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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2023.09.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
先日、 「ネットを毎日使い続けた子どもの3年後の脳画像が衝撃…認知機能、記憶や学習に関わる海馬のほか、言葉や感情を処理する領域の発達が止まっていた」 というニュース記事を読みました。
東北大学の研究ですからいかがわしいものではありません。

このような記事を読んで衝撃を受ける人もいるかも知れませんが、「だろうな」と納得できる人もいるでしょう。私も「だろうな」と思っただけです。
だからいつも「子どもを外に連れ出して遊ぼう」と言っているのですから。

現代人は「簡単・便利」が大好きです。ですから何でもかんでも簡単に済まそうとします。その欲求に後押しされて機械文明が発達してきました。

その結果、歩かなくても移動できるようになりました。ご飯の炊き方を学ばなくても美味しいご飯が炊けるようになりました。ネットを使えば世界中のことでも簡単に調べることが出来るようになりました。

もうしばらくしたら、AIが日常生活の中にまで入り込んで、考えたりすることもしなくて済むようになるでしょう。絵を描くのも、詩を作るのも、物語を作るのもAIがやってくれます。
AIを3Dプリンターとつなげたら、工作や彫刻もやってくれるでしょう。人間はただ、「こんな絵を描いて」「こんなもの作って」と言葉で指示を出すだけでいいのです。



そして、人間の能力を機械に移植することで、人間にはそのような能力が必要なくなりました。必要なのはその機械を買うお金だけになったのです。

ちなみに、その「失った能力」とは、「自分の頭で考え、自分の感覚で感じ、自分の意志と責任で行動する能力」です。

でも困ったことに、その能力は、子どもたちが大人になったときにお金を稼ぐために必要な能力でもあったのです。
「簡単で便利な機械に依存した生活の中でその能力を育てそこなってしまった」ということはつまり、「お金がないと生活できない状態に育ってしまったのに、そのお金を稼ぐ能力がない」ということでもあります。

そういう状態になってしまった子はまず親に依存しようとします。それが最近増えてきている「パラサイト・シングル」という状態です。

ちゃんと仕事をしようとしても、「頭を使うような仕事」や「誰かに指示を出すような仕事」はそれなりの能力が必要になるので出来ません。かといって、機械に囲まれて育った子は、特別な技術や技能も持っていません。機械の操作は得意でも自分の趣味や興味の範囲内でしか使えません。

コミュニケーション能力も育っていないので、他の人とチームを組んでやるような仕事も出来ません。だからといって、単価が安い仕事には就きたくありません。
簡単・便利に慣れてしまった今どきの子は、簡単に手っ取り早くお金を稼ぎたいのです。そして、それが出来ると思い込んでいるのです。
手間がかかる現実世界のことを知らないで育ったからです。造形の場でも、体験がない子に限って簡単に作れると思い込んでいます。

そういう子どもたちにとって理想の仕事が「ユーチューバー」です。
でも、質の高い動画を作るためには自分の頭で考え、自分の感覚で感じ、自分の意志で行動する必要があります。


これがこの世界の現実なのです。

それが出来ない子は過激なことをやって視聴者を集めようとします。犯罪に近いようなことをやって視聴者を集めようとしている「ユーチューバー」もいます。

簡単にお金を稼ぐために闇バイトのようなものに手を出す子もいます。善悪を判断したり、その行為によって誰かが困るという想像もできないのです。
そしてそういう子が増えてきています。

だからといって、「便利な機械や、ネットやゲームを排除しなさい」ということを言いたいわけではありません。また、そんなことはできません。


確実に言えることは便利な機械や、ネットやゲームとの出会いは、遅い方がいいということです。程度にもよりますが、少なくとも7才前には出来るだけ避けた方がいいです。可能なら9才までは避けた方がいいです。
5才前なんて問題外です。3才前に与えるのはほぼ虐待です。

あと、「多動性が強い子」や「寂しさを感じている子」はゲームにはまりやすく、抜け出しにくくなってしまう傾向があります。だから気を付けた方がいいです。

問題は、多動性が強い子の子育てはなかなか大変なので、ついお母さんは自分の時間を作るために「ちょっとだけよ」と与えてしまうのです。すると、その「ちょっと」から子どもは抜け出せなくなります。この問題を解決するためにはお母さんの「仲間づくり」が必要になります。

また、子どもを寂しくさせているようなお母さんは、最初から「子どもへの影響」など考えないでしょう。

また、子ども任せにしないことも必要です。やむおえず子どもにゲームを与える場合は、お母さんもゲームに興味を持ってください。そうすれば、ゲームが親子共通の遊びになりますから子どもを孤独にしないで済みます。

それと同時に、屋外で、自然の中で、からだをいっぱい使ったり、仲間と群れて遊ぶ時間をちゃんと作ってあげる必要もあります。
リアルな世界の中で、五感を使い、頭を使い、手を使い、からだを使い、心を使い、言葉を使うような活動が、思春期前の子どもの育ちには絶対的に必要なんです。

幼い時にそういう遊びをいっぱいして育った子の場合は、10才以降ゲームにはまってもそんなに心配する必要はありません。中学生になるころから距離の取り方が分かるようになるからです。

ゲーム以外の場所にも自分の居場所を持っている子は、そんなに心配しなくても大丈夫なんです。
それがない子が依存症になりやすいのです。





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Last updated  2023.09.24 05:18:59
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