東京 南風一
地下鉄に乗るためにエスカレータに乗った
ずらりと並んで降りてゆく人
その横を駆け降りる人
反対側を ずらりと並んで上がってくる人
その横を駆け上がる人
どの男も どの女も
誰かに似ているようで
誰にも似ていない
人ごみの中では
みんな 人であって 人でない
次から次にエスカレータに運ばれてゆく もの!だ
みんな 顔があって 顔がない
俺が俺であること
きみがきみであること
きみも俺も希薄
そんなことを考えることすら馬鹿らしくなる街
俺がきみを愛したこと
きみが俺を待っていたこと
それって 全部何だったのかな?
(詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。
購入は、 こちらからどうぞ
詩が良かったと思う方は
人気blogランキングへ
亡くなった人の話 2025/11/19
小さな棘の行方 2025/11/19
一歩ずつ進むということ 2025/11/18