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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2025.11.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は30代の頃に太極拳を学んでいました。その時の先生から言われたのが「丁寧に動け」ということでした。そして実は、この「丁寧に」ということが「心」と「からだ」をつなげるためには必要なことなんです。

これは「茶道」でも同じでしょう。
利休は「茶の湯とはただ湯を沸かして茶を点てて飲むだけ」と言いましたが、「だったら好き勝手に、自由に飲んでもいいじゃないですか」と言う人もいるかも知れませんが、でもそれでは「丁寧に」がしにくくなってしまうのです。「型」があるからこそ「丁寧に感じ、考え、動く」という練習がしやすくなるのです。

丁寧に感じ、考え、動くことが出来るようになった人にとっては「茶の湯とはただ湯を沸かして茶を点てて飲むだけ」でいいのですが、最初からこのような考えでやってしまうと、丁寧に感じ、考え、動く能力が育たなくなってしまうのです。
これは太極拳でも、踊りのようなものでも同じです。型を学ぶことを通して丁寧に感じ、考え、動く能力が育った人は、自由に動いてもちゃんと道理に従って動けるのです。

でも、現代人は「効率」や「結果」だけを重視して「過程」を重視しません。ですから、現代社会においては「丁寧に」ということを大切にしている人は本当に少数です。
子育てや教育の場でも「丁寧に」は大切にされていません。だから、「心とからだのつながり」が不安定な人が増えてしまったのだと思います。そして、その様な人は精神的に不安定で、自己肯定感も低いです。
「自己を支えてくれるもの」を持っていないのですから。

「しつけ」という言葉は、「仕付け」と「躾」という二種類の漢字で表されます。これは私の理解ですが、「仕付け」という漢字には、「子どもが将来自立して生きていくために必要な能力を育てる」という意味が込められ、「躾」には「子どもの心とからだをつなげ、精神的な自立を支えるため」という意味が込められているのではないかと思います。


「ペットのしつけ」と「人間の子どものしつけ」の意味の違いが分からなくなってしまっている、ということなのでしょう。

「躾」という漢字には「丁寧を伝える」という意味が込められているのです。丁寧に感じ、考え、行動する姿を「美しい」と感じる感性が「躾」という漢字を生みだしたのだろうと思います。

そんな現代社会でも、「丁寧」が必要とされる活動があります。それが「手仕事」や様々な「芸術的な活動」なんです。

簡単・便利が求められる現代社会でも、「手仕事」や「芸術的な活動」においては簡単便利が求められないのです。むしろ嫌われます。
「手仕事」や「芸術的な活動」で求められるのは、効率や能率や合理性ではなく、丁寧に感じ、丁寧に考え、丁寧に動くことです。
そして、これは時代や文化を超えて変わらない原理原則だと思います

だからこそ、「人間としての心とからだの基礎」が育っている最中の、7才前、9才前の子ども達にとっては「手仕事」や「芸術的な活動」が絶対的に必要になるのです。
ちなみに、「知識を覚えさせる勉強」や、「簡単便利な機械」や、「ゲームでの遊び」は、「丁寧に感じ、丁寧に考え、丁寧に動く能力の育ち」を阻害し、子どもを精神的に不安定な状態にしてしまいます。

でも、国のお偉いさん達は、このような活動を「不要不急の活動」だと思い込んでいます。困ったもんです。





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Last updated  2025.11.22 05:47:47
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