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Bar UKからのお知ら… うらんかんろさん

2007/08/22
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カテゴリ: 雑感
朝青龍がうつ病で引きこもり状態になっている件で、今朝の毎日に精神科医の香山リカ氏が言っておられた。

精神の病気というのは確かに存在する、そのことが認知されるようになったのはよいが、最近は、何でも精神の病気と捉えてしまい、例えばちょっと仕事にやる気が出ないというだけで、精神科医に相談に来る人が多すぎないか、と。

仕事にやる気がどうしても出ないときは誰にでもある。私にでもある(二日酔いのときとか)。中には本当に病気の方もいるだろうけど、その多くは、自分の力で克服されるべきものだと思う。
(こういった話はちょうど1年前にも書きました。 過去の記事

朝青龍の問題については、香山氏は、
謝罪して相撲協会の処分を受け入れた上で、改めて出直すというのが本来とるべき道なのに、朝青龍のやったことは精神科医の診断を受けることだった。医者が「病気」だと言えば、周りが何も言えなくなってしまった、と指摘する。

ここから先は私見ですが、
たしかに、精神の病気だと言われてしまうと、それ以上に何も言いにくい風潮がある(私はそれがむしろこれらの病気に対する偏見を助長していると思う)。


私にも何度か経験があります。
ある人が不祥事を起こす。将来、民事事件や刑事事件に発展して責任を問われる可能性がなくもない。
そのときにすべきことは何かというと、迷惑をかけた相手がいるなら謝罪し賠償する。ことが刑事事件であれば捜査当局に自首する。これは誰にでも明らかなはずです。

ところがある人は私にこう尋ねる。
「私は今、精神的にまいっていて、どこかおかしいかも知れない。まず先に病院に行ったほうがいいと思うのですが」と。

精神的に病気であると言われれば、たとえば事件が大っぴらになっても新聞報道に名前は出ない、刑事事件になっても罪が問われない可能性もある(刑法39条です)、そういった効果を狙っているわけです。
事件を起こす人の心の中は、それはたしかに正常ではないかも知れない。しかしそれが医学上の精神障害に該当するのは稀でしょう。「病院に行ったほうがいいかも知れない」と弁護士に相談するという合理的計算ができている点からしても、その人は病気ではないと思う。

このように、精神の病気は「利用」されることがある。朝青龍が本当に病気かどうかはともかく、天下の横綱ですらこういうことになってしまったので、今後この傾向が強まるのではないか、そしてそれが本当に深刻な病いを抱える一部の人への偏見をまた助長するのではないかと、それを懸念します。





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Last updated  2007/08/22 08:11:55 AM


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