Laub🍃

Laub🍃

2012.09.08
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カテゴリ: .1次長
僕は口を開けばストップが効かない。だからいつも抑えている。
「思いっきり愚痴ですよ」
「はいはい、話しな伊藤」
「本当愚痴ですよ」
「わかったから」
そして唯一の吐き所には思う存分吐き散らす。

こいつに話すってことは俺がスパイになるってことを知っていながら。

「あーもーなんだよこのやろー家帰る途中でぐちりまくったよこのやろーなんでカウンターの中に値段も説明もなにも貼ってない物品がむきだしなんだよ俺混乱だよ」
「それについてのトラブルの話なのか?」

なんなのあれ本当漫画で見る「大阪のおばちゃん」って言いますか」
「実際やられる側になっちゃたまったもんじゃないよな」
「そうそう。弱いもんへの慈悲がまるでねえんだよ。結局売ることに俺へたれですしおすし売るときは売るで「4つセット4つセット」何回も言わないでください」
「水飲むか?」
「おーありがと…時間かけて探して後ろつまりまくってんですよもううああああああちょっとぐらい後ろ見てくださいよどこの「レジが混んできた」っすかうああああああああああ
同じくらいの大きさのが3つしかみつかんねえんだし最後の段まで一応出したんだしいい加減あきらめろうああああああああああああああああってごめん俺うるさいな!ごめん!」
「いや、ここ防音だから。愚痴れ愚痴れ」
「わーい。結局1サイズ大きいのをもってった事にもう・・・・・!!うん!!すごく・・うん!!」
「そういうのがお前のいつもの仕事なんだっけ?地獄すぎない?」
「いや、年に数回の祭り。あの上司も特別顧問も先生も楽しみにしてる。
 でな。でな。しかもそのあと6つ一気に買ってく人とか居るしめんどいんだよもううがあああ

それ初耳だぞくそまじくっそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
くそもうもっとなんかメモかなんかで教えてくれよそんくらいよおおおお」
「馬鹿野郎はひどいな…でも、」
「そうだよ。ていうか自分も聞けばよかったああああって思ったよ。
ていうかそんな売らないんなら「卒業生にあげるやつでぇす」つうて

