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森の声

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2025.11.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「自己を表現する能力」と似たものに「プレゼンテーション能力」と呼ばれるものがあります。いわゆる「説明能力」と呼ばれるようなものです。

そして、学校では「自己表現能力」を育てるようなことはしていませんが、「プレゼンテーション能力」を育てるようなことはしています。
みんなの前で、自分が調べたことや考えたことを発表するような活動です。それはビジネスなどの場でも必要な能力だからなのでしょうか。

その「プレゼンテーション能力」は、「他者を納得させる能力」であり、「言語能力」に依存しています。また、伝えるのは「自分」(自分の心やからだの中にあるもの)ではなく、情報として「頭の中にあるもの」です。
そのため、プレゼンテーション能力」が高い人は、「嘘」でも「本当のこと」のように話すことが出来ます。

でも、幼い子ども達は言語能力も未熟で、相手の立場に立って考えることも出来ないので「(自分視点からの)自己表現」は出来ますが「プレゼンテーション」は出来ません。まただから、幼い子どもは「相手をだますための嘘」がつけないのです。
お母さんに問い詰められてつくバレバレの嘘は「自分を守るための嘘」です。それは「お母さんが言わせている嘘」です。

また、「自己表現」は「自分視点」で表されるため、他の人がその意図や意味を読み解くためには、相手の心やからだの状態に対する理解と、体験に基づく技術が必要になります。
実際、同じ絵を見ても、同じ音楽を聴いても、同じ踊りを見ても、同じ言葉を聞いても、多くのことを感じ取ることが出来る人もいれば、何にも感じ取れない人がいますよね。


子どもの周囲に居る大人が、子どものその「無自覚的自己表現」の意味をちゃんと読み解くことが出来れば、子どもとの意思疎通が可能になります。子どもも安心します。

そして、大人達が子どものその「無自覚的自己表現」を、子どもの「心とからだからの言葉」として受け入れ、理解し、対応してあげていると、子ども達は「無自覚的自己表現」を「意識的自己表現」に変えることが出来るようになります。絵でも、歌でも、踊りでも、他者と共有できるような表現になっていきます。

子どもの「言葉にならない言葉」に大人達が耳を傾け、その「言葉にならない言葉」に「大人の言葉」で返してあげているうちに、子どもは自然と大人の言葉を理解し、話すことが出来るようになりますよね。それと同じです。

赤ちゃんがニコニコしていたら「嬉しいんだね」と「ニコニコ」を返してあげていると、子どもは「ニコニコ」を自分の感情表現として使えるようになるのです。でも、大人がその「ニコニコ」に反応しないと、子どももニコニコしなくなるそうです。そういう研究を読んだことがあります。


子どもたちは絵を描いたり、走り回ったり、大きな声を出したり、踊ったりすることで「自己の確認」を行っているのです。それは赤ちゃんが色々なものを口に入れてしまうのと似たような行動です。


赤ちゃんや幼い子どもたちは、様々な「無自覚的表現活動」を通して「自分が生まれてきた世界」と関わろうとしているのです。「自分が生まれてきた世界」のことを知り、同時に、それらを鏡として、自分のことを知ろうとしているのです。

自分で自分のことを知ろうと思ったら、自分が感じていること、考えていることを表現してみる必要があるのです。それをしないと「内側から見た自分」は分かっても、「外側から見た自分」のことが分からないのです。その「外側から見た自分」とは「社会的な自分」のことです。
でもだから、自己肯定感が低い人ほど、自己表現活動を嫌うのです。





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Last updated  2025.11.13 11:21:56
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