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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.08.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
以前、未熟な母さんの「子供の取り扱い説明書あれば、教えて下さい。」という言葉に対して、「そんなものありません」とご返事しましたが、子どもを理解するための一つの方法として、その「取扱説明書」を書いてみます。

まず、昨日書いた、お店などで子どもが走り回ったり、危ないことなどをしている時にどのように言ったらいいのかということ。

子どもは、「人にぶつかるからやめなさい」と言うと、「だいじょうぶ」と言い返してきます。

「注意しなさい」というと、分かっていなくても「わかった」と言います。

「だいじょうぶ?」と聞くと、全然見通しもないのに「だいじょうぶ」と答えます。

「あぶないから やめなさい」と言っても、「だいじょうぶ」と言い返してきます。

大人は「万が一」を考えて、子どもに説明しますが、子どもは「万が一」ということを考えることが出来ません。それに「やりたいこと」を抑える能力もありません。

ですから、子どもは常に「その場しのぎの言葉」ばかりを言います。

子どもにとっては「自分がやりたいこと」は絶対に「大丈夫」なんです。それがまた、子どもが失敗を恐れずに色々なことにチャレンジする原動力でもあります




それと、子どもは「今やっていること」を停止させられることが大嫌いです。「物語」が終わってしまうからです。

そのため、「やめなさい」と言われると、抜け道を探して「物語」を続けようとします。特に、仲間がいるときにはやめません。むしろ、お母さんの眼をかいくぐりながら物語を続けた方が楽しくなります。

仲間がいると、お母さんの気持ちとは裏腹に「やめなさい」はハラハラ・ドキドキ・ワクワクを効果的に高めてくれる演出になってしまうのです。(イジメの場合でも同じ原理が働いています。)

そのことでまた、仲間の結束も強くなります。

ですから、逆に「見ているから好きにやってもいいよ」と言ってしまった方が止める場合もあります。

また、「ぶつかったらどうするの」などというような、「予測されること」をお母さんがいちいち説明すると、子どもはそれに対して「なんで?」「どうして?」と聞いてきます。子どもは「説明」を「物語」として聞いているからです。だからきりがないのです。

「みんなに迷惑だからやめなさい」と言うと、そのお母さんの怒りに反応して瞬間的に静かになりますが、すぐまた元の状態に戻ります。

なぜなら「迷惑」というものが理解できないからです。子どもはお母さんの怒りに反応して大人しくなるだけです。そしてすぐに忘れます。

そこで困ったお母さんが「ほら、あのおばさんがにらんでいるからやめさい」と言うこともあります。

でも、この方法は使わない方が無難です。他の人への恐怖心を植え付けるだけです。

このような問題を根本的に解決する方法は日常生活の中にあります。それは、お店の中で走り回っている子どもと、そのお母さんの関係を見ていると分かります。



それは、お客の方を見ないで「いらっしゃいませ」「有り難うございました」とロボットのように繰り返しているだけのコンビニなどの店員と同じです。

つまり、そのような日常生活の延長に「お店の中で騒ぐ子ども」「お母さんの言うことを聞かない子ども」が生まれてくるわけです。

だから「騒ぐ子どもをどうしたらいいのか」というマニュアルも、取扱説明書も作ることが出来ないのですが、ただこんな時、子どもが比較的素直に言うことを聞くような表現方法はあります。

それは、子どもの目線にたった説明をすることです。実は「あのおばさんがにらんでいるから・・・」も子どもの目線に立っています。だから、子どもは「だいじょうぶ」も「なんで?」「どうして?」も言ってきません。

昨日も書いたことですが、こんな時は「ここは公園じゃないんだから」というような説明の方が子どもは納得します。




また、公園などで遊んでいてそろそろ帰らなくてはならなくなった時、お母さんが「○○ちゃん、そろそろおうちに帰ろう」というと、「ヤダー」と言って泣き出し、グズをこねます。

子どもはとにかく、「今やっていること」を止められてしまうことが大嫌いなのです。物語が途中で切れてしまうからです。

そんな時は「新しい物語」転換してあげると、子どもはすぐに「古い物語」は忘れてしまいます。

「もう、やめよう」とか「もう、おうちに帰ろう」ではなく、「さあ、今度はおうちで○○をしよう」というような表現をするなら、それは「物語の転換」ではあっても、「物語の中断」にはなりません。ですから、比較的子どもは素直に聞いてくれます。

