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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.11.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
天然堂さんが奥さんに

実はワークをやっているとそういうお母さんが結構いるのです。子どもの頃のことをよく覚えていないのです。覚えていても特別な感情を伴わないただの出来事の記憶として残っているだけの人もいます。

以前、ある勉強会で「子どもの頃楽しかった遊びなどを教えてください」と聞いたところ、「随分昔のことなので覚えていません」というお母さんが多数いて非常に驚いたことがあります。ちなみに、お年寄りではありませんよ。30代前半の若いお母さん達です。

でも、その一方で50代、60代の人でも昨日のことのように子どもの頃の楽しかった遊びを語ることが出来る人もいます。もちろん、若いお母さん達にもいっぱいいます。そのように色々な人から子どもの頃の想い出を聞いているとそこに一つの共通点があることに気付きます。

まず、子どもの頃のことを生き生きと覚えていて、生き生きと語ることが出来る人は、大人になった今でも生き生きとしているということです。
次に、その内容は自然の中で遊んだこと、仲間と一緒に遊んだことばかりだということです。私の場合はそれに加えて、色々なものを作って遊んだこともよく覚えています。何を作ったのかということまで覚えています。

その一方で「部屋の中でテレビばかり見ていました」、「一人で遊んでいました」というのはどうも記憶に残らないようです。「家の中で遊んでいることが多かった」ということまでは思い出せるのですが、細部が出てこないのです。そして、情報としては想い出すことが出来ても、感情が動きません。

でも、子どもの頃のことを生き生きと語ることが出来る人は細部までちゃんと覚えています。風景や手触りまで思い出せるのです。それと同時に、その時の感情までよみがえります。だから生き生きと語ることが出来るわけです。



また、その感覚はからだや手に意識を向けることで働き始めます。泥団子を作るだけでも感覚が働き、感情が動き出すのです。そうするとそれが記憶となって残っていきます。

先日、「人間は太古からからだで学んできた、知識で学ぶようになったのはつい最近だ」というようなことを書きましたが、人間はもともとからだで学ぶようにその心とからだの構造が出来上がっているのです。(言葉も耳で聞くように出来ています。文字で言葉を読む能力は最近目覚めたものです。先日テレビでやっていましたが、脳の構造がそうなっているのです。)

だから、幼い子どもはめいっぱい自分のからだを使って色々なことを学ぼうとします。それで手当たり次第に色々なことに挑戦します。その活動を支えているのは生まれた時に神様が与えてくれた「能動的意志」です。子どもはこの能動的意志をめいっぱい使って色々なことに挑戦するのです。

この意志が生き生きと働いている時には怖いもの知らずです。痛い想いをしようと、お母さんに叱られようとそんなこと構っていられません。この意志はやがて消えてしまうので、その意志が消えるまでに出来るだけ色々な体験をしたいという本能的な衝動があるのでしょう。

でも、多くのお母さん達がそんな子どもたちに対して言葉で説明して納得させようとしています。体験させる代わりに知識で教えようとしています。でも、ほとんどの場合それらの努力は無駄に終わります。子どもたちの「知識で学ぶ回路」がまだ未熟だからです。幼児期の子どもの場合はその回路自体が存在していません。知識を教えればその知識を覚えることは出来ますが、その知識から何かを学ぶことが出来ないのです。

私は、小学校の頃、学校で何を学んだのか覚えていません。授業のことも覚えていません。家の中で遊んだこともあまり覚えていません。(お風呂場で九九を練習したことは覚えていますけど・・・)
覚えているのは神社の境内でかくれんぼやポコペンをしたこと。弓矢を作ったこと。火薬で遊んだこと。魚を捕まえて遊んだことなどです。その記憶が「私にも子ども時代があった」という証になっています。そして、私と子どもをつなぐ「絆」でもあります。

その記憶があるから、子どもを自分と同じ存在として見ることも扱うこともできます。目の前にいるのは数十年前の自分と同じだからです。

その子ども時代を失ってしまっている人にとっては、子どもと自分との間には繋がりが存在していません。そこにはただ断絶があるばかりです。

その断絶を埋めるためには、大人がもう一度育ち直す必要があるのです。そして、からだを使った学びの体験が必要になるのです。でも、難しいのはからだを使う楽しさを知らない人はその学びから逃げようとしてしまうのです。そして、「作業」で誤魔化そうとしてしまいます。





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Last updated  2008.11.05 06:08:28
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