乙女心と秋の空 南風一
久々に電話して
(俺が)結婚した旨を伝えた
なぜ?ってそういう関係だと思っていたから
そしたら
きみは怒り出した
ちょっと待ってくれ
俺はいつもきみが会社で憧れているという男性との話の
聞き役ばかりだった
彼との関係がうまく行かなかったら
そのときは俺の方に戻ってきてとは言ったけれど
きみが彼との恋の成就を諦めるとは決して思っていなかった
それなのに
俺が結婚したと伝えた途端
「騙されるところだった」
「よく私のところに電話をかけて来れたものね。奥さんに恥ずかしくないの?」
「二度と架けて来ないで!」
その後彼女と彼との関係がうまく行ったのか
それとも彼女は別の男性を見つけたのか
そんなことは知る由もない
それっきり
もうきみの電話番号も居場所も忘れてしまった
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