最高の人除けだよこのもうおおおおおおおおお」
「本人の言葉なら効果はてきめんだよな」
「ああああそれさえ知っとけばただでさえ忙しい時に更に忙しくさせられること
なかったのにYOOOOOOO」
「えーと、他の人は…」
「しかもなんなんだよくそあああああああああ一番忙しい時になんで店番一人なんwwww
なんでwwwwww死ぬんwwwww俺終わったwwwwwwwwwwwwwwwww」
「……うーん、手薄になる時があるのか?」
「いや、他の所の警備にまわされてたからなー、俺が引き止めるわけにもいかないっていう…で話戻すけどお客来るの大歓迎だけどこのときばかりは相当恨めしやぁ・・後で・・・後で来てくれればいいのに大歓迎なのにぃぃいいいいいいい・・・・・・・・だったよ」
「客が集中し過ぎて対応しきれてない時があるんだな」
「そうだよ。色々大変すぎて気が付いたらつつむ紙で手ェ切ってるし
その傷見たときにどっと疲れが押し寄せるしもう・・・なんなの・・・」
「人が多すぎてケガに気付けないってことはありそうだよな」
「そー。たまに人が圧迫されまくってる時もある。大体騒ぎが大好きなゴーイングマイウェイに支配されるんだよ。くそ自分は「9番関所のほう番でちょっと行ってきます」って本当のうちの部の祭での忙しさを知らん二年下の後輩新入りがその嵐の前の静けさの時に外出願いだしたときにOK出しちまうし」
「予定はどのくらい前から決まるの?」
「場所によるけど、大体5日前くらいか?他に決める事が多ければもっと後になる」
「ありがとう。じゃあ決めたのは…」
「うん…俺が言う前に後輩が決めててな…ていうかOKしか出せねえよ馬鹿・・番なら仕方ないよねって言うよこの野郎・・もっと早くに「はじめのほうは番の時間入れないでね」っていっとけばよかったよ自分のアホぁああああああ」
「しかも外出「1時間」ゆーてたくせに結局気がついたら1時間半たってて!
相変わらず忙しくて!クラスに行った後輩は帰ってこず!
結局1年下の後輩…メンバー以外が30分くらいした頃手伝いに来てくれてさあ!
それは助かるけど「それくらい見て判断してく・・・うん」ってことまでも戸惑ってるし
今更ながらレクチャーをきちんとしてなかったことを後悔するし俺の馬鹿って超なるし
やっと落ち着いて、お客さんが一時12人くらい居たのが段々減って増えて減って
・・・・1人になったところでやっと2年後輩来るし
部員すくねえんだからこっちもっと手伝ってくれよ!何でそこで番のほうもう一度行くの・・・!!」
「それは世界を恨みたくもなるな」
「そー!横の繋がりがあの時ばかりは本当欲しかった。
 どーせ「あ、お客さん意外と来てねえな」って思ってんだろ!思ってんだろ!
来てんだよ!あなたの知らない世界だよ!知らんとこで来てんだよ!
今更ながら去年手伝いに来てくれた先輩方(OBなのに)にトゥンクってなったよ!
今更ながらに一昨年の先輩の「最初のほうは絶対にここに居て」ゆうた理由を実感だよ!
一昨年も去年も最初の方のスーパー忙殺タイムに出てたけど
一人で対応すんのはもう き つ い わああああああ!!!!!!!!
ていうか後輩はもう仕方ないけどなんで特別顧問や先生まで居ないのさ!?
「先生はどこに居るか知ってる?」 こ っ ち が き き た い
自分は他のこととか番のとことか全然手伝えてないし相変わらずお客がいるし!
包んで置いて売って売ってで文化祭1日目終わる勢いだし!
俺のすすめたものは値段つけた途端に売れなくなるし!」
「うん。これも飲んどけ飲んどけ。落ち着くぞ」
「・・・・・・・・ふう。

まあでも一番のあれはあれっすもう
先生が今年度で年齢のことで引退するって話を聞いたことですもう

なんなんっすかもう・・

俺が馬鹿なのが原因ですけど!!でもそんな怒鳴られたって!!!うああああああああ
というかほぼ関係ないこととか絡めて怒鳴ってこないでくださいよおおおおおおおおおおお」
「あれ、入れ替わるの?あの不死身そうなドワーフみたいな人が?」
「そうなんだよ。信じらんねえだろ?俺らが最後の弟子だってよ。
 ていうか先生目当てに会いにきた卒業生とかOBとか保護者の方とか多いのによく行方不明になるんじゃねえよあほおおお

でも・・一番くそがああああ
なのは

この前、やっと褒められるようになってきたことだよあああああああああああああうがああああああああ
あんなに褒められたの初年度のときの「筋がいいな」っていうなんていうかお試し優しさ以来だよおおお

なんなんだよ引退間際のサービスのつもりかよおおお

せっかく先生に認められるまでになってきた、あ、いや去年比だけどさあ、認められるようになってきたのによお・・

俺はOBになってももう先生に会えないのかな
もう生涯じいさんに認めてもらえないのかな・・・・・・・あああああ・・・」
「そんなことないって。また会える。通じてるラインはあるんだろ?」
「一応な…」
「不安なら俺もついてくか~?」
「アホか敵陣野郎」
「いちおー顔変えてくれる知り合い居るからな。難しくはないけど」
「……じゃあ頼む。門前払いされたらまた一杯付き合ってくれや」

何の話をしていたのか覚えてないけど、田中はやたら相槌がうまい。
だからなんでもかんでも話してしまう。上司のことから部署のことから新人時代の失態まで。
旧来の友人、田中が何でも話を聞いてくれると言うのもある。
うちの弱点だろうが、うちの恥をさらすことだろうが、なんでも話す。
それが未来にどんな影響を与えるかなんて、知った事か。





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最終更新日  2017.04.30 08:36:42
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