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森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

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森の声

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2013.09.03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日からちょっとテーマを変えます。

子どもの状態は気質によっても大きく影響を受けていますが、その年齢や成長段階からも大きく影響を受けています。

そして、大人と子どもの違いは大人が思っている以上に大きいものです。だから、大人達は子どものことが理解出来ず、また、子どもとコミュニケーションを取るのも困難で、仕付けも失敗し、「子どものために」と色々とやることが逆効果になったりするのです。

確かに、人間の場合、子どもと大人は多少大きさや人体のプロポーションが異なるだけで見かけ的にはよく似ています。

そのため、ほとんどの大人が、子どもと大人の間には「未熟と成熟」という違いはあるとしても、それは「量の違い」に過ぎず「質の違い」だとは思っていません。

子どもが大人の言うことを理解出来ないのは、まだ体験が少ないから、まだ知識が少ないから、まだ考える力が弱いからに過ぎないと思い込んでいるのです。

だから、「厳しく言ったり、丁寧に教えたりすれば大人の言うことも理解出来るはずだ」と思い込んでいます。

でも実際には、その中身は「オタマジャクシとカエル」、「セミの幼虫とセミ」、「芋虫とチョウチョ」ほども違うのです。

オタマジャクシを陸に上げて、いくら丁寧に歩き方、ジャンプの仕方を教えても、オタマジャクシの生命力が萎えていくばかりで少しもそのようなことを学ぶことが出来ません。



そういうことは教えなくても時期が来たら自然と出来るようになるのですが、時期が来ないことにはどんなに頑張って教えても無駄なんです。

それどころかそんなことをされたら、幼虫(子ども)は、その時期に必要なことを得ることが出来なくなり、その生命力を萎えさせてしまうばかりです。

オタマジャクシとカエルでは必要なものも、生きている世界も違うのです。セミの幼虫とセミでも、芋虫とチョウチョでも同じです。

もちろん、皆さんもそのくらいは知っていると思いますが、実は人間の場合でも、子どもと大人の間にはそのような「質的な違い」があるのです。

その理解がないと、「子どものため」と思って行う子育ても教育も、結果として子どもの生命力を萎えさせてしまうことになってしまいます。

実は、子どもは大人とは考え方も、感じ方も、意識も、動き方も、生きる目的も違うのです。そもそも生きている世界が違うのです。

でも、そのことを知るためには、まず大人が大人のことを知る必要があります。

現代人の意識は「視覚」によって支えられています。そして、目で見える世界だけが「現実の世界」だと思い込んでいます。

そして、子どもも他の人も、自分と同じように見えていると思い込んでいます。

ズーッと赤色のメガネをかけて生活してきて、自分が赤色のメガネをかけていることを知らない人は、他の人も自分と同じように世界が見えているはずだと思い込みます。

それと同じです。

気質においても同じようなことが起きています。昨日書いたことはそのようなことです。


古代の人たちは「目に見える世界」は「目に見えない世界で起きていることの結果だ」と思っていました。



でも、現代人はその「見えない世界の物語」を「科学」に置き換えてしまいました。だからといって「見えない世界」はそのままなのですが、それを「物語」としては解釈しなくなったのです。

現代人は「物が落ちるのは重力があるからだ」ということを知っています。でも、だからといって「重力ってなあに」ということを知っているわけではないので、結局の所、何にも知らないのですが、「重力」という知識によって思考が停止し、想像力によってその不思議を理解しようとはしなくなったのです。



「神様の物語」を「科学の理論や知識」に置き換えることが出来たのもそのためです。

でも、子どもにはそれが出来ないのです。だから子どもには古代の人たちと同じように「物語」が必要なのです。


なぜなら、子どもは「知識」ではなく、「体験」を通してしか理解することが出来ないからです。

子どもに、どんなに丁寧に、そしていっぱい知識を教えても、子どもはその知識を使って考えることが出来ないのです。

これは年齢による生理的な状態なので、大人がいくら教えても無駄です。




幼い子ども達は、いっぱい色々な体験をし、その体験を通して考える能力を育てています。体験が「子どもの思考論理」を作るのです。だから子ども達は色々なことにチャレンジするのです。

ですから、異なる体験を通して育った子どもは、異なる思考論理を持つことになります。

そして、「考える力」が充分に育つことで初めて「知識」の意味と使い方を理解することが出来るようになるのです。

そのため、体験を通して考える力を育てている7才前の子ども達に「体験」ではなく「知識」を与えてしまうと、子どもは「体験」を求めなくなり、「考える力の育ち」が阻害されてしまうのです。





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Last updated  2013.09.03 07:12:57
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