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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.08.03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
お母さんたちからの相談で多いのが「子どもの嘘」についてです。

そして実際、子どもは簡単に嘘を言います。あまり言わない子もいれば、しょっちゅう言う子もいます。嘘を言わない子はいません。

でも、大人だってしょっちゅう嘘をついているはずです。ただ、「人をだますため」とは限らないだけです。

多血質の人は話をおもしろおかしくするために、無意識的に少し誇張と想像(創造)を入れます。でも、それも嘘と言えば「嘘」です。

憂鬱質の人は、否定的に物事を見て表現します。それもまた、そうでない気質の人から見たら「事実とは異なること」です。ということでそれもまた「嘘」です。

胆汁質の人は事実より理想を語ります。それもまた「嘘」です。

一番、「嘘」から遠いのは粘液質だけです。でも、他の気質の人から見たら、それぞれ自分たちが感じていることとは異なることを言っているわけですから、粘液質の人の方が間違っていると感じます。

子どもは多血質が強いので話をおかしくしたり、責任や叱られることから逃れるために簡単に嘘を言います。でも、それが「嘘」であるとは認識していません。そもそも子どもたちには「嘘とは何か」ということ自体が分かりません。

それは「事実とは何か」ということが分からないからです。そして本当は、大人も分かっていません。



文明も、科学も、成績も、お金も、権力も、国家も、国境も、時間も、空間も、善悪も、全て人間の頭の中にしか存在しない「嘘」です。だから、全ての生き物にとって唯一の事実である「自然」と共存することが出来ないのです。

実際、そのようなものの意味や価値は時代や、地域や、文化で変化しています。でも、「事実」とは変化しないものです。「嘘」の世界だから変化するのです。

また、皆さんは実写した写真やビデオや映像は「事実」だと思い込んでいますが、どんな形であろうと「記録」は「事実を知る手がかり」ではありますが、「事実」そのものではありません。そういう意味で、「記録」を「事実」として語るのは「嘘」です。

一般的には、みんながその「嘘」を信じているからそれが「真実」になっているだけです。一人しか信じていなければ、その人の方が「嘘つき」になります。

「UFOは存在する」と言う人が一人ならその人は「嘘つき」です。でも、一人を除いて全員が「UFOは存在する」と言えば、「UFOは存在しない」と言う人が「嘘つき」になります。

今では、「地球は太陽の周りを回っている」と言っても嘘つき扱いはされませんが、中世のヨーロッパでは嘘つき扱いされて、下手すると火あぶりになってしまったのです。

「お金」というものを全く知らない部族の人たちの所に行って、紙切れを見せて「このお金で家も買えるんだぞ」と言ったとしても、嘘つき扱いされるだけです。

さらに、「子どもたちの事実」と「大人たちの事実」は異なります。
「男性の事実」と「女性の事実」も異なります。「日本人の事実」と「アメリカ人」や「韓国人」の事実も異なります。

その時、「自分の方が正しい」と主張すれば、相手が嘘をついていることになります。ですから、「嘘」は「自分の方が正しい」と主張する人によって作られるのです。

これは「正義」に関しても同じです。誰かが「自分こそ正義だ」と言い出すことによって「悪」が生まれるのです。



ただし、そのように言い返すのは大人だけです。子どもはお母さんから「おまえは嘘つきだ」「おまえは悪い子だ」と言われると、反論せず、そのまま「ぼくは嘘つきなんだ」「ぼくは悪い子なんだ」と思い込むようになります。

子どもは大人に対して「自分の方が正しい」とは言わないのです。なぜなら子どもたちは動物たちと同じように「嘘のない世界」に生きているからです。だから、大人の言葉を疑わないのです。

そして、「嘘をつくんじゃありません」といつも叱られている子は、お母さんから叱られたくないので、「自分にとっての事実」ではなく、「お母さんが期待する答え」を作り出します。

でもその時、子どもたちの意識は、常に「今」という時間の中に存在してるため、過去の出来事との整合性を整えることが出来ません。それは幼い子どもが「かくれんぼう」の時、頭だけを隠すのと同じです。

だからすぐにばれるような嘘を平気でつきます。教室でも、目の前で壊したのに、平気で「ぼくは壊していない」と言い張る子もいます。



大人が嘘をつくときにはもっと巧妙に嘘をつきます。

子どもはただ、「目の前に存在している危機」を切り抜けることしか考えることが出来ないのです。それは、無実の罪で警察に捕まった人が、つらい尋問から逃れるためだけに、「私がやりました」と認めてしまうのと同じです。

だから、子どもを追い詰めると必ず「嘘」を言います。「嘘を言うんじゃありません」と追い詰めることで、子どもは嘘をつくことを学んでいくのです。

そして、幼いときから「自分の気持ち」や「自分が感じたこと」を素直に受け入れてもらってこなかった子や、お母さんとの関わり合いが薄く寂しい子は、大人の気を引くため、大人を喜ばせるため、苦しみから逃れるために平気で嘘をつく癖が付いてしまうのです。

<続きます>





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Last updated  2012.08.03 14:39:05
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