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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.11.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
22日のブログで「心を傷つけないように育てる方法と、心が傷ついてしまった人を癒す方法は同じではない」ということを書きました。また、その人の年齢によってもその対応の仕方は変わります。

さらには、個人のことを問題にするときと、社会全体のことを問題にするときも全く異なった対応が必要になります。当然、状態を説明するときにも異なった表現になってしまいます。

幼児を育てているお母さんには、「これこれしないと、これこれをすると後で困ったことになってしまうよ」という風に表現します。
例えば、「ゲームばかりやらせていると、対人関係の作り方が分からなくなったり、心やからだの状態が不安定になり、不安が強い子になってしまいますよ」というように言います。

でも、思春期になって実際にそのような状態になってしまった子の問題を扱うときには、「大丈夫、今からでもやり直せるから」と言います。特に、じっくりとお話しする時間がないようなときにはまず安心してもらうためにそのように言います。

でも、正直に言うと実際にはやり直すことはできません。それまでの人生の延長にしかその人の人生は存在していないからです。人生はやり直すことが出来ないのです。そんなことはみんな分かっているはずです。だから苦しんでいるのだし、だから幼児期の教育が重要なんです。
そんな簡単にやり直しが出来るのなら幼児教育など意味がなくなってしまいます。

じゃあ、「もうそうなってしまったらあきらめなさい」ということなのかというと、それも違います。希望を捨ててしまったらそこで全ては終わってしまいます。

人生はやり直すことが出来ません。だからそれまでの人生を否定するのではなく、逆にそれまでに学んだことを生かすようにこれから先の人生を考えていくしか道はないということなんです。


「子育てを失敗してしまった」、「やりなおしたい」と過去を否定してしまったら子どもは存在を否定されたことになってしまいます。それでは生きていくことが出来なくなってしまいます。

「やり直したい」という発想は過去を否定する発想なんです。
今がどんなに苦しくてもそこから逃げてはいけないのです。必要なのは未来に向けて「今」を変えることなのです。

「今」を変える努力をすることなしに、過去に未練を持って「やり直したい」と言っているような人は、実際にタイムマシンで過去に連れて行ってもまた同じことを繰り返すのです。

じゃあ具体的にはどうしたらいいのかというと、生活を変えるのです。子どもをどうしようなどと考える必要はありません。毎日の生活を変えればいいのです。生活のリズム、食事の内容、服装などを変えるのです。

夜遅くまで起きていたのなら早く寝るようにする。外食や冷凍食品が多かったのなら可能な範囲で手作りを増やしていく、暗い服が多かったのなら明るい服を着るようにしてみる、車でばかり出ていたのならたまには歩いてみる、などです。

生活が変われば、何かが変わり始めます。その変化をしっかりとつかんで離さないことです。その変化の延長上に、子どもの変化も現れます。

と、ここまで書いたことは、お母さんを対象にした言葉です。

そのお母さんから「子育てに失敗した」という子育てを受けてきた当の本人がこのような文章を読むとムカッとくるでしょうね。
「やり直す」にしても、「今を変える」にしても、いずれも「今の自分」が否定されていることですからね。

子どもはお母さんには自信を持って子育てを語って欲しいのです。

その言葉を土台にして子どもは変わっていくのです。

でも、子育てをしている立場としては確かに“失敗した”と思われるようなこともあります。だから失敗しないように幼児を育てている最中のお母さんにはテレビやゲーム、そして間違ったしつけの害について強く言います。子どもの未来がかかっているからです。

でも、その言葉で自分自身が間違った子育ての結果であるということを強く感じて苦しむお母さんもいます。

子どもの未来についての話をしているのに、自分自身の過去の話としてうけとめてしまうのです。だから話がこじれるばかりで前に進みません。

幼稚園や公民館の人たちと話をしていても「読んで欲しい人ほどメッセージを読まない」、「講座に来て欲しい人ほど講座に来ない」、「話を聞いて欲しい人ほど話を聞かない」という話が出てきます。


そして、そういう人たちがどんどん増えてきています。
どうしたらいいのか、分からない・・・と先日も公民館の人と話をしたばかりです。

言葉を伝えるのは難しいです。





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Last updated  2008.11.24 09:57:23
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