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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.12.19
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私はよく、日本人の悪口のようなことを書いていますが、でもだからといって、日本人はダメな民族だとは思っていません。むしろ、非常に優れた民族だと思っています。

ただ、今の日本はその日本人の優秀さが「長所」ではなく、「短所」として働くような状態になってしまっているということです。

多くの場合、非常に高い能力はある種の偏りによって生まれます。水泳で高い能力を示す者が、音楽の演奏でも高い能力を示すことは滅多にないでしょう。

それはただ単に練習をしていないからではなく、一つの分野で非常に高い能力を発揮できるような人は、最初からその分野に適応しやすいような能力の偏りを持っているからです。

音楽家であれば音に対する感受性がそれに相当するでしょう。運動選手なら運動神経が、文学者なら想像力が他の人よりも優れているはずです。

気質もまたそのような違いを生み出しています。

多血質の人は社交性に優れ、粘液質の人は安定性に優れ、憂鬱質の人は感受性に優れ、胆汁質の人は行動力において優れています。

(気質に関しては私の冊子をお求め下さい。)

ですから、そのような偏りが生かせるような仕事や、生活をしているなら、それらの偏りは「長所」として働くでしょう。

でも、その偏りを生かすことが出来ないような仕事や生活の場では、その偏りは「短所」として働くでしょう。




日本人は粘液質や憂鬱質が強い国民です。

そして、粘液質や憂鬱質の人は基本的に「みんなと同じことをする」とか「競争をする」ということが苦手です。

これは現代人が持っている日本人観とは全く異なるのかも知れませんが、実は日本人は「個」を非常に大切にする民族でもあったのです。

その「個」とは「らしさ」のことです。

現代人が考えている「個」とは「プライバシーで守られた自分」のことですが、昔の日本人は「らしさ」を大切にしたのです。

だから、寺子屋でも子ども達を競争させることも、一斉授業のようなこともしなかったのです。

一人一人を大切にしていたからです。でも「プライバシー」はあまり大切にされませんでした。

でも、現代人は「プライバシー」は大切にしますが、「らしさ」は大切にしません。だから平気で一斉授業のようなことが出来るのです。

大量生産と大量消費の社会でも「らしさ」は大切にしません。

今では、日本語の「もったいない」は「物を無駄にしないようにしよう」という意味で解釈されていますが、本当はそんな意味ではないのです。

「もったいない」の本当の意味は「らしさを大切にしよう」という意味なのです。

昔の人は、水の水らしさ、道具の道具らしさ、生命の生命らしさ、自分の自分らしさを損なうようなことをした時、「もったいない」と言ったのです。



ですから、 子ども一人一人の「らしさ」を生かすような教育をしなければ「もったいない」のです。

自分の「らしさ」を生かすような生き方をしなければ「もったいない」のです。

現代人は、「男らしさ」や「女らしさ」というようなものを「周囲から押しつけるもの」として理解していますが、本来は、女性や男性として生まれた人が、自分の持って生まれた性のらしさを大切に生きようとしたときに現れるのが「女性らしさ」や「男らしさ」と呼ばれるものだったのです。

ですから、それは「自分を大切に生きる」ということともつながっていたのです。

それなのに現代人はそれを「社会的束縛」と考え、「男らしさ」や「女らしさ」を捨ててしまいました。

そして「自分らしく」生きようとしているのですが、「自分」の根底を否定している人が「自分らしく」生きることが出来るわけがないのです。




日本人は、そのような「らしさを大切にする」ということを価値観や美意識の根底に持っていたのです。

日本庭園は、松は松らしく、水は水らしく、自然は自然らしくという価値観で構成されています。

私には「プライバシー」ばかり大切にして、「らしさ」を大切にしない現代社会の方がよっぽど「個を大切にしていない社会」のように思えるのです。


日本人の良さは、一人一人が自分の「らしさ」を生かしながら、みんなが助け合う事によって一つの目的に向かうとき、最大限に発揮できるのです。

そのような日本人の良さを取り戻すためには、子ども一人一人の「らしさ」を大切にするような教育を取り戻す以外に道はないと思っています。

その「らしさ」を否定するような教育ばかりやっているから、日本人の特色が短所として表れてしまうような社会になってしまっているのです。

以下、ウィキペディアより
もったいない(勿体無い)とは、仏教用語の「物体(もったい)」を否定する語で、物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ちを表している。

どうですか、「無駄遣いしない」ではないでしょ。





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Last updated  2012.12.19 09:55:02
コメント(10) | コメントを書く


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Re:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
忠武飛龍  さん
明恵さんの「あるべきようは」ってのを思い出しました。