ただし、それまでの親子関係の問題もありますから、万能ではありません。このような表現の方が子どもは受け入れやすいということです。

「やめよう」ではなく、「さあ、次は何をしようか」と言うことで、子どもはワクワクして物語をつなげていけるのです。

ただし、このような「小手先の方法」はうまくいくことも、うまくいかないこともあります。

なぜなら、その方法が子どもに対してどのように働きかけるのかは、普段の親子の関わり方や信頼関係に関わっているからです。

また、お母さんが自信を持って言うことが必要なのですが、それが出来るかどうかも人それぞれです。





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Last updated  2012.08.01 09:11:08
コメント(12) | コメントを書く


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感想等いろいろ  
まっちーオンマ さん
数日分のブログを一気に読ませていただきました^^夏休みで日本にいます。公園で子どもたちを見かけないのは、相変わらずで寂しかったのですが、子供向けの大型室内施設(ビニール製の遊具が室内にたくさんある大きな施設。砂場まである!)に行ったらたくさんの子どもたちを発見!大人たちもあちこちでダベリングしてました。外が暑過ぎるから集まってくるのでしょうね。市内でよく見かけていた大きな公園の光景で不思議な感じがしましたが、子どもたちでにぎわっていて安心もしました。
そこに、ビニールのジャンボ滑り台を逆から上っていく子どもたちに「逆から上らないで!」と注意しているスタッフがいました。スタッフがいなくなるとまた逆から上っていく子どもたち。子どもって坂道をのぼるの好きなんですよね…、階段使うよりも。私は下で見守っていましたが、降りてくる子どもも上っていく子どものも、ぶつからないようにちゃんとよけていくのです!そういえば私が草のがけをダンボールで滑ってあそんだ頃は「逆からのぼらないで!」と注意する大人がいなくて少々ぶつかることはあっても、ちゃんとよけようとしていた気がします。
ところで、楽天ブログはフェイスブックにシェアできなくなりましたね?
(2012.08.01 09:52:06)

Re:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
未熟な母。 さん
子供の目線からの説明を分かりやすく書いてもらい、ありがとうございました。
森の声さんは、お守りと言いましたが、心の通訳みたいな感じです。
時々娘に私が言った事は正しかったかどうか迷う時もあります。
今まさに、娘はなんで?と言う時期に入ってます。話しの最後に必ずなんで?って言ってます。なんで?の言葉恐怖症になりそうです。怒る時もあれば、説明出来る時もあり、これでは、駄目だなぁって思い思い過ごしてます。 (2012.08.01 11:15:00)

Re:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
キーロ さん
私はイメージするのです。
上下の親子関係ではなく、横並びの親子。
向かい合わせではなく、やはり横並びで。

そのイメージを描いておくと上から目線の指示や命令、注意ではない言葉がけが掛けやすいからです。
大人は子どもより偉いわけではありません。
先に生まれてきただけです。

そんなことをちょっとイメージするだけで、
子どもの目線になれるし、一緒に「ものがたり」の続きが描けます。
それが楽しいのです。 (2012.08.01 14:00:45)

お久しぶりです。  
マシュマロ さん
明日から家族で二泊キャンプに行って自然に触れてきます。
この前まで米粒くらいだったお腹の赤ちゃんは、もう7センチくらいになりました。
息子が育てていたオタマジャクシが最近カエルになりました。この前まで魚のような顔だったのに、手足が生えて、別人(?)のカエルの顔になっていました。生命ってすごいですね。誰にも教わってないのにみごとに成長していく様は神秘的です。
数日のブログをまとめて読んでいます。
子供の取扱説明書、私もずっと求めていました。
息子が1歳2歳だった頃、子供の言動いちいち、あたふたしていました。食事中にスプーンを投げたら「そういうことをしたらだめ!」と強く言い聞かせ、でも言う事を聞かない場合にどうすればいいのか、叩いていいのか、親がスプーンを拾って戻すだけでいいのか、判断が間違っていたらどうしようと思う日々でした。「こういう時は、こうしましょう」っていう正解が書いてある育児書を本気で探していました。
キッチンに入ってきてはダメ!危ないから階段に行ったらダメ!固いおもちゃを投げちゃダメ!と睨みつけて教え込んでいた時期でした(笑)今では考えられない、子供と私の人間関係でした。
でも、幸い息子が意志がとても強くなかなかすんなり大人の言う事を聞く子ではなかったので、私は自分の思い通りの子育てが出来ない日々でした。だんだん息子の立場になって息子の気持ちを想像することが多くなり、同時に、母親の言う事ばかり聞いていた自分の子供時代を思い出すようにもなって、母親の意志ばかりが優先で、自分の気持ちは置いてけぼりのような子供時代を思い出しました。息子をわがままな人間にしたくないからしていた子育て。でも息子の目に映る私の姿は、わがままそのものなんじゃないだろうかと思った時、手本である親の生き方がこんなんじゃ大変だ、と気付き、そこから色んな事が始まったような気がします。 (2012.08.01 14:59:18)

