森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2023.08.19
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
(昨日からの続きです)

「群れ」を維持しているのは「共有」と「話し合い」です。
象やイルカや猿も群れを作りますが、彼らは「共有」だけでつながっています。生活の共有、ルールの共有、安全と食料の共有などです。

人間の群れにおいても「共有」は大事です。「言葉」も共有されることで存在しています。
様々な生活習慣や、感じ方や、考え方も、共有されることで存在しています。「お金の価値」も「お金の価値」をみんなで共有することで生まれています。
子どもの群れは「遊び」を共有することで成り立っています。

さらに人間は話し合うことで、共通の想い、共通の目的を持つことが出来ます。また、「三人寄れば文殊の知恵」のことわざ通り、新しい発想を得たり、新しい変化にも対応することができます。
話し合いがなければ「一人の体験」は「一人の体験」のままですが、話し合うことで「一人の体験」を「みんなの体験」にまで広げることが出来るのです。


そしてそれが、人間の意識や、知能や、心の成長を支え、「話し合う」ということが出来ない象やイルカや猿とは異なった進化を人間にもたらしたのです。

ただ問題は、現代社会では、「共有」という部分は「お金の価値の共有」や、様々な価値やインフラの共有などという形で現代社会でも残っていますが、「話し合う」という文化が消えかかってしまっていることです。

話し合わないことには「共通の想い」も「共通の目的」も持つことが出来ません。新しい考え方、新しい価値観とも出会えません。他者の視点も出会えないし、お互いに理解し合うことも出来ません。それはまた「自分」とも出会えないと言うことを意味しています。


「他の人の考え方を知るためには本を読めばいいのでは」と考える人もいるかも知れませんが、対話の体験がないまま、本で他の人の考え方を読んでも、相手の言葉を自己流に解釈してしまうだけなので、自分の世界は広がらないのです。

「自分の世界」を広げるためには「自分の世界の外の世界」と直接出会う必要があるのです。そしてそれは、生身の相手との対話でしか可能にならないのです。

花と対話するためには「リアルな花」と向き合う必要があるのです。見るだけでなく、触れ、匂いを嗅ぎ、直接その存在感を感じることでしか対話は生まれないのです。
これは人間と対話するときでも同じです。

Zoomなどで画面越しで対話するのと、手を伸ばせば触れることが出来る状態で対話するのとではまったく異なった働きを人間にもたらすのです。

そのような対話をすることなく、いくら自分で自分のことを考えても、本を読んでも「自分のこと」は分からないし、「自分の外の世界」と出会うことも出来ないのです。

いくら知識をいっぱい覚えても、リアルな相手との対話がなければ「量の変化」はあっても「質の変化」が起きないのです。
質の変化が起きないので、群れの体験がないまま大きくなった子は「子どもがそのまま大きくなったような大人」に成長します。
それはつまり、「大人としての知性や、分別や、人間性を備えた大人」には成長しないと言うことです。


そしてそういう人は、必要以上に「人の目」を気にします。そして自分もまた他の人を見かけだけで評価しようとします。

「話し合いを通して他の人の中身と出会う体験」がないまま育ってしまっているので、見かけだででしか人を判断できなくなってしまうのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.08.19 07:00:11
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: