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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2024.01.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
お母さんも、先生も、「知識をいっぱい覚えさせれば賢くなる」と思い込んでいます。そして、小さい時から色々なことを学ばせたり、習わせたりしています。

でもそれは「大きな勘違い」なんです。
「なんでリンゴは落ちてくるの?」と聞いてくる子どもよりも「リンゴが落ちてくるのは重力があるからだよ」と説明できる子どもの方が賢いなどということは全くないのです。
サンタクロースを信じている子よりも、「サンタクロースなんていない」と言っている子の方が賢いということはないのです。

むしろ、「なぜ?」を感じる前に知識を得てしまったが故に「なぜ?」を問わなくなってしまった子の方が「自分の頭で考える力」は低いのです。

また、人工的で簡単で便利な生活ばかりしている子は「なぜ?」が目覚めにくいです。人工的な世界には不思議がないからです。

色々なことをいっぱい知っている子よりも、学校の成績は悪くても、自分の感覚で感じ、自分の頭で考え、色々なことにチャレンジできる子の方が本当は賢いのです。その違いは思春期以降に現れてきます。

自分の感覚で感じ、自分の頭で考え、色々なことにチャレンジできる子は、自分の興味や関心に従って、どこまでも「なんで?」「どうして?」を問い続けていくことが出来ます。そのため、成長が止まらないのです。
また「他者によって決められた正解」に束縛されないので、子育てにおいても、人生においても、その時々の状態や与えられた条件に合わせて自分で答えを見つけることができます。

それに対して、「なぜ?」「どうして?」という問いかけが目覚める前に知識(正解)を与えられてしまった子は、子育てや人生といったような「正解がない活動」においては思考が停止してしまうのです。

そういう人は子育てにおいても「ちょっと自分の頭で考えたら分かるだろう」と思うようなことでも躓いて前に進めなくなってしまいます。そして、ネットや、色々な本や、色々な人に正解を求めます。でも、「知識としての正解」は、常に変化し正解がない現実の世界では通用しません。


私は色々なところで色々なお母さんから相談を求められますが、極端な人は「私はどうやって生きたらいいのでしょうか?」などというようなことまで聞いてきます。そういう人には「しらんがな」としか答えようがありません。

「篠先生は正解を教えてくれない」と文句を言われたこともあります。でも、教えないのではなく、一人一人置かれた状況が違うので教えようがないのです。




普通は、子どもがお母さんに「どうしてリンゴは落ちてくるの?」と聞きますが、逆に、お母さんが子どもに「どうしてリンゴは落ちてくるんだろうね?」と聞いてもいいのです。
すると子どもは自分の頭で考え始めます。その際、お母さんが知っている知識とは異なる荒唐無稽な答えが返ってきますが、それを訂正せず、そのまま楽しんで下さい。
訂正してしまったら子どもは自分の頭で考えなくなります。

知識を覚えさせるだけの教育をしてしまったら、子どもの知的な能力の成長は止まってしまうのです。でも残念なことに、それが今の日本の教育です。


学校では問題を作るのは先生だけです。子どもはただ「先生が期待している答え(正解)」を書くことだけを求められています。このような学びでは正解を覚えている子の方が成績は良くなります。でも、正解を覚えるだけの勉強をしている子の成長はそこで止まってしまうのです。

でも、例えばですよ、子どもに問題を作らせてみて下さい。
自分が得意な分野でいいのです。虫が好きな子は、虫に関する問題を作って、他の子にやってもらうのです。その過程で、もっと「なんで?」「どうして?」が膨らんでいくのです。

子どもに授業してもらうのもいいです。ゲームが好きな子にはゲームに関する授業をしてもらうのです。すると、受け身的にではなく、能動的に考える能力が目覚めるのです。

自分の意志で自立して生きていくことが出来る人間を育てるためには、知識(正解)を覚えさせる前に「自分の頭で考える力」を育てる必要があるのです。その順序を間違えてしまったら、「自分の頭で考える力」は育たなくなってしまうのです。
知識(正解)を教えるのは10才以降からでいいのです。
それまでは「なんで?」「どうして?」をいっぱい膨らませてあげた方がいいのです。

「自分の頭で考える力」が育たないまま大人になってしまった人は、自立して生きていくことが困難になってしまうのです。





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Last updated  2024.01.27 09:48:28
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