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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.05.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「お話」や「物語」と言われているものには、様々な登場人物が登場します。

「登場 人物 」と書きましたが、登場するのは人間とは限りません。
アリやウサギやクマが「登場人物」のこともあります。
自動車や電車が「登場人物」のこともあります。
それどころか、山や、川や、雲が「登場人物」のことすらあります。

宮沢賢治の童話では、人よりもそういう「人以外の登場人物」の方が多いです。
「気のいい火山弾」では「石」が主人公ですからね。「石」が主人公の物語なんて滅多にないですよね。

ただ、その扱い方も色々です。一応「ネコ」という扱いにはなっていても、人間と同じように考え行動する物語もあれば、ネコの気持ちになって、ネコらしく考え、行動する物語もあります。



昔々あるところに・・・

というフレーズで始まることが多い昔話は、特定の登場人物の視点ではなく、全ての登場人物を俯瞰する視点から物語が語られています。

それに対して、新しく作られた物語の多くは、登場人物の視点に立って登場人物の気持ちが語られています。

宮沢賢治が書いた「気のいい火山弾」でも、主人公の「ベゴ石」の言葉を書いています。


「ベゴさん。今日こんちは。おなかの痛いのは、なおったかい。」
「ありがとう。僕ぼくは、おなかが痛くなかったよ。」とベゴ石は、霧の中でしずかに云いました。
「アァハハハハ。アァハハハハハ。」稜のある石は、みんな一度に笑いました。


ここには、他の石たちの言葉も書いてあります。

このように、一つの物語の中には様々な視点が組み込まれているのです。だから、人は物語を読むことで、多様な「他者の視点」を体験する事が出来るのです。

これは「肉体での体験」ではなく「心での体験」です。

「肉体での体験」で学ぶことが出来るのは、100%、自分自身の視点に基づくものです。
鬼ごっこしても、木登りしても、そこにあるのは「自分だけの視点」です。

自分が鬼となって友達を追いかけている時の、「追いかけられている友達の気持ち」は、物語の中でしか体験する事が出来ないのです。

友達とケンカした時、リアルな世界では自分の気持ちしか体験出来ませんが、物語の世界ではケンカした相手の気持ちも体験出来るのです。

そして、このような「他者の視点の体験」は物語の世界の中でないと出来ないのです。普通に生活している限り、人は自分だけの視点しか持つことが出来ないのですから。



このような「他者の視点」の体験が、子どもの優しさや、助け合う気持ちを育ててくれるのです。

****************
告知です。
6月から、JR茅ヶ崎駅の近くで子育ての勉強会「ゆりかご」を始めます。
数年前までやっていたのですが、しばらく休止していました。

室内での遊び方や自然の中での遊び方などもお伝えします。
第一回目は6月24日(金)です。月一で毎月やります。(ただし、8月はお休みです)
子連れでもOKです。
時間は10:00~11:30です。状況によっては12:00まで。
参加費は2000円/回です。
お問い合わせは篠までお願いします。 「ここ」です。
メールは「ゆりかごについて」という件名でお願いします。





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Last updated  2022.05.20 07:03:28
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