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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.04.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
よく、「つながりを取り戻そう」とか「人と人のつながりが大切だ」などというようなことが言われますが、でも、いくら「つながりは大切だ」ということを知っていてもそれだけで他の人とつながれるわけではありません。

いくらつながろうと思っても、自分と他の人の間の「つながりを支えるもの」がなければ、つながりは生まれないのです。

ただ木と木を押しつけてもくっつきはしませんよね。木と木がくっつくためには接着剤が必要ですよね。人と人がつながる時にも、その接着剤に相当する「つながるもの」が必要になるのです。

赤ちゃんとお母さんをつなぐものは「本能」です。お母さんの「赤ちゃんを守ろうという本能」と、赤ちゃんの「お母さんを求める本能が」、お母さんと赤ちゃんをつないでいるのです。

でも、その「お母さんと赤ちゃんをつないでいるもの」は、子どもの成長に合わせて少しずつ変化していきます。お母さんの「赤ちゃんを守ろうという本能」はそのままでも、子どもの方の本能が変化していくからです。

おっぱいを飲んでいる頃の赤ちゃんは、自分の成長の大部分をお母さんに依存しています。だからお母さんを求めるのです。

でも、おっぱいが必要なくなる頃から、子どもはお母さんから離れて活動するようになります。そしてその頃から、「子どもがお母さんに求めるもの」も変わってきます。

その時、お母さんがその事に気付かないと、お母さんと子どものつながりも弱くなります。「急に子どもがワガママになった」、「生意気になった」、「言うことを聞かなくなった」と相談してくるお母さんもいます。

それまで子どもが求めていたのはただ素直に「お母さん」だけだったのですが、その頃から「仲間」を求め始めるのです。「お母さん」が嫌いになったわけではなく「お母さんに求めるもの」が変化したのです。



お母さん対象のワークの時に、この時期の子どもがいると、お母さんのワークが成り立たなくなります。

絵を描くワークををすると子どもも絵を描きたがります。だからといって、子どもにも紙を渡してもダメなんです。子どもは「自分に渡された紙」ではなく「お母さんと一緒の紙」に描きたがるからです。

そして、自分も一緒に出来ないワークの時は泣いてワークをやめさせようとします。

この時期の子どもは、お母さんと一緒に色々な体験をしてみたいのです。というか、「お母さんと一緒」という体験がしたいのです。それは子どもがお母さんをお手本として人間として必要なことを学び始めたサインでもあります。それは、社会性の目覚めでもあります。

ですから、お母さんが台所でお料理を作っていると自分もやりたがります。でも、子どもにまとわりつかれると、家事が進みません。イライラもします。だから「テレビでも見ていなさい」とか「一人で遊んでいなさい」とか言ったり、ゲーム機やスマホを与えてしまいます。

「お母さん遊ぼう」と子どもが寄って来ても「今は忙しいから後にして」と言って子どもを追い返します。

でもこの「お母さん遊ぼう」は、「お母さんと一緒にいたい」というだけの意味なんです。「お母さん遊ぼう」と言えば、お母さんが来てくれると思っているのです。そもそも、この頃の子どもはまだ「遊び」というものを知りません。

だからそんな時は、一緒に遊ばなくても子どもに簡単なお仕事を手伝ってもらうだけで、子どもの気持ちは満たされるのです。

「お母さんと一緒」がこの頃の子どもがお母さんに求める遊びなんです。

そして子どもは、この「お母さんと一緒」という体験を通して、「他の人と何かを一緒にやる」ということや、「他の人と共有する何か」を学びます。

この時期に「お母さんから学んだこと」が、「子どもと子どもをつなぐもの」として働き、仲間作りが出来るようになるのです。



お母さんと一緒に歌を歌ったことがある子同士なら、歌を歌って遊ぶことが出来ます。

お母さんと一緒に野原で遊んだことのある子同士なら、野原で遊ぶことも出来ます。

また、「一緒」という感覚も分かっているので、自分勝手なこともしません。

でも、この時期に「一人で遊んでいなさい」言われ、「お母さんと一緒に何かをする」という体験を得ることが出来なかった子は、他の子と一緒に遊ぶことが困難になってしまうのです。

一緒に遊びたくても、「仲間と共有するもの」も持っていないし「一緒」という感覚も分からないので、「自分がやりたいこと」や「自分のやり方」を相手に押しつけてしまうのです。



当然、そういう子と一緒に遊んでも楽しくありません。仲間に入れてあげても、自分勝手に行動するので結局、仲間はずれになってしまいます。

でも、子ども自身はそんなこと分かりませんから、「みんながぼくを仲間に入れてくれない」とお母さんや大人に訴えます。

それで大人は「なんでそんなイジワルをするの、仲間に入れてあげなさい。」と言うのですが、別にイジワルをしている訳ではないのです。子ども自身が仲間に溶け込もうとしていないのです。

そんな時は、大人も遊びの輪に入って「みんなで一緒に遊ぶ体験」や「みんなで一緒に遊ぶ楽しさ」を体験させてあげればいいのですが、「子どもと一緒」を楽しむことが出来ない大人にはそれが出来ないのです。





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Last updated  2022.04.26 08:40:08
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