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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2007.09.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
牧野さんがコメントで子どもの頃は分解をよくやっていたと書いて下さいました。


だって、どういう仕組みでそれが動いているのかと言うことが気になるでしょ。私は、仕組みが分からないと不安なんです。だって、もしかしたら一見ただの洗濯機を装っていても、実は“トランスフォーマー”だったりして・・・なんてことはありませんけど、とにかく気になるのです。

さらには機械だけでなく、自然の秩序などに関しても仕組みが知りたかったのです。だから、物理学科を選んだわけです。

でも、家内は“何でそんなこと気にするの”と言います。
“機械は使い方が分かればそれだけでいいじゃない”と言います。

でも、そういうことに興味を持つ人がいるから機械が発明されるわけですよね。

でも、その一方で私は政治や社会にはほとんど興味がありません。
政治や社会にも秩序や構造はありますが、そういう仕組みには興味がないのです。


音楽は分かりませんが、自分で絵を描くようになって絵の構造や仕組みに関しては興味を持つようになりました。

そういう風に見ていくと、私達の生きている社会や自然にもすべて秩序や構造があって、それを支えている仕組みがあるということが分かります。
そして、人によってどの方面に関心を持つのかは違いますが、どの分野であろうと深く学ぶためにはその世界の秩序や構造について知る必要があるわけです。


花が咲くのも、ビルが出来るのも、音楽が出来るのも、みんなその構造や秩序を持っているからです。

そして、それを理解し、それを積極的に使うことができる能力を持つことで人間は文化や文明を持つことが出来るようになりました。

でも、ここから先がポイントなんですが、 その秩序や構造といった仕組みはつながりの中で見ていかないと見えてこないものなのです。 そのつながりを支えているものが秩序や構造といったものなのですから。
稲の生長と土と天候をつながて見ていく時、昨日の稲の状態と今日の稲の状態をつなげて見ていく時、そこに秩序や構造が見えてくるということです。
リンゴの落下と重さや大きさと地球とをつなげて見ていく時に“重力”という宇宙を支える構造が現れてきます。

人間のからだも分解(解剖)してしまってはつながりは見えてきません。当然、生命の仕組みも見えてきません。

文章の構造を読みとる時にも、一語一語、一文一文をつなげて理解していかないことには構造を読みとることはできません。文章をバラバラにして読んでも構造は理解できないのです。構造が理解できなければ、当然作者の言いたい文意も読みとることが出来ません。


そして、文意を理解することは漢字が読めること、単語の意味が分かる以上に大切なことなんです。

なぜなら、漢字も単語も辞書を引けば意味が分かりますが、文意は自分の力で理解する以外にそれを知る手だてがないからです。漢字や単語は文意を表現するための道具に過ぎません。

人の話を聞いていても、“相手の言っていることが理解できる”ということと、“相手の言いたいことが理解できる”ということの間には雲泥の差があります。
相手の言っていることは相手の言っている言葉の意味が分かれば理解できます。
でも、“相手が言いたいこと”は、言葉の意味が分かるだけでは分かりません。

その言葉がどういう状況の中で、どういう他者とのつながりの中で語られたのかという全体の構造の理解がないと理解できないのです。

今の子どもたちには、“生きた言葉”を学ぶ場がほとんどないのですからそれも仕方がないことなんですが、でも、それではその子どもたちが社会に出てから子ども本人も、また受けいれる社会も困ったことになります。
(ねえ、美鈴さん)

そして、相手の言いたいことが理解できないので言葉だけに反応したやりとりになり、時には揚げ足取りに終始した話し合い(言い争い?)になってしまうわけです。

でも、“つながり”は目には見えません。
つながりは“見る”ものではなく、“観る”ものなのです。
それは、文章の行間と同じです。
文章は見ることが出来ても、文章と文章をつないでいるものは見えないのです。それが“行間”です。
ですから、行間を読むことが出来ない人は長い文章をつながりの中で読むことが出来ません。当然、構造を理解することもできません。

でも、人間はそのつながりをあまり見ようとはしないのです。
花を見ます、葉っぱを見ます、幹を見ます。言った言葉を聞きます。
でも、花や葉っぱが幹にどのようにつながっているのか、言葉と言葉がどのようにつながっているのかを見る人は少ないのです。

みんな部分はしっかりと見るのですが、その部分と部分がつながっているところには興味がないのです。
でも、それを見ようとしなければ構造の理解は出来ません。





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Last updated  2007.09.28 19:53:11
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