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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.10.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
最近、いくつかの場所で「子どものケンカをどうしたらいいのでしょうか?」と聞かれることが続いたので、今日は「子どものケンカ」について書かせて頂きます。

子どものケンカには、多くのお母さんが手を焼いています。
放っておいてもそんなに大事にはならないことは分かっているのですが、とにかくうるさいです。ケンカの声を聞いてたり、ケンカをしている所を見ているとイライラしてきます。

見えない所で勝手にケンカしていてくれるのなら、そんなに気にもならないのですが、子どもはお母さんが側にいると、お母さんにジャッジを求めてきます。
また、わざわざお母さんに見える所でケンカを始めることも多くあります。(お母さんの奪い合いがその背景にあります。)

そして、お母さんがジャッジをすると、悪者にされた方が泣き、怒ります。時に、「正しいとされた子」が「悪いとされた子」をバカにします。

でも、お母さんの目には明らかに「○○君」の方が悪くても、「あんたの方が悪い」と言われた「○○君」は絶対に納得しません。先日も書いた通り、子どもはやられたことは覚えていても、やったことは覚えていないからです。
そして、一緒に遊ぶことを止めてしまいます。お母さんに対する信頼も揺らぐでしょう。

また、「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなんだから」などという「本人にはどうしようも出来ない理由」で悪者にされてしまうこともあります。


「ケンカ両成敗」などと、本人達の理解を超えた判断を押しつけることもあります。でも、これをすると双方ともに不満が残ります。「ケンカ両成敗」は「早くケンカを収めたい大人の都合」の押しつけに過ぎないからです。

ここで大切なことは「子どもはなぜケンカするのか」と言うことです。

まず、子ども同士の距離が近くなければケンカは起きません。子ども達全員にゲーム機を与えておのおの一人で遊ばせれば、当然ケンカは起きません。

実際、こういうことをやっている人もいるでしょう。でも、いつも一人だけで遊んでいる子は「人との関わり方」を学べなくなくなります。「コミュニケーション能力」も「自己表現能力」も育ちません。また、自分の感情の抑制の仕方も分からないままになります。
そして、このことは子どもが思春期を迎える頃になって問題になります。

また子どもには、「見たい」、「やりたい」、「言いたい」欲求があります。これは子どもの成長本能の表れです。子どもが自分の能力を高めるためには、自分が生まれてきた世界と能動的に関わる必要があるからです。だから積極的に色々なものと関わろうとするのです。

でも、その成長本能は「自分の成長欲求」だけを満たそうとします。他の子の成長のことなんか考えません。子どもは元々利己的な生き物なんです。だから簡単にぶつかり合うのです。
でも、子どもがケンカするのは子どもにとっては自然な状態なんです。それもまた、子どもが人間らしさを身につけるためには必要な成長の一過程だからです。

ただ、そのまま大人になってもらっては困ります。(最近は、その利己的な状態のまま大人になってしまう人も増えて来ましたが・・・)

あと、「お母さんの奪い合い」や「オモチャの奪い合い」でケンカが起きることも多いです。お母さんが、普段から兄弟同士をつなぐような関わり合いをしていないと、子どもはお母さんを巡ってケンカするようになります。

オモチャの奪い合いによるケンカはある程度は諦めるしかないです。上の子が遊んでいると、下の子が興味を持って上の子の遊びに介入して、遊びを台無しにしてしまうこともあります。すると、上の子は怒って、下の子をぶったりします。





イジメも同じです。他の子をいじめている子もイジメをしたいわけではないのです。ただ、「みんなと一緒に仲良く遊ぶ遊び」を知らないから「イジメという遊び」を始めるのです。

その「遊びたい」というのは子どもの本能です。なぜなら「遊び」に伴う様々な活動には子どもの成長を支える働きがあるからです。

でも、ケンカそのもの、イジメそのものには子どもの成長を支える働きはありません。むしろ阻害してしまいます。ケンカやイジメは子どもの成長本能に反する行為なんです。だから、ケンカしてもただ悲しくなるだけで、楽しくならないのです。子ども同士のケンカは、勝っても負けても悲しくなるだけなんです。

そもそも、子どもたちが最初から一緒に遊びたくないのならケンカは起きないのです。


まただから、大人が大人の力でケンカを収めても、子どもは納得できません。子どもが求めているのは「遊びの再開」であって、善悪のジャッジではないからです。
また、大人によって善悪をジャッジされることで、子ども同士の対等な関係が崩れます。

ただし、「一人でばかり遊んで育った子」同士のケンカや、「一人でしか遊べないオモチャ」を巡ってケンカをしている時には、子どもが大人に善悪のジャッジを求めることがあります。
そのような場合、「一緒に仲良く遊ぶ」という選択肢がないからです。

でも、自然の中でみんなと一緒に遊んでいる時に起きるようなケンカの場合は、ただ双方の話をちゃんと聞いてあげるだけでいいのです。それだけで子どもの気持ちは収まるからです。そして、気持ちが収まればまた一緒に遊び出すのです。

ついさっきまで、大声で怒鳴りあい、殴り合い、「もう○○君とは遊ばない」と叫んでいた子が、数分後にはまた仲良く遊び出すのです。大人にはこういうことは出来ませんよね。でも、子どもにはこれができるのです。



大事なことは双方の「言いたいこと」を吐き出させてあげることなんです。「言いたいこと」を吐き出せば、それだけで子どもはまた遊び出すのです。

またそれが、子どもが自分の感情に気付き、感情表現の方法を学ぶ手助けにもなるのです。





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Last updated  2022.10.25 09:06:38
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