Re:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
スノウ さん
たしかに帰りたい時に、帰ろう、ではなく家でおやつ食べよう、とかの方がすんなりいきます!
こどもとの関係も毎日試行錯誤です。夏休みは私も今日は何しよう!とうれしい日々です。小さい時から今日何しよう!と考えるのが好きでした。
一緒にやろう、考えようと意識してからなんだか楽しくなっています。きっと私の性質と合っているやり方だったのですね。悩みはつきませんが時々立ち止まりながらやっていきます。気質のことも今度勉強したくなりました! (2012.08.01 15:24:00)

Re:「子どもの“取扱説明書”」  
ばばぐーり さん
なるほど、ふむふむ、ごもっとも!と読んでました。
いつも思うのですが、このブログほどコメントが多いブログはありませんよね!
この現象の意味、考えたくなるすばらしさ! (2012.08.02 00:17:29)

Re:感想等いろいろ(08/01)  
森の声  さん
まっちーオンマさん
>そういえば私が草のがけをダンボールで滑ってあそんだ頃は「逆からのぼらないで!」と注意する大人がいなくて少々ぶつかることはあっても、ちゃんとよけようとしていた気がします。
子どもは子どもなりに「楽しく遊べるよう」に気を配っているのです。
それが「自分のため」でもあるからです。 (2012.08.02 07:16:37)

Re[1]:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
森の声  さん
未熟な母。さん
>時々娘に私が言った事は正しかったかどうか迷う時もあります。
正しいか正しくないかなどあんまり気にしないことです。
大事なのは過去ではなく、未来ですから。 (2012.08.02 07:18:08)

Re[1]:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
森の声  さん
キーロさん
>大人は子どもより偉いわけではありません。
>先に生まれてきただけです。

「星の王子様」ではありませんが、みんな大人になると「子どもの頃のこと」を忘れてしまうのですよね。 (2012.08.02 07:19:26)

Re:お久しぶりです。(08/01)  
森の声  さん
マシュマロさん
>この前まで魚のような顔だったのに、手足が生えて、別人(?)のカエルの顔になっていました。生命ってすごいですね。誰にも教わってないのにみごとに成長していく様は神秘的です。
子どもの成長も同じなのですよね。
>でも、幸い息子が意志がとても強くなかなかすんなり大人の言う事を聞く子ではなかったので、私は自分の思い通りの子育てが出来ない日々でした。
気が弱い子はお母さんに従ってしまうため、お母さんがそのことに気付くことが遅れてしまうのです。 (2012.08.02 07:21:46)

Re[1]:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
森の声  さん
スノウさん
>たしかに帰りたい時に、帰ろう、ではなく家でおやつ食べよう、とかの方がすんなりいきます!
自分だってそうですよね。
「帰ろう」だけでは悲しいですよね。
>きっと私の性質と合っているやり方だったのですね。悩みはつきませんが時々立ち止まりながらやっていきます。
子どもが大きくなったとき、今が一番楽しかったと気付きますよ。
>気質のことも今度勉強したくなりました!
-----
是非。
(2012.08.02 07:24:14)

Re[1]:「子どもの“取扱説明書”」(08/01)  
森の声  さん
ばばぐーりさん
>なるほど、ふむふむ、ごもっとも!と読んでました。
>いつも思うのですが、このブログほどコメントが多いブログはありませんよね!
>この現象の意味、考えたくなるすばらしさ!
-----
ありがとう。
(2012.08.02 07:24:39)

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