個人の個性を、みなの良心を「経済効率」や「画一性」でつぶすのは、「もったいない」

てなれば、もう少し優しく穏やかに生きれると思いますが、速さと富貴への欲と不安が押しつぶしています。

あとあまりに安心を求めすぎて「画一化」が激しすぎます。

その画一性・同質性が、日本人の長所を潰していると思います。

曼荼羅でごった煮で「お互い様」でいくのがベターなやり方に思いますが、あまりに「経済効率」と「新規を好み古いものを捨て去る」ので、自分を見失っているように思います。

如何したら改善するか私にはわかりませんが、当座は「学校を盲信しない」てのが大事でしょうか。


再見! (2012.12.19 10:37:44)

Re:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
マシュマロ さん
森へ行こうさんのブログは感動します。

美術館でずっと出会いたかった絵画の前に来れたような気持ちに似ています。

勇気をいただいています、ありがとうございます。 (2012.12.19 12:40:17)

 U。・ェ・。Uノ~コンニチワン♪  
たらやん  さん
> 「自分」の根底を否定している人が
> 「自分らしく」生きることが出来るわけがないのです。

「もったいない」の意味も含め 学ばせていただきました。。。ありがとうございます。
物の本来あるべき姿がなくなるのを
惜しみ、嘆く気持ちを失いたくないですネ☆★(o^-^o) ☆

(2012.12.19 14:50:24)

Re:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
りゅうこ さん
>ですから、そのような偏りが生かせるような仕事や、生活をしているなら、それらの偏りは「長所」として働くでしょう。
>でも、その偏りを生かすことが出来ないような仕事や生活の場では、その偏りは「短所」として働くでしょう。
>そして、粘液質や憂鬱質の人は基本的に「みんなと同じことをする」とか「競争をする」ということが苦手です。

息子は典型的な憂鬱質で好きなことにのめり込む反面社交性に乏しいので、どんな職業に就けば幸せなのか心配しております。職人しか思いつきませんが他にも向いている職はありますかしら。。
私もたぶん憂鬱質なので心配です。 (2012.12.20 06:11:13)

Re[1]:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
森の声  さん
忠武飛龍さん

>個人の個性を、みなの良心を「経済効率」や「画一性」でつぶすのは、「もったいない」

そういう、「もったいない」という言葉の本当の意味に気付けば、日本も変わるのでしょうけどね。

そのためには競争を止めなければ。 (2012.12.20 08:41:46)

Re[1]:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
森の声  さん
マシュマロさん
>森へ行こうさんのブログは感動します。

>美術館でずっと出会いたかった絵画の前に来れたような気持ちに似ています。

>勇気をいただいています、ありがとうございます。
-----
最高の褒め言葉です。
有り難うございます。 (2012.12.20 08:42:29)

Re: U。・ェ・。Uノ~コンニチワン♪(12/19)  
森の声  さん
たらやんさん

>物の本来あるべき姿がなくなるのを
>惜しみ、嘆く気持ちを失いたくないですネ☆★(o^-^o) ☆

日本人は、その「あるべきすがた」に美を感じました。

その世界に「神」を感じました。

子どもが子どもらしく生き生きとしている姿の中に「神様」がいるのです。 (2012.12.20 08:45:34)

Re[1]:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
森の声  さん
りゅうこさん
>息子は典型的な憂鬱質で好きなことにのめり込む反面社交性に乏しいので、どんな職業に就けば幸せなのか心配しております。職人しか思いつきませんが他にも向いている職はありますかしら。。

その偏りを大切にして、育ててあげて下さい。

どんな偏りでも、育って大きくなっていくと、狭い世界にはいられなくなって、外に出て行くようになるものです。

それを否定していると、偏りが育たず小さいままなので「狭い世界」の中から出てきません。 (2012.12.20 08:48:06)

Re[2]:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
りゅうこ さん
>その偏りを大切にして、育ててあげて下さい。

>どんな偏りでも、育って大きくなっていくと、狭い世界にはいられなくなって、外に出て行くようになるものです。

なるほど!!!偏りを大切に・・なんて言葉、本当に周りで聴くことはなくて、感激しました。私が育てようと思わなくても、本当に偏って好きなことばかりに熱中してとめられません。外に出て行くようになる日を楽しみにできそうです。

(2012.12.20 09:29:17)

Re[3]:「“もったいない”に対する勘違い」(日本人は個を大切にする民族なのです)(12/19)  
森の声  さん
りゅうこさん

>なるほど!!!偏りを大切に・・なんて言葉、本当に周りで聴くことはなくて、感激しました。私が育てようと思わなくても、本当に偏って好きなことばかりに熱中してとめられません。外に出て行くようになる日を楽しみにできそうです。

人は否定されると余計にこだわるようになり、肯定されると他のことにも目を向けるようになるのです。 (2012.12.23 18:06:18)

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