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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.08.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日、rei-mさんからのコメントの返事に書いたように、本来「子育て」とは子どもの“自分育ち”つまり、「子育ち」を支えるものだったのではないでしょうか。

環境を整え、そして共感し、励まし、生活を共有していれば親が頑張らなくても子どもはちゃんと育ってしまいます。子どもの成長の主役はあくまでも子どもだからです。どうも、そのことが忘れられてしまっているように感じるのです。

「子育て」という言葉では“親”が主役です。だから、子どもが事件を起こすと親の責任になります。子どもがお店などで騒いでいると親のしつけをなじられます。でも、実際には子どもの育ちでは子どもが主役ですから、注意する人はお母さんにではなく、当の子ども本人に注意すべきなんです。
親がいくら叱っても叱られなれている子どもは平気で無視します。親が叱っていないから子どもが暴走するのではなく、多くの場合叱りすぎていることの方が多いのです。
ですから、お母さんに責任を求めてしまうと逆効果になってしまいます。お母さんは叱ることしかできませんから。

そんな子でも他の人に注意されると素直になるのです。ただし、親がその他人からの注意を好意的に受け入れない時には、子どもは他人からの注意も無視するようになります。お母さんが、“うちのしつけに口を出さないでください”という反応をすると、子どもは親の言葉も他人の言葉も無視するようになります。

親の役割と地域の大人や学校の先生の役割は異なります。親の役割はあくまでも子どもを守り人間としての基礎を育てることです。これは理屈ではなく、実際に子どもがそれぞれに対して求めているものが違うのです。

子育てにおける父親と母親の役割は社会が決めるものではありません。子どもが決めるのです。ですから父親と母親が同じことをしても、子どもは異なったものを学び、吸収します。同じ“おんぶ”でも、“お母さんのおんぶ”と“お父さんのおんぶ”は同じではないのです。

実際にはこれは生物学的な問題なんです。それを大人は大人同士の社会的な問題にすり替えてしまっているから話がおかしくなって、問題が見えてこないのです。



だから、子どもが保護を求めてきた時には保護を与えるのがお母さんの役割です。少なくとも子どもはそのように神様から教えられてこの世界にやってくるのです。
この場合でもあくまでも主役は“子ども”です。大人は子どもが求めているものを与えるだけです。

でも、子どもが保護を求めてきた時、他のお母さんの目を気にして無視したり、逆に叱ったりしてしまうと子どもは“裏切られた”と感じます。そして孤独になります。
子どもが“幼稚園に行きたくない”という時、お母さんに心の保護を求めているのです。ただしそれは、“じゃあ行かなくていいよ”ということではありません。“苦しいことがあったんだね”などと共感することが大切なんです。 子どもの心は“共感”によって保護されるのです。 決して言いなりになることではありません。

実際に幼稚園に行くか行かないかはその共感をベースにしてその時の状況に合わせて考えるべきことです。

物理的な保護はお母さんでなくても誰でも出来ます。でも、特に幼児の場合“心の保護”はお母さんにしかできないのです。子どもがお母さんにしか“心の保護”を求めないからです。

子どもは親から勉強ではなく、生活の知恵、生きる知恵のようなものを学ぼうとします。ですから、そういうものを与えようとすると子どもは素直になります。でも、子どもが求めていないものを教えたり、伝えようとすると子どもは拒否します。ただ、9歳を過ぎた子なら演技でごまかすかもしれませんけど。

そのように子どもは自分の成長に必要なものは誰に、いつ、どのような状況で求めたらいいのかということをちゃんと分かっているのです。だから、周囲の大人はそんな子どもの状態をよく観察して、子どもが求めてきた時にちゃんと応え、与えてあげればいいのです。そうすれば、子どもは自分の力で成長していくのです。

ただし、生活や地域の中から体験の多様性が消えてしまった現代では、親が意識して子どもが多様な体験ができる場や環境を作ってあげる必要があります。そうでないと、現代では子どもは自分の育ちに必要なものを求めることすら出来なくなってしまいます。

このようなことを考えていく時“子育て”という言葉の意味も変わってくるのではないでしょうか。


頑張って子育てしている皆さんは一度子育てをやめてみたらいかがですか。
そして、ただ子どもと一緒に楽しく生活することだけを考えるのです。そうすると子どもが何を求めているのかよく見えてくるはずです。そして、それに応えているだけで子どもは勝手に成長していきます。

子育てなんかしなくても子どもはちゃんと育っていくのです。しつけも親自身がきちんとした生活をしていれば次第に親を見ながら学んでいきます。子どもはお母さんと同じことをしたがるものですから。

公園でトラブルを起こしたら、他のお母さんにお願いして叱ってもらったらいかがですか。お母さんが叱るよりずーっと効くはずです。

勉強をしない時には先生が叱ればいいことでお母さんが叱る必要はありません。そんなことしても子どもは勉強などしません。子どもは保護を与えてくれるはずのお母さんにまで叱られてしまったらよけいにやる気がなくなるものです。



決して、大人の思い通りに子どもを育てることが“子育て”ではありません。
それは絶対に失敗します。





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Last updated  2008.08.07 07:22:02
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