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森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

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森の声

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2023.02.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
大人は子どもの「遊び」をバカにしますが、そのような人は、「遊びを楽しむことが出来るのは高い知能を持った動物だけだ」と言うことを知らないのでしょうか。

「遊ぶ」というような「必要もないこと」を楽しむためには高い知能が必要なんです。これは科学的な事実でもあります。

では、そのような「遊びの場」では何が起きているのかというと、簡単に言うと「シミュレーション体験」です。

「ごっこ遊び」の場の子どもたちは、自分たちが見たり、聞いたり、感じたり、イメージ(想像)したりした世界を実際にやってみて、それを擬似的に体験し、楽しんでいます。

子どもたちは、見たり、聞いたり、イメージしたことを「遊び」という形でシミュレートしながら「自分のもの」にしようとしているのです。「頭の中の世界」を実際に自分のからだで体験しようとしているのです。「想像の世界の現実化」とも言えます。

イルカやクマなどの知能が高い動物たちは子どもと遊びますが、その遊びもまた、「将来起きるかも知れないこと」や「生活の仕方」や「コミュニケーションの仕方」などを子どもたちに体験させるためのものです。
「狩りの仕方」を「遊び」として子ども達に伝えている動物は多いです。

ですから、「遊び」を楽しく遊ぶためには「体験と想像」(イメージ)が必要になります。親子で遊ぶ時には親がそれを持っている必要があります。

ごっこ遊びだけでなく、工作遊びや、群れ遊びや、歌ったり踊ったりする遊びも同じです。

作っているところを見せたとしても、「自分が作ること」や、「自分が作ろうとしているもののこと」や、「作る過程」をイメージできない子も作ることを楽しむことが出来ません。

そのような状態の子に何かを作らせようとしても、マニュアルや指示がないと作れません。また、作ることを楽しめないし、上手に作れても楽しくありません。

なぜなら、頭の中にイメージがないことをやったとしてもシミュレーションにはならないからです。

科学教育の分野には、板倉聖宣という人が提唱した「仮説実験授業」という方法があります。
ウィキペディアには以下のように書かれています。
仮説実験授業は子どもたちが様々な側面からの問いかけと実験を楽しく繰り返しながら、授業書が目的とする科学的認識に至る経験ができるように作られている。授業書による授業が終わる頃には、ほとんどの子どもたちが自分が獲得した科学的認識を使って、未知の問題の結果を予想できるようになる。

学校などでの一般的な実験のやり方としては、やり方や、意味や、危険性などを説明してからやらせているのではないでしょうか。

でも、仮説実験授業では、まず様々な選択肢を与えて結果を予想させるのです。「どうしてそういう結果になると思うのか」という理由も考えさせます。議論もさせます。

例えば、「体重計に乗っている時、踏ん張っている時と、つま先で立っている時と、座っている時と、立っている時などで重さは変化するのだろうか」というようなことをみんなで考えるのです。そして一人一人結果を予想させます。

これは脳内シミュレーションです。

そして、頭の中にイメージが出来てから実際の実験を始めるのです。すると、予想通りに行く場合でも行かない場合でも、その予想をしないまま始めた時よりも、より深く観察し、より深く考え、より深くその結果を理解し、より実験を楽しめるようになるのです。

そしてこれは全ての遊びにおいても同じです。

自分が何をするのかを知らないまま遊ばされても楽しくありません。頭の中にイメージがなければ、遊びを創り出すことも出来ません。仲間と遊びを共有することも出来ません。遊びから学ぶことも出来ません。



だから人間は言葉を持っていない動物たちよりも多様な遊びを楽しむことが出来るのです。言葉が「体験を超えたイメージ」を与えてくれるからです。
だからまた「役にも立たない遊び」に夢中になることも出来るのです。

逆に言うと、言葉がちゃんと育っていない子は、本能を刺激するような遊びしか出来ないのです。

仮説実験授業の場でも言葉の能力が未熟な子は、体験したことがないことを頭の中でシミュレーションをすることが困難です。

大人でも、簡単に「やったことがないから分からない」などと言うような人は、やってみても分からないのです。子育てでも同じです。



まずは色々と想像してみて下さい。その想像を楽しんでみて下さい。遊びはそこから生まれます。


以下は想像遊びの絵本です。想像で色々と遊べるようになると、実際の遊びも楽しくなるのです。

「もしもねずみにクッキーをあげると」(ローラ・ジョフィ・ニューメロフ)という絵本も紹介したかったのですが、絶版のようです。楽天で見たら中古で7万円の値が付いていました。一瞬、「うちの売ろうかな・・・」と思ってしまいました。

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Last updated  2023.02.20 06:35:33
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