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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2023.12.16
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カテゴリ: カテゴリ未分類
五感の働きとしての「感覚」は、基本的に「生まれつき」です。
でも、「味わう」という感覚の働きは、育ちの過程で育つものです。
なぜなら、この「味わう」という感覚の働きは「心の働き」と密接につながっているからです。

ですから「心」を持たないAIは、「味の分析」は出来ても「味わう」ということが出来ません。
最近のAIは絵を描いたり、小説を書いたり、音楽を作ったりすることが出来ます。歌わそうと思えば歌うことも出来るでしょう。100%音符通りに。

でも、創作は出来てもそれを味わうことは出来ないのです。音楽を聴いたり、絵を見たりして涙を流すなんてことは100%ありません。
そして芸術は、「それを深く味わうことが出来る人」がいたから、生まれ、発展してきたのです。「創作する人」がいたから発展したのではないのです。

お料理も、作る人がいたから発展したのではなく、それを味わうことが出来る人がいたから発展してきたのです。日本人の舌が日本料理を作り出したのです。料理人はその舌に応えただけです。

AIが人間のように絵を描いたり、何かを作ったりするとみんなは驚き感心しますが、でも、AIにはこの「味わう」という能力がありません。そのため、「文化の模倣」は出来ても、新しい文化を創造することは出来ないのです。文明においても同じです。


これは子どもの遊びでも同じです。ただ石を投げて遊んでいるような場合でも、しばらくすると同じ行為の繰り返しだけでは飽きてきます。
そして、何か的(まと)になるものを探して投げたり、より遠くに投げようとしたり、水切りをしたりなどと、新しい投げ方を工夫し始めます。仲間がいると、これが遊びになっていきます。

飽きる能力があるからこそ、遊びが発展していくのです。
そして、この「飽きる」というのも人間だけが持っている「味わう能力」の表れなんです。味わっているからこそ、同じ刺激が続くと飽きるのです。まただから、新しい工夫をし始めるのです。そうやって文化や文明が発展してきたのです。

これはAIにはない能力です。でもだからAIは道具として便利なんです。単純な作業の繰り返しを延々とやらせても、飽きないのですから。

人間でもある種の障害を持った子は飽きる事が出来ません。そのため、常に単純な作業を延々と繰り返す事が出来ます。そのような子は「味わう」という能力において問題を抱えているのでしょう。味わう事が出来ないからいつまでも同じ事を繰り返すことが出来るのです。
でも、いくら同じ事を繰り返しても発見も発展もありません。ただただ同じ事を繰り返すのです。そのため、そのような障害を持っている子は成長も遅れてしまうのです。

基本的に幼い子どもはみんな飽きっぽいです。だから、常に新しいものを求めています。大人は「もっと落ち着いて一つの事に取り組め」と言いますが、この「飽きる」という能力があるからこそ、子どもは新しいものを求めて自分の可能性を広げ成長していくのです。
これもまた「味わう能力」の表れなんです。

人間の「人間としての能力」の素晴らしさは、「創る能力」の方ではなく、「味わう能力」の方にあるのです。
そしてその「味わう能力」は、それを味わうことが出来る人との共感によって育つのです。


そんなさりげないことが、子どもの成長欲求の育ちにまで影響してしまうのです。

子どもが食べているときにお母さんが別の仕事をしていたり、無言で食べていたりすると、子どもは「味わう能力」を育てることができなくなってしまうのです。そしてそれは学習意欲にまで影響してきます。
でも多くのお母さんがそのことに気づきません。





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Last updated  2023.12.16 08:30:35
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