南風一の世界

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2022/06/26

運命の出会い

テーマ： ☆詩を書きましょう☆(8768)

カテゴリ：詩

　出会いの不思議　　　南風一

妻と何気なく昔の話をした
高校２年のとき
（妻となる女子学生は）
休憩時間に教室横の廊下に出て友だちと何気ない話をしていた
その横をちらりと見て通り過ぎたのが俺
妻もその時のことを憶えていた

そのときは
「落ち着いた美人の髪を長く伸ばした女の子がいるな」

その女子が後年妻になる女性だったとは予想もしなかった

その後も高校を卒業するまで
その女子と俺は特に話すこともなく
付き合うこともなかった

妻の方は現役のとき
姉が先に入学していた他県の大学の薬学部の入試を受けたが
試験日前からの食中毒が災いして
試験に落っこちた
結果　地元の大学に残ることになった

俺は最初から浪人を決め込んでいたから
幸いに地元に残ることになった妻のことを思い出して

その後付き合いが始まった

妻の災いが俺には福となって出会いが生まれた
もし妻が首尾よく姉の入学していた他県の大学へ合格していたら
多分その後妻と俺が付き合うことはなかっただろうし
後年結婚することもなかっただろう

一家５人が地元にＵターンすることになって
俺は職業人生を田舎社会で送ることになった
当初大学へ進学して郷里を出たときは
まさか地元にＵターンするとは想像もしなかった

高校２年生の妻となる女子の存在を認めてから
４４年の時を経て
もし偶然の出会いがなければその後の生活もなかった
それからすれば
出会いは不思議

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