南包の風呂敷

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柳居子 @ Re:『神々のたそがれ(アレクセイ・ゲルマン)』(06/01)  よく分からない映画を、面白と感得され…
南包 @ Re:周囲が評価は己の評価に非ず(07/19) 柳居子さん >穿った見方では無く、正鵠を…
柳居子 @ 周囲が評価は己の評価に非ず 穿った見方では無く、正鵠を突いていると…
南包 @ Re[1]:●アナ雪 DVD115万枚予約。(07/19) KUMA0504さん コメント有難うございませ…
KUMA0504 @ Re:●アナ雪 DVD115万枚予約。(07/19) 私は観ない作品は一切評価しないことにし…

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南包

南包

2007.08.30
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テーマ: お勧めの本(7899)
カテゴリ: 本・読書
川端康成賞・谷崎潤一郎賞・木山捷平賞を受賞した連作短編集。
「スタンス・ドット」「イラクサの庭」「河岸段丘」「送り火」「レンガを積む」「ピラニア」「緩斜面」の7編。

「スタンス・ドット」は、第29回川端康成賞。閉店する最後の日のボーリング場の話。そこに偶然来た若い男女と店のオーナー。最後のゲームを通じて、オーナーの思い出が色々と蘇る。

「イラクサの庭」は、料理教室とレストランを経営していた女性の死と最期の言葉「コリザ」の謎。この短篇の登場人物のそれぞれが、この料理教室に通ったと、書かれてある。また、これに、大江健三郎の『燃え上がる緑の木』を思い出した。

「河岸段丘」の、ちょっとした日常の感じ方の違い。そこにある、不安のようなもの・・・。年を取ることの恐さがある。

「送り火」は、書道教室を営む夫婦と子供の話。その哀しさは、この連作の白眉。

「レンガを積む」の、職人気質。自分にも出来たらいいなあと、思わせる。天職とはこういうことか?石川啄木に「ここちよく我に働く仕事あれそれをし遂げて死なんと思う」だったか?こんなような歌があった。

「ピラニア」の、不器用な男の話。女はその不器用に惹かれて行った。

「緩斜面」は、幻想的。ここにも、「イラクサの庭」の料理教室、レストランが出てくる。


何度読んでも素敵な本だ。

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堀江敏幸
新潮文庫
平成19年8月1日発行





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Last updated  2007.09.01 00:16:32
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