森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

楽しくてしかたがな… New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2025.10.30
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
私は「子どもを守る」ということは「子どもの成長」を守ることだと考えています。子どもは時期が来れば親から離れて、自分の力で生きなければなりません。親や大人の保護を得ることが出来なくなります。



また、そのような能力を持った子どもが育たないことには、これまでの人類の歴史や、文化や、知識や、技術や、精神を次世代につなぐことが出来なくなってしまいます。でもなぜか、多くの親や大人達が、子どもが病気をしないように、ケガをしないように、事故や事件に巻き込まれないように、イジメに遭わないように、苦しまないように、悲しまないように、傷つかないようにしてあげることが「子どもを守ること」、「親や大人の役割や責任」だと思っているようなのです。

そのように思い込んでいる人は、子どもがケガをする前からケガが予想されるような行為や場所から子どもを遠ざけます。ハサミのようなケガをする可能性がある道具は使わせないし、木登りのような遊びもさせません。病気をする前から、病気になる可能性があるような行為や場所から遠ざけます。

ドングリを拾っただけで「汚いから捨てなさい」と言ったり、ちょっと手に泥が付いただけで「病気になっちゃうからちゃんと洗いなさい」と指示するお母さんも多いです。また、乱暴な子がいるところには行かないようにしています。そのようにして、安全で、安心で、清潔で、勉強とゲーム以外のことは出来ない環境の中に子どもを閉じ込めようとしています。その結果、子どもの「心とからだの成長」が阻害されてしまっているのでが、子どもも大人もそのことには気付きません。気付く機会がないからです。

でも、子どもはやがて親や大人の保護から離れます。そんな時、大人達は「大人になるための準備」をさせなかったのに、「もう大人なんだから」と子どもを、それまでに体験したことがない世界に放り出します。その時初めて子どもは、「何も知らないし、何も出来ない自分」に気づくのです。

外の世界で生きていく能力が育っていないので、簡単に傷つきます。友達以外の人とも関わらなければならないので、対人関係でのトラブルも増えます。自分の人生なのに、自分の意思で自分らしく生きることが出来ないので苦しみます。

そんな状態になってしまったのは大人の責任なんですが、子どものこのような状態に対して大人は責任を取ることが出来ません。子ども自身が責任を負わなければならないのです。

昔の子ども達は、大人の目の届かないところで勝手に群れて遊んでいましたから、そういう「過剰に子どもを保護するような子育てや教育」は出来なかったのですが、最近の子は大人が管理している人工的な空間の中だけで遊んでいるので、簡単にそういうことが出来てしまうのです。

そしてまた、そういうことをちゃんとしていないと、親の責任を問われるようにもなりました。今では、ケガをしても親の責任、事故にあっても親の責任、病気をしても親の責任、子どもの成績が悪くても親の責任、子どもが学校に行かなくなっても親の責任ということになっています。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.10.30 08:53:39
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: