楽しい南の島

あら、素敵なカゴ! その正体は?

『あら、素敵なカゴ! その正体は?』

一番欲しかった布を手に入れ、
ホクホク顔の私。

まどちゃんに、長時間付き合ってもらったので
お茶をご馳走する事にした。
「それじゃ、行きたかったお店があるんだ~。」
まどちゃんに連れて行かれたのは、ヨーグルトやさん。

乳製品は、ニュージーランドから輸入されてるんだって。
それは、きっと美味しいに違いない。期待大である。

フルーツヨーグルトとお決まりアクアを注文した。
今気がついたけど、フルーツヨーグルトって果物入ってるんじゃない。生の果物、食べてたのね。
なんだよ~。

ヨーグルトはコクがあって、とってもおいしかった。
日陰で休んだから、元気も出てきた。

「ねぇ、ぺこら、向い側のお店行ってみたいんだけど。」
もちろん、行くよ!
だって、付き合ってもらったんだもん。
それに、そのお店もなにやら妖しげ…。

全面ガラス張りの正面。
明るい店内。
ちょっと、さっきとはエライ違いだわ。

ここは、雑貨屋さん。バッグも売っているらしい。
手編みのカゴも多数取り揃えてある。
私は、カゴ類に目が無い。見ると欲しくなる。

カゴは荷物になるから、旅先では購入禁止物品の最たるものに指定されている。

って、自分でそう決めているの。
決めている筈なの。
多分決めている。
決めていたっけ?
決めたかもしれない。
決めていたかな~?

フラフラと、棚の上に飾ってあるカゴに、吸い寄せられる。

細い繊維で編んである。
ほとんど黒といっていい、濃い茶色と飴色の組合せで
菱形の模様になっている。

カゴの上部に皮ひもが通せるようになっていて、
背負うことが出来る。

衝動的に、手を伸ばすと
「これ下さい。」
と言っていた。

まどちゃん、唖然である。

値切るのは忘れずに、ちゃんと安くしてもらった。
ウキウキ! 嬉しくて頬ずりをしてしまうほど。

ちなみに、このカゴもアンティーク。
「アンティークのカゴって、使い古しじゃないの?」
なんて、まどちゃんったらヒドイわ!
でも、そうとも言えるな~。

他のお店で、同じ形の新品を売っていたけど、
買った方のが、作りが丁寧なの!
目が細かい感じかな。

それにしても、何に使ったカゴなのかな?

ホテルに帰ってから、中をよく見てみた。
キラキラ、光るものがくっついている。

んんん? 何?
「ひえええええええええ!」

それはね、魚のウロコだったの。
漁師さんが、捕れた魚を入れるカゴだったみたい。

クンクン。急にニオイを嗅いだぺこら。
なんだか魚臭い気がしちゃうな~。


仰天!! テイクアウトの晩御飯。


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