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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.08.27
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以下は、松本幸四郎が演じているミュージカル「ラマンチャの男」の中の言葉です。
「ラマンチャの男」とは、かの有名な「ドンキホーテ」のことです。(安売り屋の「ドンキホーテ」の事ではありませんので、念のため・・・)

「私はこれまでありのままの人生というものを嫌というほど見てきた。

彼らはみな、うつろな目をして、
おれはなぜこうして死んでいくのかと私に聞いていたのではない。
いままでこんな人生なんのために生きてきたのかと私に聞いていたのだ。

ああ人生自体がきちがいじみているとしたら、では一体、本当の狂気とは何か? 
本当の狂気とは。夢におぼれて現実を見ないのも狂気かもしれぬ。
現実のみを追って夢を持たないのも狂気かもしれぬ。

だが、一番憎むべき狂気とは、
あるがままの人生に、ただ折り合いをつけてしまって、
あるべき姿のために戦わないことだ。」

(「ラマンチャの男」の作者である、セルバンテスの台詞です)

私はこの言葉が好きです。

多くの人が「現実」に振り回され、「現実の中でどのように生き延びるのか」という事ばかり考え、そして行動しています。

だから「なりゆき」に流されるばかりで、その流れを変えることが出来ないのです。原発の問題でも、教育の問題でも同じです。



それでも、若者たちは反発して、「夢」を追おうとするのですが、でも、ほとんどの若者が、思春期を迎える頃には自分にはその能力がないことに気付き、「夢」を捨て、「現実」を維持するための歯車の中に組み込まれていきます。

特に、最近の若者にはその傾向が強いように感じます。「結婚は人生の墓場だ」という言葉がありますが、最近の若者は成人式や大学を出た時点で、「もう子どもじゃないんだから」と夢を捨て、「現実」と妥協をしてしまう傾向が強いように感じます。

以前、テレビを見ていたら、成人式を迎えた若者が「もう子どもじゃないんだからしっかりと現実を見て生きて行きます」とか、「もう私の人生は終わった」などというようなことを言っているのを聞いて呆れたことがあります。

人生という長い道のりの中では、結婚も、成人式もゴールではなく、スタートなのです。それまではスタートのための準備期間に過ぎません。

でも、今の若者は、その「スタート地点にいる」という自覚も、気概も、ワクワク感も感じないようです。

やりたいことが自由に出来なくなってしまったら、そこで「人生」が終わってしまうかのように感じてしまうようです。

確かに、大人になると、子どもの頃に「まだ子どもだから」という理由で与えられていた「自由」は失います。

でも、大人になると、今度は自分の意志と責任で行動することが出来る自由を手にすることが出来るのです。

ただ問題は、今の若者たちにはその「自分の意志と責任で行動する能力」が育っていないということです。だから、「与えられた自由」を失ってしまうと、「束縛されるだけの人生」しか残らないのです。

それで、テレビのインタビューに答えていた若者たちのような言葉になるのでしょう。そしてだから、「夢」を語ることが出来ないのです。

でも、「夢」よりも難しいのが「理想」を持つことと、「理想」を語ることです。



なぜなら、「理想」はしっかりとした価値観の上に掲げられるものだからです。そのため、自分なりのしっかりとした価値眼を持っていない人は、「夢」は語ることが出来ても「理想」を語ることは出来ないのです。

それはつまり、 「夢」を諦めずに実現するために努力できるような人でないと、「理想」を語ることが出来ないということです。

でも、現代人はその生き方の基準としての「価値観」を失ってしまいました。また、自分の価値観を育てるような教育も受けていません。

戦争中は「価値観」を国が押しつけてきました。それ自体は問題なのですが、でも、その価値観の延長で「理想」を語ることも出来ました。

でも、戦後はその「価値観」が否定されただけでなく、人々は「価値観」を自分を支えるものではなく、「自分を束縛するもの」と考えるようになりました。そして、「価値観」を持つことを嫌い、みんな「豊かになる夢」ばかりを追い求めるようになりました。



そして、そのつけが今やってきているのです。

今、私たちは「何のために生きているのか」ということを考えなくなりました。そして、目先の事ばかり追い求め、ただ「流されるだけの生き方」しか出来なくなりました。

その延長上に原発の問題や、イジメの問題や、政治や教育の問題があります。

領土問題でも、政治家の答弁からは何の理想も価値観も感じることが出来ません。ただ、トラブルに「対応している」だけです。

テレビやネットなどを見ていても、国民全体が自分の価値観をあいまいにしたまま、その是非を論じています。

そこにあるのはただ「条件反射」だけです。

そこには「未来への展望」は全くありません。

でも、このまま流されていたら、非常に危険なことになってしまいます。


この流れを止めるには、一人一人が「自分の価値観」を持って、「自分の生き方とつながった理想」を語る必要があるのです。

この時、「○○反対」というような活動は全く役に立ちません。





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Last updated  2012.08.27 18:09:52
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