきみの姿はただ生意気にしか映らなかった
「四の五の言わず 好きだったら付いて来ればいいのさ」
どちらも意地っ張り
お互いに背を向けた
きみと出会うのが今だったら
・・・
やっぱり 同じことを繰り返しているのかな

○「きみの笑顔」
会えなければ会えないで
別にどうということはない
そのうちきみの笑顔が消える日が来ても
なるほどそういうこともあろうと思うくらいかな
いずれにしろきみの笑顔は永遠に続かない
偶然にきみの笑顔に出会うときがある
それだけで十分だと思いたい
きみの笑顔の意味を詮索するのはやめにしよう

○「笑顔」
数十年ぶりに顔を会わせた小学校や中学校の同窓生のように
ただ「会えたこと」が嬉しい笑い
きみも僕も最初はそうだったよね
そんな笑顔がずっとずっと続いていたら
楽しかったのにね・・・

○「以前だって」
以前だって きみを知る前から生きていた
きみを知った後だって 無頓着に生きてきた日の方が多かった
これからは 再び以前に戻るだけ
無頓着に生きる期間がちょっと長くなったと思えば 何の変わりもないさ
以前だって 生きていた
これからも生きてゆく
それだけのこと

○「秋」
僕たちは傲慢だから 
楽しいことなら ずっと続いて欲しい と思う
悲しいことは さっさと忘れたい と思う
でもね 長かった夏の日が急激に短くなるように
田んぼの稲がいつかしら穂をたわわに実らせているように
じっととどまっているものなんてないんだよ
雲がどんどん流れて行くように
僕たちもどんどん過ぎ行く
さあ 何処へ流れ着くのか いつまで流れて行くのか
そんなことは 僕たちの知るところじゃない
楽しかった記憶
悲しかった記憶
それだけあれば 十分さ

○「蜘蛛」
蜘蛛は糸にぶら下がって空を飛ぶ
遠くへ行きたくなったら 糸を伸ばして風に乗ればいい
ふわり ふわり 風に揺られて
さて何処に到着するのか
蜘蛛にも分からない
誰にも分からない

○「郷里の海」
波が打ち寄せては くだけ散る
白いあわを残して
くだけては また 打ち寄せる
はるか彼方の沖合には
海と空が溶け合う曲線が延びている
そこに 達するためには
どのくらい進めばいいのだろう
空には
頂上にのぼりつめた太陽が輝く
いつまでも そのままであれば
楽しいのに・・・
泡のように消え去ってしまった日々
もう十数年の間 顔を合わせない幼馴じみたち
散り散りになって
会えないことにさえ 慣れっこになった
幼馴じみの 幾人かは
海を越えて 向こうへ渡ったことだろう
また 幾人かは
生まれた土地に 同じように
暮らしているのかも知れない
彼らのすべてに
等しく広がる 青い空
この空をたどって行けば
見おろすことができるのだろう
散り散りになった 友人たちの住む
街や町・・・

○オレンジレンジの「花」
(著作権の関係でここには全歌詞を引用できません。インターネットURL:
http://www.usen.com/chart/jpop/lyrics/orengerenge7.htmlを参照してください。)





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Last updated  2004/12/04 01:05:40 AM
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